分野別問題:介護の基本・実践

介護福祉士|介護の基本・実践

最終更新:2026年8月11日

介護福祉士の介護の基本・実践分野を集中的に演習します。

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問1
介護福祉職が行う「自立支援」の考え方として最も適切なものはどれか。
  • 1利用者ができることも含めてすべて介護者が代わりに行う
  • ✔利用者の残存機能を活用し、できることは本人が行えるよう支援する
  • 3利用者の安全のため一切動かせないようにする
  • 4効率を重視し、本人の意思を確認せずに介助する
  • 5経済的に自立している人だけを支援対象とする
解説:自立支援とは、利用者の残存機能や意欲を活かし、できることは本人が行い、必要な部分のみを支援することで、その人らしい生活の継続を目指す考え方である。
問2
介護におけるリスクマネジメントの第一歩として最も重要なものはどれか。
  • 1事故が起きてから対応を考える
  • ✔ヒヤリハットや事故の事例を記録・分析し、再発防止につなげる
  • 3事故の責任者を特定して個人を処罰する
  • 4リスクの高い利用者の受け入れを拒否する
  • 5記録は重要でないため省略する
解説:リスクマネジメントでは、ヒヤリハット(事故に至らなかった事例)や事故の情報を記録・分析し、その原因を検討して再発防止策を講じることが基本となる。
問3
介護福祉士の倫理として、利用者に対する守秘義務に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • ✔業務上知り得た利用者の情報は、正当な理由なく第三者に漏らしてはならない
  • 2家族であれば本人の同意なく情報を伝えてよい
  • 3退職後は守秘義務がなくなる
  • 4他の利用者には自由に情報を共有してよい
  • 5SNSで匿名であれば情報を発信してよい
解説:介護福祉士には業務上知り得た利用者の個人情報について、正当な理由なく第三者に漏らしてはならないという守秘義務があり、これは退職後も継続する。
問4
感染対策の基本である「標準予防策(スタンダードプリコーション)」の考え方として最も適切なものはどれか。
  • 1感染症と診断された利用者にのみ予防策を行う
  • 2発熱がある利用者にのみ手袋を使用する
  • ✔すべての利用者の血液・体液・排泄物等を感染の可能性があるものとして対応する
  • 4予防策は医療職のみが行うべきものである
  • 5手洗いは1日1回で十分である
解説:標準予防策は、感染症の有無にかかわらず、すべての人の血液・体液・排泄物等を感染の可能性があるものとして取り扱い、手洗いや手袋の使用などの基本的な対策を徹底する考え方である。
問5
介護福祉職が利用者の身体的拘束を行うことについて、原則として正しいものはどれか。
  • 1業務の効率化のためであれば自由に行ってよい
  • ✔原則として禁止されており、緊急やむを得ない場合に限り厳格な手続きの下で例外的に認められる
  • 3家族の同意があれば常に実施できる
  • 4利用者本人の同意は不要である
  • 5身体的拘束に関する記録は不要である
解説:身体的拘束は原則として禁止されており、生命または身体の保護のため緊急やむを得ない場合に限り、切迫性・非代替性・一時性の3要件を満たし、記録を残した上で例外的に認められる。
問6
介護福祉士の業務として、社会福祉士及び介護福祉士法に定められているものはどれか。
  • 1医師の指示による薬の処方
  • ✔心身の状況に応じた介護及びその者・介護者に対する介護に関する指導
  • 3要介護認定の決定
  • 4ケアプランの最終決定
  • 5施設の設置許可
解説:社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士の業務を「心身の状況に応じた介護(喀痰吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為を含む)」及び「本人・介護者への介護に関する指導」と定めている。
問7
チームアプローチにおける多職種連携の目的として最も適切なものはどれか。
  • 1各専門職が独立して別々に対応し、情報共有はしない
  • ✔それぞれの専門性を生かし、情報を共有しながら利用者を総合的に支援する
  • 3介護福祉士が他職種の業務をすべて代行する
  • 4情報共有はトラブルの原因になるため避ける
  • 5医師の指示のみに従い、他職種の意見は参考にしない
解説:多職種連携では、医療・福祉等の各専門職がそれぞれの専門性を発揮しながら情報を共有し、利用者の生活を総合的に支援することが目的である。
問8
介護記録を書く際に最も適切な対応はどれか。
  • 1事実と推測を区別せずまとめて記載する
  • ✔客観的な事実を中心に、誰が見ても状況がわかるように記載する
  • 3職員の感想のみを記載する
  • 4略語や記号を統一せずに自由に使用する
  • 5記録は後でまとめて1週間分を記憶で書く
解説:介護記録は、観察した客観的事実を中心に、5W1Hを意識して具体的かつ正確に記載することが基本であり、推測や感想は事実と区別して記載する必要がある。
問9
介護福祉職が業務中に利用者の急な状態変化(意識消失等)に気づいた場合の対応として最も適切なものはどれか。
  • 1自己判断のみで様子を見続け、報告は後回しにする
  • ✔速やかに応援を呼び、必要に応じて医療職・救急への連絡など報告・連絡を行う
  • 3記録を先に完成させてから対応する
  • 4家族にのみ連絡し、職員には共有しない
  • 5本人の意識が戻るまで何もしない
解説:緊急時は安全確保を行いつつ速やかに他の職員や医療職へ報告・連絡し、必要な対応(救急要請等)を行うことが基本である。自己判断のみで放置してはならない。
問10
介護保険制度における介護福祉士の資格について正しいものはどれか。
  • ✔国家資格である
  • 2都道府県知事が交付する免許である
  • 3民間団体が独自に認定する資格である
  • 4更新が不要な永久ライセンスではなく、毎年国家試験を受け直す必要がある
  • 5医師の指導の下で発行される資格である
解説:介護福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法に基づく国家資格であり、国家試験に合格し登録を行うことで資格を得る。
問11
介護を必要とする人に対する「個別性を重視した介護」とはどのような考え方か。
  • 1全員に同一の介護計画を適用すること
  • ✔本人の生活歴や価値観、希望を踏まえて支援内容を調整すること
  • 3効率のため標準化された手順のみで対応すること
  • 4家族の意見のみを反映すること
  • 5施設のルールを最優先すること
解説:個別性を重視した介護とは、利用者一人ひとりの生活歴、価値観、心身の状態、希望などを踏まえ、その人に合わせた支援を行う考え方である。
問12
介護現場における腰痛予防の観点から、ボディメカニクスを活用する目的として最も適切なものはどれか。
  • 1介助の速度を上げるためだけに用いる
  • ✔支持基底面を広くし重心を低くするなど、力学的原理を活用して介助者・利用者双方の負担を減らす
  • 3利用者の身体をできるだけ持ち上げて運ぶため
  • 4介助者一人の力のみで全ての動作を完結させるため
  • 5福祉用具の使用を避けるため
解説:ボディメカニクスは、支持基底面を広く取る、重心を低くする、てこの原理を使うなど力学的な原理を活用し、介助者の腰痛予防と利用者の安全・負担軽減を図る技術である。
問13
介護サービス提供時の「事前の十分な説明と同意(インフォームドコンセント)」の考え方として最も適切なものはどれか。
  • 1専門用語を多用し、職員主導で同意書に署名させる
  • ✔サービス内容やリスクを分かりやすく説明し、利用者・家族が理解した上で同意を得る
  • 3説明は省略し、契約書のみ渡す
  • 4本人に判断力がない場合は説明そのものを行わない
  • 5同意が得られなくてもサービスを開始してよい
解説:インフォームドコンセントとは、サービス内容や起こり得るリスクなどを利用者本人や家族が理解できるように説明し、十分理解した上で同意を得るという考え方である。
問14
施設におけるプライバシー保護への配慮として最も適切なものはどれか。
  • 1排泄介助時はカーテンや声かけなしで行う
  • ✔入浴介助時や排泄介助時には、声かけを行い、必要に応じてカーテンや個室を使用する
  • 3他の利用者の前で病状や個人情報を大声で話す
  • 4記録は誰でも見られる場所に置いておく
  • 5プライバシーへの配慮は業務効率を下げるため不要である
解説:プライバシー保護のため、介助の際は事前に声をかけ、カーテンや個室の使用、必要最小限の露出など、利用者の尊厳を守る配慮が求められる。
問15
介護現場における「アドボカシー(権利擁護)」の役割として最も適切なものはどれか。
  • 1職員の権利を主張すること
  • ✔自分の意見を表明することが難しい利用者の意思や権利を代弁し守ること
  • 3施設の経営方針を代弁すること
  • 4家族の利益を最優先すること
  • 5医療機関の方針を代弁すること
解説:アドボカシー(権利擁護)とは、認知機能の低下などにより自分の意思を表明しにくい利用者に代わり、その権利や意思を代弁し、不利益から守る役割を指す。
問16
介護福祉士に求められる「専門性」として最も適切なものはどれか。
  • 1家事を手早く済ませることのみが専門性である
  • ✔利用者の状態を観察・分析し、根拠に基づいた介護を提供する力
  • 3家族の代わりに全てを判断する権限を持つこと
  • 4医療行為をすべて単独で実施できること
  • 5専門性は経験年数のみで決まる
解説:介護福祉士の専門性とは、単なる作業の手早さではなく、利用者の心身状態を観察・分析し、専門的な知識・技術に基づいた根拠ある介護を提供する力にある。
問17
「介護福祉士の社会的役割」として最も適切なものはどれか。
  • ✔介護を必要とする人の生活を支え、その人らしい生活の実現に貢献すること
  • 2医療職の指示を伝達するだけの役割
  • 3施設の利益を最大化することのみが役割である
  • 4家族の代わりに法律行為を行うこと
  • 5社会的役割は特に定められていない
解説:介護福祉士は、介護を必要とする人の尊厳を守りながら生活全般を支え、その人らしい生活の実現に寄与するという重要な社会的役割を担っている。
問18
介護現場における「ハインリッヒの法則」が示す内容として最も適切なものはどれか。
  • ✔重大事故1件の背後に、軽微な事故やヒヤリハットが多数存在するという経験則
  • 2事故は完全にランダムに発生し予測不可能であるという理論
  • 3事故防止には記録は不要であるという考え方
  • 4ヒヤリハットは事故防止には関係しないという考え方
  • 5重大事故は必ず職員の不注意のみが原因であるという理論
解説:ハインリッヒの法則は、1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故、300件のヒヤリハット(無事故ではあるが危険を伴った事例)が存在するという経験則であり、ヒヤリハットの分析・対策の重要性を示す。
問19
「介護福祉士の倫理綱領」が重視する基本理念として最も適切なものはどれか。
  • 1利用者よりも事業者の利益を優先する
  • ✔利用者の人権を尊重し、専門的知識・技術の向上に努める
  • 3業務の効率化のみを最優先する
  • 4他職種との連携は不要である
  • 5倫理綱領は法的拘束力を持つ法律である
解説:介護福祉士の倫理綱領では、利用者の人権の尊重や自己決定の支援、専門的知識・技術の向上、プライバシーの保護などが基本理念として掲げられている。
問20
感染対策における「個人防護具(PPE)」に含まれるものはどれか。
  • ✔マスク・手袋・ガウン・ゴーグル等
  • 2車椅子
  • 3歩行器
  • 4ベッド
  • 5シャワーチェア
解説:個人防護具(PPE)とは、感染から自身と他者を守るために使用するマスク、手袋、ガウン(エプロン)、ゴーグル(フェイスシールド)などの防護用品の総称である。
問21
介護現場での「腰痛予防」に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • 1重い物は常に一人で持ち上げるべきである
  • ✔ボディメカニクスの活用や福祉用具(リフト等)の利用により、腰への負担を減らす
  • 3腰痛予防には特別な対策は不要である
  • 4前傾姿勢を保ったまま長時間作業することが推奨される
  • 5腰痛が発生しても放置してよい
解説:介護職の腰痛予防には、ボディメカニクスの活用に加え、移乗用リフトなどの福祉用具の積極的な利用により、できる限り身体的負担を減らす取り組みが重要である。
問22
介護保険施設等における「事故発生時の対応」の基本として最も適切なものはどれか。
  • 1事故の事実を隠し、報告を行わない
  • ✔速やかに必要な救護を行い、施設内・行政への報告と記録を行う
  • 3家族にのみ口頭で伝え、記録は残さない
  • 4事故の原因分析は不要である
  • 5事故が起きても何も対応しなくてよい
解説:事故発生時は、まず利用者の安全確保・救護を最優先に行い、その後速やかに施設内の責任者や行政への報告、正確な記録の作成、原因分析と再発防止策の検討を行うことが求められる。
問23
「ICT(情報通信技術)」を介護現場で活用する目的として最も適切なものはどれか。
  • ✔記録や情報共有を効率化し、職員の負担軽減やケアの質向上につなげる
  • 2利用者との対面の関わりを完全に置き換えるため
  • 3個人情報の管理をあえて複雑にするため
  • 4ICTの活用に目的はない
  • 5業務をすべて自動化し人による介護をなくすため
解説:介護現場でのICT活用は、記録・情報共有の効率化や見守り機器の導入などにより、職員の業務負担を軽減し、利用者へのケアの質向上につなげることを目的としている。
問24
介護福祉職が職業倫理として守るべき「専門職としての自己研鑽」の例として最も適切なものはどれか。
  • 1資格取得後は学習を一切行わなくてよい
  • ✔研修への参加や最新の知識・技術の習得に努め続ける
  • 3自己研鑽は管理者のみの責務である
  • 4経験年数が長ければ研鑽は不要である
  • 5自己研鑽は業務時間外には一切行わない
解説:専門職としての自己研鑽とは、資格取得後も研修への参加や最新の知識・技術の習得に継続的に努め、利用者により質の高い支援を提供できるよう自己を高め続ける姿勢を指す。
問25
介護福祉職における「燃え尽き症候群(バーンアウト)」の予防として最も適切なものはどれか。
  • 1一人で問題を抱え込み、誰にも相談しない
  • ✔職場内での相談体制やストレスマネジメント、適切な休息の確保に努める
  • 3感情を一切表現せず常に我慢する
  • 4燃え尽き症候群は予防できないとあきらめる
  • 5業務量を増やすことで予防できる
解説:燃え尽き症候群(バーンアウト)の予防には、一人で抱え込まず職場内で相談できる体制を整え、ストレスマネジメントや適切な休息を確保することが重要である。
問26
「介護の社会化」という考え方が意味することとして最も適切なものはどれか。
  • 1介護は完全に家族の責任であるという考え方
  • ✔介護を家族だけの問題とせず、社会全体で支える仕組みを構築するという考え方
  • 3介護は民間企業のみが担うべきだという考え方
  • 4介護は国家のみが直接提供すべきだという考え方
  • 5介護の社会化とは介護を不要にすることを意味する
解説:介護の社会化とは、これまで家族が主に担ってきた介護の負担を、介護保険制度などを通じて社会全体で支え合う仕組みへと転換していく考え方を指す。
問27
施設サービスにおける「ユニットケア」の特徴として最も適切なものはどれか。
  • 1多人数の大部屋で一律に介護を行う方式
  • ✔10人程度の少人数グループ(ユニット)ごとに、個別性を重視した家庭的な雰囲気でケアを行う方式
  • 3全利用者を一つの大きな空間で管理する方式
  • 4ユニットケアは医療機関でのみ採用される方式
  • 5ユニットケアでは個別の生活リズムは考慮しない
解説:ユニットケアは、10人程度の少人数のグループ(ユニット)を単位として、個別の生活リズムや個性を尊重しながら、家庭的な雰囲気の中でケアを行う方式である。
問28
介護福祉職が利用者の「持っている力(残存機能)」を活かす支援を行う理由として最も適切なものはどれか。
  • 1職員の業務負担を増やすため
  • ✔本人の自己効力感や生活機能の維持・向上につながるため
  • 3残存機能を使わせることは危険なので避けるべきという考えに基づくため
  • 4経済的負担を増やすため
  • 5施設のルールで定められているため
解説:残存機能を活かした支援は、本人が「できる」という自己効力感を持てるとともに、生活機能の維持・向上や廃用症候群の予防にもつながるため、介護の基本的な考え方として重視されている。
問29
介護保険施設における「運営規程」に定められる内容として最も適切なものはどれか。
  • 1職員の個人的な趣味
  • ✔サービスの提供方法、利用料、運営に関する重要事項等
  • 3利用者の家族構成のみ
  • 4他施設の経営状況
  • 5規定すべき内容は特にない
解説:介護保険施設等の運営規程には、サービスの提供方法、利用料その他の費用、施設の利用に関する重要事項などが定められ、利用者・家族への重要事項説明の根拠となる。
問30
介護福祉職が業務において「説明責任(アカウンタビリティ)」を果たすこととして最も適切なものはどれか。
  • 1業務内容について説明を求められても応じない
  • ✔提供した支援の内容や根拠について、利用者・家族・関係者に適切に説明できるようにする
  • 3記録を残さず口頭でのみ対応する
  • 4説明責任は管理者のみが負うものである
  • 5説明責任は介護分野には存在しない概念である
解説:説明責任(アカウンタビリティ)とは、提供した支援の内容やその根拠について、利用者や家族、関係者から求められた際に適切に説明できる体制・姿勢を持つことを指し、専門職としての責務の一つである。
問31
「介護福祉士」と「訪問介護員(ホームヘルパー)」の関係として正しいものはどれか。
  • 1両者は完全に同一の資格である
  • ✔介護福祉士は国家資格であり、訪問介護員には介護福祉士資格を持つ者のほか、初任者研修修了者等も含まれる
  • 3訪問介護員は国家資格である
  • 4介護福祉士は訪問介護の業務を行うことができない
  • 5両者の間に資格上の関係はない
解説:介護福祉士は国家資格であるのに対し、訪問介護員(ホームヘルパー)という呼称は職種を指すものであり、介護福祉士の資格を持つ者だけでなく、初任者研修修了者なども訪問介護員として業務に就くことができる。
問32
介護現場における「PDCAサイクル」のうち「C(Check)」が示すものはどれか。
  • 1計画を立てること
  • 2計画を実行すること
  • ✔実行結果を評価・確認すること
  • 4改善策を実行に移すこと
  • 5Cはコミュニケーションの意味である
解説:PDCAサイクルはPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価・確認)→Act(改善)の4段階で構成され、業務改善やケアの質向上のプロセスに活用される。
問33
介護福祉職に求められる「多職種連携」の基盤となる考え方として最も適切なものはどれか。
  • 1他職種の専門性を尊重せず自分の判断のみを優先する
  • ✔それぞれの専門職の役割や専門性を理解し、互いに尊重し合いながら協働する
  • 3多職種連携は時間の無駄であると考える
  • 4他職種からの意見はすべて無視してよい
  • 5多職種連携は管理者のみが担う業務である
解説:多職種連携の基盤には、それぞれの専門職が持つ専門性や役割を理解し、互いに尊重し合いながら情報を共有し協働する姿勢が必要である。
問34
「介護サービスの質の評価」における利用者満足度調査の意義として最も適切なものはどれか。
  • ✔利用者の声をサービス改善に活かすこと
  • 2職員を処罰するための材料とすること
  • 3満足度調査は介護の質向上には関係しない
  • 4調査結果は一切活用しなくてよい
  • 5満足度調査は経営状態の確認のみを目的とする
解説:利用者満足度調査は、利用者の声を直接的に把握し、サービス内容や対応の改善に活かすことで、より質の高い介護サービスの提供につなげることを意義としている。
問35
介護現場における「5S活動」のうち「整理」が意味するものとして最も適切なものはどれか。
  • ✔必要なものと不要なものを区別し、不要なものを処分すること
  • 2物の置き場所を決めて使いやすく配置すること
  • 3清掃を行い清潔さを保つこと
  • 4決めたルールを習慣化すること
  • 5整理は5S活動には含まれない
解説:5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)における「整理」とは、必要なものと不要なものを区別し、不要なものを処分することを指し、業務環境の改善や事故防止にもつながる。
問36
介護福祉職が業務において「根拠に基づくケア(エビデンスベースドケア)」を行う意義として最も適切なものはどれか。
  • 1職員の経験や思い込みのみに頼ったケアを行うため
  • ✔科学的な知見や根拠に基づき、より効果的で安全なケアを提供できるようにするため
  • 3根拠に基づくケアは介護には不要な考え方である
  • 4根拠の有無はケアの質に影響しない
  • 5エビデンスは医療職のみが考慮すべきものである
解説:根拠に基づくケアとは、経験や思い込みだけでなく、研究等から得られた科学的な知見や根拠を活用することで、より効果的で安全なケアを提供しようとする考え方である。
問37
介護現場における「ハラスメント(利用者・家族からの暴言・暴力等を含む)」への対応として最も適切なものはどれか。
  • 1職員個人が一人で我慢して対応し続ける
  • ✔施設としての対応方針を整備し、職員が安全に相談・対応できる体制を構築する
  • 3ハラスメントへの対応は不要であるとする
  • 4利用者からのハラスメントは常に職員の責任とする
  • 5ハラスメントが発生しても記録は不要である
解説:利用者・家族からのハラスメントについても、職員個人が一人で抱え込むのではなく、施設として対応方針を整備し、相談体制や記録、必要な対策を講じることが職員の安全と業務継続のために重要である。
問38
「介護ロボット」の活用が期待される目的として最も適切なものはどれか。
  • 1介護職員を完全に置き換えるため
  • ✔移乗介助や見守りなどの場面で職員の負担を軽減し、安全性を高めるため
  • 3利用者との関わりを完全になくすため
  • 4介護ロボットの活用に目的はない
  • 5コストを増やすことのみが目的である
解説:介護ロボットの活用は、移乗介助の支援や見守りセンサーの活用などにより、介護職員の身体的負担を軽減し、安全性や業務効率の向上を図ることを主な目的としている。
問39
「介護記録の開示請求」があった場合の対応として最も適切なものはどれか。
  • 1本人や家族からの開示請求には一切応じない
  • ✔個人情報保護に関する法令や施設の規定に基づき、適切な手続きを経て対応する
  • 3開示請求があった場合は記録をすべて廃棄する
  • 4開示請求は法律上認められていない
  • 5開示の判断は職員個人が自由に決定する
解説:介護記録の開示請求があった場合は、個人情報保護に関する法令や施設の規定に基づき、適切な手続きを経て対応することが求められる。
問40
「介護福祉士実習」における学生への指導者の関わり方として最も適切なものはどれか。
  • 1学生に一切指導をせず放置する
  • ✔学生の学びを支援し、適切なフィードバックを行いながら実習を進める
  • 3学生に利用者の介護を全面的に任せて職員は関与しない
  • 4実習は学生の自由な判断のみで進めさせる
  • 5実習指導には特別な配慮は不要である
解説:実習指導者は、学生が安全に学びを深められるよう、実習の目的に応じた指導と適切なフィードバックを行いながら、学生の成長を支援する役割を担う。
問41
「介護保険施設等の運営における第三者委員(苦情解決の仕組み)」の役割として最も適切なものはどれか。
  • 1施設の経営方針を決定する
  • ✔利用者や家族からの苦情を中立的な立場で受け、解決を支援する
  • 3職員の人事評価を行う
  • 4介護報酬を計算する
  • 5第三者委員という仕組みは存在しない
解説:第三者委員は、施設の苦情解決の仕組みにおいて中立的な立場から利用者・家族からの苦情を受け、施設と利用者の間に立って解決を支援する役割を担う。
問42
介護福祉職が業務上知った利用者の情報をSNSに投稿することについて正しいものはどれか。
  • 1匿名であれば問題ない
  • ✔利用者が特定されない内容であっても、守秘義務やプライバシー保護の観点から原則として避けるべきである
  • 3本人の同意がなくても投稿してよい
  • 4投稿は業務の一環として推奨される
  • 5SNSへの投稿に関するルールは存在しない
解説:利用者に関する情報をSNSに投稿することは、匿名であっても間接的に個人が特定されるリスクや、信頼関係を損なうリスクがあるため、守秘義務やプライバシー保護の観点から原則として避けるべきである。
問43
介護福祉職の「キャリアパス」の例として最も適切なものはどれか。
  • ✔資格や経験に応じて、リーダー職や主任、施設管理者、認定介護福祉士等へと役割を広げていく道筋
  • 2キャリアパスは介護福祉職には存在しない概念である
  • 3全ての職員が同じ役割のまま昇給することのみを指す
  • 4キャリアパスは資格取得とは無関係である
  • 5キャリアパスは経営者のみに関係する概念である
解説:介護福祉職のキャリアパスとは、経験や研修、資格取得などを通じて、リーダー職、主任、施設管理者、さらには認定介護福祉士などへとキャリアを段階的に広げていく道筋を指す。
問44
「介護過誤」が発生した場合に施設が取るべき対応として最も適切なものはどれか。
  • 1事実を隠蔽し公表しない
  • ✔事実を正確に把握し、利用者・家族への説明、再発防止策の検討、必要な報告を行う
  • 3責任者個人にすべての責任を負わせ組織としての対応はしない
  • 4記録の修正により問題をなかったことにする
  • 5介護過誤が起きても特に対応する必要はない
解説:介護過誤が発生した場合は、事実を正確に把握した上で利用者・家族へ誠実に説明し、行政への必要な報告、原因分析に基づく再発防止策の検討など組織的な対応を行うことが求められる。
問45
「ストレングスモデル」に基づく利用者支援の考え方として最も適切なものはどれか。
  • 1利用者の問題点のみに焦点を当てる
  • ✔利用者の持つ力や可能性、希望に着目し、それを活かした支援を行う
  • 3利用者の希望は支援には反映させない
  • 4ストレングスモデルは医療職のみが用いる手法である
  • 5支援は職員の判断のみに基づいて行う
解説:ストレングスモデルは、利用者の問題点だけでなく、その人が持つ力や可能性、希望に着目し、それを活かした支援を行うことで、本人の主体性や自己実現を支える考え方である。
問46
介護福祉士の業務における「医行為」と「医行為に該当しない行為」の区別に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • ✔体温測定や血圧測定(自動血圧計使用)、軟膏の塗布等の一定の行為は、原則として医行為に該当しないとされている
  • 2すべての健康관련行為は医行為に該当する
  • 3区別は存在せず介護職員はすべての医療行為を行える
  • 4医行為の判断は介護福祉職が独自に行う
  • 5医行為に該当しない行為というものは存在しない
解説:厚生労働省の通知等により、体温測定(腋窩等)、自動血圧計による血圧測定、軟膏の塗布、爪切り(異常がない場合)など一定の行為は、原則として医行為には該当しないとされ、介護職員が実施可能とされている。
問47
介護現場における「ノーリフティングケア」の考え方として最も適切なものはどれか。
  • ✔利用者を持ち上げる介助を一切行わないという考え方ではなく、福祉用具等を活用し抱え上げない介助を目指す考え方
  • 2全ての移動介助を禁止する考え方
  • 3利用者の自立を妨げる考え方
  • 4ノーリフティングケアは腰痛予防には関係しない
  • 5リフトの使用を禁止する考え方
解説:ノーリフティングケアとは、抱え上げるような従来の介助方法ではなく、リフトやスライディングシート等の福祉用具を活用することで、利用者・介助者双方の身体的負担を減らす介護の考え方である。
問48
「介護福祉士国家試験」の合格後に必要な手続きとして正しいものはどれか。
  • 1特に手続きは不要であり合格と同時に資格が有効になる
  • ✔社会福祉振興・試験センターを通じて登録を行うことで介護福祉士としての資格が有効になる
  • 3毎年の更新試験に合格する必要がある
  • 4都道府県ごとに別の試験を受け直す必要がある
  • 5登録には医師の許可が必要である
解説:介護福祉士国家試験に合格した者は、社会福祉振興・試験センターを通じて登録の手続きを行うことで、正式に介護福祉士としての資格(登録証)が有効になる。
問49
介護福祉職が「アンガーマネジメント」を学ぶ意義として最も適切なものはどれか。
  • 1怒りの感情を完全に消し去るため
  • ✔怒りの感情と上手に向き合い、適切に対処する方法を身につけ、利用者・職員間の関係を良好に保つため
  • 3怒りを爆発させる技術を学ぶため
  • 4アンガーマネジメントは介護現場には不要である
  • 5怒りを感じないようにするための薬物療法を学ぶため
解説:アンガーマネジメントとは、怒りの感情を完全に消すのではなく、その感情と上手に向き合い適切に対処する方法を学ぶことであり、介護現場での対人関係を良好に保つ上でも有用である。
問50
介護現場における身体的拘束の扱いとして原則正しいものはどれか。
  • 1業務効率のためであれば自由に行ってよい
  • ✔原則禁止であり、切迫性・非代替性・一時性の3要件を満たす緊急やむを得ない場合に限り例外的に認められる
  • 3家族の同意があれば常に実施できる
  • 4本人の同意は不要である
  • 5拘束の記録は不要である
解説:身体的拘束は原則禁止であり、生命・身体の保護のため切迫性・非代替性・一時性の3要件を満たす緊急やむを得ない場合に限り、記録を残した上で例外的に認められる。
問51
〔事例〕転倒のリスクが高いLさんについて、職員間で「ベッドに固定してはどうか」という意見が出た。この対応に関する適切な考え方はどれか。
  • 1リスクがあるため直ちに固定してよい
  • ✔身体的拘束は原則禁止であり、切迫性・非代替性・一時性の3要件を満たし、適切な手続きを経た場合に限り検討されるべきである
  • 3職員間の合意があれば家族の同意なしに実施できる
  • 4固定すれば記録は不要である
  • 5拘束は転倒予防には最も効果的な方法であり優先して採用すべきである
解説:転倒リスクがあるからといって安易に身体的拘束を行うことはできず、拘束は原則禁止という前提のもと、3要件を満たし適切な手続き(カンファレンス、記録等)を経た場合に限り、緊急やむを得ない措置として検討されるべきである。
問52
介護福祉職に課される守秘義務に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • ✔業務上知り得た利用者の情報を、正当な理由なく第三者に漏らしてはならない
  • 2家族であれば本人の同意なく自由に情報を伝えてよい
  • 3退職後は守秘義務がなくなる
  • 4他の利用者には自由に情報を共有してよい
  • 5守秘義務は医療職のみに課されるものである
解説:介護福祉士には業務上知り得た利用者の個人情報について、正当な理由なく第三者に漏らしてはならないという守秘義務があり、これは退職後も継続して課される。
問53
〔事例〕退職した元職員が、以前担当していたMさんの病状について知人に話していたことが分かった。この行為について最も適切な評価はどれか。
  • 1退職しているため守秘義務違反にはならない
  • ✔退職後も守秘義務は継続するため、正当な理由のない開示は問題となる
  • 3知人に話すことは家族への説明と同じ扱いになる
  • 4病状の話は守秘義務の対象には含まれない
  • 5本人の同意がなくても問題にはならない
解説:介護福祉職の守秘義務は退職後も継続するため、正当な理由なく業務上知り得た利用者の情報を第三者に話すことは、守秘義務違反として問題となる。
問54
介護現場におけるヒヤリハットの活用方法として最も適切なものはどれか。
  • 1個人の失敗として記録せず処罰の対象とする
  • ✔事例を記録・分析し、事故の再発防止策の検討に活用する
  • 3記録すると評価が下がるため報告しない方がよい
  • 4ヒヤリハットは事故予防には関係しない
  • 5ヒヤリハットの分析は管理者のみが行い現場には共有しない
解説:ヒヤリハットは、事故には至らなかったものの危険を伴った事例として記録・分析し、その原因を検討して再発防止策に活かすことが、安全管理の基本である。
問55
〔事例〕Nさんの移乗時にあわや転落しそうになった場面を目撃した職員が、すぐに記録に残し、翌日のミーティングで共有した。この対応の意義として最も適切なものはどれか。
  • 1記録を残すこと自体に意味はない
  • ✔事故には至らなかった事例(ヒヤリハット)を共有・分析することで、同様の事故の再発防止につなげられる
  • 3ミーティングでの共有はかえって職員の士気を下げるだけである
  • 4転落しなかったため特に対応する必要はなかった
  • 5個人の責任を追及するためだけに記録すべきである
解説:事故に至らなかった事例(ヒヤリハット)を記録・共有し、その背景要因を分析することで、同様の事故が実際に発生することを防ぐための重要な手がかりとなる。
問56
介護福祉職が行う自立支援の考え方として最も適切なものはどれか。
  • 1利用者ができることも含めてすべて介護者が代わりに行う
  • ✔利用者の残存機能を活かし、できることは本人が行えるよう支援する
  • 3安全のため一切動かせないようにする
  • 4本人の意思を確認せずに介助を進める
  • 5経済的に自立している人だけを支援対象とする
解説:自立支援とは、利用者の残存機能や意欲を活かし、できることは本人が行い、必要な部分のみを支援することで、その人らしい生活の継続を目指す考え方である。
問57
〔事例〕職員が、着替えに時間がかかるOさんの動作をすべて代行して手早く済ませていた。この対応について最も適切な指摘はどれか。
  • 1効率的であり問題のない対応である
  • ✔残存機能を活かす機会を奪っており、できる部分は本人に行ってもらう支援が望ましい
  • 3時間がかかる利用者には全介助が常に最適である
  • 4本人の意思確認は時間がかかるため不要である
  • 5代行することがOさんの自立支援につながる
解説:時間がかかるという理由だけで全て代行してしまうと、本人の残存機能を活かす機会が失われてしまうため、できる部分は本人に行ってもらい、必要な部分のみを支援する自立支援の視点が重要である。
問58
「介護福祉士登録証」を紛失した場合の対応として最も適切なものはどれか。
  • 1再登録の手続きは存在せず資格を失う
  • ✔社会福祉振興・試験センターに再交付の申請を行う
  • 3都道府県知事に申請する
  • 4厚生労働大臣に直接申請する
  • 5再交付は認められていない
解説:介護福祉士登録証を紛失した場合は、登録事務を行う社会福祉振興・試験センターに再交付の申請を行うことで、新たな登録証の交付を受けることができる。
問59
「介護福祉士」が業務において「名称の使用制限」を受ける理由として最も適切なものはどれか。
  • ✔介護福祉士でない者がこの名称を使用すると業務の信頼性や専門性が損なわれるため
  • 2名称の使用制限は単なる慣習であり法的根拠はない
  • 3名称の使用制限は経営上の理由のみによるものである
  • 4介護福祉士の名称は誰でも自由に使用してよい
  • 5名称の使用制限は医師にのみ適用される
解説:社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士でない者が介護福祉士という名称を使用することを禁止する名称独占の規定があり、これは専門職としての信頼性や専門性を保護するためのものである。
問60
「認定介護福祉士」の位置づけとして最も適切なものはどれか。
  • 1介護福祉士国家試験よりも基礎的な民間資格である
  • ✔介護福祉士の上位に位置づけられる研修制度であり、現場のリーダーやマネジメント等の高度な実践力を評価する仕組みである
  • 3認定介護福祉士は国家資格である
  • 4認定介護福祉士になると介護福祉士の資格を返納する必要がある
  • 5認定介護福祉士という制度は存在しない
解説:認定介護福祉士は、介護福祉士のキャリアパスの一環として、現場におけるリーダーシップやマネジメント等の高度な実践力を評価する民間の研修制度として位置づけられている。