道路運送車両法(総則・登録)全35問中 4問を掲載
問1道路運送車両法の目的として、条文に明記されていないものは次のうちどれか。
- 1自動車の登録による所有権の公証
- 2自動車の安全性の確保及び公害の防止
- 3自動車の整備についての技術の向上
- ✔自動車の運転者の運転技能の向上
- 5自動車の整備事業の健全な発達
解説:【正解】4「自動車の運転者の運転技能の向上」
正解は4。第1条は「道路運送車両に関し、所有権についての公証等を行い、並びに安全性の確保及び公害の防止その他の環境の保全並びに整備についての技術の向上を図り、併せて自動車の整備事業の健全な発達に資することにより、公共の福祉を増進する」と定める。ここから読み取れる目的は①所有権の公証②安全性の確保・公害防止③整備技術の向上④整備事業の健全な発達の4つで、選択肢1・2・3・5はすべてこれに対応する。運転者の運転技能の向上は道路交通法(免許制度)の領域であり、本法は「車」を対象とし「人」の技能は扱わない。この『車の法律/人の法律』という切り分けが、隣接法令との関係を問う設問全般に効く。
【根拠条文等】道路運送車両法 第1条
【詳解】道路運送車両法は「①所有権の公証(登録制度)②安全性の確保と公害の防止(保安基準・検査)③整備技術の向上と整備事業の健全な発達(認証・指定・整備士)」という3本柱で構成される。条文の位置も①第4条〜第38条(登録)②第39条〜第76条(保安基準・検査)③第77条〜第100条(整備事業)とほぼ対応しており、条番号を見ればどの柱の話かが判断できる。運転免許・交通ルール・速度規制は道路交通法、運送事業の許可は道路運送法/貨物自動車運送事業法、賠償は自賠法と、隣接法令との役割分担を押さえておくと「本法の目的でないもの」を問う設問に強くなる。また「道路運送車両=自動車+原動機付自転車+軽車両」であり、レール・架線を用いる鉄道軌道の車両は除かれる点、被牽引自動車も『自動車』に含まれる点が定義上の頻出ポイントである。
問2道路運送車両法上の「道路運送車両」に含まれないものは次のうちどれか。
- 1自動車
- 2原動機付自転車
- 3軽車両
- ✔鉄道及び軌道法にいう車両
- 5被牽引自動車
解説:【正解】4「鉄道及び軌道法にいう車両」
正解は4。第2条第1項は道路運送車両を「自動車、原動機付自転車及び軽車両」と定義し、鉄道及び軌道法にいう車両(軌条・架線を用いるもの)は除外している。レールの上を走るものは道路運送の対象ではない、と考えれば覚えやすい。選択肢5の被牽引自動車は、自ら原動機を持たないが第2条第2項の自動車に含まれるため誤りではない。『被牽引車も自動車』という点は、後の保安基準(制動装置・後部反射器の三角形・連結装置)でも繰り返し問われる基礎知識である。
【根拠条文等】道路運送車両法 第2条第1項
【詳解】道路運送車両法は「①所有権の公証(登録制度)②安全性の確保と公害の防止(保安基準・検査)③整備技術の向上と整備事業の健全な発達(認証・指定・整備士)」という3本柱で構成される。条文の位置も①第4条〜第38条(登録)②第39条〜第76条(保安基準・検査)③第77条〜第100条(整備事業)とほぼ対応しており、条番号を見ればどの柱の話かが判断できる。運転免許・交通ルール・速度規制は道路交通法、運送事業の許可は道路運送法/貨物自動車運送事業法、賠償は自賠法と、隣接法令との役割分担を押さえておくと「本法の目的でないもの」を問う設問に強くなる。また「道路運送車両=自動車+原動機付自転車+軽車両」であり、レール・架線を用いる鉄道軌道の車両は除かれる点、被牽引自動車も『自動車』に含まれる点が定義上の頻出ポイントである。
問3道路運送車両法上の「自動車」の定義に関する記述として正しいものはどれか。
- 1原動機を用い、かつ、レールによらないで運転する車をいい、原動機付自転車も含む
- ✔原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で、原動機付自転車以外のものをいう
- 3総排気量が660ccを超えるものだけをいう
- 4人の運送の用に供するものだけをいう
- 5被牽引車は自動車に含まれない
解説:【正解】2「原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で、原動機付自転車以外のものをいう」
正解は2。自動車とは「原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で、軌条又は架線を用いないもの並びにこれにより牽引して陸上を移動させることを目的として製作した用具」であり、原動機付自転車は除かれる。選択肢1は原付を含めている点、選択肢3は排気量で区切っている点、選択肢4は用途で限定している点、選択肢5は被牽引車を除いている点がそれぞれ誤り。定義の後半『これにより牽引して…』が被牽引自動車を自動車に含める根拠であることを押さえておくと、選択肢5を即座に切れる。
【根拠条文等】道路運送車両法 第2条第2項
【詳解】道路運送車両法は「①所有権の公証(登録制度)②安全性の確保と公害の防止(保安基準・検査)③整備技術の向上と整備事業の健全な発達(認証・指定・整備士)」という3本柱で構成される。条文の位置も①第4条〜第38条(登録)②第39条〜第76条(保安基準・検査)③第77条〜第100条(整備事業)とほぼ対応しており、条番号を見ればどの柱の話かが判断できる。運転免許・交通ルール・速度規制は道路交通法、運送事業の許可は道路運送法/貨物自動車運送事業法、賠償は自賠法と、隣接法令との役割分担を押さえておくと「本法の目的でないもの」を問う設問に強くなる。また「道路運送車両=自動車+原動機付自転車+軽車両」であり、レール・架線を用いる鉄道軌道の車両は除かれる点、被牽引自動車も『自動車』に含まれる点が定義上の頻出ポイントである。
問4道路運送車両法施行規則別表第一による自動車の種別として、規定されていないものはどれか。
- 1普通自動車
- 2小型自動車
- 3軽自動車
- 4大型特殊自動車
- ✔中型自動車
解説:【正解】5「中型自動車」
正解は5。施行規則別表第一の種別は普通・小型・軽・大型特殊・小型特殊の5種である。「中型自動車」「準中型自動車」は平成19年・平成29年の道路交通法改正で設けられた運転免許の区分であって、車両法上の種別ではない。免許区分と車両法の種別を混同させる出題は頻出で、逆に「大型特殊自動車は免許区分では」と迷わせる形もある。車両法=普通/小型/軽/大特/小特、道交法=大型/中型/準中型/普通、と対で覚えるのが確実である。
【根拠条文等】道路運送車両法 第3条、施行規則 別表第一
【詳解】車両法の種別は普通・小型・軽・大型特殊・小型特殊の5種。道路交通法の「中型・準中型」は免許区分であり車両法の種別ではない、という引っかけが定番である。小型自動車=長さ4.70m以下・幅1.70m以下・高さ2.00m以下・総排気量2,000cc以下。この4条件は『すべて満たす』必要があり、1つでも超えれば普通自動車になる。重要な例外として、軽油を燃料とするもの(ディーゼル)には排気量制限が適用されない。軽自動車=長さ3.40m以下・幅1.48m以下・高さ2.00m以下・総排気量660cc以下。小型特殊=長さ4.70m以下・幅1.70m以下・高さ2.80m以下かつ最高速度15km/h以下(農耕作業用自動車は寸法制限なく最高速度35km/h未満)。検査の要否も整理しておく。小型特殊と検査対象外軽自動車(125cc超250cc以下の二輪等)は検査不要、大型特殊は登録も検査も必要である。
検査制度・点検整備全34問中 4問を掲載
問5道路運送車両法に規定される自動車の検査の種類として、規定されていないものはどれか。
- 1新規検査
- 2継続検査
- 3構造等変更検査
- 4予備検査
- ✔定期検査
解説:【正解】5「定期検査」
正解は5。法定の検査は新規検査(第59条)、継続検査(第62条)、臨時検査(第63条)、構造等変更検査(第67条)、予備検査(第71条)の5種類である。『定期検査』という区分は存在しない。紛らわしいのは定期点検整備で、これは検査ではなく点検の制度(第48条)である。検査=国が保安基準適合性を確認する行政行為、点検=使用者が自動車の状態を確認し整備する義務、という性格の違いを押さえると混同しない。
【根拠条文等】道路運送車両法 第59条〜第71条
【詳解】法定の検査は5種類。①新規検査=未登録車を運行させるための検査。②継続検査=いわゆる車検、有効期間満了後も使用する場合。③臨時検査=国土交通大臣が対象範囲と受検期間を公示して命ずるもので、使用者の申請によるものではない(重大事故の発生等が契機)。④構造等変更検査=検査証の記録事項に変更を生ずる改造をした場合。⑤予備検査=未登録車について事前に保安基準適合性を確認するもので、合格すると有効期間3ヶ月の自動車予備検査証が交付される。「予備検査=継続検査前の自主点検」という誤答肢が頻出。予備検査はあくまで未登録車の制度であり、合格しても登録して検査証の交付を受けなければ運行できない。構造等変更検査の対象となるのは、長さ・幅・高さ、乗車定員、最大積載量、車両重量、原動機の型式、燃料の種類、用途、車体の形状など『検査証に書いてある事項』が変わる改造である。塗装色やオーディオ交換は対象外。
問6自家用乗用自動車(初度登録)の自動車検査証の有効期間として正しいものはどれか。
- ✔初回3年、以降2年
- 2初回2年、以降2年
- 3初回3年、以降1年
- 4初回2年、以降1年
- 5初回1年、以降1年
解説:【正解】1「初回3年、以降2年」
正解は1。自家用乗用自動車(乗車定員10人以下)は、新規検査時の有効期間が3年、以降の継続検査ごとに2年である。初回だけ3年とされているのは、新車は故障や不具合が生じにくいという実態を踏まえた措置である。有効期間は用途(乗用か貨物か)、自家用か事業用か、車両総重量によって細かく分かれており、この自家用乗用の3年・2年が最も基本となる型である。他の類型はここからの差分として覚えるとよい。
【根拠条文等】道路運送車両法 第61条、施行規則 別表第二
【詳解】有効期間は『用途×自家用か事業用か×車両総重量』で決まる。整理すると次のとおり。自家用乗用自動車(定員10人以下)=初回3年・以降2年。自家用貨物自動車で車両総重量8t未満=初回2年・以降1年。同8t以上=初回から1年。レンタカー(貸渡用乗用)=初回2年・以降1年。事業用乗用自動車(タクシー・バス等)=初回から1年。覚え方は『初回が長いのは自家用乗用(3年)だけ』『8t以上と事業用乗用は最初から1年』。8t未満の自家用貨物とレンタカーが同じ“初回2年・以降1年”である点も対比で押さえる。なお有効期間は災害等の場合に国土交通大臣が地域・期間を指定して伸長できる(第61条の2第2項)。使用者の申請で自由に延長できる制度ではない。
問7貨物自動車(自家用、車両総重量8トン未満)の検査証有効期間として正しいものはどれか。
- ✔初回2年、以降1年
- 2初回3年、以降2年
- 3初回2年、以降2年
- 4初回1年、以降1年
- 5初回3年、以降1年
解説:【正解】1「初回2年、以降1年」
正解は1。自家用貨物自動車で車両総重量8トン未満のものは初回2年、以降1年である。8トン以上のものは初回から1年となる。貨物自動車は積載により負荷が大きく、走行距離も長い傾向があるため、乗用より短い間隔が設定されている。同じ『初回2年・以降1年』となるのがレンタカー(貸渡用乗用)であり、この2つをセットで覚えると効率がよい。8トンという閾値は巻込防止装置や速度抑制装置の要件とも共通する。
【根拠条文等】道路運送車両法 第61条
【詳解】有効期間は『用途×自家用か事業用か×車両総重量』で決まる。整理すると次のとおり。自家用乗用自動車(定員10人以下)=初回3年・以降2年。自家用貨物自動車で車両総重量8t未満=初回2年・以降1年。同8t以上=初回から1年。レンタカー(貸渡用乗用)=初回2年・以降1年。事業用乗用自動車(タクシー・バス等)=初回から1年。覚え方は『初回が長いのは自家用乗用(3年)だけ』『8t以上と事業用乗用は最初から1年』。8t未満の自家用貨物とレンタカーが同じ“初回2年・以降1年”である点も対比で押さえる。なお有効期間は災害等の場合に国土交通大臣が地域・期間を指定して伸長できる(第61条の2第2項)。使用者の申請で自由に延長できる制度ではない。
問8事業用乗用自動車(タクシー等)の検査証有効期間として正しいものはどれか。
解説:【正解】3「1年」
正解は3。旅客自動車運送事業用の乗用自動車(タクシー・ハイヤー・バス等)は、初回から一律1年である。不特定多数の旅客を運送し、走行距離も極めて長いことから、最も短い間隔が設定されている。あわせて定期点検も3ヶ月ごと・12ヶ月ごとと自家用乗用より厳格である。『事業用乗用=検査1年・点検3ヶ月/12ヶ月』とセットで記憶すると、有効期間と点検時期の両方の問題に対応できる。
【根拠条文等】道路運送車両法 第61条
【詳解】有効期間は『用途×自家用か事業用か×車両総重量』で決まる。整理すると次のとおり。自家用乗用自動車(定員10人以下)=初回3年・以降2年。自家用貨物自動車で車両総重量8t未満=初回2年・以降1年。同8t以上=初回から1年。レンタカー(貸渡用乗用)=初回2年・以降1年。事業用乗用自動車(タクシー・バス等)=初回から1年。覚え方は『初回が長いのは自家用乗用(3年)だけ』『8t以上と事業用乗用は最初から1年』。8t未満の自家用貨物とレンタカーが同じ“初回2年・以降1年”である点も対比で押さえる。なお有効期間は災害等の場合に国土交通大臣が地域・期間を指定して伸長できる(第61条の2第2項)。使用者の申請で自由に延長できる制度ではない。
保安基準(寸法・重量・車体)全30問中 4問を掲載
問9自動車の最大寸法(一般的な自動車の場合)として正しい組合せはどれか。
- ✔長さ12m・幅2.5m・高さ3.8m
- 2長さ12m・幅2.5m・高さ4.1m
- 3長さ11m・幅2.5m・高さ3.8m
- 4長さ12m・幅2.6m・高さ3.8m
- 5長さ13m・幅2.5m・高さ3.8m
解説:【正解】1「長さ12m・幅2.5m・高さ3.8m」
正解は1。自動車の長さは12m、幅は2.5m、高さは3.8mを超えてはならない(保安基準第2条)。この3つは道路構造との関係で定められており、幅2.5mは車線幅員、高さ3.8mは道路上の構造物(トンネル・跨道橋)との余裕、長さ12mは交差点の旋回性を考慮した値である。似た数値を持つ車両制限令の一般的制限値(幅2.5m・高さ3.8m・長さ12m・総重量20t)と共通する部分が多いが、総重量20tは車両制限令側の数値であり保安基準には出てこない点に注意する。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第2条
【詳解】保安基準上の上限は、長さ12m・幅2.5m・高さ3.8m、最小回転半径12m以下、軸重10t以下(けん引自動車の特定の軸は11.5t)、輪荷重5t以下。これと似た数値を持つのが道路法系の車両制限令で、幅2.5m・高さ3.8m・長さ12m・総重量20t・軸重10t・輪荷重5t・最小回転半径12mが一般的制限値である。『総重量20t』は車両制限令側の数値であり、保安基準側には出てこない点が対比のポイント。大型車では隣接軸重の考え方も重要で、隣り合う車軸の軸距に応じて2軸合計の重量に制限が設けられる。最遠軸距(最前軸と最後軸の中心間距離)は橋梁への影響を考慮した重量制限の判定に用いられる。『軸重12t』『輪荷重10t』のような数値の入れ替えが誤答肢として頻出するので、軸=10t/輪=5tと固定して覚える。
問10自動車の最小回転半径の上限として正しいものはどれか。
- 110m以下
- 211m以下
- ✔12m以下
- 413m以下
- 5制限はない
解説:【正解】3「12m以下」
正解は3。自動車の最小回転半径は、最外側のわだちについて12m以下でなければならない(保安基準第6条)。交差点での旋回や狭い道路での取り回しを確保するための基準である。車両制限令の一般的制限値も同じ12mであり、両者は整合している。ホイールベースを延長する改造や、タイヤの切れ角を制限するような改造(ローダウンによる干渉回避など)を行うと基準を超えるおそれがあるため、改造車では確認が必要となる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第6条
【詳解】安定性=空車状態で左右にそれぞれ35度まで傾斜させても転覆しないこと。ただし最高速度20km/h未満の自動車は30度でよい。『積車状態で35度』という誤答肢が定番なので、空車状態であることを押さえる。最小回転半径=最外側のわだちについて12m以下。車両制限令の一般的制限値も同じ12mである。これらは車体の大型化や改造(ホイールベースの延長、車高の変更、重心位置の上昇等)を伴う場合に問題となる。特に車高を上げる改造は重心が上がって安定性に影響するため、最低地上高や灯火の取付位置とあわせて確認する必要がある。
問11自動車の接地部及び接地圧に関する基準として正しいものはどれか。
- 1空気入ゴムタイヤの接地圧は、1cm²当たり200gを超えてはならない
- ✔空気入ゴムタイヤの自動車には接地圧の制限はない
- 3接地部の幅は10cm以上でなければならない
- 4鉄輪の自動車は使用が全面的に禁止されている
- 5接地圧は1cm²当たり500gを超えてはならない
解説:【正解】2「空気入ゴムタイヤの自動車には接地圧の制限はない」
正解は2。接地圧の規定は、鉄輪その他の接地部を有する自動車について路面を損傷しないよう定められたもので、空気入ゴムタイヤを備えた自動車には適用されない。空気入ゴムタイヤは接地面積が広く圧力が分散されるため、路面への損傷が問題とならないからである。したがって一般の自動車では接地圧を測定することはない。接地部については、粗面路面において滑らないこと、路面を損傷しないことといった要件が定められている。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第4条の2・第9条
【詳解】タイヤの溝の深さは、一般の自動車で1.6mm以上、二輪自動車及び側車付二輪自動車で0.8mm以上。接地部の『いずれの箇所でも』基準を満たす必要があり、4箇所測定して1箇所でも1.6mm未満なら不適合となる。スリップサインの出現も判断材料である。コード層に達する亀裂・損傷、セパレーション(剥離)も不適合。一方、空気圧が指定値と異なることは整備上の指摘事項ではあるが、直ちに保安基準不適合とはならない点に注意。タイヤは軸重に応じた荷重能力(ロードインデックス)と最高速度に対応する速度記号を有する必要がある。サイズ変更時は、外径変化による速度計誤差、はみ出し、荷重能力、車体・サスペンションとの干渉、最低地上高を確認する。銘柄は判定に無関係。ホイールについては、亀裂・変形・ナット座の陥没を確認し、ホイールナット・ボルトの緩みがないことを点検する。
問12自動車の安定性(傾斜角)に関する基準として正しいものはどれか。
- ✔空車状態で左右に35度傾けても転覆しないこと(最高速度20km/h未満の自動車は30度)
- 2空車状態で左右に30度傾けても転覆しないこと
- 3積車状態で左右に35度傾けても転覆しないこと
- 4空車状態で左右に45度傾けても転覆しないこと
- 5傾斜角の基準は存在しない
解説:【正解】1「空車状態で左右に35度傾けても転覆しないこと(最高速度20km/h未満の自動車は30度)」
正解は1。自動車は、空車状態で左右にそれぞれ35度(最高速度20km/h未満の自動車にあっては30度)まで傾斜させても転覆しない安定性を有しなければならない(保安基準第5条)。『積車状態で35度』とする誤答肢が定番であり、空車状態である点を確実に押さえる。車高を上げる改造やルーフキャリアへの重量物搭載は重心を高くして安定性を損なうため、こうした改造では基準への適合を確認する必要がある。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第5条
【詳解】安定性=空車状態で左右にそれぞれ35度まで傾斜させても転覆しないこと。ただし最高速度20km/h未満の自動車は30度でよい。『積車状態で35度』という誤答肢が定番なので、空車状態であることを押さえる。最小回転半径=最外側のわだちについて12m以下。車両制限令の一般的制限値も同じ12mである。これらは車体の大型化や改造(ホイールベースの延長、車高の変更、重心位置の上昇等)を伴う場合に問題となる。特に車高を上げる改造は重心が上がって安定性に影響するため、最低地上高や灯火の取付位置とあわせて確認する必要がある。
保安基準(走行・操縦・制動)全34問中 4問を掲載
問13空気入ゴムタイヤの溝の深さに関する基準として、四輪の普通自動車(乗用)に適用される値はどれか。
- 10.8mm以上
- 21.0mm以上
- ✔1.6mm以上
- 42.4mm以上
- 53.2mm以上
解説:【正解】3「1.6mm以上」
正解は3。空気入ゴムタイヤの接地部の溝の深さは、一般の自動車で1.6mm以上でなければならない(保安基準第9条、細目告示)。この1.6mmという値は、これを下回るとウェット路面での排水性能が急激に低下し、ハイドロプレーニング現象や制動距離の伸びを招くことから設定されている。二輪自動車及び側車付二輪自動車のみ0.6…ではなく0.8mm以上と別に定められている点に注意。判定は接地部の『いずれの箇所でも』基準を満たす必要があり、4箇所測って1箇所でも1.6mm未満なら不適合である。実務ではスリップサイン(ウェアインジケータ)の出現が1.6mmの目安となる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第9条、細目告示
【詳解】タイヤの溝の深さは、一般の自動車で1.6mm以上、二輪自動車及び側車付二輪自動車で0.8mm以上。接地部の『いずれの箇所でも』基準を満たす必要があり、4箇所測定して1箇所でも1.6mm未満なら不適合となる。スリップサインの出現も判断材料である。コード層に達する亀裂・損傷、セパレーション(剥離)も不適合。一方、空気圧が指定値と異なることは整備上の指摘事項ではあるが、直ちに保安基準不適合とはならない点に注意。タイヤは軸重に応じた荷重能力(ロードインデックス)と最高速度に対応する速度記号を有する必要がある。サイズ変更時は、外径変化による速度計誤差、はみ出し、荷重能力、車体・サスペンションとの干渉、最低地上高を確認する。銘柄は判定に無関係。ホイールについては、亀裂・変形・ナット座の陥没を確認し、ホイールナット・ボルトの緩みがないことを点検する。
問14二輪自動車の空気入ゴムタイヤの溝の深さの基準として正しいものはどれか。
- 10.5mm以上
- ✔0.8mm以上
- 31.0mm以上
- 41.6mm以上
- 52.0mm以上
解説:【正解】2「0.8mm以上」
正解は2。二輪自動車及び側車付二輪自動車のタイヤの溝の深さは0.8mm以上である。四輪等の1.6mm以上と比べて緩やかなのは、二輪車のタイヤは断面形状が丸く排水経路が異なること、車両重量が軽いことなどによる。数値を入れ替えた誤答肢(二輪1.6mm・四輪0.8mm)が定番なので、『四輪1.6/二輪0.8』と対で固定する。なお溝不足以外にも、コード層に達する亀裂・損傷やセパレーションがあれば当然に不適合となる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第9条、細目告示
【詳解】タイヤの溝の深さは、一般の自動車で1.6mm以上、二輪自動車及び側車付二輪自動車で0.8mm以上。接地部の『いずれの箇所でも』基準を満たす必要があり、4箇所測定して1箇所でも1.6mm未満なら不適合となる。スリップサインの出現も判断材料である。コード層に達する亀裂・損傷、セパレーション(剥離)も不適合。一方、空気圧が指定値と異なることは整備上の指摘事項ではあるが、直ちに保安基準不適合とはならない点に注意。タイヤは軸重に応じた荷重能力(ロードインデックス)と最高速度に対応する速度記号を有する必要がある。サイズ変更時は、外径変化による速度計誤差、はみ出し、荷重能力、車体・サスペンションとの干渉、最低地上高を確認する。銘柄は判定に無関係。ホイールについては、亀裂・変形・ナット座の陥没を確認し、ホイールナット・ボルトの緩みがないことを点検する。
問15タイヤの検査における不適合事例として、誤っているものはどれか。
- 1コード層に達する亀裂・損傷があるもの
- 2スリップサインが現れているもの
- 3著しい偏摩耗があり、溝の深さが基準を下回るもの
- ✔タイヤの空気圧が指定値より高い状態
- 5セパレーション(剥離)が生じているもの
解説:【正解】4「タイヤの空気圧が指定値より高い状態」
正解は4。空気圧が指定値より高い(あるいは低い)ことは、整備上の指摘事項ではあるが、それ自体が直ちに保安基準不適合となるものではない。一方、選択肢1のコード層に達する亀裂・損傷、2のスリップサインの出現、3の溝の深さ不足、5のセパレーション(トレッドとカーカスの剥離)はいずれも明確な不適合事由である。ただし空気圧不足を放置すればスタンディングウェーブ現象によるバーストを招くため、検査時には規定値に調整し、使用者にも適正管理を促すべきである。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第9条、審査事務規程
【詳解】タイヤの溝の深さは、一般の自動車で1.6mm以上、二輪自動車及び側車付二輪自動車で0.8mm以上。接地部の『いずれの箇所でも』基準を満たす必要があり、4箇所測定して1箇所でも1.6mm未満なら不適合となる。スリップサインの出現も判断材料である。コード層に達する亀裂・損傷、セパレーション(剥離)も不適合。一方、空気圧が指定値と異なることは整備上の指摘事項ではあるが、直ちに保安基準不適合とはならない点に注意。タイヤは軸重に応じた荷重能力(ロードインデックス)と最高速度に対応する速度記号を有する必要がある。サイズ変更時は、外径変化による速度計誤差、はみ出し、荷重能力、車体・サスペンションとの干渉、最低地上高を確認する。銘柄は判定に無関係。ホイールについては、亀裂・変形・ナット座の陥没を確認し、ホイールナット・ボルトの緩みがないことを点検する。
問16走行装置(車輪・ホイール等)の基準として誤っているものはどれか。
- 1車輪は堅ろうで、安全な運行を確保できるものであること
- 2ホイールナット・ボルトの脱落や緩みがないこと
- 3ホイールが車体の最外側からはみ出していないこと
- 4車輪に著しい損傷・亀裂があってはならない
- ✔スペアタイヤはタイヤ溝の基準が適用される
解説:【正解】5「スペアタイヤはタイヤ溝の基準が適用される」
正解は5。溝の深さの基準は路面に接する状態で使用するタイヤに適用されるものであり、車載しているだけのスペアタイヤ(テンパータイヤ等)は使用状態にないため直ちに不適合とはならない。ただし実際に装着して運行する場合は当然に基準を満たす必要がある。選択肢1〜4はいずれも正しい記述で、特にホイールナット・ボルトの緩みや脱落は車輪脱落事故に直結する重大事項であり、大型車では通達により重点的な点検が求められている。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第9条
【詳解】車枠・車体は堅ろうで運行に十分耐えること、外形は鋭い突起がなく他の交通の安全を妨げないことが基本要件である(第18条)。著しい腐食や、歩行者に傷害を与えるおそれのある鋭利なパーツは不適合となる。回転部分(タイヤ・ホイール)は原則として車体の最外側から突出してはならない。ただし平成29年6月の改正により、タイヤの接地部中心を通る鉛直線から前方30度・後方50度の範囲を除く部分について、ラベル等を除くタイヤ部分が10mm未満はみ出す場合に限り認められることとなった。ホイール(リム等)のはみ出しは認められない。エアロパーツ等の『指定部品』は、取付方法に応じて構造等変更検査を要しない扱いとなる場合があるが、これは検査手続の話であって保安基準への適合が免除されるわけではない。突起物、最低地上高、灯火の視認性、最外側からの突出はすべて別途確認が必要である。
保安基準(灯火装置)全45問中 4問を掲載
問17走行用前照灯(ハイビーム)の性能に関する基準として正しいものはどれか。
- ✔夜間に前方100mの距離にある交通上の障害物を確認できる性能を有すること
- 2夜間に前方40mの距離にある障害物を確認できること
- 3夜間に前方150mの距離にある障害物を確認できること
- 4夜間に前方200mの距離にある障害物を確認できること
- 5性能に関する基準はない
解説:【正解】1「夜間に前方100mの距離にある交通上の障害物を確認できる性能を有すること」
正解は1。走行用前照灯(ハイビーム)は、夜間に前方100mの距離にある交通上の障害物を確認できる性能を有しなければならない(保安基準第32条)。100mという値は、高速走行時に障害物を発見してから安全に停止できる距離を確保するためのものである。これに対しすれ違い用前照灯(ロービーム)は40mで、対向車を眩惑しないよう照射範囲が抑えられている分だけ短い。『ハイ100m/ロー40m』を対で固定して覚える。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第32条
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
問18すれ違い用前照灯(ロービーム)の性能に関する基準として正しいものはどれか。
- ✔夜間に前方40mの距離にある障害物を確認できること
- 2夜間に前方100mの距離にある障害物を確認できること
- 3夜間に前方20mの距離にある障害物を確認できること
- 4夜間に前方60mの距離にある障害物を確認できること
- 5基準はない
解説:【正解】1「夜間に前方40mの距離にある障害物を確認できること」
正解は1。すれ違い用前照灯(ロービーム)は、夜間に前方40mの距離にある交通上の障害物を確認でき、かつ対向車の運転者を眩惑させないものでなければならない。前方視認性と対向車への配慮という二つの要請を両立させる必要があるため、カットオフライン(明暗の境界線)による配光の制御が求められる。したがってバルブ交換後は光度だけでなく配光の乱れも確認する必要があり、リフレクタとの相性が悪いLEDバルブでは配光が崩れる例が多い。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第32条
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
問19前照灯の灯光の色に関する基準として正しいものはどれか。
- ✔白色であること
- 2白色又は淡黄色であること
- 3淡黄色であること
- 4青色であること
- 5色に関する規定はない
解説:【正解】1「白色であること」
正解は1。現行の保安基準では、走行用前照灯及びすれ違い用前照灯の灯光の色は白色でなければならない。かつては白色又は淡黄色が認められており、一定の年式以前に製作された自動車には淡黄色を認める経過措置がある。したがって旧年式車を扱う際は経過措置の確認が必要となる。また左右一対の灯火は同一の性能・色でなければならないため、片側だけを色温度の異なるバルブに交換した状態は不適合となる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第32条、細目告示
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
問20走行用前照灯の光度に関する基準として正しいものはどれか。
- ✔最高光度の合計は225,000cdを超えないこと
- 2最高光度の合計は100,000cdを超えないこと
- 3最高光度の合計は300,000cdを超えないこと
- 4光度の上限はない
- 5最高光度の合計は15,000cdを超えないこと
解説:【正解】1「最高光度の合計は225,000cdを超えないこと」
正解は1。走行用前照灯の最高光度の合計は225,000カンデラを超えてはならない(保安基準第32条、細目告示)。上限が定められているのは、過度に明るい前照灯が対向車や先行車の運転者を眩惑し、かえって危険を生むためである。一方で1灯あたりの光度には下限も設けられており、明るさは『下限以上・上限以下』の範囲で管理される。4灯式でも合計値で判断する点に注意する。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第32条、細目告示
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
保安基準(原動機・排出ガス・騒音)全29問中 4問を掲載
問21ガソリンを燃料とする普通自動車(昭和50年以降規制車)のアイドリング時における一酸化炭素(CO)の許容限度として、一般に用いられる値はどれか。
- ✔1.0%以下
- 24.5%以下
- 32.0%以下
- 40.5%以下
- 5基準はない
解説:【正解】1「1.0%以下」
正解は1。平成10年以降の規制適合車等については、アイドリング時のCO濃度は1.0%以下が基準である。COは酸素不足による不完全燃焼の生成物であり、値が高いということは混合気が濃すぎる(燃料過多または空気不足)ことを意味する。原因としてはO2センサの劣化、エアクリーナの目詰まり、燃料噴射系の不良、水温センサ異常による過剰な燃料補正などが考えられる。なお昭和50年代の古い規制の車両には4.5%以下が適用されるため、年式に応じた基準値の確認が必要である。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第31条、細目告示
【詳解】ガソリン車のアイドリング時の代表的な基準値は、平成10年以降の規制適合車でCO1.0%以下・HC300ppm以下。古い年式の車両にはCO4.5%以下・HC1,200ppm以下が適用される。年式により適用値が異なるため、型式の冒頭に付される排出ガス規制識別記号で判定する。測定手順は、原動機を十分に暖機し、エアコン等の補機類を停止した無負荷のアイドリング状態が安定してから、事前にゼロ校正を行った測定器のプローブを排気管に規定の深さまで挿入して行う。COが高い=混合気の過濃(不完全燃焼)が主因で、O2センサ不良、エアクリーナの目詰まり、燃料噴射系の不良などを疑う。HCが高い=未燃焼燃料の排出であり、失火(点火系の不良)、バルブの密着不良や圧縮不良、極端な希薄による燃焼不良、触媒の劣化などを疑う。
問22ガソリン車のアイドリング時における炭化水素(HC)の許容限度として、一般に用いられる値はどれか。
- ✔300ppm以下
- 21200ppm以下
- 3500ppm以下
- 4100ppm以下
- 5基準はない
解説:【正解】1「300ppm以下」
正解は1。平成10年以降の規制適合車等では、アイドリング時のHC濃度は300ppm以下が基準である。HCは未燃焼の燃料そのものであり、値が高い場合は燃焼が正常に行われていないことを示す。原因としては点火系の不良による失火、バルブの密着不良や圧縮圧力低下、極端な希薄状態による燃焼不良、触媒の劣化などが挙げられる。古い年式の車両には1,200ppm以下が適用される。『CO1.0%/HC300ppm』を新しい規制の基準値として対で覚える。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第31条、細目告示
【詳解】ガソリン車のアイドリング時の代表的な基準値は、平成10年以降の規制適合車でCO1.0%以下・HC300ppm以下。古い年式の車両にはCO4.5%以下・HC1,200ppm以下が適用される。年式により適用値が異なるため、型式の冒頭に付される排出ガス規制識別記号で判定する。測定手順は、原動機を十分に暖機し、エアコン等の補機類を停止した無負荷のアイドリング状態が安定してから、事前にゼロ校正を行った測定器のプローブを排気管に規定の深さまで挿入して行う。COが高い=混合気の過濃(不完全燃焼)が主因で、O2センサ不良、エアクリーナの目詰まり、燃料噴射系の不良などを疑う。HCが高い=未燃焼燃料の排出であり、失火(点火系の不良)、バルブの密着不良や圧縮不良、極端な希薄による燃焼不良、触媒の劣化などを疑う。
問23ディーゼル車の排出ガス(黒煙)の測定に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔黒煙汚染度又はオパシメータによる光吸収係数により測定・判定する
- 2COとHCの濃度で判定する
- 3アイドリング回転数のみで判定する
- 4測定は不要である
- 5燃料消費率で判定する
解説:【正解】1「黒煙汚染度又はオパシメータによる光吸収係数により測定・判定する」
正解は1。ディーゼル車は、無負荷急加速時の黒煙汚染度(%)又はオパシメータによる光吸収係数(m⁻¹)により排出ガスの適合性を判定する。ガソリン車のようにCO・HCの濃度で判定するのではない点が重要である。ディーゼルエンジンは常に空気過剰の状態で運転されるためCOやHCは比較的少なく、問題となるのは粒子状物質(PM)すなわち黒煙だからである。近年はオパシメータによる測定が主流となっている。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第31条、細目告示
【詳解】ディーゼル車は、無負荷急加速時の黒煙汚染度(%)又はオパシメータによる光吸収係数(m⁻¹)で判定する。黒煙汚染度は規制年式に応じて50%・40%・25%の区分、光吸収係数は0.50m⁻¹・0.80m⁻¹等の値が用いられ、新しい年式ほど厳しくなる。黒煙が多い場合は、吸入空気量の不足(エアクリーナの目詰まり、過給機の不良)、噴射ノズルの噴射状態不良、圧縮圧力の低下などを疑う。DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)は粒子状物質(PM)を捕集し、堆積したPMを高温で燃焼させて再生する装置。強制再生時は排気温度が非常に高くなるため、可燃物の排除・換気・立入禁止などの安全措置が必要である。DPF警告灯の点灯は排出ガス発散防止装置の異常を示す可能性があるため、原因を調査する。尿素SCRは尿素水(AdBlue等)から生成されるアンモニアを還元剤としてNOxを還元する装置で、尿素水が不足すると警告の後、出力制限等の制御が作動する。
問24ディーゼル車の黒煙汚染度の許容限度として、規制年式に応じて用いられる値の組合せはどれか。
- ✔25%・40%・50%
- 210%・20%・30%
- 35%・10%・15%
- 450%・60%・70%
- 5基準はない
解説:【正解】1「25%・40%・50%」
正解は1。黒煙汚染度の許容限度は、規制年式に応じて50%以下・40%以下・25%以下の区分が用いられ、新しい年式の車両ほど厳しい値が適用される。年式が新しいほど基準が厳しくなるのは、排出ガス規制の段階的強化を反映したものである。したがって検査に際しては、型式の冒頭に付される排出ガス規制識別記号等により対象車両がどの規制区分に該当するかを確認してから基準値を適用する必要がある。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第31条、細目告示
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
指定整備事業・検査員の職務全35問中 4問を掲載
問25自動車検査員の選任及び届出に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔指定自動車整備事業者は、自動車検査員を選任し、遅滞なく地方運輸局長に届け出なければならない
- 2自動車検査員は国土交通大臣が任命する
- 3自動車検査員の選任に届出は不要である
- 4自動車検査員は都道府県知事が任命する
- 5自動車検査員は使用者が選任する
解説:【正解】1「指定自動車整備事業者は、自動車検査員を選任し、遅滞なく地方運輸局長に届け出なければならない」
正解は1。指定自動車整備事業者は、自動車検査員を選任したときは遅滞なくその旨を地方運輸局長に届け出なければならず、解任した場合も同様である(第94条の4)。検査員は事業者が『選任』するものであって、国が任命する公務員ではない。ただし国の検査の一部を代行する公的性格を有するため、届出制がとられ、不正があれば地方運輸局長が解任を命ずることができる(第94条の6)。認証・指定も含め、この分野の手続の相手方は一貫して地方運輸局長である。
【根拠条文等】道路運送車両法 第94条の4
【詳解】自動車検査員となるには、1級又は2級の自動車整備士の技能検定に合格し、整備主任者としての実務経験等の要件を満たしたうえで、自動車検査員教習を修了し、資格取得のための試問(検問)に合格する必要がある。3級整備士では要件を満たさない。指定自動車整備事業者は検査員を選任し、遅滞なく地方運輸局長に届け出る。解任した場合も同様である(第94条の4)。検査員が職務に関し不正な行為をしたとき等には、地方運輸局長が事業者に対して解任を命ずることができる(第94条の6)。転居などは解任事由ではない。検査員は国が行う検査の一部を代行する公的性格を持つため、経営上の都合・納期・顧客の要望によって判定を変えることは許されない。判断に迷えば審査事務規程・細目告示を確認し、必要に応じて運輸支局や整備振興会に照会するのが正しい行動である。
問26自動車検査員の資格要件として正しいものはどれか。
- ✔1級又は2級の自動車整備士の技能検定に合格し、かつ整備主任者としての実務経験等を有した上で、自動車検査員教習を修了し検問に合格した者
- 2自動車運転免許を有する者であれば誰でもよい
- 33級自動車整備士であれば足りる
- 4整備工場に1年以上勤務した者
- 5自動車の販売経験を有する者
解説:【正解】1「1級又は2級の自動車整備士の技能検定に合格し、かつ整備主任者としての実務経験等を有した上で、自動車検査員教習を修了し検問に合格した者」
正解は1。自動車検査員となるには、①1級又は2級の自動車整備士の技能検定に合格していること、②整備主任者としての実務経験等の要件を満たすこと、③自動車検査員教習を修了し、資格取得のための試問(検問)に合格すること、が必要である。3級整備士では要件を満たさない(選択肢3が誤り)。運転免許や勤務年数のみで得られる資格ではなく、技術力と法令知識の両方を確認したうえで与えられる点に、この資格の公的性格が表れている。
【根拠条文等】道路運送車両法 第94条の4、指定自動車整備事業規則 第5条
【詳解】自動車検査員となるには、1級又は2級の自動車整備士の技能検定に合格し、整備主任者としての実務経験等の要件を満たしたうえで、自動車検査員教習を修了し、資格取得のための試問(検問)に合格する必要がある。3級整備士では要件を満たさない。指定自動車整備事業者は検査員を選任し、遅滞なく地方運輸局長に届け出る。解任した場合も同様である(第94条の4)。検査員が職務に関し不正な行為をしたとき等には、地方運輸局長が事業者に対して解任を命ずることができる(第94条の6)。転居などは解任事由ではない。検査員は国が行う検査の一部を代行する公的性格を持つため、経営上の都合・納期・顧客の要望によって判定を変えることは許されない。判断に迷えば審査事務規程・細目告示を確認し、必要に応じて運輸支局や整備振興会に照会するのが正しい行動である。
問27自動車検査員の職務として正しいものはどれか。
- ✔指定自動車整備事業者が整備をした自動車について、保安基準に適合するかどうかを検査し、保安基準適合証等を交付するための確認を行う
- 2自動車の登録手続を行う
- 3自動車の販売契約を締結する
- 4自動車の車庫証明を発行する
- 5自動車の運転者の指導を行う
解説:【正解】1「指定自動車整備事業者が整備をした自動車について、保安基準に適合するかどうかを検査し、保安基準適合証等を交付するための確認を行う」
正解は1。自動車検査員の職務は、指定自動車整備事業者が点検又は整備をした自動車について、保安基準に適合するかどうかを検査し、その結果に基づいて保安基準適合証・保安基準適合標章の交付に係る事務を行うことである(第94条の5)。これは本来国が行う検査の一部を代行するものであり、極めて公的性格が強い。登録手続、販売契約、車庫証明の発行、運転者の指導はいずれも検査員の職務ではなく、他の主体が担う事務である。
【根拠条文等】道路運送車両法 第94条の5
【詳解】混同しやすい2つを対比する。保安基準適合証=運輸支局等(軽自動車は軽自動車検査協会)に提出する書面。これを提出することで継続検査における現車提示(保安基準適合性の審査)が省略され、審査手数料が不要となるため持込検査より低額になる。保安基準適合標章=車両に表示するもの。表示している間は検査証の備付け・検査標章の表示がなくても運行できる。いずれも有効期間は交付の日から15日。期間を過ぎた適合証は効力を失い、改めて検査を行って交付し直す必要がある。交付できるのは『当該事業場で点検又は整備を実施し、自動車検査員が検査した自動車』に限られる。検査だけを請け負って適合証を出すことはできず、これがいわゆる『車検代行のみでの交付』が違法とされる根拠である。
問28保安基準適合証の有効期間として正しいものはどれか。
- ✔交付の日から15日
- 2交付の日から30日
- 3交付の日から7日
- 4交付の日から10日
- 5有効期間の定めはない
解説:【正解】1「交付の日から15日」
正解は1。保安基準適合証の有効期間は交付の日から15日である。この期間内に運輸支局等(検査対象軽自動車は軽自動車検査協会)へ提出しなければ効力を失い、改めて検査を行って新たに交付し直す必要がある。保安基準適合標章の有効期間も同じく15日で、こちらは車両に表示して運行するためのものである。『適合証=提出するもの、適合標章=表示するもの、いずれも15日』とセットで整理すると混同しない。
【根拠条文等】道路運送車両法 第94条の5第4項、指定自動車整備事業規則
【詳解】混同しやすい2つを対比する。保安基準適合証=運輸支局等(軽自動車は軽自動車検査協会)に提出する書面。これを提出することで継続検査における現車提示(保安基準適合性の審査)が省略され、審査手数料が不要となるため持込検査より低額になる。保安基準適合標章=車両に表示するもの。表示している間は検査証の備付け・検査標章の表示がなくても運行できる。いずれも有効期間は交付の日から15日。期間を過ぎた適合証は効力を失い、改めて検査を行って交付し直す必要がある。交付できるのは『当該事業場で点検又は整備を実施し、自動車検査員が検査した自動車』に限られる。検査だけを請け負って適合証を出すことはできず、これがいわゆる『車検代行のみでの交付』が違法とされる根拠である。
検査機器・検査実施方法全25問中 4問を掲載
問29サイドスリップ・テスタで測定する項目として正しいものはどれか。
- ✔かじ取車輪の横すべり量
- 2制動力
- 3前照灯の光度
- 4排出ガス濃度
- 5速度計の誤差
解説:【正解】1「かじ取車輪の横すべり量」
正解は1。サイドスリップ・テスタは、かじ取車輪の横すべり量(走行1mあたりのすべり量)を測定する機器である。判定基準は5mm/m以内で、イン・アウトを問わず絶対値で判断する。原理は、プレート上を直進通過させた際にタイヤが横方向に発生させる力でプレートを変位させ、その量を読み取るというもの。基準を外れる場合はトー調整等のアライメント調整が必要となる。測定前にはタイヤ空気圧を規定値に調整し、ハンドルを直進状態に保って通過させる。
【根拠条文等】指定自動車整備事業規則 別表、審査事務規程
【詳解】認証(第78条)=特定整備(旧・分解整備を含む)を行うために必要な、事業場ごとの地方運輸局長の許可。要件は工員数、屋内作業場・点検作業場の規模、機械器具、整備主任者の選任など。認証を受けずに特定整備を行えば無認証整備として罰則の対象となる。指定(第94条の2)=認証を受けた事業場のうち、さらに検査用機械器具・自動車検査員・管理組織等の要件を満たすものに与えられる。指定を受けると保安基準適合証を交付でき、いわゆる『指定工場(民間車検場)』となる。つまり指定は認証の上位にある制度で、認証工場は適合証を交付できない。資本金の額は要件ではない、というのが定番の誤答肢である。指定整備事業者には標識の掲示義務、記録の作成・保存義務、事業の休止・廃止の届出義務があり、国土交通大臣等による立入検査(第100条)の対象となる。
問30ブレーキ・テスタで測定する項目として正しいものはどれか。
- ✔各車輪の制動力
- 2横すべり量
- 3光軸
- 4排出ガス濃度
- 5騒音
解説:【正解】1「各車輪の制動力」
正解は1。ブレーキ・テスタは各車輪の制動力を測定する機器である。左右のローラで車輪を回転させ、制動時に生じる反力を測定する。判定は、①制動力の総和が試験時車両重量の50%以上(主制動装置)②駐車制動装置は20%以上 ③前軸の左右差は軸重の8%以下、という複数の基準で行う。総和だけを見て合否を判断しないことが重要である。四輪駆動車等で測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験による方法がある。
【根拠条文等】審査事務規程(制動装置の試験)
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
問31スピード・メータ試験機で測定する項目として正しいものはどれか。
- ✔速度計の指示誤差
- 2制動力
- 3光度
- 4騒音
- 5排出ガス濃度
解説:【正解】1「速度計の指示誤差」
正解は1。スピード・メータ試験機は、車両の速度計の指示誤差を測定する機器である。駆動輪をローラ上で回転させ、速度計が40km/hを指示した時点での実速度を読み取る。許容範囲は、平成19年1月1日以降製作車が30.9〜42.55km/h、平成18年12月31日以前製作車が30.9〜44.4km/hで、年式により上限が異なる。測定前にタイヤ空気圧を規定値に調整し、駆動輪を確実にローラに載せることが必要である。
【根拠条文等】審査事務規程(速度計の試験)
【詳解】速度計は、速度計が40km/hを指示したときの実速度が次の範囲にあることが必要である。平成19年1月1日以降に製作された自動車=30.9km/h以上42.55km/h以下。平成18年12月31日以前に製作された自動車=30.9km/h以上44.4km/h以下。下限が共通の30.9km/hで、上限だけが年式で異なるのが特徴。判定問題では必ず年式を確認する。例:43.5km/hはH27年式なら不適合だが、H16年式なら適合となる。誤差が生じる主な原因はタイヤ外径の変更(インチアップ・扁平率変更)であり、サイズ変更時の確認事項として重要である。走行距離計の表示値は検査時に確認して検査証に記録される(メーター改ざん対策)。距離そのものが合否を左右するわけではないが、不自然な数値で改ざんが疑われる場合は表示値をそのまま記録し、独断で処理せず運輸支局等に相談する。
問32ヘッドライト・テスタで測定する項目として正しいものはどれか。
- ✔前照灯の光度及び照射方向(光軸)
- 2尾灯の色
- 3制動力
- 4騒音
- 5排出ガス
解説:【正解】1「前照灯の光度及び照射方向(光軸)」
正解は1。ヘッドライト・テスタは、前照灯の光度(カンデラ)と照射方向(光軸の上下・左右)を測定する機器である。すれ違い用前照灯による計測ではエルボー点等を基準に判定し、光度は1灯につき6,400cd以上が必要である。平成10年9月1日以降製作車は原則としてすれ違い用前照灯で計測する。測定前にレンズを清掃し、空車状態・規定空気圧とし、車両を規定位置に正対させ、電源条件を安定させる必要がある。
【根拠条文等】審査事務規程(前照灯の計測)
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
認証事業・整備管理者・罰則全34問中 4問を掲載
問33自動車特定整備事業の認証を受けようとする者が申請すべき相手方として正しいものはどれか。
- ✔地方運輸局長
- 2国土交通大臣
- 3都道府県知事
- 4市町村長
- 5整備振興会長
解説:【正解】1「地方運輸局長」
正解は1。自動車特定整備事業を経営しようとする者は、事業場ごとに地方運輸局長の認証を受けなければならない(法第78条)。指定自動車整備事業の指定(第94条の2)も同じく地方運輸局長が行う。この分野の手続の相手方は一貫して地方運輸局長であり、国土交通大臣が直接行うわけでも、都道府県知事が行うわけでもない。『事業場ごと』である点も重要で、同一事業者でも工場が複数あればそれぞれ認証が必要となる。
【根拠条文等】道路運送車両法 第78条
【詳解】認証(第78条)=特定整備(旧・分解整備を含む)を行うために必要な、事業場ごとの地方運輸局長の許可。要件は工員数、屋内作業場・点検作業場の規模、機械器具、整備主任者の選任など。認証を受けずに特定整備を行えば無認証整備として罰則の対象となる。指定(第94条の2)=認証を受けた事業場のうち、さらに検査用機械器具・自動車検査員・管理組織等の要件を満たすものに与えられる。指定を受けると保安基準適合証を交付でき、いわゆる『指定工場(民間車検場)』となる。つまり指定は認証の上位にある制度で、認証工場は適合証を交付できない。資本金の額は要件ではない、というのが定番の誤答肢である。指定整備事業者には標識の掲示義務、記録の作成・保存義務、事業の休止・廃止の届出義務があり、国土交通大臣等による立入検査(第100条)の対象となる。
問34自動車特定整備事業の認証基準に含まれないものはどれか。
- 1事業場の工員数が一定数以上であること
- 2作業場・点検作業場の面積が基準以上であること
- 3整備に必要な機械器具を有すること
- 4整備主任者を選任すること
- ✔自動車検査員を選任すること
解説:【正解】5「自動車検査員を選任すること」
正解は5。自動車検査員の選任は指定自動車整備事業(指定工場)の要件であり、認証(認証工場)の基準ではない。認証基準は、工員数(原則2名以上等)、屋内作業場・点検作業場の面積と寸法、必要な機械器具の保有、整備主任者の選任などである。認証と指定の要件を混同させる出題は頻出で、『検査員が出てきたら指定の話』と押さえると判別しやすい。認証を受けたうえで、さらに要件を満たしたものが指定を受けられる。
【根拠条文等】道路運送車両法 第80条、自動車特定整備事業等の認証基準
【詳解】認証(第78条)=特定整備(旧・分解整備を含む)を行うために必要な、事業場ごとの地方運輸局長の許可。要件は工員数、屋内作業場・点検作業場の規模、機械器具、整備主任者の選任など。認証を受けずに特定整備を行えば無認証整備として罰則の対象となる。指定(第94条の2)=認証を受けた事業場のうち、さらに検査用機械器具・自動車検査員・管理組織等の要件を満たすものに与えられる。指定を受けると保安基準適合証を交付でき、いわゆる『指定工場(民間車検場)』となる。つまり指定は認証の上位にある制度で、認証工場は適合証を交付できない。資本金の額は要件ではない、というのが定番の誤答肢である。指定整備事業者には標識の掲示義務、記録の作成・保存義務、事業の休止・廃止の届出義務があり、国土交通大臣等による立入検査(第100条)の対象となる。
問35整備主任者に関する記述として誤っているものはどれか。
- 1認証工場は、事業場ごとに整備主任者を選任しなければならない
- 2整備主任者は、分解整備(特定整備)の作業の管理・確認を行う
- 3整備主任者を選任・変更したときは地方運輸局長に届け出る
- ✔整備主任者は自動車整備士の資格を必要としない
- 5整備主任者は分解整備記録簿の記載について責任を負う
解説:【正解】4「整備主任者は自動車整備士の資格を必要としない」
正解は4。整備主任者は、原則として1級又は2級の自動車整備士の技能検定に合格した者から選任しなければならない(施行規則)。『資格を必要としない』は誤りである。なお電子制御装置整備については別途の要件が定められている。整備主任者は特定整備作業の技術的管理・確認と、特定整備記録簿の記載について責任を負う立場であり、選任・変更したときは地方運輸局長に届け出る必要がある。
【根拠条文等】道路運送車両法 第91条の3、施行規則 第62条の2の2
【詳解】令和2年4月の制度改正により、従来の『分解整備』は『特定整備』へと範囲が拡大された。①従来の分解整備=原動機、動力伝達装置、走行装置、操縦装置、制動装置、緩衝装置、連結装置の指定部位を取り外して行う整備。②新たに加わった電子制御装置整備=自動運行装置の整備、及び衝突被害軽減ブレーキ等に用いる前方カメラ・レーダー等の取外し又は機能調整(エーミング)を伴う整備。エーミングが必要になる代表的場面は、フロントガラス交換に伴うカメラの脱着、カメラ・レーダーの交換、バンパー脱着に伴うセンサの脱着、車高が変化するサスペンション交換など。エンジンオイル交換のような作業は無関係である。電子制御装置整備の認証には、ターゲット設置に必要な広さと平坦性を備えた作業場、スキャンツール等の設備、所定の要件を満たす整備主任者の選任が求められる。
問36分解整備記録簿(特定整備記録簿)の保存期間として正しいものはどれか。
- ✔記載の日から2年間
- 2記載の日から1年間
- 3記載の日から3年間
- 4記載の日から5年間
- 5保存義務はない
解説:【正解】1「記載の日から2年間」
正解は1。自動車特定整備事業者は、特定整備記録簿(旧・分解整備記録簿)に所定の事項を記載し、記載の日から2年間保存しなければならない(法第91条の2)。使用者が保存する点検整備記録簿の1年間(第49条)と混同しやすい。整理としては『使用者側が作るものは1年、事業者側が作るものは2年』であり、指定整備事業者が作成する保安基準適合証の交付に係る記録も2年間である。
【根拠条文等】道路運送車両法 第91条の2、施行規則 第62条
【詳解】紛らわしい2つの記録簿を対比で覚える。①点検整備記録簿(第49条)=使用者が備え、点検年月日・点検の結果・整備の概要・整備完了年月日・整備実施者の氏名等を記載。保存期間は記載の日から1年間。②特定整備記録簿(旧・分解整備記録簿、第91条の2)=自動車特定整備事業者が作成し、保存期間は記載の日から2年間。③指定整備事業者が作成する保安基準適合証の交付に係る記録も2年間保存(指定自動車整備事業規則)。『使用者側=1年/事業者側=2年』と整理すると混同しにくい。記載事項には使用者の勤務先や運転免許証番号のような個人情報は含まれない点も頻出の誤答肢である。
乗員保護装置・二輪・特種車全30問中 4問を掲載
問37座席ベルト取付装置に関する基準として誤っているものはどれか。
- 1座席ベルトの荷重を確実に受けられる強度を有すること
- 2取付部に著しい腐食・損傷がないこと
- 3取付ボルトが確実に締結されていること
- ✔取付部が腐食していても座席ベルトが装着できればよい
- 5所定の位置に取り付けられていること
解説:【正解】4「取付部が腐食していても座席ベルトが装着できればよい」
正解は4。座席ベルト取付装置は、衝突時に乗員にかかる大きな荷重を受け止める重要保安部品であるから、取付部に著しい腐食があれば強度不足として不適合である。『座席ベルトが装着できればよい』という判断は誤り。ベルト本体が健全でも、取付部のフロアやピラーが腐食していれば衝突時に引き抜けてしまう。下回り検査や車室内の点検で、アンカー周辺の錆・腐食・変形を確認することが重要である。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第22条の3
【詳解】座席ベルト及びその取付装置は、原則として全ての座席に装備が義務付けられている(適用時期による経過措置あり)。『後席は義務がない』は誤り。検査では、ウェビングの著しい擦り切れ・損傷、バックルの確実な係止と解除、巻取装置(ELR等)の作動、取付部の緩み・腐食を確認する。取付装置は衝突時の荷重を受け止める重要保安部品であるため、取付部の著しい腐食は強度不足として不適合となる。バックルが座席下に押し込まれて使用できない状態も是正が必要である。エアバッグ等の乗員保護装置を備える自動車では、警告灯が始動時に点灯し正常時には消灯するなど正常に機能することが求められる。装置を取り外した状態や警告灯が異常表示のままの状態は不適合。整備時は誤展開防止のため、バッテリーのマイナス端子を外して規定時間待機するなど整備要領書の手順を守る必要がある。
問38座席ベルトの検査における確認事項として、最も適切でないものはどれか。
- 1ウェビング(帯部)の著しい擦り切れ・損傷の有無
- 2バックルの確実な係止と解除
- 3巻取装置(ELR等)の作動
- ✔座席ベルトの製造メーカー名
- 5取付部の緩み・腐食
解説:【正解】4「座席ベルトの製造メーカー名」
正解は4。座席ベルトの製造メーカー名は検査項目ではない。確認すべきは、①ウェビング(帯部)の著しい擦り切れ・切れ・損傷 ②バックルの確実な係止と解除 ③巻取装置(ELR等)の作動、すなわち急激に引いたときにロックするか ④取付部の緩み・腐食である。特に巻取装置は、緩やかに引けば伸び、急に引けばロックするという動作を実際に確認する必要がある。
【根拠条文等】審査事務規程、自動車点検基準
【詳解】点検整備は検査とは別個の制度であり、検査に合格しても点検整備の義務は免除されない(『前検査・後整備』が可能なのはこのため)。日常点検=運転者等が目視等で行える範囲の点検。事業用自動車、レンタカー、車両総重量8t以上・最大積載量5t以上の自家用貨物自動車等は『1日1回運行開始前』が義務。一般の自家用乗用車は『適切な時期』でよい。定期点検=自家用乗用自動車は12ヶ月ごと・24ヶ月ごと。事業用自動車及び車両総重量8t以上の自家用貨物自動車等は3ヶ月ごと・12ヶ月ごと。『自家用乗用に6ヶ月点検の義務がある』は誤り。日常点検にはブレーキ液・冷却水・エンジンオイル・ウォッシャ液の量、タイヤの状態、灯火装置、警音器、ブレーキの効きなどが入り、ブレーキライニングの厚さのように分解を要する項目は定期点検側に入る、という切り分けが出題の中心である。
問39エアバッグ(乗員保護装置)に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔装着車は警告灯が正常に作動し、異常表示のないことを確認する必要がある
- 2エアバッグは保安基準の対象外である
- 3警告灯の点灯は問題ない
- 4エアバッグは取り外して運行してよい
- 5警告灯は常時点灯が正常である
解説:【正解】1「装着車は警告灯が正常に作動し、異常表示のないことを確認する必要がある」
正解は1。エアバッグ等の乗員保護装置を備える自動車では、警告灯がイグニッションON時に点灯し、始動後に消灯するなど正常に機能することが求められる。警告灯が点灯したままの状態は、システムに異常があり衝突時に展開しないおそれを示すため不適合である。装置を取り外して運行することも認められない。警告灯を消すためだけにキャンセラーを装着する行為は、故障を隠蔽するだけで極めて危険である。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第18条の2、細目告示
【詳解】自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ検査標章を表示しなければ運行の用に供してはならない(第66条)。写しや自宅保管では要件を満たさない。検査標章の貼付位置は令和5年7月3日から変更された。従来は『前面ガラス上部の運転者席から最も遠い位置』であったが、現在は『前面ガラスの内側、運転者席側の上部』である。改正点は出題されやすいので、旧規定と混同しないこと。例外として、保安基準適合標章を表示している間(交付から15日以内)は、検査証の備付け・検査標章の表示がなくても運行できる(第66条第3項)。指定整備工場から車両を返す際の根拠がこれである。自賠責保険証明書も自賠法第8条により備付けが義務。一方、点検整備記録簿は自家用乗用車について運行時の備付けが法律上義務付けられているわけではない(保存義務は1年間)。
問40エアバッグ装着車の整備における安全上の注意として、最も適切なものはどれか。
- ✔作業前にバッテリーのマイナス端子を外し、規定の待機時間を置くこと等の手順を守る
- 2特に注意は不要である
- 3作業中に衝撃を与えても問題ない
- 4配線を任意に切断してよい
- 5廃棄は一般ごみとして処理する
解説:【正解】1「作業前にバッテリーのマイナス端子を外し、規定の待機時間を置くこと等の手順を守る」
正解は1。エアバッグは火薬(インフレータ)によって瞬時に展開する装置であるため、誤展開は作業者に重大な傷害を与える。作業前にはバッテリーのマイナス端子を外し、バックアップ電源のコンデンサが放電するまで整備要領書に定める規定時間(一般に数分程度)待機してから作業する。またインフレータに衝撃を与えない、展開面を自分に向けて持たない、廃棄は所定の処理を行う、といった手順も遵守する必要がある。
【根拠条文等】自動車製作者の整備要領書、労働安全衛生関係規程
【詳解】座席ベルト及びその取付装置は、原則として全ての座席に装備が義務付けられている(適用時期による経過措置あり)。『後席は義務がない』は誤り。検査では、ウェビングの著しい擦り切れ・損傷、バックルの確実な係止と解除、巻取装置(ELR等)の作動、取付部の緩み・腐食を確認する。取付装置は衝突時の荷重を受け止める重要保安部品であるため、取付部の著しい腐食は強度不足として不適合となる。バックルが座席下に押し込まれて使用できない状態も是正が必要である。エアバッグ等の乗員保護装置を備える自動車では、警告灯が始動時に点灯し正常時には消灯するなど正常に機能することが求められる。装置を取り外した状態や警告灯が異常表示のままの状態は不適合。整備時は誤展開防止のため、バッテリーのマイナス端子を外して規定時間待機するなど整備要領書の手順を守る必要がある。
整備技術・故障診断全36問中 4問を掲載
問41ホイールアライメントの要素として、規定されていないものはどれか。
- 1キャンバ
- 2キャスタ
- 3キングピン傾角(SAI)
- 4トー
- ✔ホイールオフセット
解説:【正解】5「ホイールオフセット」
正解は5。ホイールアライメントの主要素は、キャンバ(車輪の傾き)、キャスタ(キングピン軸の前後傾斜)、キングピン傾角(SAI)、トー(前後の開き)、及びターニングラジアス(トーアウトオンターン)である。ホイールオフセットはホイール自体の寸法諸元(取付面からリム中心までの距離)であって、車両側の設定であるアライメント要素ではない。ただしオフセットを変更するとスクラブ半径が変わり、操縦性やハブベアリングの負担に影響する点は実務上重要である。
【根拠条文等】自動車整備技術(シャシ)
【詳解】かじ取装置は堅ろうで安全な運行を確保でき、かじ取り車輪に著しい振動(シミー)を生じないことが要件。ハンドルの遊びが著しく大きいものは操縦の確実性を欠き不適合となる。ハンドルを一杯に切った際にタイヤが車体や配管に接触するものも不適合。サイドスリップ(横すべり量)は走行1mにつき5mm以内。イン・アウトを問わず絶対値で判定するため、『イン6mm/m』も『アウト8mm/m』も不適合である。超過する場合はトー調整等のアライメント調整を行う。ホイールアライメントの要素はキャンバ、キャスタ、キングピン傾角、トー、ターニングラジアス。ホイールオフセットはホイール自体の寸法諸元であり、アライメント要素ではない。専ら乗用の用に供する自動車等には盗難防止装置の装備義務があり、走行中に作動しない構造であることが必要である。
問42トーイン過大の場合に生じやすいタイヤの摩耗として正しいものはどれか。
- ✔外側(アウト側)の偏摩耗
- 2内側(イン側)の偏摩耗
- 3中央部の摩耗
- 4均一な摩耗
- 5摩耗は生じない
解説:【正解】1「外側(アウト側)の偏摩耗」
正解は1。トーイン過大では、タイヤが進行方向に対して内側を向いた状態で転がるため、外側(アウト側)が路面に引きずられて偏摩耗する。逆にトーアウト過大では内側(イン側)が摩耗する。摩耗の方向から原因を推定できるのが実務上のポイントである。トーの狂いはサイドスリップ・テスタの測定値にも現れるため、5mm/mを超える場合はタイヤの偏摩耗状態も併せて確認するとよい。
【根拠条文等】自動車整備技術(シャシ)
【詳解】①ハイドロプレーニング現象=湿潤路の高速走行時にタイヤが水膜に乗り上げ、路面との接触を失って操縦・制動が不能になる現象。溝が浅いほど発生しやすく、溝の深さ1.6mmという基準はこの防止と直結している。②スタンディングウェーブ現象=空気圧不足のまま高速走行した際にトレッド部が波状に変形し、発熱によりバースト(破裂)に至る現象。TPMS(タイヤ空気圧監視装置)はこの防止に寄与する。③摩耗パターンからの診断=空気圧不足なら両ショルダ部(両肩)が摩耗、空気圧過大なら中央部が摩耗、トーイン過大なら外側(アウト側)が偏摩耗、トーアウト過大なら内側が偏摩耗する。片減りはアライメント不良を疑う。④フェード現象とベーパロック現象は制動装置側の現象で、タイヤの現象と混同しないこと。フェード=摩擦材の高温による摩擦係数の低下、ベーパロック=ブレーキ液の気化による気泡発生である。
問43空気圧が不足したタイヤに生じやすい摩耗として正しいものはどれか。
- ✔両ショルダ部(両肩)の摩耗
- 2中央部の摩耗
- 3片側のみの摩耗
- 4摩耗は生じない
- 5溝底のみの摩耗
解説:【正解】1「両ショルダ部(両肩)の摩耗」
正解は1。空気圧が不足するとタイヤ中央部がたわんで接地圧が両ショルダ部(両肩)に集中するため、両肩が摩耗する。逆に空気圧が過大だと中央部が膨らんで接地圧が中央に集中し、中央部が摩耗する。片側だけの摩耗はアライメント(キャンバ・トー)の狂いが原因である。摩耗パターンから原因を切り分けられるようにしておくと、単に交換を勧めるだけでなく再発防止の助言ができる。
【根拠条文等】自動車整備技術(シャシ)
【詳解】タイヤの溝の深さは、一般の自動車で1.6mm以上、二輪自動車及び側車付二輪自動車で0.8mm以上。接地部の『いずれの箇所でも』基準を満たす必要があり、4箇所測定して1箇所でも1.6mm未満なら不適合となる。スリップサインの出現も判断材料である。コード層に達する亀裂・損傷、セパレーション(剥離)も不適合。一方、空気圧が指定値と異なることは整備上の指摘事項ではあるが、直ちに保安基準不適合とはならない点に注意。タイヤは軸重に応じた荷重能力(ロードインデックス)と最高速度に対応する速度記号を有する必要がある。サイズ変更時は、外径変化による速度計誤差、はみ出し、荷重能力、車体・サスペンションとの干渉、最低地上高を確認する。銘柄は判定に無関係。ホイールについては、亀裂・変形・ナット座の陥没を確認し、ホイールナット・ボルトの緩みがないことを点検する。
問44ディスクブレーキのブレーキパッドの点検項目として、最も適切でないものはどれか。
- 1摩擦材の残量
- 2偏摩耗の有無
- ✔パッドの製造年月日
- 4ディスクロータの摩耗・段付き
- 5シム・鳴き止めの状態
解説:【正解】3「パッドの製造年月日」
正解は3。パッドの製造年月日は点検項目ではない。ディスクブレーキの点検では、摩擦材の残量(使用限度との比較)、偏摩耗の有無、ディスクロータの摩耗・段付き・振れ、シム・鳴き止めの状態、キャリパのスライドピンの動きやピストンの戻り具合を確認する。残量が使用限度を下回る場合は、制動力の測定値が基準内であっても交換を求めるのが適切な判断である。
【根拠条文等】自動車点検基準、整備技術
【詳解】点検整備は検査とは別個の制度であり、検査に合格しても点検整備の義務は免除されない(『前検査・後整備』が可能なのはこのため)。日常点検=運転者等が目視等で行える範囲の点検。事業用自動車、レンタカー、車両総重量8t以上・最大積載量5t以上の自家用貨物自動車等は『1日1回運行開始前』が義務。一般の自家用乗用車は『適切な時期』でよい。定期点検=自家用乗用自動車は12ヶ月ごと・24ヶ月ごと。事業用自動車及び車両総重量8t以上の自家用貨物自動車等は3ヶ月ごと・12ヶ月ごと。『自家用乗用に6ヶ月点検の義務がある』は誤り。日常点検にはブレーキ液・冷却水・エンジンオイル・ウォッシャ液の量、タイヤの状態、灯火装置、警音器、ブレーキの効きなどが入り、ブレーキライニングの厚さのように分解を要する項目は定期点検側に入る、という切り分けが出題の中心である。
総合・事例判断全36問中 4問を掲載
問45継続検査で入庫した自家用乗用車について、前面ガラスの助手席側にスモークフィルムが貼られ、可視光線透過率が65%であった。適切な対応はどれか。
- ✔基準(70%以上)を下回るため、フィルムを除去した上で再度確認する
- 2助手席側なので問題ない
- 3後席側と同様に規制外である
- 4使用者の同意があれば合格とする
- 5透過率は測定不要である
解説:【正解】1「基準(70%以上)を下回るため、フィルムを除去した上で再度確認する」
正解は1。可視光線透過率70%以上の基準は、前面ガラス並びに運転者席及びこれと並列の座席(助手席)の側面ガラスに適用される。助手席側だからといって適用外にはならない。65%は基準を下回るため不適合であり、フィルムを除去したうえで再度測定し、70%以上であることを確認する必要がある。なお後部座席以降の側面ガラス・後面ガラスにはこの基準は適用されないため、『どのガラスに適用されるか』を正確に区別することが判断の出発点になる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第29条
【詳解】可視光線透過率70%以上の基準が適用されるのは、前面ガラス並びに運転者席及びこれと並列の座席(助手席)の側面ガラスである。後部座席以降の側面ガラス・後面ガラスには適用されない。『運転者席側面は自由にフィルムを貼れる』は誤り。窓ガラスは安全ガラス(合わせガラス・強化ガラス等)でなければならず、前面ガラスは破損時にも視野が確保でき、鋭利な破片で人を傷つけないものであることが求められる。視野の範囲内の大きなひび割れは不適合となり得る。前面ガラスへの貼付は法令で認められたものに限られる。検査標章、自賠責の保険標章、点検整備済ステッカー、整備命令標章などが該当する。ドライブレコーダーやETCアンテナ等は、ガラス開口部の上縁から一定範囲内(実長の20%以内等)で運転者の視野を妨げない位置であれば装着が認められる。
問46検査中、右側の尾灯レンズに割れがあり、白色光が漏れていた。適切な判断はどれか。
- ✔尾灯の色は赤色でなければならないため不適合であり、レンズを交換する
- 2点灯していれば適合
- 3テープで補修すれば適合
- 4夜間でなければ問題ない
- 5軽微なので適合とする
解説:【正解】1「尾灯の色は赤色でなければならないため不適合であり、レンズを交換する」
正解は1。尾灯の灯光の色は赤色でなければならない(保安基準第37条)。レンズ割れにより白色光が漏れている状態は、灯光の色の基準を満たさないため不適合である。後面から白色光が見えると、後退灯と誤認されて後続車の判断を誤らせるおそれがある点も重要である。赤色テープ等による応急補修は、色・光度・防水性のいずれも担保できないため認められず、レンズ又はランプユニットの交換が必要となる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第37条
【詳解】灯光の色は現行では白色。一定年式以前の自動車には淡黄色を認める経過措置がある。個数は走行用前照灯が2個又は4個(二輪・側車付二輪は1個又は2個)、すれ違い用前照灯は2個。取付位置は、すれ違い用前照灯が照明部の上縁1.2m以下・下縁0.5m以上、走行用前照灯が上縁2.1m以下。左右一対の灯火は車両中心面に対し対称の位置に同数・同一の性能で取り付ける必要があるため、片側だけHIDやLEDに交換して左右の色や光度が明らかに異なる状態は不適合となる。バルブ交換後は、光度・色に加えてカットオフライン(配光)と光軸を確認する。リフレクタとの相性により配光が乱れる事例が多い。放電灯光源(HID)等を用いる一定の前照灯には、眩惑防止のため前照灯洗浄器と自動光軸調整機能が求められる場合がある。ADB(配光可変型前照灯)も基準に適合する必要があり、所定の方法で計測する。
問47受検車両の左後方向指示器が点灯せず、点滅周期が毎分約150回になっていた。判断として正しいものはどれか。
- ✔球切れによる高速点滅であり、点滅周期・視認性の基準を満たさないため不適合
- 2右側が正常なら適合
- 3点滅していれば適合
- 4運転者が認識できれば適合
- 5点滅周期に基準はないため適合
解説:【正解】1「球切れによる高速点滅であり、点滅周期・視認性の基準を満たさないため不適合」
正解は1。方向指示器は毎分60回以上120回以下の一定の周期で点滅する必要があり、毎分約150回という状態は基準を超えるため不適合である。この現象は球切れや接触不良により回路の抵抗が変化したときに生じるもので(いわゆるハイフラッシャー)、点灯しないバルブがあることを運転者に知らせる機能でもある。反対側が正常であっても、運転者が状況を認識できていても、判定は変わらない。原因となるバルブ・配線を点検する。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第41条
【詳解】方向指示器=橙色。昼間、前方及び後方100m(側方に備えるものは側方30m)から点滅を確認できること。点滅周期は毎分60回以上120回以下の一定の周期。球切れ等により点滅が速くなる状態(ハイフラッシャー、毎分150回など)は点滅周期の基準を満たさず不適合となる。『反対側が点いているから適合』とはならない。取付位置は照明部の上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、最外側から400mm以内。左右の照明部の内側の縁の間隔は600mm以上(自動車の幅が1.3m未満のものは240mm以上)。非常点滅表示灯は、すべての方向指示器が同時に同一の周期で点滅する構造で、灯光の色は橙色。点滅が認められる灯火は方向指示器・非常点滅表示灯・緊急自動車の警光灯等に限られ、それ以外の灯火を点滅させることは禁止されている。
問48ブレーキテスタで測定した結果、前軸の左右制動力の差が当該軸重の12%であった。判断として正しいものはどれか。
- ✔前軸の左右差は軸重の8%以下でなければならないため不適合
- 2総和が基準を満たせば適合
- 310%以下なら適合なので不適合ではない
- 4左右差の基準はないため適合
- 5後軸が正常なら適合
解説:【正解】1「前軸の左右差は軸重の8%以下でなければならないため不適合」
正解は1。前軸の左右制動力の差は当該軸の軸重の8%以下でなければならない。12%は基準を超えるため不適合である。左右差が大きいと制動時に車両が片側へ振られ、進路を乱して危険である。原因としては、キャリパやホイールシリンダの片側固着、パッド・ライニングの片減り、ブレーキ配管の潰れや詰まり、ドラム内のすきま調整不良などが考えられる。制動力の総和が基準を満たしていても、左右差が超過すれば不適合となる点が要点である。
【根拠条文等】審査事務規程(制動力の判定)
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
灯火装置(取付位置・個数)全30問中 4問を掲載
問49走行用前照灯の取付位置に関する基準として正しいものはどれか。
- ✔照明部の上縁の高さが地上2.1m以下であること
- 2照明部の上縁の高さが地上1.2m以下であること
- 3照明部の下縁の高さが地上0.5m以上であること
- 4地上3.0m以下であること
- 5取付位置の基準はない
解説:【正解】1「照明部の上縁の高さが地上2.1m以下であること」
正解は1。走行用前照灯は照明部の上縁の高さが地上2.1m以下であることが求められる。すれ違い用前照灯が上縁1.2m以下・下縁0.5m以上という狭い範囲に限定されるのに対し、走行用は上限だけが定められており緩やかである。これは、すれ違い用が対向車を眩惑しない配光を前提とするため取付高さを厳密に管理する必要があるのに対し、走行用はもともと遠方を照らす灯火だからである。この違いを対で覚える。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第32条、細目告示
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
問50車幅灯の取付位置における「最外側からの距離」の基準として正しいものはどれか。
- ✔車両の最外側から400mm以内
- 2600mm以内
- 3800mm以内
- 41,000mm以内
- 5距離の基準はない
解説:【正解】1「車両の最外側から400mm以内」
正解は1。車幅灯は、照明部の最外縁が車両の最外側から400mm以内となるように取り付けなければならない。この規定があるのは、車幅灯が『自車の幅を他の交通に知らせる』灯火だからである。内側に寄って取り付けられていると、実際の車幅より狭く見えて対向車が接触を避けられなくなる。同じ400mm以内の規定は、尾灯・制動灯・方向指示器・後部反射器にも共通して適用される。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第34条、細目告示
【詳解】視認距離と色をセットで覚える。車幅灯=夜間前方300m・白色。尾灯=夜間後方300m・赤色。番号灯=夜間後方20mから番号標の数字等が確認できる・白色。『番号灯だけ20m』という点が最大のひっかけである。番号灯は番号標を照らすための灯火なので、遠くから見える必要がないと理解すると混同しない。取付位置は、車幅灯・尾灯とも照明部の上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、照明部の最外縁が車両最外側から400mm以内。個数は原則2個(幅0.8m以下の自動車や二輪等は1個でも可)。点灯操作について、前照灯を点灯するときは車幅灯・尾灯・番号灯も同時に点灯する構造でなければならず、尾灯のみを単独で消灯できる構造は認められない。
問51前部方向指示器の左右の間隔に関する基準として正しいものはどれか。
- ✔照明部の内側の縁の間隔が600mm以上(幅1.3m未満の自動車は240mm以上)
- 2400mm以上
- 3800mm以上
- 41,000mm以上
- 5間隔の基準はない
解説:【正解】1「照明部の内側の縁の間隔が600mm以上(幅1.3m未満の自動車は240mm以上)」
正解は1。前部方向指示器は、左右の照明部の内側の縁の間隔が600mm以上(自動車の幅が1.3m未満のものは240mm以上)でなければならない。左右が近接していると、対向車や歩行者から見て左右どちらのウインカーが点滅しているのか判別しにくくなるためである。カスタムで小型ウインカーに交換したり、グリル内側に寄せて取り付けたりすると、この間隔の要件を満たさなくなることがある。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第41条、細目告示
【詳解】方向指示器=橙色。昼間、前方及び後方100m(側方に備えるものは側方30m)から点滅を確認できること。点滅周期は毎分60回以上120回以下の一定の周期。球切れ等により点滅が速くなる状態(ハイフラッシャー、毎分150回など)は点滅周期の基準を満たさず不適合となる。『反対側が点いているから適合』とはならない。取付位置は照明部の上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、最外側から400mm以内。左右の照明部の内側の縁の間隔は600mm以上(自動車の幅が1.3m未満のものは240mm以上)。非常点滅表示灯は、すべての方向指示器が同時に同一の周期で点滅する構造で、灯光の色は橙色。点滅が認められる灯火は方向指示器・非常点滅表示灯・緊急自動車の警光灯等に限られ、それ以外の灯火を点滅させることは禁止されている。
問52後部反射器の取付位置に関する基準として正しいものはどれか。
- ✔反射部の上縁の高さが地上1.5m以下、下縁の高さが地上0.25m以上
- 2上縁2.1m以下、下縁0.35m以上
- 3上縁1.2m以下、下縁0.5m以上
- 4上縁1.0m以下、下縁0.25m以上
- 5取付位置の基準はない
解説:【正解】1「反射部の上縁の高さが地上1.5m以下、下縁の高さが地上0.25m以上」
正解は1。後部反射器は、反射部の上縁の高さが地上1.5m以下、下縁の高さが地上0.25m以上、最外縁が車両の最外側から400mm以内の位置に取り付ける。他の後方の灯火(尾灯・制動灯)が上縁2.1m以下・下縁0.35m以上であるのに対し、反射器は上下とも低めの範囲に設定されている。後続車のヘッドライトの光が当たりやすい高さに限定することで、確実に反射光が返るようにするためである。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第38条、細目告示
【詳解】灯光の色は現行では白色。一定年式以前の自動車には淡黄色を認める経過措置がある。個数は走行用前照灯が2個又は4個(二輪・側車付二輪は1個又は2個)、すれ違い用前照灯は2個。取付位置は、すれ違い用前照灯が照明部の上縁1.2m以下・下縁0.5m以上、走行用前照灯が上縁2.1m以下。左右一対の灯火は車両中心面に対し対称の位置に同数・同一の性能で取り付ける必要があるため、片側だけHIDやLEDに交換して左右の色や光度が明らかに異なる状態は不適合となる。バルブ交換後は、光度・色に加えてカットオフライン(配光)と光軸を確認する。リフレクタとの相性により配光が乱れる事例が多い。放電灯光源(HID)等を用いる一定の前照灯には、眩惑防止のため前照灯洗浄器と自動光軸調整機能が求められる場合がある。ADB(配光可変型前照灯)も基準に適合する必要があり、所定の方法で計測する。
審査事務規程・検査手続全29問中 4問を掲載
問53審査事務規程における「空車状態」の定義として正しいものはどれか。
- ✔原動機及び燃料装置に燃料、潤滑油、冷却水等の全量を搭載し、当該自動車の運行に必要な装備をした状態で、乗車・積載をしていない状態
- 2燃料を空にした状態
- 3乗車定員分の人員が乗車した状態
- 4最大積載量を積載した状態
- 5スペアタイヤを降ろした状態
解説:【正解】1「原動機及び燃料装置に燃料、潤滑油、冷却水等の全量を搭載し、当該自動車の運行に必要な装備をした状態で、乗車・積載をしていない状態」
正解は1。空車状態とは、原動機及び燃料装置に燃料・潤滑油・冷却水等の全量を搭載し、当該自動車の運行に必要な装備をした状態で、乗車も積載もしていない状態をいう(保安基準第1条)。『燃料を空にした状態』ではない点が最大のひっかけである。この状態の重量が車両重量であり、また寸法の測定や安定性(左右35度の傾斜)の判定もこの状態で行う。基準の前提となる最重要の定義である。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第1条
【詳解】空車状態=燃料・潤滑油・冷却水等を全量搭載し、運行に必要な装備をした状態で、人も貨物も乗せていない状態。『燃料を空にした状態』ではないことに注意。この状態の重量が車両重量である。積車状態=空車状態に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品を積載した状態。この重量が車両総重量。したがって車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量。計算問題では『55』を『65』に置き換えた誤答肢がよく混ざる。これらとは別に、制動力の判定で用いるのが試験時車両重量=測定時における実際の車両重量である。測定時の乗車人員や積載状態が制動力の比率に影響するため、条件を揃えて測定することが重要になる。なお寸法(長さ・幅・高さ)の測定は空車状態で行い、後写鏡やたわみ式アンテナ等の一定の突出部は測定から除外される。
問54審査事務規程における「積車状態」の定義として正しいものはどれか。
- ✔空車状態の自動車に、乗車定員の人員が乗車し、最大積載量の物品が積載された状態
- 2空車状態と同じ
- 3運転者のみが乗車した状態
- 4最大積載量のみを積載した状態
- 5定員の半数が乗車した状態
解説:【正解】1「空車状態の自動車に、乗車定員の人員が乗車し、最大積載量の物品が積載された状態」
正解は1。積車状態とは、空車状態の自動車に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品が積載された状態をいう。この状態の重量が車両総重量であり、車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量という式が導かれる。軸重10t以下・輪荷重5t以下といった重量制限の判定も積車状態を前提とする。空車状態と積車状態の対比を確実に押さえておきたい。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第1条
【詳解】空車状態=燃料・潤滑油・冷却水等を全量搭載し、運行に必要な装備をした状態で、人も貨物も乗せていない状態。『燃料を空にした状態』ではないことに注意。この状態の重量が車両重量である。積車状態=空車状態に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品を積載した状態。この重量が車両総重量。したがって車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量。計算問題では『55』を『65』に置き換えた誤答肢がよく混ざる。これらとは別に、制動力の判定で用いるのが試験時車両重量=測定時における実際の車両重量である。測定時の乗車人員や積載状態が制動力の比率に影響するため、条件を揃えて測定することが重要になる。なお寸法(長さ・幅・高さ)の測定は空車状態で行い、後写鏡やたわみ式アンテナ等の一定の突出部は測定から除外される。
問55自動車の長さ・幅・高さの測定方法に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔空車状態において、自動車の最大の長さ・幅・高さを測定する(後写鏡等の一定の突出部を除く)
- 2積車状態で測定する
- 3後写鏡を含めて幅を測定する
- 4アンテナを含めて高さを測定する
- 5測定方法に規定はない
解説:【正解】1「空車状態において、自動車の最大の長さ・幅・高さを測定する(後写鏡等の一定の突出部を除く)」
正解は1。自動車の長さ・幅・高さは、空車状態において最大の値を測定する。ただし後写鏡、たわみ式アンテナ、環境等を確認するためのカメラ等、一定の部品は測定から除外される。除外規定があるのは、これらが折り畳み可能であったり、接触時にたわんだりして車体の実質的な外形とは言えないためである。改造車では、どの部品が測定対象となるかによって寸法の判定が変わるため、規程の確認が欠かせない。
【根拠条文等】審査事務規程(諸元の測定)
【詳解】空車状態=燃料・潤滑油・冷却水等を全量搭載し、運行に必要な装備をした状態で、人も貨物も乗せていない状態。『燃料を空にした状態』ではないことに注意。この状態の重量が車両重量である。積車状態=空車状態に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品を積載した状態。この重量が車両総重量。したがって車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量。計算問題では『55』を『65』に置き換えた誤答肢がよく混ざる。これらとは別に、制動力の判定で用いるのが試験時車両重量=測定時における実際の車両重量である。測定時の乗車人員や積載状態が制動力の比率に影響するため、条件を揃えて測定することが重要になる。なお寸法(長さ・幅・高さ)の測定は空車状態で行い、後写鏡やたわみ式アンテナ等の一定の突出部は測定から除外される。
問56「指定部品」に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔取付方法によっては、構造等変更検査を要しない部品として取り扱われるものがある
- 2指定部品はすべて改造扱いとなる
- 3指定部品の概念は存在しない
- 4指定部品は取付けが禁止されている
- 5指定部品は純正部品のみを指す
解説:【正解】1「取付方法によっては、構造等変更検査を要しない部品として取り扱われるものがある」
正解は1。指定部品とは、エアロパーツ、キャリア、脱着式のカーテン等、取付方法(恒久的取付け・簡易的取付け・その他の取付け)に応じて構造等変更検査を要しないものとして扱われる部品をいう。ただしこれはあくまで『検査手続の要否』に関する制度であって、保安基準への適合が免除されるわけではない。突起物、最外側からの突出、最低地上高、灯火の視認性はいずれも別途確認する必要がある。
【根拠条文等】審査事務規程、関係通達(改造自動車の取扱い)
【詳解】法定の検査は5種類。①新規検査=未登録車を運行させるための検査。②継続検査=いわゆる車検、有効期間満了後も使用する場合。③臨時検査=国土交通大臣が対象範囲と受検期間を公示して命ずるもので、使用者の申請によるものではない(重大事故の発生等が契機)。④構造等変更検査=検査証の記録事項に変更を生ずる改造をした場合。⑤予備検査=未登録車について事前に保安基準適合性を確認するもので、合格すると有効期間3ヶ月の自動車予備検査証が交付される。「予備検査=継続検査前の自主点検」という誤答肢が頻出。予備検査はあくまで未登録車の制度であり、合格しても登録して検査証の交付を受けなければ運行できない。構造等変更検査の対象となるのは、長さ・幅・高さ、乗車定員、最大積載量、車両重量、原動機の型式、燃料の種類、用途、車体の形状など『検査証に書いてある事項』が変わる改造である。塗装色やオーディオ交換は対象外。
数値・基準値の総整理全30問中 4問を掲載
問57次の数値の組合せのうち、誤っているものはどれか。
- 1自動車の長さの上限:12m
- 2自動車の幅の上限:2.5m
- 3自動車の高さの上限:3.8m
- 4最小回転半径の上限:12m
- ✔軸重の上限:12t
解説:【正解】5「軸重の上限:12t」
正解は5。軸重の上限は10t(けん引自動車の連結装置に係る一定の軸は11.5t)であり、12tではない。輪荷重は5t以下である。長さ12m・幅2.5m・高さ3.8m・最小回転半径12mはいずれも正しい。『軸=10t、輪=5t』と固定して覚えておけば、12tや4tといった入れ替え肢に惑わされない。なお車両制限令の一般的制限値でも軸重は10tで、保安基準と整合している。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第2条・第4条の2・第6条
【詳解】保安基準上の上限は、長さ12m・幅2.5m・高さ3.8m、最小回転半径12m以下、軸重10t以下(けん引自動車の特定の軸は11.5t)、輪荷重5t以下。これと似た数値を持つのが道路法系の車両制限令で、幅2.5m・高さ3.8m・長さ12m・総重量20t・軸重10t・輪荷重5t・最小回転半径12mが一般的制限値である。『総重量20t』は車両制限令側の数値であり、保安基準側には出てこない点が対比のポイント。大型車では隣接軸重の考え方も重要で、隣り合う車軸の軸距に応じて2軸合計の重量に制限が設けられる。最遠軸距(最前軸と最後軸の中心間距離)は橋梁への影響を考慮した重量制限の判定に用いられる。『軸重12t』『輪荷重10t』のような数値の入れ替えが誤答肢として頻出するので、軸=10t/輪=5tと固定して覚える。
問58次の視認距離の組合せのうち、誤っているものはどれか。
- 1尾灯:夜間後方300m
- 2車幅灯:夜間前方300m
- 3制動灯:昼間後方100m
- 4後退灯:昼間後方75m
- ✔番号灯:夜間後方100m
解説:【正解】5「番号灯:夜間後方100m」
正解は5。番号灯は夜間後方20mの距離から番号標の数字等が確認できることが基準であり、100mではない。他の組合せはいずれも正しい。番号灯だけが極端に短いのは、番号灯が『番号標を読ませる』ための灯火であり、遠方から光そのものを視認させる目的ではないからである。尾灯・車幅灯が300m、制動灯・方向指示器が100m、後退灯が75m、後部反射器が150m、と併せて整理しておく。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第34条・第36条・第37条・第39条・第40条
【詳解】視認距離と色をセットで覚える。車幅灯=夜間前方300m・白色。尾灯=夜間後方300m・赤色。番号灯=夜間後方20mから番号標の数字等が確認できる・白色。『番号灯だけ20m』という点が最大のひっかけである。番号灯は番号標を照らすための灯火なので、遠くから見える必要がないと理解すると混同しない。取付位置は、車幅灯・尾灯とも照明部の上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、照明部の最外縁が車両最外側から400mm以内。個数は原則2個(幅0.8m以下の自動車や二輪等は1個でも可)。点灯操作について、前照灯を点灯するときは車幅灯・尾灯・番号灯も同時に点灯する構造でなければならず、尾灯のみを単独で消灯できる構造は認められない。
問59次の灯光の色の組合せのうち、誤っているものはどれか。
- 1制動灯:赤色
- 2後退灯:白色
- 3番号灯:白色
- 4方向指示器:橙色
- ✔側方灯:白色
解説:【正解】5「側方灯:白色」
正解は5。側方灯の灯光の色は橙色(車両の後部に備えるものは赤色でもよい)であり、白色ではない。他の組合せは正しい。灯火の色は『前は白系、後は赤系、意思表示・側方は橙』という原則で整理できる。後面で白色が認められるのは後退灯と番号灯だけ、前面に赤色は禁止、という2つの例外規定を押さえておけば、色の組合せ問題はほぼ処理できる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第35条の2・第36条・第39条・第40条・第41条
【詳解】制動灯=昼間後方100m・赤色。取付位置は上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、最外側から400mm以内、個数は原則2個(幅0.8m以下等は1個可)。制動灯が尾灯と兼用の構造である場合、制動灯としての光度は尾灯としての光度の5倍以上でなければならない。踏んだときにはっきり明るくなる必要がある、という趣旨である。補助制動灯(ハイマウントストップランプ)=赤色で、原則として車両中心面上に1個(構造上取り付けられない場合は中心面について対称の位置に2個)。後退灯=白色で昼間後方75m。個数は1個又は2個(長さ6m超の自動車は所定条件で側面に追加可)。変速装置を後退位置にしたときのみ点灯する構造であることが必要。後面の灯火で白色が認められるのは後退灯と番号灯であり、それ以外は赤色系である点を軸に整理するとよい。
問60次の制動力の基準の組合せのうち、誤っているものはどれか(乗用自動車)。
- 1主制動装置の制動力の総和:試験時車両重量の50%以上
- 2駐車制動装置の制動力の総和:試験時車両重量の20%以上
- 3前軸の左右制動力の差:当該軸重の8%以下
- 4サイドスリップ:走行1mにつき5mm以内
- ✔後軸の制動力:軸重の80%以上
解説:【正解】5「後軸の制動力:軸重の80%以上」
正解は5。後軸の制動力について『軸重の80%以上』という基準はない。正しいのは、主制動装置の制動力の総和が試験時車両重量の50%以上、駐車制動装置が20%以上、前軸の左右差が当該軸重の8%以下、サイドスリップが走行1mにつき5mm以内である。制動関係の数値は複数あるため、『総和50・駐車20・左右差8・スリップ5』とまとめて覚えると混同しにくい。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第11条・第12条、審査事務規程
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
計算・数値判定全30問中 4問を掲載
問61車両重量1,200kg、乗車定員5人、最大積載量なしの乗用自動車の車両総重量として正しいものはどれか。
- ✔1,475kg
- 21,455kg
- 31,500kg
- 41,375kg
- 51,200kg
解説:【正解】1「1,475kg」
正解は1。車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量。手順は①乗車定員分の重量を計算 55×5=275kg ②車両重量に加算 1,200+275=1,475kg ③最大積載量なしのため加算不要、となる。誤答肢の1,455kgは55を誤って計算した場合、1,375kgは定員を4人として計算した場合の値である。乗用車では最大積載量がないため、車両重量+55×定員の2項だけで求まる点を押さえておく。1人55kgという値は必ず確認すること(65kgと入れ替えた出題が多い)。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第1条
【詳解】空車状態=燃料・潤滑油・冷却水等を全量搭載し、運行に必要な装備をした状態で、人も貨物も乗せていない状態。『燃料を空にした状態』ではないことに注意。この状態の重量が車両重量である。積車状態=空車状態に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品を積載した状態。この重量が車両総重量。したがって車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量。計算問題では『55』を『65』に置き換えた誤答肢がよく混ざる。これらとは別に、制動力の判定で用いるのが試験時車両重量=測定時における実際の車両重量である。測定時の乗車人員や積載状態が制動力の比率に影響するため、条件を揃えて測定することが重要になる。なお寸法(長さ・幅・高さ)の測定は空車状態で行い、後写鏡やたわみ式アンテナ等の一定の突出部は測定から除外される。
問62車両重量2,000kg、乗車定員3人、最大積載量2,000kgの貨物自動車の車両総重量として正しいものはどれか。
- ✔4,165kg
- 24,000kg
- 34,155kg
- 44,200kg
- 54,055kg
解説:【正解】1「4,165kg」
正解は1。車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量=2,000+55×3+2,000。①55×3=165kg ②2,000+165=2,165kg ③2,165+2,000=4,165kgとなる。貨物自動車では最大積載量が加わるため3項すべてを計算する必要がある。誤答肢の4,000kgは定員分を忘れた場合、4,155kgは55×3を155と誤った場合の値。なお算出した車両総重量は、軸重10t以下・輪荷重5t以下といった重量制限の判定にも用いられる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第1条
【詳解】空車状態=燃料・潤滑油・冷却水等を全量搭載し、運行に必要な装備をした状態で、人も貨物も乗せていない状態。『燃料を空にした状態』ではないことに注意。この状態の重量が車両重量である。積車状態=空車状態に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品を積載した状態。この重量が車両総重量。したがって車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量。計算問題では『55』を『65』に置き換えた誤答肢がよく混ざる。これらとは別に、制動力の判定で用いるのが試験時車両重量=測定時における実際の車両重量である。測定時の乗車人員や積載状態が制動力の比率に影響するため、条件を揃えて測定することが重要になる。なお寸法(長さ・幅・高さ)の測定は空車状態で行い、後写鏡やたわみ式アンテナ等の一定の突出部は測定から除外される。
問63大人8人と12歳未満の小児6人が乗車する場合、乗車定員の算定上の人員として正しいものはどれか。
解説:【正解】1「11人」
正解は1。乗車定員の算定では、12歳未満の小児・幼児2人をもって大人1人として換算する。①小児6人÷2=大人3人分 ②大人8人+3人=11人。誤答肢の14人は換算せず単純に合計した値、12人は小児3人を大人1人として換算した場合の値である。換算率は『2人で1人』であって3人ではない点が最大のひっかけ。なお重量計算に用いる1人55kgとは別の規定であるため、換算率と重量を混同しないこと。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第53条
【詳解】乗車定員の算定では、12歳未満の小児・幼児2人をもって大人1人として換算する。『小児3人で大人1人』は誤り。重量計算上は1人55kgを用いる。計算例:大人8人+小児6人=8+3=11人。大人5人+小児12人=5+6=11人。実務上重要なのは『座席を増やせば定員が増える』わけではない点である。乗車定員は、座席の幅(一般に1人につき38cm以上)、乗降口の寸法、通路、非常口、座席ベルトの装備、さらに車両総重量・軸重の制限といった複数の要件を総合的に満たしてはじめて認められる。逆に座席を撤去すれば定員が減るため、いずれも検査証の記録事項の変更を伴い、構造等変更検査等の手続が必要となる。
問64乗車定員11人のバスについて、大人5人と小児12人が乗車する場合の算定上の人員として正しいものはどれか。
- ✔11人(定員内)
- 217人(定員超過)
- 312人(定員超過)
- 410人(定員内)
- 513人(定員超過)
解説:【正解】1「11人(定員内)」
正解は1。①小児12人÷2=大人6人分 ②大人5人+6人=11人 ③乗車定員11人以内であるため定員内となる。実務では幼稚園バスや送迎車で問題になる計算である。ただし算定上の人員が定員内であっても、実際に着席できる座席の数、座席ベルトの装備、年少者用補助乗車装置の要件を満たしているかは別途確認が必要である。定員の換算はあくまで人数の算定方法にすぎない点に注意する。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第53条
【詳解】乗車定員の算定では、12歳未満の小児・幼児2人をもって大人1人として換算する。『小児3人で大人1人』は誤り。重量計算上は1人55kgを用いる。計算例:大人8人+小児6人=8+3=11人。大人5人+小児12人=5+6=11人。実務上重要なのは『座席を増やせば定員が増える』わけではない点である。乗車定員は、座席の幅(一般に1人につき38cm以上)、乗降口の寸法、通路、非常口、座席ベルトの装備、さらに車両総重量・軸重の制限といった複数の要件を総合的に満たしてはじめて認められる。逆に座席を撤去すれば定員が減るため、いずれも検査証の記録事項の変更を伴い、構造等変更検査等の手続が必要となる。
自動車点検基準(点検項目)全29問中 4問を掲載
問65自家用乗用自動車の日常点検の項目として、規定されていないものはどれか。
- 1ブレーキ・ペダルの踏みしろ及びブレーキの効き
- 2タイヤの空気圧・亀裂・損傷・溝の深さ
- 3エンジンオイルの量
- 4ウインド・ウォッシャ液の量
- ✔ブレーキ・ライニングの厚さ
解説:【正解】5「ブレーキ・ライニングの厚さ」
正解は5。ブレーキ・ライニングの厚さの点検は、ホイールやドラムを取り外す必要があるため定期点検(12ヶ月・24ヶ月点検等)の項目である。日常点検は運転者等が目視や簡易な操作で行える範囲の項目で構成されるという原則を押さえておけば、初見の項目でも切り分けられる。選択肢1〜4はいずれも日常点検の項目で、ブレーキペダルの踏みしろと効き、タイヤの状態、エンジンオイルの量、ウォッシャ液の量が該当する。
【根拠条文等】自動車点検基準 別表第一
【詳解】点検整備は検査とは別個の制度であり、検査に合格しても点検整備の義務は免除されない(『前検査・後整備』が可能なのはこのため)。日常点検=運転者等が目視等で行える範囲の点検。事業用自動車、レンタカー、車両総重量8t以上・最大積載量5t以上の自家用貨物自動車等は『1日1回運行開始前』が義務。一般の自家用乗用車は『適切な時期』でよい。定期点検=自家用乗用自動車は12ヶ月ごと・24ヶ月ごと。事業用自動車及び車両総重量8t以上の自家用貨物自動車等は3ヶ月ごと・12ヶ月ごと。『自家用乗用に6ヶ月点検の義務がある』は誤り。日常点検にはブレーキ液・冷却水・エンジンオイル・ウォッシャ液の量、タイヤの状態、灯火装置、警音器、ブレーキの効きなどが入り、ブレーキライニングの厚さのように分解を要する項目は定期点検側に入る、という切り分けが出題の中心である。
問66日常点検の項目として、正しいものはどれか。
- ✔原動機の冷却水の量
- 2クラッチ・ディスクの摩耗
- 3デファレンシャルのオイル漏れ
- 4ステアリング・ギヤ・ボックスの取付けの緩み
- 5ブレーキ・ドラムとライニングとのすきま
解説:【正解】1「原動機の冷却水の量」
正解は1。冷却水の量は日常点検の項目である。日常点検には、エンジンオイル・冷却水・ブレーキ液・バッテリー液・ウォッシャ液の各量、タイヤの空気圧・亀裂・損傷・溝の深さ、灯火装置と方向指示器の点灯、警音器の作動、ブレーキペダルの踏みしろとブレーキの効き、原動機のかかり具合・異音などが含まれる。選択肢2〜5はいずれも分解や下回りへの立入りを要するため定期点検の項目である。
【根拠条文等】自動車点検基準 別表第一
【詳解】日常点検は運転者等が目視・簡易な操作で行える範囲の項目で構成される。代表例はエンジンオイル・冷却水・ブレーキ液・バッテリー液・ウォッシャ液の量、タイヤの空気圧・亀裂・損傷・溝の深さ、灯火装置・方向指示器の点灯、警音器の作動、ブレーキペダルの踏みしろとブレーキの効き、原動機のかかり具合・異音など。一方、ブレーキライニングの厚さ、ドラムとライニングとのすきま、クラッチディスクの摩耗、デファレンシャルのオイル漏れ、ステアリングギヤボックスの取付けの緩みなど、分解や下回りへの立入りを要する項目は定期点検側に置かれる。この『分解を要するかどうか』が切り分けの基準になっていると理解すると、初見の項目でも判断できる。なお日常点検の結果、必要があると認められるときは整備をしなければならない。整備管理者が選任されている事業場では、整備管理者が運行の可否を決定する。
問67自家用乗用自動車の12ヶ月点検の項目として、最も適切でないものはどれか。
- 1ブレーキ・ペダルの遊び及び踏み込んだときの床とのすきま
- 2ブレーキ・ホース及びパイプの漏れ・損傷
- 3ステアリング・ギヤ・ボックスの取付けの緩み
- 4エンジンの排気ガスの状態(CO・HC)
- ✔自動車登録番号標の色
解説:【正解】5「自動車登録番号標の色」
正解は5。自動車登録番号標の色は点検項目ではない。12ヶ月点検では、制動装置(ペダルの遊びと床とのすきま、ホース・パイプの漏れ・損傷)、かじ取装置(ギヤボックスの取付けの緩み)、原動機(排気ガスの状態)、走行装置、動力伝達装置、電気装置などを装置ごとに点検する。番号標は登録・表示に関する事項であって、装置の状態を確認する点検の対象ではない。
【根拠条文等】自動車点検基準 別表第六
【詳解】点検整備は検査とは別個の制度であり、検査に合格しても点検整備の義務は免除されない(『前検査・後整備』が可能なのはこのため)。日常点検=運転者等が目視等で行える範囲の点検。事業用自動車、レンタカー、車両総重量8t以上・最大積載量5t以上の自家用貨物自動車等は『1日1回運行開始前』が義務。一般の自家用乗用車は『適切な時期』でよい。定期点検=自家用乗用自動車は12ヶ月ごと・24ヶ月ごと。事業用自動車及び車両総重量8t以上の自家用貨物自動車等は3ヶ月ごと・12ヶ月ごと。『自家用乗用に6ヶ月点検の義務がある』は誤り。日常点検にはブレーキ液・冷却水・エンジンオイル・ウォッシャ液の量、タイヤの状態、灯火装置、警音器、ブレーキの効きなどが入り、ブレーキライニングの厚さのように分解を要する項目は定期点検側に入る、という切り分けが出題の中心である。
問68自家用乗用自動車の24ヶ月点検で行い、12ヶ月点検では行わない項目として最も適切なものはどれか。
- ✔ブレーキ・ドラムとライニングとのすきま(分解を伴う点検)
- 2エンジンオイルの量
- 3冷却水の量
- 4灯火装置の点灯
- 5ウォッシャ液の量
解説:【正解】1「ブレーキ・ドラムとライニングとのすきま(分解を伴う点検)」
正解は1。24ヶ月点検では、12ヶ月点検の項目に加えて、ブレーキ・ドラムとライニングとのすきま、ホイール・シリンダの状態、ディスクキャリパの機能といった分解を伴う項目が加わる。より長い期間の使用を前提とするため、外観では判断できない摩耗や劣化まで踏み込んで確認する趣旨である。選択肢2〜5はいずれも日常点検にも含まれる基本的な項目であり、24ヶ月点検固有ではない。
【根拠条文等】自動車点検基準 別表第六
【詳解】点検整備は検査とは別個の制度であり、検査に合格しても点検整備の義務は免除されない(『前検査・後整備』が可能なのはこのため)。日常点検=運転者等が目視等で行える範囲の点検。事業用自動車、レンタカー、車両総重量8t以上・最大積載量5t以上の自家用貨物自動車等は『1日1回運行開始前』が義務。一般の自家用乗用車は『適切な時期』でよい。定期点検=自家用乗用自動車は12ヶ月ごと・24ヶ月ごと。事業用自動車及び車両総重量8t以上の自家用貨物自動車等は3ヶ月ごと・12ヶ月ごと。『自家用乗用に6ヶ月点検の義務がある』は誤り。日常点検にはブレーキ液・冷却水・エンジンオイル・ウォッシャ液の量、タイヤの状態、灯火装置、警音器、ブレーキの効きなどが入り、ブレーキライニングの厚さのように分解を要する項目は定期点検側に入る、という切り分けが出題の中心である。
実務事例・不適合判断(応用)全30問中 4問を掲載
問69受検車両の前照灯が、片側だけHIDバルブに交換され、灯光の色が左右で明らかに異なっていた。判断として正しいものはどれか。
- ✔左右の前照灯は同一の性能・色である必要があるため不適合
- 2両方点灯していれば適合
- 3光度が基準を満たせば適合
- 4色の違いは問題ない
- 5使用者が了承すれば適合
解説:【正解】1「左右の前照灯は同一の性能・色である必要があるため不適合」
正解は1。左右一対で備える灯火器は、車両中心面に対して対称の位置に、同数・同一の性能で取り付けなければならない。片側だけHIDバルブに交換して灯光の色が明らかに異なる状態は、この対称性の要件を満たさず不適合である。また前照灯の灯光の色は白色でなければならないため、色そのものが基準を外れていれば重ねて不適合となる。光度が基準を満たしていることや両方点灯していることは、適合の理由にならない。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第32条、細目告示
【詳解】灯光の色は現行では白色。一定年式以前の自動車には淡黄色を認める経過措置がある。個数は走行用前照灯が2個又は4個(二輪・側車付二輪は1個又は2個)、すれ違い用前照灯は2個。取付位置は、すれ違い用前照灯が照明部の上縁1.2m以下・下縁0.5m以上、走行用前照灯が上縁2.1m以下。左右一対の灯火は車両中心面に対し対称の位置に同数・同一の性能で取り付ける必要があるため、片側だけHIDやLEDに交換して左右の色や光度が明らかに異なる状態は不適合となる。バルブ交換後は、光度・色に加えてカットオフライン(配光)と光軸を確認する。リフレクタとの相性により配光が乱れる事例が多い。放電灯光源(HID)等を用いる一定の前照灯には、眩惑防止のため前照灯洗浄器と自動光軸調整機能が求められる場合がある。ADB(配光可変型前照灯)も基準に適合する必要があり、所定の方法で計測する。
問70ハロゲンバルブをLEDバルブに交換した前照灯について、確認すべき事項として最も適切でないものはどれか。
- 1光度が基準値を満たすか
- 2灯光の色が白色か
- 3カットオフライン(配光)が適正か
- 4光軸が基準内か
- ✔バルブの購入価格
解説:【正解】5「バルブの購入価格」
正解は5。バルブの購入価格は保安基準適合性の判定に無関係である。LEDバルブへの交換後に確認すべきは、①光度が1灯につき6,400cd以上(ロービーム計測の場合)あるか ②灯光の色が白色か ③カットオフラインが明確で配光が乱れていないか ④光軸が基準内か、である。特にハロゲン球用のリフレクタにLEDを装着すると発光点の位置が異なるため配光が崩れやすく、光度が足りていてもカットオフが不明瞭になる例が多い。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第32条、審査事務規程
【詳解】灯光の色は現行では白色。一定年式以前の自動車には淡黄色を認める経過措置がある。個数は走行用前照灯が2個又は4個(二輪・側車付二輪は1個又は2個)、すれ違い用前照灯は2個。取付位置は、すれ違い用前照灯が照明部の上縁1.2m以下・下縁0.5m以上、走行用前照灯が上縁2.1m以下。左右一対の灯火は車両中心面に対し対称の位置に同数・同一の性能で取り付ける必要があるため、片側だけHIDやLEDに交換して左右の色や光度が明らかに異なる状態は不適合となる。バルブ交換後は、光度・色に加えてカットオフライン(配光)と光軸を確認する。リフレクタとの相性により配光が乱れる事例が多い。放電灯光源(HID)等を用いる一定の前照灯には、眩惑防止のため前照灯洗浄器と自動光軸調整機能が求められる場合がある。ADB(配光可変型前照灯)も基準に適合する必要があり、所定の方法で計測する。
問71受検車両の後部に、赤色に光るLEDテープが車体外周に沿って装着され、走行中も点灯する状態であった。判断として最も適切なものはどれか。
- ✔「その他の灯火」の規定により、光度・点滅・他の交通への影響等を確認して判断する(尾灯・制動灯と紛らわしいものは不適合)
- 2後面の赤色は自由である
- 3点灯していれば適合
- 4一律に適合とする
- 5灯火の色に規定はない
解説:【正解】1「「その他の灯火」の規定により、光度・点滅・他の交通への影響等を確認して判断する(尾灯・制動灯と紛らわしいものは不適合)」
正解は1。後面に赤色に光る灯火を追加する場合は、『その他の灯火』の規定(保安基準第42条)に照らして判断する。具体的には、光度が300cd以下であること、点滅しないこと、そして尾灯・制動灯と紛らわしくないことが要件となる。後面の赤色灯は尾灯・制動灯と誤認されやすく、後続車が制動の有無を判断できなくなるおそれがあるため、特に慎重な判断が必要である。『後面の赤色は自由』という理解は誤りである。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第42条
【詳解】保安基準で個別に規定された灯火以外の『その他の灯火』については、次の制限がある。①前面に赤色の灯火・反射器を備えないこと。②後面に白色の灯火(後退灯・番号灯等を除く)を備えないこと。③点滅しないこと、光度が増減しないこと。④光度は300cd以下であること。⑤他の交通を眩惑し、又は保安基準で定める灯火と紛らわしいものでないこと。重要なのは、車室内の灯火であっても外部に光が漏れる場合はこの規定が適用されるという点である。『車室内だから規制されない』は誤り。青色のイルミネーションが外部から視認できる場合も、色・点滅・光度・他の交通への影響を確認して判断する。後面に赤色のLEDテープを装着して走行中も点灯させる例は、尾灯・制動灯と紛らわしく後続車の判断を誤らせるおそれがあるため、厳格に判断する必要がある。
問72車高調整式サスペンションを装着した車両で、最低地上高が8cmとなっていた。判断として正しいものはどれか。
- ✔原則9cm以上を満たさないため不適合であり、車高を上げる必要がある
- 28cm以上あれば適合
- 3車高調整式は基準の対象外
- 4走行できれば適合
- 5使用者が了承すれば適合
解説:【正解】1「原則9cm以上を満たさないため不適合であり、車高を上げる必要がある」
正解は1。審査事務規程では最低地上高は原則9cm以上を確保することとされているため、8cmは不適合であり車高を上げる必要がある。あわせて確認すべきは、走行中に運転者席で車高を任意に変化させられる構造は原則として認められない点である(保安基準第14条)。また車高を下げると、灯火の取付位置(下縁の高さ)や前照灯の光軸も変化するため、最低地上高だけでなくこれらも併せて確認する必要がある。
【根拠条文等】審査事務規程、道路運送車両の保安基準 第14条
【詳解】審査事務規程では、原則として最低地上高9cm以上を確保することとされている(測定対象から除外される部位の規定がある)。車高調整式サスペンションで下げすぎた車両、垂れ下がったマフラー、装着したエアロパーツの下端などが問題となりやすい。あわせて、走行中に運転者席で容易に車高を変化させられる構造は、走行安定性の観点から原則として認められない(第14条)。エアサスペンション等は所定の条件下で認められる。実務では、最低地上高・回転部分のはみ出し・灯火の取付位置(下縁の高さ)が同時に問題となるケースが多いので、車高を変えた車両では3点セットで確認する習慣をつけるとよい。
保安基準 総合復習全30問中 4問を掲載
問73自動車の車枠及び車体に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1車枠及び車体は堅ろうで運行に十分耐えるものであること
- 2車体の外形は鋭い突起がなく、他の交通の安全を妨げないものであること
- 3車枠の著しい腐食は不適合となる
- 4回転部分は原則として車体の最外側からはみ出してはならない
- ✔エアロパーツは指定部品であるため、保安基準への適合は不要である
解説:【正解】5「エアロパーツは指定部品であるため、保安基準への適合は不要である」
正解は5。指定部品(エアロパーツ、キャリア等)は、取付方法に応じて構造等変更検査を要しないものとして扱われる制度であり、これはあくまで『検査手続の要否』の話である。保安基準への適合が免除されるわけではなく、突起物の有無、車体最外側からの突出、最低地上高、灯火の視認性への影響はいずれも別途確認しなければならない。選択肢1〜4はいずれも正しい記述である。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第18条、審査事務規程
【詳解】車枠・車体は堅ろうで運行に十分耐えること、外形は鋭い突起がなく他の交通の安全を妨げないことが基本要件である(第18条)。著しい腐食や、歩行者に傷害を与えるおそれのある鋭利なパーツは不適合となる。回転部分(タイヤ・ホイール)は原則として車体の最外側から突出してはならない。ただし平成29年6月の改正により、タイヤの接地部中心を通る鉛直線から前方30度・後方50度の範囲を除く部分について、ラベル等を除くタイヤ部分が10mm未満はみ出す場合に限り認められることとなった。ホイール(リム等)のはみ出しは認められない。エアロパーツ等の『指定部品』は、取付方法に応じて構造等変更検査を要しない扱いとなる場合があるが、これは検査手続の話であって保安基準への適合が免除されるわけではない。突起物、最低地上高、灯火の視認性、最外側からの突出はすべて別途確認が必要である。
問74自動車の窓ガラスに関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1窓ガラスは安全ガラスでなければならない
- 2前面ガラス及び運転者席・助手席側面ガラスは可視光線透過率70%以上
- 3後部座席の側面ガラスには可視光線透過率の基準は適用されない
- 4前面ガラスには法令で認められたもの以外を貼付できない
- ✔運転者席側面ガラスには自由にフィルムを貼れる
解説:【正解】5「運転者席側面ガラスには自由にフィルムを貼れる」
正解は5。可視光線透過率70%以上の基準は、前面ガラスだけでなく運転者席及びこれと並列の座席(助手席)の側面ガラスにも適用される。したがって運転者席側面に自由にフィルムを貼ることはできない。適用外となるのは後部座席以降の側面ガラスと後面ガラスであり、ここにはプライバシーガラスやスモークフィルムが認められる。適用範囲を正確に区別することが重要である。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第29条
【詳解】可視光線透過率70%以上の基準が適用されるのは、前面ガラス並びに運転者席及びこれと並列の座席(助手席)の側面ガラスである。後部座席以降の側面ガラス・後面ガラスには適用されない。『運転者席側面は自由にフィルムを貼れる』は誤り。窓ガラスは安全ガラス(合わせガラス・強化ガラス等)でなければならず、前面ガラスは破損時にも視野が確保でき、鋭利な破片で人を傷つけないものであることが求められる。視野の範囲内の大きなひび割れは不適合となり得る。前面ガラスへの貼付は法令で認められたものに限られる。検査標章、自賠責の保険標章、点検整備済ステッカー、整備命令標章などが該当する。ドライブレコーダーやETCアンテナ等は、ガラス開口部の上縁から一定範囲内(実長の20%以内等)で運転者の視野を妨げない位置であれば装着が認められる。
問75自動車の制動装置に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1主制動装置と駐車制動装置を備えること
- 2液圧式制動装置には液面低下等の警報装置を備えること
- 3ブレーキホースに膨張・亀裂があるものは不適合
- 4ABS装着車は警告灯が異常表示のままでは不適合
- ✔制動力が基準を満たしていれば、ブレーキ液の漏れがあっても適合となる
解説:【正解】5「制動力が基準を満たしていれば、ブレーキ液の漏れがあっても適合となる」
正解は5。ブレーキ液の漏れは制動力の喪失に直結するため、測定した制動力が基準を満たしていても不適合である。制動力の数値は測定した瞬間の性能を示すにすぎず、漏れがあれば次回検査までの安全を担保できない。液面低下の原因は漏れかパッド摩耗のいずれかであるから、補充で済ませず必ず原因を特定する必要がある。選択肢1〜4はいずれも正しい。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第12条、審査事務規程
【詳解】自動車には、走行中に確実かつ安全に減速・停止できる主制動装置と、停止状態を保持できる駐車制動装置を備えなければならない。液圧式制動装置には、制動液の液面低下等を運転者に警報する装置が必要である。検査での着眼点は、制動液の漏れがないこと、ブレーキホースに損傷・膨張・亀裂がないこと、ペダルの遊びと踏み込んだときの床とのすきまが適正なこと、警告灯が異常表示のままでないこと。重要なのは『制動力の数値が基準内であっても、液漏れやホースの膨張があれば不適合』という点である。数値は測定した瞬間の性能を示すにすぎず、次回検査までの安全を担保できないためである。ブレーキ液の液面低下は漏れかパッド摩耗が原因なので、補充で済ませず原因を特定する。パッド残量が使用限度を下回る場合も、制動力が基準内であっても交換を求めるのが適切な判断である。
問76自動車の走行装置に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1タイヤの溝の深さは一般に1.6mm以上(二輪は0.8mm以上)
- 2コード層に達する損傷があるタイヤは不適合
- 3ホイールナットの緩みは不適合
- 4タイヤは軸重に応じた荷重能力を有する必要がある
- ✔タイヤの銘柄が前後で異なると不適合となる
解説:【正解】5「タイヤの銘柄が前後で異なると不適合となる」
正解は5。タイヤの銘柄が前後で異なること自体は不適合ではない。ただし同一車軸の左右で著しく異なる規格・サイズの組合せは、制動力の左右差や走行安定性の観点から問題となり得る。選択肢1〜4はいずれも正しく、溝の深さ(四輪1.6mm・二輪0.8mm)、コード層に達する損傷、ホイールナットの緩み、軸重に応じた荷重能力(ロードインデックス)が確認事項となる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第9条
【詳解】タイヤの溝の深さは、一般の自動車で1.6mm以上、二輪自動車及び側車付二輪自動車で0.8mm以上。接地部の『いずれの箇所でも』基準を満たす必要があり、4箇所測定して1箇所でも1.6mm未満なら不適合となる。スリップサインの出現も判断材料である。コード層に達する亀裂・損傷、セパレーション(剥離)も不適合。一方、空気圧が指定値と異なることは整備上の指摘事項ではあるが、直ちに保安基準不適合とはならない点に注意。タイヤは軸重に応じた荷重能力(ロードインデックス)と最高速度に対応する速度記号を有する必要がある。サイズ変更時は、外径変化による速度計誤差、はみ出し、荷重能力、車体・サスペンションとの干渉、最低地上高を確認する。銘柄は判定に無関係。ホイールについては、亀裂・変形・ナット座の陥没を確認し、ホイールナット・ボルトの緩みがないことを点検する。
新技術・先進安全装置全29問中 4問を掲載
問77車両接近通報装置に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔電気自動車・ハイブリッド自動車等の静粛性の高い自動車に装備が義務付けられ、低速走行時に音を発する
- 2任意装備である
- 3運転者が自由に停止スイッチで恒久的に無効化できる
- 4貨物自動車のみに義務がある
- 5そのような装置は存在しない
解説:【正解】1「電気自動車・ハイブリッド自動車等の静粛性の高い自動車に装備が義務付けられ、低速走行時に音を発する」
正解は1。車両接近通報装置は、電気自動車・ハイブリッド自動車等の走行音が小さい自動車について、低速走行時に音を発して歩行者に接近を知らせる装置で、装備が義務付けられている(保安基準第43条の7)。視覚障害者や高齢者が接近に気付かず事故に至る例があったことが背景である。安全確保のための装置であるから、恒久的に機能を停止させる装置は認められていない。任意装備でも貨物車限定でもない。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第43条の7
【詳解】近年義務化が進んだ装置を整理する。車両接近通報装置=電気自動車・ハイブリッド車等の静粛性の高い自動車が低速走行時に音を発する装置。車線逸脱警報装置・ふらつき注意喚起装置=一定の大型自動車等が対象。ペダル踏み間違い時加速抑制装置=新型の乗用自動車等が対象。事故自動通報装置=衝突を検知して自動通報する装置。自動運行装置を備える自動車には、作動状態記録装置の装備が義務付けられ、国土交通大臣が付する走行環境条件(道路・気象・速度等)が検査証に記録される。この条件の範囲内でのみ使用できる。保安基準に関わる装置のソフトウェア更新については、製作者等が国の許可を受けて実施する枠組みが設けられている。先進安全装置の作動は、フロントガラスの汚れやひび、カメラ・レーダー周辺への部品装着、車高の変化、タイヤ外径の変更などの影響を受ける。ガラス交換時は適合品(ブラケット位置・光学特性)を用い、交換後にエーミングと作動確認を行う。
問78燃料電池自動車(FCV)の水素容器に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔高圧ガス保安法に基づく容器であり、有効期限や取扱いに関する基準がある
- 2容器に期限はない
- 3水素容器は保安基準の対象外である
- 4容器は自由に改造できる
- 5整備時に特段の注意は不要である
解説:【正解】1「高圧ガス保安法に基づく容器であり、有効期限や取扱いに関する基準がある」
正解は1。燃料電池自動車の水素容器は高圧ガス保安法に基づく高圧容器であり、有効期限、取付方法、配管の気密等に関する基準がある。水素は極めて引火しやすく拡散も速いため、容器・配管の健全性の確保が安全の要となる。整備時には漏えい検知と火気の管理、換気の確保が必要である。LPG容器やCNG容器と同様に期限管理が求められる点で共通しており、期限切れは明確な不適合となる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第17条の2、高圧ガス保安法
【詳解】LPG自動車の容器には高圧ガス保安法に基づく容器再検査期限があり、期限を超えた容器の使用は認められない。CNG(圧縮天然ガス)容器にも有効期限が定められており、期限切れの容器は使用できない。燃料電池自動車(FCV)の水素容器も同様に高圧容器として有効期限や取扱いの基準がある。検査時は容器の刻印等で期限を確認する。『漏れがなければよい』『期限は目安にすぎない』という判断は誤りで、期限切れは明確な不適合である。容器の取付方法、配管の気密、附属品の状態も確認事項となる。整備時には漏えい・引火の防止措置が必要である。
問79電気自動車の駆動用電池に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔確実に取り付けられ、衝突時等に乗員へ危害を及ぼさない構造であること等の基準がある
- 2駆動用電池に基準はない
- 3電池は車室内に露出させてもよい
- 4電池の固定は任意である
- 5電池は保安基準の対象外である
解説:【正解】1「確実に取り付けられ、衝突時等に乗員へ危害を及ぼさない構造であること等の基準がある」
正解は1。電気自動車の駆動用電池は、確実に取り付けられ、衝突時等に移動して乗員に危害を及ぼさない構造であること、電解液の漏れや感電を防止する措置が講じられていること等の基準がある(保安基準第17条の2)。大容量の電池は重量物であり、固定が不十分であれば衝突時に車室内へ侵入するおそれがある。また高電圧回路の絶縁確保も同時に求められる。車室内に露出させることは認められない。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第17条の2
【詳解】電気配線は被覆され、車体等に確実に取り付けられていること。被覆の破れによる導体の露出は短絡・車両火災の原因となるため不適合である。蓄電池も確実に取り付けられている必要があり、固定されず動く状態はショートや液漏れの危険があり不適合。電気自動車・ハイブリッド車の高電圧系については、感電防止のための絶縁・遮蔽、識別表示(一般にオレンジ色の配線)等の基準が定められている。駆動用電池は確実に取り付けられ、衝突時等に乗員へ危害を及ぼさない構造であることが求められる。整備作業では、サービスプラグを取り外し、コンデンサ放電のための規定時間を待機し、絶縁用保護具を着用し、作業中である旨を表示するなどの手順を守る必要がある。高電圧を扱う作業には労働安全衛生法に基づく特別教育等の受講が求められる。電動パーキングブレーキ装着車のパッド交換や、電動パワーステアリングのセンサ初期化のように、スキャンツールを用いた作業が必要となる場面も増えている。
問80高電圧配線の識別に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔一般にオレンジ色の被覆等により識別され、感電防止のため適切な絶縁・遮蔽が求められる
- 2高電圧配線は白色である
- 3識別表示は不要である
- 4配線は自由に切断できる
- 5高電圧配線に基準はない
解説:【正解】1「一般にオレンジ色の被覆等により識別され、感電防止のため適切な絶縁・遮蔽が求められる」
正解は1。高電圧配線は一般にオレンジ色の被覆等により識別され、感電防止のための絶縁・遮蔽措置が求められる。色による識別は、整備者が誤って高電圧回路に触れることを防ぐための国際的な慣行である。整備時にはサービスプラグを取り外し、コンデンサの放電に必要な規定時間を待機し、絶縁用保護具を着用する必要がある。配線を任意に切断することは、感電と車両火災の双方の危険がある。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第17条の2、整備要領書
【詳解】電気配線は被覆され、車体等に確実に取り付けられていること。被覆の破れによる導体の露出は短絡・車両火災の原因となるため不適合である。蓄電池も確実に取り付けられている必要があり、固定されず動く状態はショートや液漏れの危険があり不適合。電気自動車・ハイブリッド車の高電圧系については、感電防止のための絶縁・遮蔽、識別表示(一般にオレンジ色の配線)等の基準が定められている。駆動用電池は確実に取り付けられ、衝突時等に乗員へ危害を及ぼさない構造であることが求められる。整備作業では、サービスプラグを取り外し、コンデンサ放電のための規定時間を待機し、絶縁用保護具を着用し、作業中である旨を表示するなどの手順を守る必要がある。高電圧を扱う作業には労働安全衛生法に基づく特別教育等の受講が求められる。電動パーキングブレーキ装着車のパッド交換や、電動パワーステアリングのセンサ初期化のように、スキャンツールを用いた作業が必要となる場面も増えている。
登録手続実務・コンプライアンス全29問中 4問を掲載
問81新規登録の申請に際して必要となる書面として、最も適切でないものはどれか。
- 1譲渡証明書等の所有権を証する書面
- 2印鑑証明書等の所有者を証する書面
- 3自動車保管場所証明書(保管場所証明が必要な地域の場合)
- 4自動車損害賠償責任保険証明書
- ✔使用者の運転免許証の原本
解説:【正解】5「使用者の運転免許証の原本」
正解は5。使用者の運転免許証の原本は新規登録の必要書面ではない。新規登録には、譲渡証明書等の所有権を証する書面、印鑑証明書等の所有者を証する書面、保管場所証明書(必要な地域の場合)、自動車損害賠償責任保険証明書、型式指定車であれば完成検査終了証などが必要である。登録は『車の権利関係と使用の本拠を公証する』手続であるから、運転資格は関係しない。
【根拠条文等】道路運送車両法 第7条、施行規則
【詳解】①自賠責保険=対人賠償のみを対象とし、支払限度額は死亡3,000万円、傷害120万円、後遺障害は程度に応じ最高4,000万円。対物は対象外。保険期間が検査証の有効期間をカバーしていないと検査証の交付・返付は受けられない。証明書は運行時の備付け義務がある。運行供用者は人身損害について原則として賠償責任を負う(自賠法第3条)。②保管場所=使用の本拠の位置から直線距離でおおむね2km以内に確保する。③税=自動車重量税は検査証の交付等の際に納付する国税。自動車税種別割は毎年4月1日現在の所有者に課される都道府県税(軽自動車税種別割は市町村税)。環境性能割は取得時に燃費性能等に応じて課される都道府県税。継続検査時の納税確認は電子的な確認により証明書の提示を省略できる場合がある。④自動車リサイクル法=フロン類・エアバッグ類・シュレッダーダスト(ASR)の3品目について自動車製造業者等が引取り・再資源化等を行う。⑤車両制限令=幅2.5m・高さ3.8m・長さ12m・総重量20t・軸重10t・輪荷重5t・最小回転半径12m。⑥道路交通法の積載制限=積載物の長さ・幅はいずれも自動車の1.2倍まで(令和4年5月改正)。
問82自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔検査・登録、保管場所証明、税・手数料の納付等をオンラインで一括して行える仕組みである
- 2検査のみをオンライン化した仕組みである
- 3OSSは廃止された
- 4OSSは事業者しか利用できない
- 5OSSは登録のみを扱う
解説:【正解】1「検査・登録、保管場所証明、税・手数料の納付等をオンラインで一括して行える仕組みである」
正解は1。OSS(自動車保有関係手続のワンストップサービス)は、検査・登録、保管場所証明の申請、自動車税・重量税・各種手数料の納付といった複数の手続をオンラインで一括して行える仕組みである。従来は運輸支局・警察署・税事務所を個別に回る必要があったが、これを一元化して負担を軽減した。対象手続と対象地域は順次拡大しており、事業者だけでなく個人も利用できる。
【根拠条文等】自動車保有関係手続のワンストップサービス
【詳解】①自賠責保険=対人賠償のみを対象とし、支払限度額は死亡3,000万円、傷害120万円、後遺障害は程度に応じ最高4,000万円。対物は対象外。保険期間が検査証の有効期間をカバーしていないと検査証の交付・返付は受けられない。証明書は運行時の備付け義務がある。運行供用者は人身損害について原則として賠償責任を負う(自賠法第3条)。②保管場所=使用の本拠の位置から直線距離でおおむね2km以内に確保する。③税=自動車重量税は検査証の交付等の際に納付する国税。自動車税種別割は毎年4月1日現在の所有者に課される都道府県税(軽自動車税種別割は市町村税)。環境性能割は取得時に燃費性能等に応じて課される都道府県税。継続検査時の納税確認は電子的な確認により証明書の提示を省略できる場合がある。④自動車リサイクル法=フロン類・エアバッグ類・シュレッダーダスト(ASR)の3品目について自動車製造業者等が引取り・再資源化等を行う。⑤車両制限令=幅2.5m・高さ3.8m・長さ12m・総重量20t・軸重10t・輪荷重5t・最小回転半径12m。⑥道路交通法の積載制限=積載物の長さ・幅はいずれも自動車の1.2倍まで(令和4年5月改正)。
問83登録識別情報に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔一時抹消登録を受けた自動車について通知され、再度の登録等の際に用いられる情報である
- 2検査証に記載される番号である
- 3車台番号と同じものである
- 4登録識別情報という制度はない
- 5使用者が自由に設定できる
解説:【正解】1「一時抹消登録を受けた自動車について通知され、再度の登録等の際に用いられる情報である」
正解は1。登録識別情報は、一時抹消登録を受けた自動車について通知される情報で、登録識別情報等通知書が交付される。その後に中古車新規登録等を行う際に、当該自動車の同一性と権利関係を確認するために用いられる。検査証に記載される番号でも車台番号でもなく、使用者が自由に設定できるものでもない。一時抹消の制度とセットで理解しておくとよい。
【根拠条文等】道路運送車両法 第16条
【詳解】登録は所有権の公証を目的とし、登録が第三者対抗要件となる(第5条)。種類と期限を『誰が・何が変わったか』で整理する。変更登録=所有者の氏名・名称・住所、使用の本拠の位置の変更(15日以内)。移転登録=所有者そのものの変更(新所有者が15日以内)。永久抹消登録=滅失・解体・用途廃止(15日以内)。一時抹消登録=一時的に使用を中止する場合で期限の定めはなく任意、後に中古車新規登録で復活できる。輸出抹消仮登録=輸出する場合。『15日以内』が並ぶ中で、一時抹消だけ期限がないこと、整備管理者の選任届出は『遅滞なく』であることが対比のポイント。封印は後面の登録番号標にのみ取り付けられ、みだりに取り外せない。検査対象軽自動車には登録制度も封印制度もなく、軽自動車検査協会が車両番号を指定する。
問84希望番号制度に関する記述として正しいものはどれか。
- ✔自動車登録番号の一連指定番号について、希望する番号を申し込むことができる制度である
- 2地名も自由に選べる制度である
- 3希望番号制度は存在しない
- 4分類番号を自由に選べる制度である
- 5すべての番号が抽選である
解説:【正解】1「自動車登録番号の一連指定番号について、希望する番号を申し込むことができる制度である」
正解は1。希望番号制度では、自動車登録番号のうち一連指定番号(4桁の数字部分)について希望する番号を申し込むことができる。人気の高い番号は抽選の対象となる。地名(運輸支局等を示す部分)は使用の本拠の位置により決まり、分類番号は用途・大きさにより決まるため、いずれも選択できない。選べるのは数字4桁のみ、という点が要点である。
【根拠条文等】希望番号制度(関係省令・要領)
【詳解】認証(第78条)=特定整備(旧・分解整備を含む)を行うために必要な、事業場ごとの地方運輸局長の許可。要件は工員数、屋内作業場・点検作業場の規模、機械器具、整備主任者の選任など。認証を受けずに特定整備を行えば無認証整備として罰則の対象となる。指定(第94条の2)=認証を受けた事業場のうち、さらに検査用機械器具・自動車検査員・管理組織等の要件を満たすものに与えられる。指定を受けると保安基準適合証を交付でき、いわゆる『指定工場(民間車検場)』となる。つまり指定は認証の上位にある制度で、認証工場は適合証を交付できない。資本金の額は要件ではない、というのが定番の誤答肢である。指定整備事業者には標識の掲示義務、記録の作成・保存義務、事業の休止・廃止の届出義務があり、国土交通大臣等による立入検査(第100条)の対象となる。
大型車・バス・トラックの実務全30問中 4問を掲載
問85空気式制動装置を備える大型車の検査に関する記述として最も適切なものはどれか。
- ✔規定圧力まで上昇すること、低圧警報が正常に作動すること、配管に漏れがないことを確認する
- 2圧力は確認しなくてよい
- 3低圧警報は任意である
- 4エアタンクの点検は不要である
- 5空気圧は検査項目外である
解説:【正解】1「規定圧力まで上昇すること、低圧警報が正常に作動すること、配管に漏れがないことを確認する」
正解は1。空気式制動装置の検査では、①空気圧力計が正常に作動し規定圧力まで上昇するか(規定時間内に上昇するかも重要)②低圧警報装置が正常に作動し、規定圧力に達したときに解除されるか ③エアタンクからドレンが排出できるか ④配管・継手に漏れがないか、を確認する。圧力が規定値まで上がらない、低圧警報が解除されない状態では必要な制動力を確保できず不適合である。ドレンの排出を怠ると冬季に凍結して制動不能に至る危険がある。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第12条、審査事務規程
【詳解】空気式制動装置では、空気圧力計の作動、規定圧力までの上昇(規定時間内)、低圧警報装置の作動、配管・タンクの漏れ、エアタンクのドレン排出状況を確認する。空気圧が規定値まで上がらない、低圧警報が解除されない状態は制動力を確保できず不適合である。スプリングブレーキ(大型車の駐車制動装置)は、蓄えたばね力で制動し、空気圧により解除する構造である。つまり空気圧が低下すると自動的に制動が作動する安全設計になっている。『空気圧が高いときに作動する』は誤り。排気ブレーキやリターダは主制動装置を補助する装置であり、主制動装置の代替にはならない。長い下り坂でのフェード防止に有効で、装着車では作動を確認する。
問86スプリングブレーキ(大型車の駐車制動装置)に関する記述として最も適切なものはどれか。
- ✔空気圧の低下によりばね力で制動が作動する構造であり、正常に作動・解除できることを確認する
- 2空気圧が高いときに作動する
- 3スプリングブレーキは主制動装置である
- 4作動確認は不要である
- 5そのような装置は存在しない
解説:【正解】1「空気圧の低下によりばね力で制動が作動する構造であり、正常に作動・解除できることを確認する」
正解は1。スプリングブレーキは、蓄えられたばね力によって制動し、空気圧を加えることで解除する構造である。つまり空気圧が低下すると自動的に制動が作動するフェイルセーフ設計になっている。エア漏れで車両が動かなくなるのはこの仕組みによる。『空気圧が高いときに作動する』は逆であり誤り。主制動装置ではなく駐車制動装置として機能する点、緊急時にも制動が働く点が安全上の要点である。
【根拠条文等】整備技術(大型車制動装置)
【詳解】自動車には、走行中に確実かつ安全に減速・停止できる主制動装置と、停止状態を保持できる駐車制動装置を備えなければならない。液圧式制動装置には、制動液の液面低下等を運転者に警報する装置が必要である。検査での着眼点は、制動液の漏れがないこと、ブレーキホースに損傷・膨張・亀裂がないこと、ペダルの遊びと踏み込んだときの床とのすきまが適正なこと、警告灯が異常表示のままでないこと。重要なのは『制動力の数値が基準内であっても、液漏れやホースの膨張があれば不適合』という点である。数値は測定した瞬間の性能を示すにすぎず、次回検査までの安全を担保できないためである。ブレーキ液の液面低下は漏れかパッド摩耗が原因なので、補充で済ませず原因を特定する。パッド残量が使用限度を下回る場合も、制動力が基準内であっても交換を求めるのが適切な判断である。
問87排気ブレーキ・リターダ等の補助制動装置に関する記述として最も適切なものはどれか。
- ✔主制動装置を補助する装置であり、装着車では正常に作動することを確認する
- 2主制動装置の代わりとなる
- 3補助制動装置は禁止されている
- 4作動確認は不要である
- 5補助制動装置は乗用車のみに装着される
解説:【正解】1「主制動装置を補助する装置であり、装着車では正常に作動することを確認する」
正解は1。排気ブレーキ、リターダ(流体式・電磁式)等は主制動装置を補助する装置であり、主制動装置の代替にはならない。これらは長い下り坂で主制動装置の使用頻度を減らし、摩擦材の温度上昇によるフェード現象を防止する役割を果たす。大型車は車両重量が大きく、フットブレーキだけで下り坂を走行すると摩擦材が高温となり制動力を失うため、補助制動装置の重要性が高い。装着車では作動を確認する。
【根拠条文等】整備技術(大型車制動装置)
【詳解】空気式制動装置では、空気圧力計の作動、規定圧力までの上昇(規定時間内)、低圧警報装置の作動、配管・タンクの漏れ、エアタンクのドレン排出状況を確認する。空気圧が規定値まで上がらない、低圧警報が解除されない状態は制動力を確保できず不適合である。スプリングブレーキ(大型車の駐車制動装置)は、蓄えたばね力で制動し、空気圧により解除する構造である。つまり空気圧が低下すると自動的に制動が作動する安全設計になっている。『空気圧が高いときに作動する』は誤り。排気ブレーキやリターダは主制動装置を補助する装置であり、主制動装置の代替にはならない。長い下り坂でのフェード防止に有効で、装着車では作動を確認する。
問88大型車の車輪脱落防止に関する検査・点検上の留意点として、最も適切でないものはどれか。
- 1ホイールナットの規定トルクでの締付け
- 2締付後の増し締め点検
- 3ボルト・ナットの錆・損傷・変形の確認
- 4ハブ・ホイール締結面の清掃
- ✔ナット全体に潤滑油を厚く塗布すること
解説:【正解】5「ナット全体に潤滑油を厚く塗布すること」
正解は5。ナット全体に潤滑油を厚く塗布することは誤りである。ねじ部に油があると摩擦係数が低下し、同じ締付トルクでも発生する軸力が過大になってボルトの伸びや破断を招く。逆に走行中の緩みの原因にもなる。整備要領書に指定がある場合を除き、乾いた状態で締め付けるのが原則である。選択肢1〜4はいずれも正しい対策で、規定トルクでの締付け、増し締め点検、ボルト・ナットの状態確認、締結面の清掃が基本となる。
【根拠条文等】関係通達(大型車の車輪脱落事故防止対策)
【詳解】大型車の車輪脱落事故は重大な結果を招くため、対策が通達等で強く求められている。正しい手順は、締結面(ハブ・ホイール)の清掃、トルクレンチを用いた規定トルクでの対角順の締付け、走行後の増し締め点検、ボルト・ナットの錆・損傷・変形の確認である。誤りとして頻出するのが『ナットに潤滑油を多量に塗布する』という選択肢。指定のない潤滑油の塗布は締付トルクと軸力の関係を狂わせ、過大な軸力によるボルトの伸び・破断や、逆に緩みの原因となる。整備要領書の指定に従うことが原則である。ホイール自体も、亀裂・変形・ナット座の陥没を確認し、異常があれば交換する。ホイールボルトの伸び・亀裂・ねじ山の損傷も点検対象である。セミトレーラ連結車では、カプラの摩耗・がた・ロック機構の作動、キングピンの状態の確認が重要となる。
用語・定義の確認全29問中 4問を掲載
問89「使用者」の定義として最も適切なものはどれか。
- ✔自動車を使用する権原を有し、自己の使用の本拠において当該自動車を使用する者
- 2自動車の所有権を有する者
- 3自動車を運転する者
- 4自動車を購入した者
- 5自動車の整備を行う者
解説:【正解】1「自動車を使用する権原を有し、自己の使用の本拠において当該自動車を使用する者」
正解は1。使用者とは、自動車を使用する権原を有し、自己の使用の本拠において当該自動車を使用する者をいう。所有権を有する者(所有者)とは概念が異なり、ローンやリースでは両者が分かれる。点検整備義務・保安基準適合維持義務は使用者が負い、登録に関する申請は所有者が行うという役割分担になっている。整備命令の名宛人も使用者である。運転する者(運転者)とも区別される。
【根拠条文等】道路運送車両法 第47条等
【詳解】使用者は自動車を常に保安基準に適合するよう維持する義務を負う(第47条)。検査合格はその時点の適合性を示すにすぎず、その後に不適合状態へ戻せば違法である。『検査時だけ純正に戻す』が違法とされる根拠がここにある。地方運輸局長は、保安基準に適合しなくなるおそれがある自動車の使用者に対し整備命令を発することができ(第54条)、その際に通行の経路・日時等の制限を付すことができる。命令に従わなければ使用停止や検査証の返納が命ぜられる。整備命令標章を勝手に除去することも禁止されている。整備命令の名宛人は『使用者』である。指定整備事業者に対する不利益処分は指定取消し・事業停止・適合証の交付停止・検査員の解任命令(第94条の6)であり、両者を混同しないこと。不正改造そのものも第99条の3で禁止され、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金の対象となる。
問90「車両重量」の定義として正しいものはどれか。
- ✔空車状態における自動車の重量
- 2積車状態における自動車の重量
- 3最大積載量を含む重量
- 4乗車定員分の重量を含む重量
- 5燃料を除いた重量
解説:【正解】1「空車状態における自動車の重量」
正解は1。車両重量とは、空車状態における自動車の重量をいう(保安基準第1条)。空車状態とは、燃料・潤滑油・冷却水等を全量搭載し運行に必要な装備をした状態で、人も貨物も乗せていない状態である。したがって『燃料を除いた重量』ではない点が最重要のポイントである。この誤解があると車両総重量の計算問題も連鎖的に誤ることになる。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第1条
【詳解】空車状態=燃料・潤滑油・冷却水等を全量搭載し、運行に必要な装備をした状態で、人も貨物も乗せていない状態。『燃料を空にした状態』ではないことに注意。この状態の重量が車両重量である。積車状態=空車状態に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品を積載した状態。この重量が車両総重量。したがって車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量。計算問題では『55』を『65』に置き換えた誤答肢がよく混ざる。これらとは別に、制動力の判定で用いるのが試験時車両重量=測定時における実際の車両重量である。測定時の乗車人員や積載状態が制動力の比率に影響するため、条件を揃えて測定することが重要になる。なお寸法(長さ・幅・高さ)の測定は空車状態で行い、後写鏡やたわみ式アンテナ等の一定の突出部は測定から除外される。
問91「車両総重量」の定義として正しいものはどれか。
- ✔積車状態における自動車の重量
- 2空車状態における自動車の重量
- 3最大積載量のみの重量
- 4車両重量と同じ
- 5軸重の合計の上限
解説:【正解】1「積車状態における自動車の重量」
正解は1。車両総重量とは、積車状態における自動車の重量をいう。積車状態とは、空車状態に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品を積載した状態である。したがって車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量となる。検査証の有効期間(貨物の8t)や装備義務(巻込防止装置の8t等)の判定にも用いられる、実務上きわめて重要な数値である。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第1条
【詳解】空車状態=燃料・潤滑油・冷却水等を全量搭載し、運行に必要な装備をした状態で、人も貨物も乗せていない状態。『燃料を空にした状態』ではないことに注意。この状態の重量が車両重量である。積車状態=空車状態に乗車定員の人員(1人55kg)が乗車し、最大積載量の物品を積載した状態。この重量が車両総重量。したがって車両総重量=車両重量+55kg×乗車定員+最大積載量。計算問題では『55』を『65』に置き換えた誤答肢がよく混ざる。これらとは別に、制動力の判定で用いるのが試験時車両重量=測定時における実際の車両重量である。測定時の乗車人員や積載状態が制動力の比率に影響するため、条件を揃えて測定することが重要になる。なお寸法(長さ・幅・高さ)の測定は空車状態で行い、後写鏡やたわみ式アンテナ等の一定の突出部は測定から除外される。
問92「軸重」の定義として正しいものはどれか。
- ✔1つの車軸に係る荷重
- 21つの車輪に係る荷重
- 3車両総重量のこと
- 4最大積載量のこと
- 5車両重量のこと
解説:【正解】1「1つの車軸に係る荷重」
正解は1。軸重とは1つの車軸に係る荷重をいい、上限は10t(けん引自動車の連結装置に係る一定の軸は11.5t)である。1つの車輪に係る荷重は輪荷重で、上限は5tである。軸重・輪荷重の制限は、路面や橋梁といった道路構造物への負荷を抑えるために設けられている。大型車では、これに加えて隣接軸重(隣り合う軸の合計重量)の制限も検討する必要がある。
【根拠条文等】道路運送車両の保安基準 第4条の2
【詳解】保安基準上の上限は、長さ12m・幅2.5m・高さ3.8m、最小回転半径12m以下、軸重10t以下(けん引自動車の特定の軸は11.5t)、輪荷重5t以下。これと似た数値を持つのが道路法系の車両制限令で、幅2.5m・高さ3.8m・長さ12m・総重量20t・軸重10t・輪荷重5t・最小回転半径12mが一般的制限値である。『総重量20t』は車両制限令側の数値であり、保安基準側には出てこない点が対比のポイント。大型車では隣接軸重の考え方も重要で、隣り合う車軸の軸距に応じて2軸合計の重量に制限が設けられる。最遠軸距(最前軸と最後軸の中心間距離)は橋梁への影響を考慮した重量制限の判定に用いられる。『軸重12t』『輪荷重10t』のような数値の入れ替えが誤答肢として頻出するので、軸=10t/輪=5tと固定して覚える。
法令横断・総合復習全30問中 4問を掲載
問93道路運送車両法に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1本法の目的には所有権の公証、安全性の確保、公害の防止等が含まれる
- 2道路運送車両は自動車・原動機付自転車・軽車両をいう
- 3自動車の種別は普通・小型・軽・大型特殊・小型特殊の5種である
- 4被牽引自動車も自動車に含まれる
- ✔本法は運転者の運転技能の向上を目的の一つとしている
解説:【正解】5「本法は運転者の運転技能の向上を目的の一つとしている」
正解は5。運転者の運転技能の向上は道路交通法(免許制度)の領域であり、道路運送車両法の目的ではない。本法の目的は①所有権の公証②安全性の確保・公害の防止③整備技術の向上④整備事業の健全な発達である。『車の法律/人の法律』という切り分けで隣接法令と区別する。選択肢1〜4はいずれも正しい。
【根拠条文等】道路運送車両法 第1条〜第3条
【詳解】道路運送車両法は「①所有権の公証(登録制度)②安全性の確保と公害の防止(保安基準・検査)③整備技術の向上と整備事業の健全な発達(認証・指定・整備士)」という3本柱で構成される。条文の位置も①第4条〜第38条(登録)②第39条〜第76条(保安基準・検査)③第77条〜第100条(整備事業)とほぼ対応しており、条番号を見ればどの柱の話かが判断できる。運転免許・交通ルール・速度規制は道路交通法、運送事業の許可は道路運送法/貨物自動車運送事業法、賠償は自賠法と、隣接法令との役割分担を押さえておくと「本法の目的でないもの」を問う設問に強くなる。また「道路運送車両=自動車+原動機付自転車+軽車両」であり、レール・架線を用いる鉄道軌道の車両は除かれる点、被牽引自動車も『自動車』に含まれる点が定義上の頻出ポイントである。
問94自動車の登録に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1所有者の住所変更は変更登録の対象である
- 2所有者の変更は移転登録の対象である
- 3解体・滅失・用途廃止は永久抹消登録の対象である
- 4いずれの申請も原則15日以内に行う
- ✔検査対象軽自動車も登録の対象である
解説:【正解】5「検査対象軽自動車も登録の対象である」
正解は5。検査対象軽自動車には登録制度がなく、軽自動車検査協会が車両番号の指定等を行う。したがって登録の対象ではない。選択肢1〜4はいずれも正しく、住所変更は変更登録、所有者変更は移転登録、解体・滅失・用途廃止は永久抹消登録で、いずれも原則15日以内の申請が必要である。
【根拠条文等】道路運送車両法 第12条・第13条・第15条・第76条の2
【詳解】登録は所有権の公証を目的とし、登録が第三者対抗要件となる(第5条)。種類と期限を『誰が・何が変わったか』で整理する。変更登録=所有者の氏名・名称・住所、使用の本拠の位置の変更(15日以内)。移転登録=所有者そのものの変更(新所有者が15日以内)。永久抹消登録=滅失・解体・用途廃止(15日以内)。一時抹消登録=一時的に使用を中止する場合で期限の定めはなく任意、後に中古車新規登録で復活できる。輸出抹消仮登録=輸出する場合。『15日以内』が並ぶ中で、一時抹消だけ期限がないこと、整備管理者の選任届出は『遅滞なく』であることが対比のポイント。封印は後面の登録番号標にのみ取り付けられ、みだりに取り外せない。検査対象軽自動車には登録制度も封印制度もなく、軽自動車検査協会が車両番号を指定する。
問95自動車の検査に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1検査の種類は新規・継続・臨時・構造等変更・予備の5種である
- 2自家用乗用車の有効期間は初回3年、以降2年である
- 3事業用乗用車の有効期間は1年である
- 4予備検査証の有効期間は3ヶ月である
- ✔臨時検査は使用者の申請により受ける検査である
解説:【正解】5「臨時検査は使用者の申請により受ける検査である」
正解は5。臨時検査は国土交通大臣が対象自動車の範囲と受検期間を公示して受検を命ずる検査であり、使用者の申請によるものではない。重大事故の発生等が契機となる。選択肢1〜4はいずれも正しく、検査は新規・継続・臨時・構造等変更・予備の5種類、自家用乗用は初回3年・以降2年、事業用乗用は1年、予備検査証の有効期間は3ヶ月である。
【根拠条文等】道路運送車両法 第59条〜第71条
【詳解】法定の検査は5種類。①新規検査=未登録車を運行させるための検査。②継続検査=いわゆる車検、有効期間満了後も使用する場合。③臨時検査=国土交通大臣が対象範囲と受検期間を公示して命ずるもので、使用者の申請によるものではない(重大事故の発生等が契機)。④構造等変更検査=検査証の記録事項に変更を生ずる改造をした場合。⑤予備検査=未登録車について事前に保安基準適合性を確認するもので、合格すると有効期間3ヶ月の自動車予備検査証が交付される。「予備検査=継続検査前の自主点検」という誤答肢が頻出。予備検査はあくまで未登録車の制度であり、合格しても登録して検査証の交付を受けなければ運行できない。構造等変更検査の対象となるのは、長さ・幅・高さ、乗車定員、最大積載量、車両重量、原動機の型式、燃料の種類、用途、車体の形状など『検査証に書いてある事項』が変わる改造である。塗装色やオーディオ交換は対象外。
問96点検整備に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1自家用乗用車の定期点検は12ヶ月・24ヶ月ごとである
- 2事業用自動車の定期点検は3ヶ月・12ヶ月ごとである
- 3点検整備記録簿は記載の日から1年間保存する
- 4使用者は自動車を保安基準に適合するよう維持する義務を負う
- ✔定期点検を実施しなくても罰則の対象とはならない
解説:【正解】5「定期点検を実施しなくても罰則の対象とはならない」
正解は5。定期点検整備の未実施は罰則の対象となり得る。実務上は指導・警告が中心であるが、『一切の制裁がない』という理解は誤りである。選択肢1〜4はいずれも正しく、自家用乗用は12ヶ月・24ヶ月、事業用は3ヶ月・12ヶ月、点検整備記録簿の保存は1年間、使用者は保安基準適合維持義務を負う。
【根拠条文等】道路運送車両法 第47条〜第49条・第109条
【詳解】点検整備は検査とは別個の制度であり、検査に合格しても点検整備の義務は免除されない(『前検査・後整備』が可能なのはこのため)。日常点検=運転者等が目視等で行える範囲の点検。事業用自動車、レンタカー、車両総重量8t以上・最大積載量5t以上の自家用貨物自動車等は『1日1回運行開始前』が義務。一般の自家用乗用車は『適切な時期』でよい。定期点検=自家用乗用自動車は12ヶ月ごと・24ヶ月ごと。事業用自動車及び車両総重量8t以上の自家用貨物自動車等は3ヶ月ごと・12ヶ月ごと。『自家用乗用に6ヶ月点検の義務がある』は誤り。日常点検にはブレーキ液・冷却水・エンジンオイル・ウォッシャ液の量、タイヤの状態、灯火装置、警音器、ブレーキの効きなどが入り、ブレーキライニングの厚さのように分解を要する項目は定期点検側に入る、という切り分けが出題の中心である。
灯火・視認装置ドリル全40問中 4問を掲載
問97走行用前照灯の性能について、確認できる必要がある前方の距離はどれか。
解説:【正解】3「100m」
正解は3。走行用前照灯(ハイビーム)は、夜間に前方100mの距離にある交通上の障害物を確認できる性能が必要である。100mという値は、高速走行時に障害物を発見してから安全に停止できる距離を確保するためのものである。すれ違い用前照灯の40mと対で覚える。性能要件と、計測時の光度(1灯につきロー6,400cd・ハイ12,000cd)は別の話であるから混同しないこと。
【根拠条文等】保安基準 第32条
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
問98すれ違い用前照灯の性能について、確認できる必要がある前方の距離はどれか。
解説:【正解】2「40m」
正解は2。すれ違い用前照灯(ロービーム)は、夜間に前方40mの距離にある障害物を確認でき、かつ対向車の運転者を眩惑させないものでなければならない。前方視認性と対向車への配慮という二つの要請を両立させるため、カットオフライン(明暗の境界線)による配光制御が求められる。走行用の100mより短いのは、照射範囲を意図的に抑えているためである。
【根拠条文等】保安基準 第32条
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
問99車幅灯の視認距離として正しいものはどれか。
- 1夜間前方100m
- 2夜間前方150m
- ✔夜間前方300m
- 4昼間前方100m
- 5昼間前方300m
解説:【正解】3「夜間前方300m」
正解は3。車幅灯は夜間前方300mの距離から確認できる白色の灯火である。自車の存在と車幅を対向車や前方の交通に知らせる灯火であるため、遠方からの視認性が求められる。同じ300mが求められるのが尾灯(赤色・夜間後方300m)であり、『前は白の300m、後ろは赤の300m』と対で覚えると整理しやすい。
【根拠条文等】保安基準 第34条
【詳解】視認距離と色をセットで覚える。車幅灯=夜間前方300m・白色。尾灯=夜間後方300m・赤色。番号灯=夜間後方20mから番号標の数字等が確認できる・白色。『番号灯だけ20m』という点が最大のひっかけである。番号灯は番号標を照らすための灯火なので、遠くから見える必要がないと理解すると混同しない。取付位置は、車幅灯・尾灯とも照明部の上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、照明部の最外縁が車両最外側から400mm以内。個数は原則2個(幅0.8m以下の自動車や二輪等は1個でも可)。点灯操作について、前照灯を点灯するときは車幅灯・尾灯・番号灯も同時に点灯する構造でなければならず、尾灯のみを単独で消灯できる構造は認められない。
問100制動灯の視認距離として正しいものはどれか。
- ✔昼間後方100m
- 2夜間後方100m
- 3昼間後方300m
- 4夜間後方300m
- 5昼間後方75m
解説:【正解】1「昼間後方100m」
正解は1。制動灯は昼間後方100mの距離から確認できる赤色の灯火である。尾灯が『夜間300m』であるのに対し、制動灯は『昼間100m』と条件が異なる点が最大のポイント。制動灯は昼夜を問わず作動し、昼間の明るい環境でも後続車が確実に認識できる必要があるため、あえて昼間の条件で規定されている。方向指示器も同じく昼間100mである。
【根拠条文等】保安基準 第39条
【詳解】制動灯=昼間後方100m・赤色。取付位置は上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、最外側から400mm以内、個数は原則2個(幅0.8m以下等は1個可)。制動灯が尾灯と兼用の構造である場合、制動灯としての光度は尾灯としての光度の5倍以上でなければならない。踏んだときにはっきり明るくなる必要がある、という趣旨である。補助制動灯(ハイマウントストップランプ)=赤色で、原則として車両中心面上に1個(構造上取り付けられない場合は中心面について対称の位置に2個)。後退灯=白色で昼間後方75m。個数は1個又は2個(長さ6m超の自動車は所定条件で側面に追加可)。変速装置を後退位置にしたときのみ点灯する構造であることが必要。後面の灯火で白色が認められるのは後退灯と番号灯であり、それ以外は赤色系である点を軸に整理するとよい。
制動・走行・操縦装置ドリル全41問中 4問を掲載
問101主制動装置の制動力の総和に関する基準として正しいものはどれか(乗用自動車)。
- 1試験時車両重量の30%以上
- 240%以上
- ✔50%以上
- 460%以上
- 570%以上
解説:【正解】3「50%以上」
正解は3。主制動装置の制動力の総和は、試験時車両重量の50%以上でなければならない。分母が車両総重量ではなく『試験時車両重量』すなわち測定時の実際の重量である点が重要である。総和が基準を満たしていても、軸ごとの制動力や前軸の左右差(軸重の8%以下)という別の基準も満たす必要があるため、総和だけで合否を判断してはならない。
【根拠条文等】審査事務規程
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
問102駐車制動装置の制動力の総和に関する基準として正しいものはどれか(乗用自動車)。
- 110%以上
- 215%以上
- ✔20%以上
- 430%以上
- 550%以上
解説:【正解】3「20%以上」
正解は3。駐車制動装置の制動力の総和は、試験時車両重量の20%以上でなければならない。主制動装置の50%以上と対で覚える。駐車制動装置は停止状態の保持が目的であるため、走行中の減速を担う主制動装置より低い値でよいという考え方である。数値が基準ぎりぎりの場合は、ワイヤーの伸びやライニングの摩耗が進んでいる可能性がある。
【根拠条文等】審査事務規程
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
問103前軸の左右制動力の差の上限として正しいものはどれか。
解説:【正解】2「8%」
正解は2。前軸の左右制動力の差は、当該軸の軸重の8%以下でなければならない。左右差が大きいと制動時に車両が片側へ振られ、進路を乱して危険である。計算は『(大きい方-小さい方)÷軸重』で行い、分母が左右の合計ではなく軸重である点に注意する。原因はキャリパの片側固着、パッドの片減り、配管の詰まり等である。
【根拠条文等】審査事務規程
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
問104かじ取車輪の横すべり量の基準として正しいものはどれか。
- 1走行1mにつき3mm以内
- ✔5mm以内
- 38mm以内
- 410mm以内
- 5規定なし
解説:【正解】2「5mm以内」
正解は2。かじ取車輪の横すべり量は、走行1mにつき5mm以内でなければならない。サイドスリップ・テスタで測定し、イン・アウトを問わず絶対値で判定するため、イン6mm/mもアウト8mm/mも不適合となる。基準を外れる場合はトー調整等のアライメント調整が必要である。横すべりの過大はタイヤの偏摩耗とも直結している。
【根拠条文等】保安基準 第11条
【詳解】かじ取装置は堅ろうで安全な運行を確保でき、かじ取り車輪に著しい振動(シミー)を生じないことが要件。ハンドルの遊びが著しく大きいものは操縦の確実性を欠き不適合となる。ハンドルを一杯に切った際にタイヤが車体や配管に接触するものも不適合。サイドスリップ(横すべり量)は走行1mにつき5mm以内。イン・アウトを問わず絶対値で判定するため、『イン6mm/m』も『アウト8mm/m』も不適合である。超過する場合はトー調整等のアライメント調整を行う。ホイールアライメントの要素はキャンバ、キャスタ、キングピン傾角、トー、ターニングラジアス。ホイールオフセットはホイール自体の寸法諸元であり、アライメント要素ではない。専ら乗用の用に供する自動車等には盗難防止装置の装備義務があり、走行中に作動しない構造であることが必要である。
法令ドリル(登録・検査・事業)全40問中 4問を掲載
問105道路運送車両法の目的に含まれないものはどれか。
- 1所有権の公証
- 2安全性の確保
- 3公害の防止
- 4整備技術の向上
- ✔運転免許制度の整備
解説:【正解】5「運転免許制度の整備」
正解は5。運転免許制度の整備は道路交通法の領域であり、道路運送車両法の目的ではない。本法の目的は①所有権の公証②安全性の確保と公害の防止③整備技術の向上④整備事業の健全な発達である。『車の法律/人の法律』という切り分けで隣接法令と区別すると、この種の設問を確実に処理できる。
【根拠条文等】法 第1条
【詳解】道路運送車両法は「①所有権の公証(登録制度)②安全性の確保と公害の防止(保安基準・検査)③整備技術の向上と整備事業の健全な発達(認証・指定・整備士)」という3本柱で構成される。条文の位置も①第4条〜第38条(登録)②第39条〜第76条(保安基準・検査)③第77条〜第100条(整備事業)とほぼ対応しており、条番号を見ればどの柱の話かが判断できる。運転免許・交通ルール・速度規制は道路交通法、運送事業の許可は道路運送法/貨物自動車運送事業法、賠償は自賠法と、隣接法令との役割分担を押さえておくと「本法の目的でないもの」を問う設問に強くなる。また「道路運送車両=自動車+原動機付自転車+軽車両」であり、レール・架線を用いる鉄道軌道の車両は除かれる点、被牽引自動車も『自動車』に含まれる点が定義上の頻出ポイントである。
問106道路運送車両に含まれないものはどれか。
- 1自動車
- 2原動機付自転車
- 3軽車両
- 4被牽引自動車
- ✔鉄道の車両
解説:【正解】5「鉄道の車両」
正解は5。道路運送車両とは自動車、原動機付自転車及び軽車両をいい、鉄道及び軌道法にいう車両(軌条・架線を用いるもの)は除かれる。レールの上を走るものは対象外と考えれば覚えやすい。被牽引自動車は自ら原動機を持たないが、法第2条第2項の自動車に含まれるため道路運送車両である。
【根拠条文等】法 第2条
【詳解】道路運送車両法は「①所有権の公証(登録制度)②安全性の確保と公害の防止(保安基準・検査)③整備技術の向上と整備事業の健全な発達(認証・指定・整備士)」という3本柱で構成される。条文の位置も①第4条〜第38条(登録)②第39条〜第76条(保安基準・検査)③第77条〜第100条(整備事業)とほぼ対応しており、条番号を見ればどの柱の話かが判断できる。運転免許・交通ルール・速度規制は道路交通法、運送事業の許可は道路運送法/貨物自動車運送事業法、賠償は自賠法と、隣接法令との役割分担を押さえておくと「本法の目的でないもの」を問う設問に強くなる。また「道路運送車両=自動車+原動機付自転車+軽車両」であり、レール・架線を用いる鉄道軌道の車両は除かれる点、被牽引自動車も『自動車』に含まれる点が定義上の頻出ポイントである。
問107自動車の種別として規定されていないものはどれか。
- 1普通自動車
- 2小型自動車
- 3軽自動車
- 4大型特殊自動車
- ✔準中型自動車
解説:【正解】5「準中型自動車」
正解は5。準中型自動車は平成29年の道路交通法改正で設けられた運転免許の区分であり、車両法の種別ではない。車両法の種別は普通・小型・軽・大型特殊・小型特殊の5種である。『車両法=普通/小型/軽/大特/小特、道交法=大型/中型/準中型/普通』と対で覚えると混同しない。
【根拠条文等】法 第3条
【詳解】車両法の種別は普通・小型・軽・大型特殊・小型特殊の5種。道路交通法の「中型・準中型」は免許区分であり車両法の種別ではない、という引っかけが定番である。小型自動車=長さ4.70m以下・幅1.70m以下・高さ2.00m以下・総排気量2,000cc以下。この4条件は『すべて満たす』必要があり、1つでも超えれば普通自動車になる。重要な例外として、軽油を燃料とするもの(ディーゼル)には排気量制限が適用されない。軽自動車=長さ3.40m以下・幅1.48m以下・高さ2.00m以下・総排気量660cc以下。小型特殊=長さ4.70m以下・幅1.70m以下・高さ2.80m以下かつ最高速度15km/h以下(農耕作業用自動車は寸法制限なく最高速度35km/h未満)。検査の要否も整理しておく。小型特殊と検査対象外軽自動車(125cc超250cc以下の二輪等)は検査不要、大型特殊は登録も検査も必要である。
問108所有者の住所変更に際して行う登録として正しいものはどれか。
- 1新規登録
- ✔変更登録
- 3移転登録
- 4抹消登録
- 5更正登録
解説:【正解】2「変更登録」
正解は2。所有者の氏名・名称・住所、又は使用の本拠の位置に変更があったときは、変更があった日から15日以内に変更登録を申請する(法第12条)。所有者そのものが入れ替わる場合は移転登録である。『中身は同じ人だが情報が変わった=変更登録』『人が変わった=移転登録』と整理する。
【根拠条文等】法 第12条
【詳解】登録は所有権の公証を目的とし、登録が第三者対抗要件となる(第5条)。種類と期限を『誰が・何が変わったか』で整理する。変更登録=所有者の氏名・名称・住所、使用の本拠の位置の変更(15日以内)。移転登録=所有者そのものの変更(新所有者が15日以内)。永久抹消登録=滅失・解体・用途廃止(15日以内)。一時抹消登録=一時的に使用を中止する場合で期限の定めはなく任意、後に中古車新規登録で復活できる。輸出抹消仮登録=輸出する場合。『15日以内』が並ぶ中で、一時抹消だけ期限がないこと、整備管理者の選任届出は『遅滞なく』であることが対比のポイント。封印は後面の登録番号標にのみ取り付けられ、みだりに取り外せない。検査対象軽自動車には登録制度も封印制度もなく、軽自動車検査協会が車両番号を指定する。
検査実務・機器ドリル全41問中 4問を掲載
問109サイドスリップ・テスタの測定項目として正しいものはどれか。
解説:【正解】1「横すべり量」
サイドスリップ・テスタはかじ取車輪の横すべり量を測定する。基準は走行1mにつき5mm以内。
【根拠条文等】審査事務規程
【詳解】かじ取装置は堅ろうで安全な運行を確保でき、かじ取り車輪に著しい振動(シミー)を生じないことが要件。ハンドルの遊びが著しく大きいものは操縦の確実性を欠き不適合となる。ハンドルを一杯に切った際にタイヤが車体や配管に接触するものも不適合。サイドスリップ(横すべり量)は走行1mにつき5mm以内。イン・アウトを問わず絶対値で判定するため、『イン6mm/m』も『アウト8mm/m』も不適合である。超過する場合はトー調整等のアライメント調整を行う。ホイールアライメントの要素はキャンバ、キャスタ、キングピン傾角、トー、ターニングラジアス。ホイールオフセットはホイール自体の寸法諸元であり、アライメント要素ではない。専ら乗用の用に供する自動車等には盗難防止装置の装備義務があり、走行中に作動しない構造であることが必要である。
問110ブレーキ・テスタの測定項目として正しいものはどれか。
- ✔各車輪の制動力
- 2横すべり量
- 3光軸
- 4騒音
- 5排出ガス濃度
解説:【正解】1「各車輪の制動力」
ブレーキ・テスタは各車輪の制動力を測定し、総和・軸ごと・左右差を判定する。
【根拠条文等】審査事務規程
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
問111スピード・メータ試験機の測定項目として正しいものはどれか。
- ✔速度計の指示誤差
- 2制動力
- 3光度
- 4騒音
- 5排出ガス濃度
解説:【正解】1「速度計の指示誤差」
速度計が40km/hを指示したときの実速度を測定し、許容範囲内かを判定する。
【根拠条文等】審査事務規程
【詳解】速度計は、速度計が40km/hを指示したときの実速度が次の範囲にあることが必要である。平成19年1月1日以降に製作された自動車=30.9km/h以上42.55km/h以下。平成18年12月31日以前に製作された自動車=30.9km/h以上44.4km/h以下。下限が共通の30.9km/hで、上限だけが年式で異なるのが特徴。判定問題では必ず年式を確認する。例:43.5km/hはH27年式なら不適合だが、H16年式なら適合となる。誤差が生じる主な原因はタイヤ外径の変更(インチアップ・扁平率変更)であり、サイズ変更時の確認事項として重要である。走行距離計の表示値は検査時に確認して検査証に記録される(メーター改ざん対策)。距離そのものが合否を左右するわけではないが、不自然な数値で改ざんが疑われる場合は表示値をそのまま記録し、独断で処理せず運輸支局等に相談する。
問112ヘッドライト・テスタの測定項目として正しいものはどれか。
- ✔前照灯の光度と照射方向
- 2尾灯の色
- 3制動力
- 4騒音
- 5排出ガス
解説:【正解】1「前照灯の光度と照射方向」
ヘッドライト・テスタは前照灯の光度(cd)と照射方向(光軸)を測定する。
【根拠条文等】審査事務規程
【詳解】性能要件は、走行用前照灯(ハイビーム)=夜間前方100mの障害物を確認できること、すれ違い用前照灯(ロービーム)=夜間前方40mの障害物を確認でき、かつ対向車を眩惑しないこと。光度は、走行用前照灯の最高光度の合計が225,000cd以下。計測時の下限は、すれ違い用前照灯による計測で1灯につき6,400cd以上、走行用前照灯による計測で1灯につき12,000cd以上(2灯式では15,000cd以上とされる場合がある)。重要なのは『1灯につき』である点。左右の合計や平均で判定してはならない。例:左6,900cd・右6,100cdなら右が不適合。平成10年9月1日以降に製作された自動車は、原則としてすれ違い用前照灯で計測する。計測時はレンズを清掃し、空車状態、規定のタイヤ空気圧、審査事務規程に定める電源条件(原動機の回転数等)を整える。バッテリー電圧の低下や後付け電装品による電圧降下は光度低下の原因となる。
事例判断ドリル全41問中 4問を掲載
問113前面ガラスの可視光線透過率が68%であった。判定として正しいものはどれか。
- ✔70%以上の基準を満たさず不適合
- 2適合
- 365%以上なら適合
- 4前面は規制外
- 5判定できない
解説:【正解】1「70%以上の基準を満たさず不適合」
正解は1。前面ガラスは可視光線透過率70%以上が必要であるから、68%は不適合である。基準にわずかに届かない値であっても判定は変わらない。フィルムを除去したうえで再測定し、70%以上であることを確認する必要がある。なおこの基準は前面ガラスと運転者席・助手席の側面ガラスに適用され、後部座席以降の側面ガラスと後面ガラスには適用されない。
【根拠条文等】保安基準 第29条
【詳解】可視光線透過率70%以上の基準が適用されるのは、前面ガラス並びに運転者席及びこれと並列の座席(助手席)の側面ガラスである。後部座席以降の側面ガラス・後面ガラスには適用されない。『運転者席側面は自由にフィルムを貼れる』は誤り。窓ガラスは安全ガラス(合わせガラス・強化ガラス等)でなければならず、前面ガラスは破損時にも視野が確保でき、鋭利な破片で人を傷つけないものであることが求められる。視野の範囲内の大きなひび割れは不適合となり得る。前面ガラスへの貼付は法令で認められたものに限られる。検査標章、自賠責の保険標章、点検整備済ステッカー、整備命令標章などが該当する。ドライブレコーダーやETCアンテナ等は、ガラス開口部の上縁から一定範囲内(実長の20%以内等)で運転者の視野を妨げない位置であれば装着が認められる。
問114右側尾灯のレンズが割れ白色光が漏れていた。判定として正しいものはどれか。
- ✔灯光の色の基準を満たさず不適合
- 2点灯すれば適合
- 3テープ補修で適合
- 4夜間以外は問題ない
- 5軽微なので適合
解説:【正解】1「灯光の色の基準を満たさず不適合」
正解は1。尾灯の灯光の色は赤色でなければならないため、レンズ割れにより白色光が漏れている状態は不適合である。後面から白色光が見えると後退灯と誤認されるおそれもある。赤色テープ等による応急補修では色・光度・防水性のいずれも担保できないため、レンズ又はランプユニットの交換が必要となる。
【根拠条文等】保安基準 第37条
【詳解】灯光の色は現行では白色。一定年式以前の自動車には淡黄色を認める経過措置がある。個数は走行用前照灯が2個又は4個(二輪・側車付二輪は1個又は2個)、すれ違い用前照灯は2個。取付位置は、すれ違い用前照灯が照明部の上縁1.2m以下・下縁0.5m以上、走行用前照灯が上縁2.1m以下。左右一対の灯火は車両中心面に対し対称の位置に同数・同一の性能で取り付ける必要があるため、片側だけHIDやLEDに交換して左右の色や光度が明らかに異なる状態は不適合となる。バルブ交換後は、光度・色に加えてカットオフライン(配光)と光軸を確認する。リフレクタとの相性により配光が乱れる事例が多い。放電灯光源(HID)等を用いる一定の前照灯には、眩惑防止のため前照灯洗浄器と自動光軸調整機能が求められる場合がある。ADB(配光可変型前照灯)も基準に適合する必要があり、所定の方法で計測する。
問115方向指示器が球切れで毎分約150回点滅していた。判定として正しいものはどれか。
- ✔点滅周期の基準を満たさず不適合
- 2点滅すれば適合
- 3反対側が正常なら適合
- 4運転者が認識できれば適合
- 5基準はない
解説:【正解】1「点滅周期の基準を満たさず不適合」
正解は1。方向指示器は毎分60回以上120回以下の一定の周期で点滅する必要があるため、毎分約150回は不適合である。球切れや接触不良により回路の抵抗が変化したときに生じる現象(ハイフラッシャー)であり、点灯しないバルブがあることを示している。反対側が正常でも判定は変わらず、原因となるバルブ・配線を点検する必要がある。
【根拠条文等】保安基準 第41条
【詳解】方向指示器=橙色。昼間、前方及び後方100m(側方に備えるものは側方30m)から点滅を確認できること。点滅周期は毎分60回以上120回以下の一定の周期。球切れ等により点滅が速くなる状態(ハイフラッシャー、毎分150回など)は点滅周期の基準を満たさず不適合となる。『反対側が点いているから適合』とはならない。取付位置は照明部の上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、最外側から400mm以内。左右の照明部の内側の縁の間隔は600mm以上(自動車の幅が1.3m未満のものは240mm以上)。非常点滅表示灯は、すべての方向指示器が同時に同一の周期で点滅する構造で、灯光の色は橙色。点滅が認められる灯火は方向指示器・非常点滅表示灯・緊急自動車の警光灯等に限られ、それ以外の灯火を点滅させることは禁止されている。
問116前軸重900kg、前輪制動力が左280kgf・右200kgfであった。左右差の判定はどれか。
- ✔差80kgfは約8.9%で不適合
- 2約8.9%で適合
- 3約6%で適合
- 4基準はない
- 5判定できない
解説:【正解】1「差80kgfは約8.9%で不適合」
正解は1。左右差は『(大きい方-小さい方)÷当該軸の軸重』で計算する。280-200=80kgf、80÷900≒8.9%となり、前軸の左右差は軸重の8%以下という基準を超えるため不適合である。分母が左右の制動力の合計ではなく軸重である点に注意する。原因としてはキャリパの片側固着、パッドの片減り、配管の詰まりが考えられる。
【根拠条文等】審査事務規程
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
総仕上げ・横断ドリル全39問中 4問を掲載
問117次の組合せのうち誤っているものはどれか。
- 1尾灯:赤色・夜間後方300m
- 2制動灯:赤色・昼間後方100m
- 3後退灯:白色・昼間後方75m
- 4番号灯:白色・夜間後方20m
- ✔方向指示器:赤色・昼間100m
解説:【正解】5「方向指示器:赤色・昼間100m」
方向指示器は橙色である。
【根拠条文等】保安基準 第36条〜第41条
【詳解】視認距離と色をセットで覚える。車幅灯=夜間前方300m・白色。尾灯=夜間後方300m・赤色。番号灯=夜間後方20mから番号標の数字等が確認できる・白色。『番号灯だけ20m』という点が最大のひっかけである。番号灯は番号標を照らすための灯火なので、遠くから見える必要がないと理解すると混同しない。取付位置は、車幅灯・尾灯とも照明部の上縁2.1m以下・下縁0.35m以上、照明部の最外縁が車両最外側から400mm以内。個数は原則2個(幅0.8m以下の自動車や二輪等は1個でも可)。点灯操作について、前照灯を点灯するときは車幅灯・尾灯・番号灯も同時に点灯する構造でなければならず、尾灯のみを単独で消灯できる構造は認められない。
問118次の組合せのうち誤っているものはどれか。
- 1主制動装置:50%以上
- 2駐車制動装置:20%以上
- 3前軸左右差:8%以下
- 4サイドスリップ:5mm/m以内
- ✔タイヤ溝:0.8mm以上(四輪)
解説:【正解】5「タイヤ溝:0.8mm以上(四輪)」
四輪の一般的な自動車のタイヤ溝は1.6mm以上。0.8mmは二輪の基準。
【根拠条文等】保安基準 第9条・第11条・第12条
【詳解】審査事務規程による代表的な判定基準(乗用自動車)は次のとおり。①主制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の50%以上。②駐車制動装置の制動力の総和=試験時車両重量の20%以上。③前軸の左右制動力の差=当該軸の軸重の8%以下。計算では『制動力÷重量×100』を確実に処理する。例:試験時車両重量1,400kgで総和660kgf→約47%で不適合。前軸重800kgで左260kgf・右190kgf→差70kgf÷800=8.75%で不適合。左右差が大きい場合は、キャリパの固着、パッドの片減り、ブレーキ配管の詰まり、ドラム内のライニングとのすきま不良等を疑う。常時四輪駆動車等でテスタによる測定が困難な場合は、審査事務規程に定める走行時の制動試験(停止距離等)により判定する。回生ブレーキ装着車も測定条件により値が変動するため、規程に定める条件で摩擦制動力を測定する。
問119次の組合せのうち誤っているものはどれか。
- 1長さ12m
- 2幅2.5m
- 3高さ3.8m
- 4最小回転半径12m
- ✔輪荷重10t
解説:【正解】5「輪荷重10t」
輪荷重の上限は5t、軸重が10tである。
【根拠条文等】保安基準 第2条・第4条の2・第6条
【詳解】保安基準上の上限は、長さ12m・幅2.5m・高さ3.8m、最小回転半径12m以下、軸重10t以下(けん引自動車の特定の軸は11.5t)、輪荷重5t以下。これと似た数値を持つのが道路法系の車両制限令で、幅2.5m・高さ3.8m・長さ12m・総重量20t・軸重10t・輪荷重5t・最小回転半径12mが一般的制限値である。『総重量20t』は車両制限令側の数値であり、保安基準側には出てこない点が対比のポイント。大型車では隣接軸重の考え方も重要で、隣り合う車軸の軸距に応じて2軸合計の重量に制限が設けられる。最遠軸距(最前軸と最後軸の中心間距離)は橋梁への影響を考慮した重量制限の判定に用いられる。『軸重12t』『輪荷重10t』のような数値の入れ替えが誤答肢として頻出するので、軸=10t/輪=5tと固定して覚える。
問120次の期間の組合せのうち誤っているものはどれか。
- 1適合証:15日
- 2予備検査証:3ヶ月
- 3点検整備記録簿:1年保存
- 4特定整備記録簿:2年保存
- ✔臨時運行許可:15日
解説:【正解】5「臨時運行許可:15日」
臨時運行許可の有効期間は5日を超えない範囲。
【根拠条文等】法 第35条・第49条・第71条・第91条の2・第94条の5
【詳解】紛らわしい2つの記録簿を対比で覚える。①点検整備記録簿(第49条)=使用者が備え、点検年月日・点検の結果・整備の概要・整備完了年月日・整備実施者の氏名等を記載。保存期間は記載の日から1年間。②特定整備記録簿(旧・分解整備記録簿、第91条の2)=自動車特定整備事業者が作成し、保存期間は記載の日から2年間。③指定整備事業者が作成する保安基準適合証の交付に係る記録も2年間保存(指定自動車整備事業規則)。『使用者側=1年/事業者側=2年』と整理すると混同しにくい。記載事項には使用者の勤務先や運転免許証番号のような個人情報は含まれない点も頻出の誤答肢である。