資格試験の苦手科目の克服法|捨て科目の判断基準
どの受験者にも苦手分野はあります。問題は、その分野にどう向き合うかです。全部を克服しようとして時間を使い果たす人と、安易に捨てて足切りにかかる人。どちらも同じ理由で落ちます。判断の基準を持っていないからです。
・捨てる・拾うの判断基準
・苦手になる原因は3つに分けられる
・原因別の克服手順
・苦手分野に使う時間の上限
捨て科目を作れるかは合格基準で決まる
最初に確認すべきは、その試験に科目別の足切りがあるかどうかです。ここを知らずに捨てる判断をするのは危険です。
合格基準には大きく2つの型があります。総得点だけで判定する型と、総得点に加えて科目ごとの最低点を設ける型です。後者の場合、1科目でも基準を下回れば、他が満点でも不合格になります。
足切りがある場合、完全に捨てる選択肢はありません。ただし「基本問題だけ拾って撤退する」という部分的な戦略は取れます。この違いを理解しておくことが重要です。
捨てる・拾うの判断基準
足切りがない、あるいは基本問題で足切りをクリアできる前提で、時間配分の判断基準を示します。
・解法が定型化していて、学習量に比例して伸びる
・他の分野の理解の土台になっている
・毎回出題のパターンが異なり、対策の費用対効果が読めない
・基礎からやり直す必要があり、習得に数十時間かかる
判断に迷ったら、過去問で「その分野が何点分あるか」を数えてください。感覚ではなく配点で決めると、後悔のない配分になります。
苦手になる原因は3つに分けられる
克服すると決めた分野については、まず原因を特定します。原因が違えば、対処法も変わります。
【原因1:前提知識が足りない】
その分野の理解に必要な基礎が抜けている状態です。応用問題を解いても伸びません。1段階前の内容に戻る必要があります。遠回りに見えますが、これが最短経路です。
理解はできているが、解くのが遅い、あるいはミスが多い。この場合は同じ問題を繰り返すだけで解決します。新しい問題に手を広げないでください。
【原因3:苦手意識だけがある】
実際には得点できているのに、心理的に避けている状態です。過去問の分野別正答率を出すと、思ったより取れていることがあります。
原因別の克服手順
入門レベルの教材に戻ります。同じ試験のテキストではなく、より易しい解説書を使ってください。プライドが邪魔をして応用問題を解き続けるのが、最も時間を失うパターンです。戻る範囲は最小限にとどめ、必要な部分だけを拾います。
同じ問題を3回解きます。1回目は解説を読みながら、2回目は自力で、3回目は時間を計って。3回目で正解できたら、その問題は卒業です。新しい問題集を買う必要はありません。
過去問を分野別に解いて、正答率を数字で出してください。数字を見た時点で解消することが多くあります。
いずれの場合も、克服には期限を設けてください。「この分野に使うのは合計10時間まで」と決め、それを超えたら基本問題だけ拾う方針に切り替えます。青天井で時間を投じると、他の分野が犠牲になります。
苦手分野に使う時間の上限
理由は単純で、苦手分野は1時間あたりの得点上昇が小さいからです。同じ1時間を得意分野の精度向上に使ったほうが、総得点は上がります。
具体的な配分の目安は次のとおりです。
・得点源にする分野:全体の5〜6割
・平均的にできる分野:全体の2〜3割
苦手分野を「人並みにする」のではなく、「足切りを回避できる水準にする」という目標設定にしてください。目標が下がることで、時間の使い方が現実的になります。
直前期に苦手分野をどう扱うか
試験の1か月前からは、方針を切り替えます。
この時期に苦手分野を克服しようとするのは、投資対効果が最も悪い選択です。伸びるのに時間がかかる分野に手をつけても、本番に間に合いません。
直前期にやるべきは、得点源分野の取りこぼしをなくすことです。できるはずの問題を落とすことのほうが、苦手分野で数点落とすより痛手になります。
苦手分野については、「出たら飛ばす」と決めておいてください。本番でその分野に当たったとき、粘るかどうかで時間の使い方が変わります。事前に決めておけば、迷いません。
よくある質問
苦手分野を克服するのに何時間かければいいですか?
基礎に戻るのは遠回りではありませんか?
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