航空法規全190問中 8問を掲載
問1航空法第1条に定める同法の目的として、最も適切なものはどれか。
- ✔国際民間航空条約及びその附属書に準拠して航空機の航行の安全等を図り、航空の発達により公共の福祉を増進すること
- 2空港施設の整備計画を定め、地域振興を図ること
- 3航空機の製造技術の向上と輸出振興を図ること
- 4航空従事者の労働条件の適正化を図ること
- 5航空運送事業者の経営の安定と収益の確保を図ること
解説:【正解】1「国際民間航空条約及びその附属書に準拠して航空機の航行の安全等を図り、航空の発達により公共の福祉を増進すること」
航空法第1条は、シカゴ条約及び附属書に準拠して航行の安全・障害防止の方法を定め、事業の適正な運営を確保し、もって公共の福祉を増進することを目的として掲げている。事業者の収益確保や労働条件は目的規定に含まれない。
問2耐空証明の有効期間について、原則として正しいものはどれか。
解説:【正解】2「1年」
耐空証明の有効期間は原則1年である。ただし、整備規程の認可を受けた本邦航空運送事業者が使用する航空機など、国土交通大臣が指定するものについては別に定めることができる。
問3人又は家屋の密集している地域の上空を飛行する場合の最低安全高度として正しいものはどれか。
- 1地表から300m
- 2地表から150m
- ✔水平距離600m以内の最も高い障害物の上端から300m
- 4地表から450m
- 5水平距離600m以内の最も高い障害物の上端から150m
解説:【正解】3「水平距離600m以内の最も高い障害物の上端から300m」
人家密集地域上空では、航空機を中心とする水平距離600m以内の最も高い障害物の上端から300m(1,000ft)の高度が最低安全高度となる。その他の地域では地表・水面から150m(500ft)である。
問4運航管理者技能検定を受けることができる者の年齢要件として正しいものはどれか。
- 123歳以上
- 225歳以上
- 320歳以上
- ✔21歳以上
- 518歳以上
解説:【正解】4「21歳以上」
運航管理者技能検定は21歳以上の者でなければ受けることができない。加えて、航空機の運航に関する一定の実務経験が要求される。
問5本邦航空運送事業者の運航管理者と機長の関係について、正しいものはどれか。
- 1機長が承認しなければ運航管理者は飛行計画を作成できない
- 2機長は運航管理者の指示に一切従う必要はない
- 3運航管理者は機長の指名により選任される
- 4運航管理者は飛行中の航空機に対して一切の助言を行ってはならない
- ✔運航管理者が承認しなければ、機長は当該航空機を出発させ、又は飛行計画を変更してはならない
解説:【正解】5「運航管理者が承認しなければ、機長は当該航空機を出発させ、又は飛行計画を変更してはならない」
航空法は、運航管理者を置くべき航空機について、運航管理者が承認しなければ機長は出発又は飛行計画の変更をしてはならないと定める。運航の可否は機長と運航管理者の双方の判断が一致して初めて成立する(ジョイント・レスポンシビリティ)。
問6計器飛行方式(IFR)により飛行する飛行機の燃料搭載量の要件に含まれないものはどれか。
- ✔着陸後に地上走行のみで2時間運転できる燃料
- 2着陸予定飛行場から代替飛行場まで飛行するに要する燃料
- 3着陸予定飛行場までの飛行に要する燃料
- 4代替飛行場の上空450mで30分間待機できる燃料
- 5不測の事態を考慮した燃料
解説:【正解】1「着陸後に地上走行のみで2時間運転できる燃料」
IFRでは、目的地までの燃料、代替飛行場までの燃料、代替飛行場上空450m(1,500ft)で30分間待機できる燃料、及び不測の事態に備える燃料が必要とされる。地上走行用の2時間分といった要件は存在しない。
問7航空機に備え付けなければならない航空日誌の種類として、正しい組合せはどれか。
- 1運航用・整備用・気象用
- ✔航空機用・発動機用・プロペラ用
- 3機長用・副操縦士用・整備士用
- 4航空機用・客室用・貨物用
- 5国内用・国際用・訓練用
解説:【正解】2「航空機用・発動機用・プロペラ用」
航空日誌には航空機用航空日誌、発動機用航空日誌及びプロペラ用航空日誌がある。飛行時間、整備の実施状況、不具合とその処置などが記録される。
問8国際民間航空条約(シカゴ条約)について、正しいものはどれか。
- 11919年にパリで採択された
- 21963年に東京で採択された
- ✔1944年にシカゴで採択され、ICAO設立の根拠となった
- 41929年にワルシャワで採択された
- 51971年にモントリオールで採択された
解説:【正解】3「1944年にシカゴで採択され、ICAO設立の根拠となった」
シカゴ条約は1944年に採択され、1947年に発効した。国際民間航空機関(ICAO)設立の根拠条約であり、締約国が準拠すべき標準・方式を附属書(Annex)として定めている。
気象全190問中 8問を掲載
問9国際標準大気(ISA)における海面上の気温及び気圧として正しい組合せはどれか。
- ✔15℃、1013.25hPa
- 220℃、1013.25hPa
- 30℃、1013.25hPa
- 415℃、760hPa
- 515℃、1000.0hPa
解説:【正解】1「15℃、1013.25hPa」
ISAでは海面上の気温15℃、気圧1013.25hPa(29.92inHg)、密度1.225kg/m3と定められている。性能計算の基準となる。
問10国際標準大気における対流圏内の気温減率として、最も近いものはどれか。
- 15℃/1,000ft
- ✔2℃/1,000ft
- 31℃/1,000ft
- 43℃/1,000ft
- 56.5℃/1,000ft
解説:【正解】2「2℃/1,000ft」
標準大気の気温減率は0.65℃/100m、約1.98℃/1,000ftであり、実用上約2℃/1,000ftとして扱う。高度11km(約36,000ft)以上の成層圏下部では-56.5℃で一定となる。
問11QNHの説明として正しいものはどれか。
- 1高度計を1013.2hPaにセットしたときの指示
- 2飛行場面上で高度計が0を指示する規正値
- ✔飛行場の標高を指示するように規正した海面更正気圧の値
- 4密度高度を表す値
- 5気圧高度を表す値
解説:【正解】3「飛行場の標高を指示するように規正した海面更正気圧の値」
QNHは海面更正気圧で、地上でセットすると高度計は飛行場標高を指示する。QFEは飛行場面で0を指示する値、QNE(1013.2hPa)は標準気圧規正であり気圧高度(フライトレベル)を示す。
問12日本国内における移行高度(Transition Altitude)として正しいものはどれか。
- 124,000ft
- 218,000ft
- 320,000ft
- ✔14,000ft
- 510,000ft
解説:【正解】4「14,000ft」
日本の移行高度は14,000ftである。これ以上の高度では高度計規正値を1013.2hPaにセットし、フライトレベル(FL)で高度を表現する。
問13定時飛行場実況気象通報式(METAR)について、正しいものはどれか。
- 1風向のみを通報する
- 2洋上のみで使用される
- 324時間先までの予報である
- 41日1回発表される
- ✔原則として毎正時及び30分に観測・通報される
解説:【正解】5「原則として毎正時及び30分に観測・通報される」
METARは定時の飛行場実況気象で、日本では原則毎正時と30分に発表される。急変時には臨時のSPECIが発表される。予報はTAFである。
問14TAF(運航用飛行場予報)に関する説明として正しいものはどれか。
- ✔飛行場の予報気象であり、有効期間を定めて発表される
- 2過去24時間の統計値である
- 3飛行場の実況気象である
- 4航路上の乱気流のみを予報する
- 5雷のみを対象とする
解説:【正解】1「飛行場の予報気象であり、有効期間を定めて発表される」
TAFは飛行場を中心とする予報で、有効期間(9時間、30時間など)を定めて発表され、風、視程、天気、雲などが予報される。BECMG、TEMPO、PROB等の変化群が用いられる。
問15RVR(Runway Visual Range)の説明として、最も適切なものはどれか。
- 1飛行場の水平視程
- ✔滑走路上の航空機の操縦者が滑走路灯又は標識を視認できる最大距離
- 3進入灯の設置間隔
- 4雲底の高さ
- 5滑走路の全長
解説:【正解】2「滑走路上の航空機の操縦者が滑走路灯又は標識を視認できる最大距離」
RVRは滑走路中心線上の航空機から滑走路灯や滑走路標識を視認できる距離で、透過率計等により測定される。低視程時の離着陸可否判断の基準となる。
問16航空機の着氷が最も激しくなりやすい気温帯として、一般に適切なものはどれか。
- 1-30℃~-40℃
- 2+10℃~0℃
- ✔0℃~-15℃
- 4-20℃~-30℃
- 5-40℃以下
解説:【正解】3「0℃~-15℃」
過冷却水滴が多く存在する0℃~-15℃付近で着氷が最も激しい。-20℃以下では水滴の多くが氷晶化するため着氷は弱まる傾向にある。
構造・性能全175問中 8問を掲載
問17離陸決心速度V1の定義として、最も適切なものはどれか。
- ✔離陸中に発動機が不作動となった場合に、離陸を中止するか継続するかの判断基準となる速度
- 2フラップ操作限界速度
- 3機首上げ操作を開始する速度
- 4安全離陸速度
- 5地上滑走中の最大許容速度
解説:【正解】1「離陸中に発動機が不作動となった場合に、離陸を中止するか継続するかの判断基準となる速度」
V1は離陸中断の意思決定速度であり、V1に達する前に減速操作を開始すれば加速停止距離内で停止でき、V1以降は離陸を継続して所定の上昇性能を確保できる。
問18安全離陸速度V2の説明として、最も適切なものはどれか。
- 1最小操縦速度
- ✔臨界発動機不作動状態で、離陸表面上35ftに達したときに確保すべき速度
- 3地上滑走を開始する速度
- 4機首上げを開始する速度
- 5最大着陸速度
解説:【正解】2「臨界発動機不作動状態で、離陸表面上35ftに達したときに確保すべき速度」
V2は臨界発動機不作動時に35ft(乾燥滑走路)高度で確保されるべき最小の上昇安全速度であり、失速速度及びVMCAに対して所定の余裕をもって設定される。
問19VMCG(地上最小操縦速度)の説明として、最も適切なものはどれか。
- 1着陸時の最小速度
- 2最大ブレーキ作動速度
- ✔地上滑走中に臨界発動機が不作動となっても、主として方向舵により方向を維持できる最小速度
- 4フラップを下げられる最大速度
- 5空中で方向を維持できる最小速度
解説:【正解】3「地上滑走中に臨界発動機が不作動となっても、主として方向舵により方向を維持できる最小速度」
VMCGは地上において主に方向舵で方向を維持できる最小速度であり、V1はVMCG以上でなければならない。空中でのものはVMCA(空中最小操縦速度)である。
問20バランスドフィールド長(Balanced Field Length)の説明として、最も適切なものはどれか。
- 1着陸滑走距離
- 2進入区域の長さ
- 3タキシング距離
- ✔加速停止距離と離陸継続距離が等しくなるときの必要滑走路長
- 5滑走路の全長
解説:【正解】4「加速停止距離と離陸継続距離が等しくなるときの必要滑走路長」
あるV1において加速停止距離(ASD)と離陸距離(TOD)が一致する状態をバランスドと呼び、そのときの距離をバランスドフィールド長という。必要滑走路長が最小となる。
問21高温・高標高の飛行場における離陸性能への影響として、正しいものはどれか。
- 1失速速度が真対気速度で低下する
- 2空気密度が増加し離陸滑走距離は短縮する
- 3離陸性能に影響はない
- 4上昇率が増加する
- ✔空気密度が低下し、推力と揚力が減少して離陸滑走距離は増加する
解説:【正解】5「空気密度が低下し、推力と揚力が減少して離陸滑走距離は増加する」
高温・高標高では空気密度が低下するため、エンジン推力・揚力が減少し、離陸滑走距離が延び、上昇率も低下する。搭載重量の制限が必要となる場合がある。
問22航空機の失速速度と重量の関係として、正しいものはどれか。
- ✔重量が増加すると失速速度は増加する
- 2重量と失速速度は無関係である
- 3重量が減少すると失速速度は増加する
- 4重量が増加しても失速速度は変わらないが失速迎角が減少する
- 5重量が増加すると失速速度は低下する
解説:【正解】1「重量が増加すると失速速度は増加する」
失速速度は重量の平方根に比例する。重量増加や旋回による荷重倍数の増加は失速速度を高める。失速は迎角によって決まり、失速迎角自体は重量によらずほぼ一定である。
問23最大揚抗比(L/Dmax)で飛行することの意義として、最も適切なものはどれか。
- 1最短の離陸距離が得られる
- ✔最大航続距離(ジェット機では最大滑空距離)が得られ、抗力が最小となる
- 3最小の失速速度が得られる
- 4最大上昇率が得られる
- 5最大速度が得られる
解説:【正解】2「最大航続距離(ジェット機では最大滑空距離)が得られ、抗力が最小となる」
L/Dmaxでは全抗力が最小となり、滑空比が最大となる。全発動機停止時の滑空距離を最大にする速度であり、ドリフトダウン計画の基礎ともなる。
問24ドリフトダウンの説明として、最も適切なものはどれか。
- 1緊急降下(エマージェンシーディセント)と同義
- 2着陸のための計画的降下
- ✔巡航中に発動機が不作動となった場合、所定の速度を保ちながら維持可能高度まで降下すること
- 4燃料節約のためのアイドル降下
- 5進入時の減速操作
解説:【正解】3「巡航中に発動機が不作動となった場合、所定の速度を保ちながら維持可能高度まで降下すること」
ドリフトダウンは発動機不作動時に最良のグライド性能で降下し、残存推力で水平飛行が可能な高度(ネットレベルオフ高度)まで下げる操作である。山岳地帯では地形との間隔確保が重要となる。
空中航法全165問中 8問を掲載
問25大圏コース(Great Circle)の説明として、最も適切なものはどれか。
- ✔地球上の2点間を結ぶ最短経路で、各子午線との交角が変化する
- 2極地方では利用できない
- 3常に赤道と平行な線
- 4各子午線と一定の角度で交わる線
- 5メルカトル図法上では常に直線となる
解説:【正解】1「地球上の2点間を結ぶ最短経路で、各子午線との交角が変化する」
大圏コースは地球中心を通る平面と球面の交線で、2点間の最短距離となる。子午線との交角(コース)が刻々変化するため、実運航では区間ごとに方位を修正する。
問26航程線(Rhumb Line、等角航路)の説明として、最も適切なものはどれか。
- 12点間の最短距離である
- ✔すべての子午線と等しい角度で交わる線で、メルカトル図法上では直線となる
- 3方位が刻々変化する線である
- 4常に大圏コースと一致する
- 5極を通る線である
解説:【正解】2「すべての子午線と等しい角度で交わる線で、メルカトル図法上では直線となる」
航程線は各子午線と一定角で交わるため、一定の針路で飛行できるが最短距離ではない。メルカトル図法上では直線として描かれる。
問27偏差(Variation)の説明として、正しいものはどれか。
- 1真対気速度と対地速度の差
- 2磁北とコンパス北の差
- ✔真北と磁北の差
- 4気圧高度と真高度の差
- 5真針路と対地針路の差
解説:【正解】3「真北と磁北の差」
偏差(磁気偏差)は真北と磁北のなす角で、場所と時期によって変化する。磁北とコンパス北の差は自差(Deviation)である。
問28自差(Deviation)の説明として、正しいものはどれか。
- 1真北と磁北の差
- 2高度計の誤差
- 3時刻の誤差
- ✔航空機自体の磁気等の影響による磁北とコンパス指示の差
- 5風による進路のずれ
解説:【正解】4「航空機自体の磁気等の影響による磁北とコンパス指示の差」
自差は機体の鉄材や電気系統が生む磁場によりコンパスが磁北からずれる誤差で、修正表(コンパス・コレクション・カード)により補正する。
問291海里(NM)の長さとして、正しいものはどれか。
- 12,000m
- 21,000m
- 31,609m
- 41,760m
- ✔1,852m
解説:【正解】5「1,852m」
1NM=1,852m(正確には緯度1分に相当する長さとして定義)。1kt=1NM/hである。
問30地球上の緯度1分に相当する距離として、最も適切なものはどれか。
解説:【正解】1「1NM」
緯度1分が約1NMであり、緯度1度は約60NMとなる。この関係が航法計算の基礎となる。経度1分の距離は緯度により変化する(cos緯度に比例)。
問31偏流(ドリフト)角の説明として、最も適切なものはどれか。
- 1進入角と滑走路方位の差
- ✔機首方位と対地進路のなす角で、横風により生じる
- 3上昇角と降下角の差
- 4真針路と磁針路のなす角
- 5風向と滑走路方位の差
解説:【正解】2「機首方位と対地進路のなす角で、横風により生じる」
横風があると機首方位(ヘディング)と実際の対地進路(トラック)にずれが生じる。この角度が偏流角で、風上に機首を向ける修正(ドリフト補正)が必要となる。
問32真対気速度(TAS)200kt、追い風30ktのときの対地速度(GS)として正しいものはどれか。
- 1170kt
- 2200kt
- ✔230kt
- 4185kt
- 5215kt
解説:【正解】3「230kt」
風の成分が真後ろの場合、GS=TAS+追い風成分=200+30=230kt。向かい風であればGS=170ktとなる。実際は風向とコースの角度から成分を分解して計算する。
通信・保安施設全160問中 8問を掲載
問33VOR(超短波全方向式無線標識)の使用周波数帯として、正しいものはどれか。
- ✔108~117.975MHz
- 2962~1213MHz
- 3118~136.975MHz
- 4328.6~335.4MHz
- 5190~1750kHz
解説:【正解】1「108~117.975MHz」
VORはVHF帯の108~117.975MHzを使用し、局からの磁方位(ラジアル)情報を提供する。118MHz以上はVHF音声通信、328.6~335.4MHzはILSグライドスロープである。
問34DMEが提供する距離に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1目的地までの残距離である
- ✔航空機と局との間の斜距離(スラントレンジ)である
- 3滑走路末端までの距離である
- 4次のウェイポイントまでの距離である
- 5地表面に投影した水平距離である
解説:【正解】2「航空機と局との間の斜距離(スラントレンジ)である」
DMEは質問信号と応答信号の往復時間から斜距離を測定する。局の直上付近や高高度では水平距離との差が大きくなる点に注意が必要である。
問35ILSローカライザーの使用周波数帯として、正しいものはどれか。
- 1962~1213MHz
- 275MHz
- ✔108.1~111.95MHz
- 4328.6~335.4MHz
- 5118~136.975MHz
解説:【正解】3「108.1~111.95MHz」
ローカライザーは108.1~111.95MHzの奇数十分位周波数を使用し、滑走路中心線の延長方向の情報を提供する。グライドスロープは328.6~335.4MHz、マーカーは75MHzである。
問36ILSグライドスロープの標準的な進入角として、最も一般的なものはどれか。
- 12.5度
- 22.0度
- 34.5度
- ✔3.0度
- 51.5度
解説:【正解】4「3.0度」
標準的なグライドスロープ角は3.0度である。地形上の制約により3.0度を超える角度が設定される空港もあり、その場合は機材や運航許可の面で追加の条件が付くことがある。
問37ILSのマーカービーコンの使用周波数として、正しいものはどれか。
- 1243MHz
- 2108MHz
- 31030MHz
- 4121.5MHz
- ✔75MHz
解説:【正解】5「75MHz」
マーカービーコンは75MHzを使用し、アウター・ミドル・インナーの各マーカーが進入経路上の特定点を示す。近年はDMEによる置換えが進んでいる。
問38NDB/ADFに関する説明として、最も適切なものはどれか。
- ✔LF/MF帯を使用し、機上のADFで局の相対方位を測定するが、雷雨や夜間効果による誤差を受けやすい
- 2距離情報を提供する
- 3VHF帯を使用し高精度である
- 4衛星を利用する
- 5雨や雷の影響を受けない
解説:【正解】1「LF/MF帯を使用し、機上のADFで局の相対方位を測定するが、雷雨や夜間効果による誤差を受けやすい」
NDBは長波・中波帯(概ね190~1750kHz)の無指向性標識で、機上ADFで方位を測る。山岳効果、海岸線効果、夜間効果、雷雨による誤差が生じやすい。
問39ATCトランスポンダの緊急事態を示すコードとして、正しいものはどれか。
- 12000
- ✔7700
- 37500
- 47600
- 57000
解説:【正解】2「7700」
7700は緊急事態(Emergency)を示す。7500は不法妨害(ハイジャック)、7600は無線通信機の故障を示す。
問40ATCトランスポンダのコード7600が示す事態はどれか。
- 1医療緊急事態
- 2不法妨害(ハイジャック)
- ✔無線通信機の故障
- 4緊急事態
- 5燃料不足
解説:【正解】3「無線通信機の故障」
7600は通信機故障(Radio Failure)を示す。通信途絶時には、あらかじめ定められた通信途絶時の飛行方式に従って飛行する。
運航管理実務全120問中 8問を掲載
問41ディスパッチリリース(運航許可)の意義として、最も適切なものはどれか。
- 1着陸後に作成する書類である
- 2出発時刻を記録するだけの手続である
- ✔運航管理者が所定の要件を確認したうえで当該便の出発を承認する行為であり、機長の判断と併せて運航が成立する
- 4機長が単独で行う手続である
- 5旅客へ発行する書類である
解説:【正解】3「運航管理者が所定の要件を確認したうえで当該便の出発を承認する行為であり、機長の判断と併せて運航が成立する」
気象、NOTAM、機材状態、燃料、重量、乗員資格等の確認結果を集約したものであり、運航管理者と機長の双方の合意によって運航が成立する。
問42運航用飛行計画(OFP)とATS飛行計画の違いとして、最も適切なものはどれか。
- 1OFPを管制機関へ提出する
- 2OFPは着陸後に作成する
- 3ATS飛行計画に燃料の内訳を記載する
- ✔OFPは燃料・重量・風・区間ごとの詳細を含む社内文書、ATS飛行計画は管制機関へ通報する所定様式の計画である
- 5両者は同一の文書である
解説:【正解】4「OFPは燃料・重量・風・区間ごとの詳細を含む社内文書、ATS飛行計画は管制機関へ通報する所定様式の計画である」
OFPには経路上の各点の高度・風・気温・区間時間・区間燃料・累計燃料等が記載され、飛行中の燃料監視の基準となる。ATS飛行計画は管制のための通報である。
問43燃料計画を構成する要素の組合せとして、最も適切なものはどれか。
- 1トリップ燃料と代替地燃料のみ
- 2最終予備燃料のみ
- 3タキシー燃料と最終予備燃料のみ
- 4トリップ燃料のみ
- ✔タキシー燃料、トリップ燃料、コンティンジェンシー燃料、代替地燃料、最終予備燃料、追加燃料、任意搭載燃料
解説:【正解】5「タキシー燃料、トリップ燃料、コンティンジェンシー燃料、代替地燃料、最終予備燃料、追加燃料、任意搭載燃料」
各要素は目的が異なり、任意に相互流用してよいものではない。特に最終予備燃料は着陸時に残すべき最低量であり、計画上これを消費する前提とすることはできない。
問44タービン発動機を装備する飛行機における最終予備燃料(ファイナルリザーブ)の一般的な考え方として、最も適切なものはどれか。
- ✔代替飛行場(代替地不要の場合は目的地)の上空1,500ftを標準大気の下で30分間待機できる量
- 215分間待機できる量
- 32時間巡航できる量
- 4規定は存在しない
- 545分間巡航できる量
解説:【正解】1「代替飛行場(代替地不要の場合は目的地)の上空1,500ftを標準大気の下で30分間待機できる量」
タービン機では上空1,500ft・ISA条件で30分間の待機に相当する量とされる。ピストン機では45分間相当が用いられる。着陸時にこれを下回る見込みとなれば緊急事態を宣言する。
問45コンティンジェンシー燃料の一般的な算定方法として、最も適切なものはどれか。
- 1旅客数に比例させる
- ✔トリップ燃料の一定割合(例:5%)、又は一定時間の待機に相当する量のいずれか大きい方などの基準による
- 3常に固定の1,000kgとする
- 4トリップ燃料と同量とする
- 5搭載しなくてよい
解説:【正解】2「トリップ燃料の一定割合(例:5%)、又は一定時間の待機に相当する量のいずれか大きい方などの基準による」
風の予報誤差、経路変更、高度制限、機体の性能劣化等の不確実性に備える燃料で、事業者の承認された方式に従って算定される。統計的な実績に基づく方式を用いる場合もある。
問46隔離飛行場(アイソレイテッドエアロドローム)への運航に関する説明として、最も適切なものはどれか。
- 1燃料は少なくてよい
- 2通常路線と同一の計画でよい
- ✔適切な代替飛行場が確保できないため、目的地上空で一定時間待機できる追加燃料の搭載等の措置が必要となる
- 4運航自体が禁止されている
- 5代替地は不要であり追加の燃料も不要である
解説:【正解】3「適切な代替飛行場が確保できないため、目的地上空で一定時間待機できる追加燃料の搭載等の措置が必要となる」
洋上の島嶼空港などでは代替地が存在しないため、目的地上空での待機燃料(タービン機で概ね2時間分等)の搭載や、判断点(PSR)での可否判断が求められる。
問47リディスパッチ(判断点方式)の目的として、最も適切なものはどれか。
- 1経路を短縮するため
- 2燃料を増やすため
- 3管制の便宜のため
- ✔途中の地点を一次目的地として計画し、当該地点で燃料状況を確認して最終目的地へ再発出することで、コンティンジェンシー燃料を効率化する
- 5乗員を交替させるため
解説:【正解】4「途中の地点を一次目的地として計画し、当該地点で燃料状況を確認して最終目的地へ再発出することで、コンティンジェンシー燃料を効率化する」
長距離路線で計画全体に大きな予備を持つ非効率を避ける方式である。判断点で所要燃料を満たしていれば最終目的地へ、満たさなければ一次目的地へ向かう。運航管理者は判断点での確認を確実に行う。
問48飛行中の燃料監視(In-flight Fuel Management)の要点として、最も適切なものはどれか。
- 1着陸直前に一度確認すれば足りる
- 2燃料流量のみを見ればよい
- 3計画値との比較は不要である
- 4監視は乗員のみの責務である
- ✔各通過点で実際の残燃料と計画値を比較し、差の傾向から到着時の残燃料を予測して早期に対策を検討する
解説:【正解】5「各通過点で実際の残燃料と計画値を比較し、差の傾向から到着時の残燃料を予測して早期に対策を検討する」
差が一定方向に拡大する場合、風の予報誤差、経路変更、機体の性能劣化等が疑われる。早い段階で高度・速度の変更や代替地の見直しを検討することが重要である。