資格試験の模試の活用法|受ける時期と判定の読み方
模試を受けるべきかどうかは、独学者ほど迷うところです。費用も時間もかかりますし、判定が悪ければ落ち込むだけではないか——そう考えるのも無理はありません。
・いつ受けるべきか
・判定の読み方
・受けたあとの復習手順
・模試を受けなくてもいい場合
模試を受ける本当の目的
模試の目的を「実力を測ること」だと考えていると、十分に活用できません。実力を測るだけなら、自宅で過去問を解いても同じです。
模試にしかない価値は、次の3つです。
【1】本番と同じ時間で解く経験
【2】初見問題への対応力の確認
過去問は繰り返すうちに答えを覚えてしまいます。見たことのない問題を、限られた時間で処理できるかを確認できるのは模試だけです。
自己採点では気づかない偏りが、分野別の成績表で数字として出ます。残り時間をどこに投じるべきかの判断材料になります。
この3点が目的であって、判定そのものは副産物です。
いつ受けるべきか
【1回目:試験の2〜3か月前】
全範囲を一度通し終えた直後が理想です。この時点では得点が低くても構いません。目的は弱点の把握と、時間配分の実感を得ることです。ここで判明した弱点に、残り期間を集中投下します。
1回目からの改善を確認します。時間配分が安定しているか、弱点分野が伸びたか。ここで課題が残っていれば、直前期の方針を修正できます。
逆に、直前2週間以内の模試は推奨しません。結果に一喜一憂して、当日のコンディションに影響するリスクのほうが大きくなります。
判定の読み方
成績表が返ってきたら、見るべき順序があります。
【最初に見る:分野別の得点率】
総合順位や判定より、こちらが重要です。どの分野で落としたかがわかれば、残り期間の配分が決まります。
最後まで解き切れたか、どこで時間を失ったか。未回答が多い場合、知識より処理速度の問題です。対策の方向がまったく変わります。
これは参考程度で構いません。模試の受験者層は本番と異なりますし、実施時期によっても位置は変わります。
特に注意したいのは、判定が悪くても学習方針を全面的に変えないことです。試験の2〜3か月前の判定が低いのは、多くの受験者にとって普通のことです。変えるべきは配分であって、方針そのものではありません。
受けたあとの復習手順
模試の価値の8割は、受けたあとの復習にあります。受けっぱなしにするなら、受けない場合とほとんど変わりません。
記憶が新しいうちに、確信を持って解けた問題・迷った問題・わからなかった問題を分類します。迷って正解した問題は、実質的には理解できていません。
間違えた問題と、迷った問題の解説を読みます。正解の根拠だけでなく、他の選択肢がなぜ誤りなのかまで確認してください。
同じ問題をもう一度、今度は自力で解きます。ここで解けなければ、理解が定着していません。
【継続:間違えた問題の一覧に追加】
直前期に見返す一覧に加えます。模試で間違えた問題は、本番でも間違える可能性が高い問題です。
模試を受けなくてもいい場合
全員に必須というわけではありません。次の場合は、無理に受けなくても構いません。
・すでに同じ試験を受験した経験があり、本番の時間感覚を把握している
・費用や日程の都合がつかず、受けることで学習時間が削られる
・学習が大幅に遅れており、模試より範囲の消化を優先すべき状況
ただし、その場合でも「時間を計った通し演習」だけは代替として必ず行ってください。市販の過去問を1年分、本番と同じ時間で、途中で中断せずに解きます。自宅であっても、この経験があるかないかで当日の落ち着きが違います。
自宅で行う場合の注意点は、時間を厳格に守ることと、解答をあとで自己採点して分野別の得点率を出すことです。ここまでやれば、模試の3つの効用のうち2つは得られます。
模試の結果が悪かったときの立て直し
判定が想定より低かった場合の対応です。
知識不足なのか、処理速度の問題なのか、単純なミスなのか。分野別の得点と未回答数を見れば、おおよそ判別できます。
落とした分野のうち、出題数が多いものから手をつけます。全分野を均等に補強しようとしないでください。
新しい問題を解くのをやめ、一度解いた問題を繰り返します。解法を思い出す時間がゼロになるまで反復すると、速度は目に見えて上がります。
最も改善しやすい部分です。設問の読み方、見直しの手順を決めておくだけで解消します。
よくある質問
模試の判定が悪くても合格できますか?
自宅で過去問を解くのと模試は何が違いますか?
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