分野別問題(解説つき)

通関士試験|分野別 問題インデックス

最終更新:2026年8月11日

通関士試験は3科目から出題されます。分野別に代表問題を掲載しています。全1000問をまとめて解くならトレーナーへ進んでください。

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通関業法全250問中 8問を掲載

問1
通関業を営もうとする者は、誰の許可を受けなければならないか。正しいものを一つ選びなさい。
  • 1経済産業大臣
  • 2内閣総理大臣
  • 3国土交通大臣
  • 4その営業所の所在地を管轄する税関長
  • ✔財務大臣
解説:【正解】5「財務大臣」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
通関業を営もうとする者は、財務大臣の許可を受けなければならない(通関業法3条1項)。許可の申請書は、営業所の所在地を所轄する税関長を経由して提出するが、許可権者はあくまで財務大臣である点に注意。なお、実務上この権限の多くは税関長に委任されているが、条文上の主体を問う出題では『財務大臣』が正解となる。
★ポイント:通関業の許可:財務大臣の許可(営業区域の制限なし・許可に期限は原則ない/条件を付し得る)。許可基準=経営の基礎が確実・人的構成・通関士の設置等。欠格事由(禁錮以上・関税法違反罰金等から3年など)。許可の消滅(廃業・破産等)と取消しの区別。
問2
通関業の許可に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
  • 1通関業の許可は、個人に対しては与えられない
  • 2通関業の許可を受けた者は、許可の日から1年以内に通関業務を開始しなければならない
  • 3通関業の許可を受けようとする者は、あらかじめ通関士試験に合格していなければならない
  • ✔財務大臣は、通関業の許可に条件を付することができる
  • 5通関業の許可には、有効期間が5年と定められている
解説:【正解】4「財務大臣は、通関業の許可に条件を付することができる」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
財務大臣は、通関業の許可に条件を付することができる(通関業法3条2項)。条件としては、取り扱う貨物の種類の限定や許可の期限などがある。許可自体に法定の有効期間はなく(1が誤り)、業務開始期限の定めもない(3が誤り)。個人でも法人でも許可を受けられ(4が誤り)、許可申請者本人が通関士である必要はない(5が誤り)。
★ポイント:通関業の許可:財務大臣の許可(営業区域の制限なし・許可に期限は原則ない/条件を付し得る)。許可基準=経営の基礎が確実・人的構成・通関士の設置等。欠格事由(禁錮以上・関税法違反罰金等から3年など)。許可の消滅(廃業・破産等)と取消しの区別。
問3
通関業の許可に係る欠格事由に該当しないものを一つ選びなさい。
  • 1破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 2禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わった日から3年を経過しない者
  • 3通関業の許可を取り消された日から2年を経過しない者
  • ✔通関士試験に不合格となった日から1年を経過しない者
  • 5暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
解説:【正解】4「通関士試験に不合格となった日から1年を経過しない者」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
通関業法6条に列挙される欠格事由には、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、禁錮以上の刑に処せられ執行終了等から3年を経過しない者、許可を取り消された日から2年を経過しない者、暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者などがある。通関士試験の不合格は欠格事由ではなく、そもそも受験資格・受験回数に制限はない。
★ポイント:通関業の許可:財務大臣の許可(営業区域の制限なし・許可に期限は原則ない/条件を付し得る)。許可基準=経営の基礎が確実・人的構成・通関士の設置等。欠格事由(禁錮以上・関税法違反罰金等から3年など)。許可の消滅(廃業・破産等)と取消しの区別。
問4
通関業の許可の基準に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
  • 1経営の基礎が確実であることが求められる
  • 2その人的構成に照らし、通関業務を適正に遂行することができる能力を有することが求められる
  • 3通関業務を行おうとする地域における通関業の分布状況が考慮される
  • 4許可申請者が欠格事由に該当しないことが求められる
  • ✔許可申請者の資本金の額が5,000万円以上であることが求められる
解説:【正解】5「許可申請者の資本金の額が5,000万円以上であることが求められる」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
許可の基準は、①経営の基礎が確実であること、②人的構成に照らし通関業務を適正に遂行する能力を有すること、③欠格事由に該当しないこと等であり(通関業法5条・6条)、資本金の額について具体的な金額基準は定められていない。なお、地域における通関業の分布状況等は許可に当たり考慮される事情の一つとされる。
★ポイント:通関業の許可:財務大臣の許可(営業区域の制限なし・許可に期限は原則ない/条件を付し得る)。許可基準=経営の基礎が確実・人的構成・通関士の設置等。欠格事由(禁錮以上・関税法違反罰金等から3年など)。許可の消滅(廃業・破産等)と取消しの区別。
問5
通関業者が通関業務を行う営業所を新たに設けようとする場合の手続として、正しいものを一つ選びなさい。
  • ✔財務大臣の許可を受けなければならない
  • 2税関長への届出で足りる
  • 3何らの手続も要しない
  • 4経済産業大臣の承認を受けなければならない
  • 5営業所を設けた日から1年以内に報告すれば足りる
解説:【正解】1「財務大臣の許可を受けなければならない」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
通関業者が通関業務を行う営業所を新たに設けようとするときは、財務大臣の許可を受けなければならない(通関業法8条1項)。ただし、認定通関業者については特例があり、あらかじめ財務大臣に届け出ることをもって足りる(同法9条)。原則と特例の区別が頻出ポイント。
★ポイント:営業所:新設は財務大臣への届出(認定通関業者は特例)。通関業務を行う営業所ごとに通関士を置く(専任性・原則1名以上)。通関士の設置を要しない例外(通関業務の量が少ない等の許可条件)もある。
問6
通関士の設置義務に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
  • 1通関業者は、その本店にのみ通関士を置けば足りる
  • ✔通関業者は、通関業務を行う営業所ごとに通関士を置かなければならないのが原則である
  • 3通関業者は、通関士を置くかどうかを任意に決定することができる
  • 4通関業者は、営業所ごとに2名以上の通関士を置かなければならない
  • 5通関士の設置義務は、法人である通関業者にのみ課される
解説:【正解】2「通関業者は、通関業務を行う営業所ごとに通関士を置かなければならないのが原則である」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
通関業者は、通関業務を行う営業所ごとに通関士を置かなければならない(通関業法13条)。ただし、当該営業所で取り扱う通関業務に係る貨物が政令で定める種類の貨物のみである場合は、設置義務が免除される。人数は政令で定めるところによるもので、一律に2名以上とはされていない。
★ポイント:営業所:新設は財務大臣への届出(認定通関業者は特例)。通関業務を行う営業所ごとに通関士を置く(専任性・原則1名以上)。通関士の設置を要しない例外(通関業務の量が少ない等の許可条件)もある。
問7
通関士の審査義務に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
  • ✔通関業者は、政令で定める通関書類について、通関士に内容を審査させ、かつ記名させなければならない
  • 2通関士の記名に代えて、通関業者の代表者の記名で足りる
  • 3通関士の審査義務は、輸出に係る書類には及ばない
  • 4通関業者は、すべての通関書類について通関士に審査させなければならない
  • 5通関士の審査は、通関業者の任意である
解説:【正解】1「通関業者は、政令で定める通関書類について、通関士に内容を審査させ、かつ記名させなければならない」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
通関業者は、他人の依頼に応じて税関官署に提出する通関書類のうち政令で定めるものについて、通関士にその内容を審査させ、かつ、これに記名させなければならない(通関業法14条)。対象は輸入申告書・輸出申告書・修正申告書・更正請求書・不服申立書等であり、輸出に係る書類も含まれる。
★ポイント:通関士の審査・記名:通関業者は、他人の依頼に応じて税関官署に提出する申告書等(政令で定める通関書類)を通関士に審査させ、記名させなければならない。通関士の審査は通関業者の義務(通関士がいる営業所)。
問8
通関業者の義務に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
  • ✔通関業者は、通関業務に関する帳簿を、その閉鎖の日後10年間保存しなければならない
  • 2通関業者は、通関業務等の料金の額を営業所において依頼者の見やすいように掲示しなければならない
  • 3通関業者は、通関業の信用を害するような行為をしてはならない
  • 4通関業者は、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らしてはならない
  • 5通関業者は、その名義を他人に通関業務のため使用させてはならない
解説:【正解】1「通関業者は、通関業務に関する帳簿を、その閉鎖の日後10年間保存しなければならない」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
通関業務に関する帳簿の保存期間は、その閉鎖の日後3年間である(通関業法22条、同法施行令8条)。10年ではない。名義貸しの禁止(17条)、料金の掲示(18条)、秘密を守る義務(19条)、信用失墜行為の禁止(20条)はいずれも正しい記述である。
★ポイント:通関業者・通関士の義務:名義貸しの禁止、秘密を守る義務(通関業務で知り得た秘密)、信用失墜行為の禁止、記帳・帳簿書類の保存(通関業務3年等)、料金の掲示。従業者等の異動の届出。

関税法等全409問中 8問を掲載

問1
課税物件の確定の時期に関する次の記述のうち、原則として正しいものを一つ選びなさい。
  • 1輸入の許可の時
  • ✔輸入申告の時
  • 3貨物が本邦に到着した時
  • 4船荷証券が発行された時
  • 5保税地域に搬入された時
解説:【正解】2「輸入申告の時」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
関税を課する場合の基礎となる貨物の性質及び数量は、原則として輸入申告の時における現況による(関税法4条1項本文)。例外として、保税蔵置場に置くことの承認を受けずに置かれた貨物はその置かれた時、保税運送の期間内に到着しない貨物は発送の時、収容・留置された貨物の公売等の場合など、多数の例外が列挙されており、この例外の暗記が得点源となる。
★ポイント:課税物件確定の時期=原則、輸入申告の時(保税蔵置場の蔵入承認貨物は蔵入承認の時等の例外)。適用法令=原則、輸入申告の日(BP承認貨物・収容貨物等の例外)。「原則+例外の貨物」の組合せが最頻出。
問2
輸入貨物に適用される法令に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
  • 1原則として、契約が締結された日において適用される法令による
  • 2原則として、船積みされた日において適用される法令による
  • ✔原則として、輸入申告の日において適用される法令による
  • 4原則として、貨物が本邦に到着した日において適用される法令による
  • 5原則として、輸入の許可の日において適用される法令による
解説:【正解】3「原則として、輸入申告の日において適用される法令による」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
関税を課する場合に適用する法令は、原則として輸入申告の日において適用される法令による(関税法5条本文)。ただし、特例申告貨物については輸入の許可の日、保税運送の期間内に到着しない貨物については発送を承認した日など、重要な例外がある。課税物件確定の時期(4条)とセットで整理すること。
★ポイント:課税物件確定の時期=原則、輸入申告の時(保税蔵置場の蔵入承認貨物は蔵入承認の時等の例外)。適用法令=原則、輸入申告の日(BP承認貨物・収容貨物等の例外)。「原則+例外の貨物」の組合せが最頻出。
問3
関税の納税義務者に関する次の記述のうち、原則として正しいものを一つ選びなさい。
  • 1通関業者
  • ✔貨物を輸入する者
  • 3貨物を輸出する者
  • 4保税地域の被許可者
  • 5貨物を運送する者
解説:【正解】2「貨物を輸入する者」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
関税は、原則としてその貨物を輸入する者が納める義務を負う(関税法6条)。例外として、保税地域から亡失・滅却された外国貨物についてはその許可を受けた者、収容された貨物については所有者等が納税義務を負う場合がある。通関業者は代理人にすぎず、原則として納税義務者ではない。
★ポイント:関税の確定:申告納税方式が原則(納税義務者=貨物を輸入する者)。賦課課税方式=入国者の携帯品・郵便物(20万円以下)・附帯税等。納税申告は輸入申告と併せて行う(輸入申告書に課税標準・税額を記載)。
問4
関税の確定方式に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
  • 1関税定率法の規定により一定の事実が生じた場合に直ちに徴収するものとされている関税は賦課課税方式による
  • 2郵便物(一定のものを除く)については賦課課税方式が適用される
  • 3入国者の携帯品については賦課課税方式が適用される
  • ✔本邦の船舶が公海で採捕した水産物には、常に賦課課税方式が適用される
  • 5申告納税方式が原則である
解説:【正解】4「本邦の船舶が公海で採捕した水産物には、常に賦課課税方式が適用される」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
関税の確定は申告納税方式が原則であり、入国者の携帯品・別送品、郵便物(課税価格20万円超のもの等を除く)、一定の事実が生じた場合に直ちに徴収される関税などが賦課課税方式の対象とされる(関税法6条の2)。本邦の船舶が公海で採捕した水産物は内国貨物であり、そもそも関税は課されない。
★ポイント:関税の確定:申告納税方式が原則(納税義務者=貨物を輸入する者)。賦課課税方式=入国者の携帯品・郵便物(20万円以下)・附帯税等。納税申告は輸入申告と併せて行う(輸入申告書に課税標準・税額を記載)。
問5
更正の請求に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
  • 1更正の請求は、税関長の職権により行われる
  • 2更正の請求は、税額を増加させる場合に行う手続である
  • 3更正の請求をした者は、その請求により当然に税額が減額される
  • 4更正の請求は、輸入の許可の日から1年以内に限りすることができる
  • ✔更正の請求は、原則として法定納期限から5年以内に限りすることができる
解説:【正解】5「更正の請求は、原則として法定納期限から5年以内に限りすることができる」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
納税申告をした者は、申告に係る税額が過大であるとき等に、原則として法定納期限から5年以内に限り、税関長に対し更正の請求をすることができる(関税法7条の15)。税額を増加させる場合は修正申告(7条の14)であり、更正の請求は減額を求める手続である。請求は税関長の調査を経て更正されるかどうかが決まり、当然に減額されるわけではない。
★ポイント:税額の是正:納付税額が過少→修正申告(税関長の更正があるまで)。過大→更正の請求(原則、輸入許可の日から5年以内)。税関長の処分=更正・決定。増額更正は法定納期限から原則5年(偽り不正は7年)。
問6
過少申告加算税に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
  • ✔原則として、増差税額の10%相当額が課される
  • 2隠蔽又は仮装があった場合に課される
  • 3納税申告が期限内に行われなかった場合に課される
  • 4関税に過少申告加算税の制度はない
  • 5税率は一律20%である
解説:【正解】1「原則として、増差税額の10%相当額が課される」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
過少申告加算税は、修正申告又は更正により納付すべき税額が増加した場合に、原則としてその増差税額の10%相当額が課される(関税法12条の2)。期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分については15%となる。期限後・無申告の場合は無申告加算税(15%等)、隠蔽・仮装があれば重加算税(35%又は40%)が課される。
★ポイント:納期限:申告納税の関税は輸入の許可の日までに納付(=法定納期限は原則輸入許可の日)。納期限の延長(担保提供で最長3か月)。延滞税=法定納期限の翌日から納付の日まで。過少申告加算税10%(調査通知前の自主修正は不賦課)・無申告加算税15%・重加算税35/40%。
問7
延滞税に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。
  • 1延滞税の額の計算の基礎となる関税額に1万円未満の端数があるときは、これを切り捨てる
  • 2納期限の翌日から2月を経過する日の翌日以後は、割合が高くなる
  • ✔延滞税は、税関長の裁量により免除することが一切できない
  • 4延滞税の額が1,000円未満であるときは、延滞税は課されない
  • 5法定納期限の翌日から関税を完納する日までの期間に応じて課される
解説:【正解】3「延滞税は、税関長の裁量により免除することが一切できない」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
災害その他やむを得ない理由により納付できなかった場合や、納期限の延長が認められた場合等には、延滞税の全部又は一部が免除される(関税法12条7項等)。したがって「一切できない」は誤り。計算基礎額の1万円未満切捨て、延滞税額1,000円未満の切捨て(不徴収)、2月経過後の割合上昇はいずれも正しい。
★ポイント:納期限:申告納税の関税は輸入の許可の日までに納付(=法定納期限は原則輸入許可の日)。納期限の延長(担保提供で最長3か月)。延滞税=法定納期限の翌日から納付の日まで。過少申告加算税10%(調査通知前の自主修正は不賦課)・無申告加算税15%・重加算税35/40%。
問8
関税法上の保税地域の種類として規定されていないものを一つ選びなさい。
  • 1保税工場
  • 2保税展示場
  • ✔保税販売場
  • 4保税蔵置場
  • 5指定保税地域
解説:【正解】3「保税販売場」(他の4肢は誤り)
保税地域は、指定保税地域、保税蔵置場、保税工場、保税展示場及び総合保税地域の5種類である(関税法29条)。「保税販売場」という区分は存在しない(いわゆる免税店は輸出物品販売場であり、消費税法上の制度)。
★ポイント:保税地域5種:指定保税地域(国・自治体等の施設・蔵置1か月)/保税蔵置場(許可・搬入から3か月、蔵入承認で2年・延長可)/保税工場(外国貨物の加工製造・移入承認)/保税展示場/総合保税地域。ほかに他所蔵置の許可。外国貨物の蔵置・取扱いは原則保税地域で。

通関実務全341問中 8問を掲載

問1
課税価格を計算する場合の外国通貨の換算に用いる外国為替相場として、正しいものを一つ選びなさい。
  • 1船積みの日における実勢外国為替相場
  • 2輸入申告の日の属する月の前月の実勢外国為替相場の平均値
  • ✔輸入申告の日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の平均値
  • 4輸入の許可の日における実勢外国為替相場
  • 5輸入申告の日における実勢外国為替相場
解説:【正解】3「輸入申告の日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の平均値」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
課税価格を計算する場合における外国通貨の換算は、輸入申告の日(特例申告貨物は輸入の許可の日)の属する週の前々週における実勢外国為替相場の平均値による(関税定率法4条の7、同法施行規則1条)。『前々週』という点が繰り返し問われる。
★ポイント:課税価格(関税評価):原則=輸入取引の現実支払価格+加算要素。加算要素=①輸入港までの運賃・保険料(CIF化)②仲介料等の手数料(買付手数料は除く)③容器・包装費用④買手が無償・値引きで提供した材料・金型等⑤ロイヤルティ・ライセンス料(取引の条件として支払うもの)⑥売手帰属収益。現実支払価格から控除できるもの(輸入後の据付費・国内運送費等、明らかにできる場合)。
問2
次の条件で輸入される貨物の課税価格(米ドル建て)として、正しいものを一つ選びなさい。 ・仕入書価格(FOB):US$20,000 ・輸入港までの海上運賃:US$1,500 ・輸入港までの保険料:US$300 ・買手が売手以外の仲介者に支払う仲介手数料:US$600 ・買手が自己の代理人に支払う買付手数料:US$400
  • 1US$20,600
  • 2US$22,800
  • ✔US$22,400
  • 4US$20,000
  • 5US$21,800
解説:【正解】3「US$22,400」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
FOB価格に、輸入港までの運賃・保険料(加算要素)と仲介手数料(加算要素)を加算する。買付手数料は課税価格に算入しない。したがって 20,000+1,500+300+600=US$22,400 となる。買付手数料を誤って加算するとUS$22,800となり、これが典型的なひっかけである。
★ポイント:課税価格(関税評価):原則=輸入取引の現実支払価格+加算要素。加算要素=①輸入港までの運賃・保険料(CIF化)②仲介料等の手数料(買付手数料は除く)③容器・包装費用④買手が無償・値引きで提供した材料・金型等⑤ロイヤルティ・ライセンス料(取引の条件として支払うもの)⑥売手帰属収益。現実支払価格から控除できるもの(輸入後の据付費・国内運送費等、明らかにできる場合)。
問3
課税価格が1,234,567円、関税率が5%である場合の関税額として、正しいものを一つ選びなさい。
  • 161,000円
  • 261,800円
  • 361,728円
  • 461,730円
  • ✔61,700円
解説:【正解】5「61,700円」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
まず課税価格の1,000円未満の端数を切り捨てる(国税通則法118条1項準用)。1,234,567円 → 1,234,000円。次に 1,234,000×5%=61,700円。関税額に100円未満の端数がある場合はこれを切り捨てるが、本問は端数が生じないため61,700円が答えとなる。課税価格→税額の順に端数処理する手順が重要。
★ポイント:関税額の計算:課税価格(課税標準)の1,000円未満を切り捨ててから税率を乗じ、算出された税額の100円未満を切り捨てる。消費税・地方消費税も課税標準1,000円未満切捨て・税額100円未満切捨て。端数処理の順序を誤ると答が合わない。
問4
課税価格が987,654円、関税率が3.9%である場合の関税額として、正しいものを一つ選びなさい。
  • 138,493.9円
  • 238,000円
  • 338,500円
  • ✔38,400円
  • 538,493円
解説:【正解】4「38,400円」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
課税価格の1,000円未満を切り捨てて987,000円。987,000×3.9%=38,493円。次に関税額の100円未満の端数を切り捨てて38,400円となる。『課税価格は1,000円未満切捨て、税額は100円未満切捨て』という二段階の端数処理を確実に行うこと。
★ポイント:関税額の計算:課税価格(課税標準)の1,000円未満を切り捨ててから税率を乗じ、算出された税額の100円未満を切り捨てる。消費税・地方消費税も課税標準1,000円未満切捨て・税額100円未満切捨て。端数処理の順序を誤ると答が合わない。
問5
少額輸入貨物に対する簡易税率が適用される課税価格の上限として、正しいものを一つ選びなさい。
  • 110万円以下
  • 230万円以下
  • ✔20万円以下
  • 450万円以下
  • 5100万円以下
解説:【正解】3「20万円以下」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
一の輸入申告に係る課税価格の合計額が20万円以下の輸入貨物については、原則として少額輸入貨物に対する簡易税率が適用される(関税定率法3条の3)。ただし、米、麦、乳製品、たばこ、精製塩、一定のアルコール飲料、履物等は適用除外とされ、また輸入者が申し出れば一般税率を適用することもできる。
★ポイント:課税価格(関税評価):原則=輸入取引の現実支払価格+加算要素。加算要素=①輸入港までの運賃・保険料(CIF化)②仲介料等の手数料(買付手数料は除く)③容器・包装費用④買手が無償・値引きで提供した材料・金型等⑤ロイヤルティ・ライセンス料(取引の条件として支払うもの)⑥売手帰属収益。現実支払価格から控除できるもの(輸入後の据付費・国内運送費等、明らかにできる場合)。
問6
関税率の適用に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
  • 1協定税率は、国定税率より高い場合でも常に優先して適用される
  • ✔暫定税率が定められている品目については、基本税率に優先して暫定税率が適用される
  • 3特恵税率は、要件を満たす場合であっても任意適用とはされていない
  • 4経済連携協定に基づく税率は、協定税率より常に高い
  • 5基本税率は、常に暫定税率に優先して適用される
解説:【正解】2「暫定税率が定められている品目については、基本税率に優先して暫定税率が適用される」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
暫定税率が定められている品目については、基本税率に優先して暫定税率が適用される(関税暫定措置法)。協定税率は、国定税率(基本税率・暫定税率)より低い場合に限り適用される。特恵税率は要件を満たす場合に最優先で適用されるが、原産地証明書の提出等の手続要件を欠けば適用されない。
問7
関税率表の解釈に関する通則3(b)の内容として、正しいものを一つ選びなさい。
  • 1最も特殊な限定をした表現による項が優先する
  • ✔混合物等については、重要な特性を与えている材料又は構成要素から成るものとして分類する
  • 3等しく考慮に値する項のうち数字上の配列において最後となる項に分類する
  • 4未完成の物品でも完成品の重要な特性を有するものは完成品として分類する
  • 5容器はその中の物品に含めて分類する
解説:【正解】2「混合物等については、重要な特性を与えている材料又は構成要素から成るものとして分類する」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
通則3(b)は、混合物、異なる材料から成る物品、小売用のセットにした物品について、重要な特性を与えている材料又は構成要素から成るものとして分類する旨を定める。1は通則3(a)、3は通則3(c)、4は通則2(a)、5は通則5の内容である。通則は1→2→3(a)→3(b)→3(c)の順に適用される。
★ポイント:関税率表の解釈に関する通則:通則1=部・類の表題は参照のみ、項の規定と部注・類注に従う。通則2(a)未完成でも完成品の特性があれば完成品、(b)混合物。通則3=(a)最も特殊な限定>(b)重要な特性>(c)数字上最後の項。通則4=最も類似。通則5=容器包装。通則6=号の決定に準用。適用順序が最頻出。
問8
HS条約に基づく品目分類番号のうち、国際的に共通とされている桁数として正しいものを一つ選びなさい。
  • ✔6桁
  • 212桁
  • 39桁
  • 44桁
  • 510桁
解説:【正解】1「6桁」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
HS(商品の名称及び分類についての統一システム)に基づく品目番号は、上6桁までが国際的に共通である。日本の輸出入統計品目番号は9桁(うち末尾はNACCS用符号を含む)であり、7桁目以降は各国が独自に細分している。
★ポイント:HS品目分類の頻出:部注・類注が項の規定より先に検討される点、「他の項に該当するものを除く」の除外規定、機械類(84・85類)の部分品の分類ルール(特定の項>専用部分品>汎用性部品は各項)。具体的物品の分類は類注の確認が第一歩。