資格試験の合格点の考え方|絶対評価と相対評価の違い
「何点取れば受かるのか」を知らないまま学習を進めるのは、ゴールの位置を知らずに走るようなものです。目標点が定まって初めて、どの分野に何時間を割くかという配分が決まります。
・科目別の足切りに注意する
・目標点は合格ラインより上に設定する
・分野別の得点配分を設計する
・自己採点の使い方
合格基準は2つの型に分かれる
資格試験の合格基準には、大きく2つの型があります。どちらなのかで、対策の考え方が変わります。
あらかじめ決められた点数、たとえば総得点の6割を超えれば合格する方式です。他の受験者の出来に左右されないため、目標が明確になります。難化した年は合格率が下がり、易化した年は上がります。
受験者全体のなかで一定の順位に入った人が合格する方式です。合格点は年度によって変動します。難化した年は合格点が下がるため、周囲も解けない問題を落としても大きな痛手にはなりません。
科目別の足切りに注意する
総得点だけを見ていると見落とすのが、科目ごとの最低基準です。
多くの試験では、総得点の基準に加えて「各科目で◯%以上」という条件が設けられています。この場合、得意科目で稼いで苦手科目を捨てる戦略は成立しません。
足切りがある場合、苦手科目でも基本問題は確実に拾える状態を作る必要があります。逆に、足切りがない場合は、出題数の少ない分野を割り切って捨てる判断が有効になります。
この確認を学習の初期に済ませておくと、途中で戦略を変える必要がなくなります。
目標点は合格ラインより上に設定する
実務的な話をします。目標点は、合格ラインちょうどに設定しないでください。
理由は3つあります。第一に、本番では緊張やミスで実力どおりの点が出ないことがあります。第二に、相対評価型では合格点が上振れする年があります。第三に、自己採点と実際の得点がずれることがあります。
推奨するのは、合格ラインに1割程度を上乗せした点数です。6割が基準なら7割弱を狙う。この余裕があると、本番で数問落としても届きます。
逆に、満点を目指す必要はまったくありません。合格に必要な点数を超えた分は、結果に一切影響しません。目標を高く置きすぎると、出題数の少ない難分野に時間を吸われ、全体の効率が落ちます。
分野別の得点配分を設計する
目標点が決まったら、それをどの分野で稼ぐかを決めます。
配分の考え方は次のとおりです。
・得点源にする分野(出題数が多く、伸びやすい):9割を目標
・難度が高く出題数が少ない分野:5割、あるいは基本問題のみ
この設計をすると、全分野を均等に仕上げる場合より、同じ学習時間で総得点が高くなります。1問あたりの配点が同じである以上、出題数の多い分野を厚くするのが合理的です。
過去問を解いたら、分野別の正答率を必ず出してください。設計どおりに配分できているかは、感覚ではなく数字で確認します。
自己採点の使い方
過去問や模試で点数を出したあと、その数字をどう読むかを整理します。
合格ラインに届かなくて当然です。この時点の点数に意味はありません。見るべきは分野別の偏りです。
合格ラインの7〜8割程度に届いていれば順調です。ここで足りない分野が明確になれば、残り期間の配分を決められます。
目標点を安定して超えるかどうかを見ます。1回だけ超えても意味がなく、複数回で安定していることが重要です。
注意点として、繰り返し解いた過去問の点数は実力より高く出ます。選択肢の見た目で答えを思い出せるようになるためです。直近1年分を手つかずで残しておき、終盤に初見で解くと、より正確な位置がわかります。
本番で目標点を取り切るために
実力があっても、当日の運び方で数点は変わります。
開始直後に「残り時間÷残り問題数」を計算してください。難しい問題に粘って後半を失うのが、最も多い失点パターンです。
事前に決めておきます。「10秒考えて方針が浮かばなければ飛ばす」といった形です。その場で判断しようとすると、迷いに時間を使います。
終了5分前には手を止め、マークずれと記入漏れを確認します。1問ずれていた場合の損失は、難問1問より圧倒的に大きくなります。
誤答による減点がない形式であれば、空欄を残さないでください。数点が合否を分ける試験では、この差が効きます。
よくある質問
苦手科目を捨てても合格できますか?
目標点は何点に設定すべきですか?
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※ 試験日程・受験料・合格率などの数値は変動します。受験前に試験実施団体の最新情報を必ずご確認ください。