分野別問題:こころとからだのしくみ

介護福祉士|こころとからだのしくみ

最終更新:2026年8月11日

介護福祉士のこころとからだのしくみ分野を集中的に演習します。

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問1
人間の基本的な生命維持に必要な「バイタルサイン」に含まれるものはどれか。
  • 1体重・身長
  • ✔体温・脈拍・呼吸・血圧
  • 3視力・聴力
  • 4学歴・職歴
  • 5趣味・嗜好
解説:バイタルサインとは生命維持の基本的な指標であり、体温、脈拍(心拍)、呼吸、血圧(意識レベルを含めることもある)が代表的な項目である。
問2
成人の標準的な脈拍数(安静時)の目安として最も適切なものはどれか。
  • 1毎分20〜30回程度
  • ✔毎分60〜80回程度
  • 3毎分150〜180回程度
  • 4毎分200回以上
  • 5脈拍数に標準的な目安はない
解説:成人の安静時の脈拍数はおおむね毎分60〜80回程度が標準的な目安とされ、これより著しく速い・遅い場合は異常の可能性を考慮する必要がある。
問3
嚥下(食べ物を飲み込む)のプロセスにおいて、食べ物が咽頭から食道へ送られる際に気道をふさぐ役割を持つ器官はどれか。
  • 1舌
  • ✔喉頭蓋
  • 3鼻腔
  • 4唾液腺
  • 5口唇
解説:喉頭蓋は嚥下時に気道の入り口をふさぎ、食べ物が気管に入らないように食道へ送る役割を担っている。喉頭蓋の機能低下は誤嚥のリスクを高める。
問4
睡眠におけるレム睡眠の特徴として最も適切なものはどれか。
  • 1脳が完全に休息し、夢をみることはない
  • ✔眼球が急速に動き、夢をみやすい眠りの浅い状態である
  • 3最も深い眠りの状態を指す
  • 4成長ホルモンの分泌が最も多い時間帯である
  • 5レム睡眠は高齢者には存在しない
解説:レム睡眠は急速眼球運動(Rapid Eye Movement)を伴う眠りの浅い段階であり、この時間帯に夢をみることが多いとされる。深い眠りはノンレム睡眠の段階で生じる。
問5
皮膚の表皮にある「メラニン色素」の主な役割として最も適切なものはどれか。
  • 1体温を一定に保つこと
  • ✔紫外線から皮膚を保護すること
  • 3栄養を吸収すること
  • 4汗を作ること
  • 5音を感じ取ること
解説:メラニン色素は紫外線を吸収し、皮膚の深部組織を紫外線による損傷から保護する役割を持つ。
問6
排尿のメカニズムにおいて、膀胱に尿がたまり「尿意」を感じる主な仕組みとして最も適切なものはどれか。
  • ✔膀胱壁の伸展が刺激となり、脳に信号が伝わることで尿意が生じる
  • 2尿意は腎臓のみで感じるものである
  • 3尿意は体温の変化によって生じる
  • 4尿意は血糖値の変化によって生じる
  • 5尿意は完全に意識とは無関係に生じる
解説:膀胱に尿が一定量たまると膀胱壁が伸展し、その刺激が神経を介して脳に伝わることで尿意として認識される。
問7
ストレスに対する心身の防衛的な反応として、フロイトの理論における「防衛機制」の例はどれか。
  • ✔受け入れがたい感情や欲求を意識から排除する「抑圧」
  • 2規則正しい食事をとること
  • 3適切な運動を行うこと
  • 4十分な睡眠をとること
  • 5計画的に仕事を進めること
解説:防衛機制とは、不安や葛藤から自分を守るために無意識に働く心理的なメカニズムであり、「抑圧」「投影」「合理化」「昇華」などがその例として挙げられる。
問8
人体の関節の中で、肩関節の動きの特徴として最も適切なものはどれか。
  • 1可動範囲が極めて狭く、ほとんど動かない
  • ✔球関節であり、多方向に大きく動かせる関節である
  • 3蝶番(ちょうつがい)関節であり一方向にしか動かない
  • 4関節ではなく筋肉のみで構成されている
  • 5肩関節は加齢の影響を受けない
解説:肩関節は球関節(球状関節)であり、屈曲・伸展・外転・内転・回旋など多方向への大きな可動範囲を持つ特徴がある。
問9
呼吸のメカニズムにおいて、酸素と二酸化炭素のガス交換が行われる場所として正しいものはどれか。
  • 1気管
  • ✔肺の肺胞
  • 3喉頭
  • 4鼻腔
  • 5横隔膜
解説:肺胞は肺の末端にある小さな袋状の構造で、毛細血管とのガス交換(酸素の取り込みと二酸化炭素の排出)が行われる場所である。
問10
高齢者の脱水のリスクが高まる要因として最も適切なものはどれか。
  • 1口渇中枢の感受性が高まり水分をたくさん摂取するようになる
  • ✔口渇感を感じにくくなり、また体内の水分量自体が若年者より少ない
  • 3腎臓の機能が向上し水分が保持されやすくなる
  • 4高齢になると発汗が大幅に増加する
  • 5脱水のリスクは年齢に関係しない
解説:高齢者は口渇感を感じにくくなる、体内の水分量がもともと少ない、腎機能の変化などにより脱水のリスクが高まりやすいため、意識的な水分摂取の支援が重要である。
問11
終末期(死が近づいた時期)の身体に一般的にみられる変化として最も適切なものはどれか。
  • 1食欲が増加し体重が急激に増える
  • ✔呼吸のリズムが不規則になり、チェーンストークス呼吸などがみられることがある
  • 3体温が急激に上昇し続ける
  • 4意識レベルが常に向上する
  • 5終末期に身体的な変化はみられない
解説:終末期には呼吸のリズムが不規則になり、深い呼吸と浅い呼吸を繰り返すチェーンストークス呼吸などがみられることがあり、これは死が近づいているサインの一つとされる。
問12
自律神経系のうち、リラックスした状態で働きが優位になる神経はどれか。
  • 1交感神経
  • ✔副交感神経
  • 3運動神経
  • 4感覚神経
  • 5脊髄神経
解説:副交感神経はリラックスした状態(休息時)に優位になり、心拍数の低下や消化活動の促進などが起こる。一方、交感神経は緊張や活動時に優位になる。
問13
高齢者にみられる「サルコペニア」の説明として最も適切なものはどれか。
  • 1加齢に伴う骨密度の低下のみを指す
  • ✔加齢や疾患等により骨格筋の量や筋力が低下した状態
  • 3認知機能が向上した状態
  • 4視力が向上した状態
  • 5皮膚が厚くなる状態
解説:サルコペニアとは、加齢や疾患などにより骨格筋量と筋力が進行性に低下する状態であり、転倒や活動量の低下のリスクを高める要因となる。
問14
食欲(摂食行動)を中枢でコントロールしている主な部位はどれか。
  • 1小脳
  • ✔視床下部
  • 3脊髄
  • 4副腎
  • 5甲状腺
解説:視床下部には満腹中枢と摂食中枢があり、血糖値などの情報をもとに食欲(摂食行動)を調節する役割を担っている。
問15
「廃用症候群」の説明として最も適切なものはどれか。
  • 1活動的な生活を続けることで生じる心身の機能向上
  • ✔長期間の安静や活動量の低下によって生じる、筋力低下や関節拘縮などの心身機能の低下
  • 3感染症が原因で起こる症状群の総称
  • 4先天的な疾患の総称
  • 5薬の副作用のみを指す用語
解説:廃用症候群とは、長期間の安静や活動量の低下によって、筋力低下、関節拘縮、起立性低血圧、認知機能の低下などが生じる状態の総称である。
問16
成人の標準的な呼吸数(安静時、1分間あたり)の目安として最も適切なものはどれか。
  • 1毎分2〜5回程度
  • ✔毎分12〜20回程度
  • 3毎分60〜80回程度
  • 4毎分100回以上
  • 5標準的な目安はない
解説:成人の安静時の呼吸数はおおむね毎分12〜20回程度が標準的な目安とされ、これより著しく速い・遅い場合は呼吸器系や全身状態の異常を考慮する必要がある。
問17
血圧における「収縮期血圧」が示すものとして最も適切なものはどれか。
  • 1心臓が拡張し血液を取り込むときの血圧
  • ✔心臓が収縮し血液を送り出すときの最も高い血圧
  • 3血管が完全に閉じているときの血圧
  • 4呼吸時の肺の圧力
  • 5体温と同義の指標
解説:収縮期血圧(最高血圧)は心臓が収縮して血液を送り出すときに血管にかかる最も高い圧力を示し、拡張期血圧(最低血圧)は心臓が拡張するときの圧力を示す。
問18
「概日リズム(サーカディアンリズム)」の説明として最も適切なものはどれか。
  • ✔約24時間周期で繰り返される生体のリズム
  • 21週間周期のリズム
  • 31年周期のリズム
  • 4概日リズムは人間には存在しない
  • 5概日リズムは血液型によって決まる
解説:概日リズム(サーカディアンリズム)とは、約24時間周期で繰り返される体温・睡眠・ホルモン分泌などの生体リズムであり、光環境などの影響を受けて調整されている。
問19
「褥瘡」が発生する直接的な原因として最も適切なものはどれか。
  • 1皮膚への栄養過多
  • ✔長時間の圧迫による血流障害と、それに伴う組織の壊死
  • 3過度な運動
  • 4適切な体位変換の実施
  • 5皮膚の清潔保持
解説:褥瘡は、骨が突出した部位などが長時間圧迫されることで血流が障害され、皮膚や皮下組織が壊死してしまうことで発生する。体位変換や除圧、清潔保持は褥瘡の予防策である。
問20
「マズローの欲求階層説」における「生理的欲求」に該当する例はどれか。
  • 1他者からの承認を得たいという欲求
  • ✔食事、睡眠、排泄など生命維持に直結する欲求
  • 3自己実現を図りたいという欲求
  • 4社会的に所属したいという欲求
  • 5安全な環境を求める欲求
解説:生理的欲求とは、食事・睡眠・排泄・呼吸など、生命を維持するために最も基本的で優先される欲求であり、マズローの欲求階層説において最下層に位置づけられる。
問21
皮膚の「褥瘡」の好発部位のうち、側臥位(横向きの姿勢)で特に注意すべき部位はどれか。
  • 1後頭部のみ
  • ✔大転子部(股関節の外側)や腸骨部、肩関節部など
  • 3腹部の中央
  • 4額のみ
  • 5側臥位では褥瘡は発生しない
解説:側臥位では、大転子部(股関節外側の骨の出っ張り)、腸骨部、肩関節部、くるぶし部分などの骨が突出した部位に圧力が集中しやすく、褥瘡のリスクが高まる。
問22
「認知」のプロセスに関わる脳の部位として、判断力や計画性に深く関与するのはどれか。
  • ✔前頭葉
  • 2後頭葉
  • 3小脳
  • 4脊髄
  • 5副腎
解説:前頭葉は判断力、計画性、意欲、感情の制御など高次の認知機能に深く関与しており、前頭葉の障害により実行機能障害や人格変化などが生じることがある。
問23
体温調節の中枢として機能する脳の部位はどれか。
  • ✔視床下部
  • 2小脳
  • 3後頭葉
  • 4脊髄
  • 5海馬
解説:視床下部には体温調節中枢があり、発汗や血管の収縮・拡張などを通じて体温を一定に保つよう調節する役割を担っている。
問24
高齢者にみられる「起立性低血圧」の説明として最も適切なものはどれか。
  • ✔座位から立位になった際に血圧が急激に低下し、めまいやふらつきを生じる状態
  • 2常に血圧が高い状態が続くこと
  • 3心拍数が異常に遅くなる状態のみを指す
  • 4体温が急激に上昇する状態
  • 5起立性低血圧は高齢者には起こらない
解説:起立性低血圧とは、座位や臥位から立位に変化した際に血圧の調節がうまくいかず急激に血圧が低下し、めまいやふらつき、場合によっては失神を生じる状態であり、高齢者では転倒の原因となりやすい。
問25
「記憶」の分類のうち、自転車の運転など身体で覚えた記憶を何というか。
  • 1エピソード記憶
  • ✔手続き記憶
  • 3意味記憶
  • 4短期記憶
  • 5感覚記憶
解説:手続き記憶とは、自転車の運転や楽器の演奏のように、繰り返しの経験によって身体で覚えた技能に関する記憶であり、認知症が進行しても比較的保たれやすいとされる。
問26
「ターミナル期」における疼痛緩和ケアの考え方として最も適切なものはどれか。
  • 1痛みは我慢すべきものであり緩和は不要である
  • ✔本人の訴えを丁寧に聞き取り、医療職と連携して適切な疼痛緩和を図る
  • 3疼痛緩和ケアは家族の役割のみである
  • 4疼痛緩和ケアは介護職には全く関係しない
  • 5痛みの評価は不要である
解説:ターミナル期における疼痛緩和は、本人の訴えやサインを丁寧に観察・聞き取り、医師・看護職と連携しながら、本人が安楽に過ごせるよう支援する重要なケアの一つである。
問27
「不安」が強い高齢者にみられやすい身体症状として最も適切なものはどれか。
  • ✔動悸、不眠、食欲不振などの自律神経症状
  • 2筋力の急激な増強
  • 3視力の急激な向上
  • 4身体症状は一切現れない
  • 5聴力の急激な向上
解説:強い不安状態では、自律神経系の働きにより動悸、不眠、食欲不振、発汗などの身体症状が現れやすく、心身は密接に関連していることが分かる。
問28
「死の受容過程(キューブラー・ロスの理論)」における最初の段階として知られているものはどれか。
  • 1受容
  • ✔否認
  • 3怒り
  • 4取引
  • 5抑うつ
解説:キューブラー・ロスは死を受け入れるまでの心理的過程として「否認→怒り→取引→抑うつ→受容」の5段階を示し、最初の段階を「否認」としている(ただし個人差があり順序通りに進むわけではないとされる)。
問29
唾液の働きとして最も適切なものはどれか。
  • 1唾液には消化を助ける働きはない
  • ✔食物を湿らせ、消化酵素(アミラーゼ)によりデンプンの分解を助け、口腔内の自浄作用を持つ
  • 3唾液は体温調節のみに関与する
  • 4唾液は視力に関与する
  • 5唾液は骨の形成にのみ関与する
解説:唾液は食物を湿らせて咀嚼・嚥下を助けるとともに、消化酵素であるアミラーゼによってデンプンの分解を助け、また口腔内の自浄作用や感染予防にも寄与している。
問30
「ホメオスタシス(生体恒常性)」の説明として最も適切なものはどれか。
  • ✔外部環境の変化に応じて体内の状態を一定に保とうとする働き
  • 2外部環境の変化に応じて体内の状態を常に大きく変動させる働き
  • 3ホメオスタシスは高齢者には存在しない機能である
  • 4ホメオスタシスは心理的な機能のみを指す
  • 5ホメオスタシスは病気の際にのみ働く機能である
解説:ホメオスタシス(生体恒常性)とは、体温や血糖値、血圧など、外部環境の変化に応じて体内の状態をできるだけ一定に保とうとする生体の調節機能を指す。
問31
「咀嚼」の役割として最も適切なものはどれか。
  • ✔食物を噛んで細かくし、唾液と混ぜて消化しやすい状態にすること
  • 2咀嚼は消化には全く関係しない
  • 3咀嚼は嚥下とは無関係である
  • 4咀嚼は栄養の吸収には影響しない
  • 5咀嚼は味覚とは無関係である
解説:咀嚼とは、食物を歯で噛んで細かくし、唾液と混ぜ合わせることで、嚥下しやすく、また消化吸収しやすい状態にする一連の動作であり、口腔機能の重要な役割の一つである。
問32
「ストレス反応」において、ストレスに対して身体が「闘争か逃走か(fight or flight)」反応を示す際に優位になる自律神経はどれか。
  • ✔交感神経
  • 2副交感神経
  • 3運動神経
  • 4感覚神経
  • 5末梢神経全般
解説:ストレスに対する「闘争か逃走か」反応では交感神経が優位になり、心拍数の増加、血圧の上昇、瞳孔の散大などが生じ、身体を緊急の対応に向けて準備する状態となる。
問33
「骨粗鬆症」が進行した高齢者に多い骨折部位として最も適切なものはどれか。
  • ✔大腿骨頸部、椎体(脊椎の圧迫骨折)、橈骨遠位端など
  • 2頭蓋骨のみ
  • 3骨折は骨粗鬆症とは無関係である
  • 4歯のみが影響を受ける
  • 5骨粗鬆症は骨折のリスクを下げる
解説:骨粗鬆症が進行した高齢者では、転倒等のきっかけにより大腿骨頸部骨折、椎体の圧迫骨折、手首付近の橈骨遠位端骨折などが起こりやすく、これらは寝たきりの原因にもなりやすい重要な骨折部位である。
問34
「精神的健康」を支える要素として、エイジングパラドックス(高齢になっても幸福感が低下しにくい現象)と関連する考え方はどれか。
  • 1高齢期には主観的な幸福感は必ず大きく低下する
  • ✔高齢になっても、身体機能の変化に適応しながら主観的な幸福感を保ちやすいという現象がみられることがある
  • 3エイジングパラドックスは身体機能にのみ関係する現象である
  • 4幸福感は年齢とは全く関係しない
  • 5高齢期には心理的な適応は一切起こらない
解説:エイジングパラドックスとは、身体機能の低下がみられても、高齢者の主観的な幸福感は必ずしも大きく低下せず、心理的な適応(選択的最適化等)により保たれやすいという現象を指す。
問35
「褥瘡の評価」に用いられる「DESIGN-R」が確認する項目に含まれるものはどれか。
  • ✔創の深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染の有無等
  • 2視力の程度のみ
  • 3聴力の程度のみ
  • 4血液型のみ
  • 5DESIGN-Rは褥瘡の評価とは無関係である
解説:DESIGN-Rは褥瘡の状態を評価するための指標であり、創の深さ(Depth)、滲出液(Exudate)、大きさ(Size)、炎症・感染(Inflammation/Infection)、肉芽組織(Granulation)、壊死組織(Necrotic tissue)等の項目から評価する。
問36
高齢者の「意識レベル」を評価する指標の一つである「ジャパン・コーマ・スケール(JCS)」が評価する内容はどれか。
  • 1視力の程度
  • ✔意識障害の程度
  • 3聴力の程度
  • 4筋力の程度
  • 5栄養状態
解説:ジャパン・コーマ・スケール(JCS)は、意識障害の程度を評価するための指標であり、覚醒の状態や刺激への反応の有無等から、意識レベルを段階的に評価するために用いられる。
問37
「飲水・脱水のサイン」として観察すべき身体的な変化として最も適切なものはどれか。
  • ✔皮膚や口腔内の乾燥、尿量の減少、ぼんやりした様子等
  • 2皮膚の張りが常に良好であること
  • 3尿量の著しい増加のみ
  • 4脱水には観察すべきサインは存在しない
  • 5体重の急激な増加
解説:脱水のサインとしては、皮膚や口腔内の乾燥、尿量の減少や尿の濃縮、意識のぼんやりした様子、体重の減少などがあり、これらを日常的に観察することが早期発見に役立つ。
問38
「感情」の表出が乏しくなる状態(無関心・無感情)がみられる場合に考慮すべき要因として最も適切なものはどれか。
  • ✔うつ状態、認知症の進行、身体疾患の影響など複数の可能性を考慮する
  • 2感情の乏しさは常に演技であると判断する
  • 3考慮すべき要因は特にない
  • 4感情の乏しさは必ず故意のものである
  • 5感情表出の変化は観察しなくてよい
解説:感情表出の乏しさ(無関心・無感情)の背景には、うつ状態、認知症の進行、薬剤の影響、身体疾患など複数の要因が考えられるため、その背景を多角的に考慮し、必要に応じて医療職と連携することが望ましい。
問39
「褥瘡予防」のための体圧分散用具(エアマット等)の役割として最も適切なものはどれか。
  • ✔体圧を分散させ、特定部位への圧迫を軽減すること
  • 2体重を増加させること
  • 3体温を上昇させること
  • 4睡眠時間を延長させること
  • 5体圧分散用具には褥瘡予防の効果はない
解説:体圧分散用具(エアマット等)は、身体の特定部位(骨突出部等)にかかる圧力を分散させることで、長時間の圧迫による血流障害を防ぎ、褥瘡の予防に役立つ福祉用具である。
問40
「咀嚼・嚥下機能」の低下が進んだ場合に検討される食事形態の調整として最も適切なものはどれか。
  • ✔刻み食、ペースト食、ゼリー状の食事等、本人の機能に応じた段階的な調整
  • 2形態の調整は不要であり常に同じ食事を提供する
  • 3固形の食事のみを常に提供する
  • 4水分のみで全ての栄養を満たすべきである
  • 5食事形態は嚥下機能とは無関係である
解説:咀嚼・嚥下機能の低下に応じて、刻み食、軟らかい食事、ペースト食、ゼリー状の食事など、本人の機能に合わせた段階的な食事形態の調整が、安全な食事摂取のために重要である。
問41
「皮膚の加齢変化」として最も適切なものはどれか。
  • ✔皮膚の弾力性や水分保持機能が低下し、乾燥や損傷しやすくなる
  • 2皮膚の弾力性は加齢とともに向上する
  • 3皮膚は加齢の影響を全く受けない
  • 4高齢者の皮膚は若年者より損傷しにくい
  • 5皮膚の水分保持機能は加齢とともに向上する
解説:加齢に伴い皮膚のコラーゲンや皮脂分泌が減少し、弾力性や水分保持機能が低下することで、乾燥しやすく、また外力による損傷(スキン・テア等)を受けやすくなる。
問42
「スキン・テア(皮膚裂傷)」が起こりやすい高齢者の皮膚の特徴として最も適切なものはどれか。
  • ✔皮膚が薄く脆弱になっており、摩擦やわずかな外力でも裂けやすい
  • 2皮膚が厚く非常に丈夫になっている
  • 3スキン・テアは皮膚の状態とは無関係に起こる
  • 4高齢者の皮膚は若年者より強度が高い
  • 5スキン・テアは内臓疾患のみが原因である
解説:高齢者の皮膚は加齢により薄く脆弱になりやすく、摩擦やわずかな外力(テープの剥離や衣類の摩擦等)によっても裂けてしまうスキン・テア(皮膚裂傷)が起こりやすい。
問43
「セロトニン」が関連するとされる心身の機能として最も適切なものはどれか。
  • ✔情緒の安定や気分の調整に関連する神経伝達物質である
  • 2セロトニンは骨の形成のみに関与する
  • 3セロトニンは視力にのみ関与する
  • 4セロトニンは消化機能には全く関与しない
  • 5セロトニンは体温調節とは無関係である
解説:セロトニンは脳内の神経伝達物質の一つで、情緒の安定や気分の調整に深く関連しており、不足するとうつ状態などとの関連が指摘されている。
問44
高齢者の「夜間頻尿」の要因として考えられるものはどれか。
  • ✔膀胱機能の変化や、抗利尿ホルモンの夜間分泌の変化、基礎疾患の影響等
  • 2夜間頻尿は加齢とは全く無関係である
  • 3夜間頻尿の要因は常に単一である
  • 4夜間頻尿は対応の必要がない症状である
  • 5夜間頻尿は心理的要因のみで生じる
解説:高齢者の夜間頻尿には、膀胱機能の変化、夜間の抗利尿ホルモン分泌の変化、糖尿病や心不全などの基礎疾患、睡眠の質の変化など複数の要因が関与することがある。
問45
「視覚情報処理」における「中心視野」と「周辺視野」の違いとして最も適切なものはどれか。
  • ✔中心視野は物の詳細や色を識別する働きが強く、周辺視野は動きや明暗の変化を捉える働きが強い
  • 2両者に機能上の違いはない
  • 3周辺視野のみで全ての視覚情報を処理する
  • 4中心視野は加齢の影響を受けない
  • 5周辺視野は色の識別にのみ用いられる
解説:中心視野は物の詳細な形や色を識別する働きが強く、周辺視野は動きや明暗の変化を捉える働きが強いという特徴があり、視野狭窄などの障害ではこれらの機能に影響が及ぶことがある。
問46
「免疫」における「ワクチン接種」の基本的な仕組みとして最も適切なものはどれか。
  • ✔病原体の一部や弱毒化したものを接種し、あらかじめ免疫(抗体等)を獲得させることで感染症を予防する
  • 2ワクチンは病気を完全に治療するための薬である
  • 3ワクチンは免疫機能とは無関係である
  • 4ワクチンは高齢者には効果がない
  • 5ワクチン接種に予防的な意味はない
解説:ワクチンは、病原体の一部や弱毒化・不活化したものをあらかじめ接種することで、体内に免疫(抗体等)を獲得させ、実際にその病原体に感染した際の発症や重症化を予防する仕組みである。
問47
高齢者の「めまい」の原因として考えられるものはどれか。
  • ✔起立性低血圧、内耳の障害、貧血、薬剤の影響など複数の要因が考えられる
  • 2めまいは常に単一の原因によって生じる
  • 3めまいは加齢とは無関係である
  • 4めまいへの対応は不要である
  • 5めまいは必ず重大な疾患を意味する
解説:高齢者のめまいには、起立性低血圧、内耳の障害(メニエール病等)、貧血、降圧薬等の薬剤の影響など複数の要因が考えられ、原因の特定には医療職による評価が重要となる。
問48
「死亡直前にみられる身体的な変化(死前喘鳴等)」についての記述として最も適切なものはどれか。
  • ✔気道分泌物の増加等により喘鳴がみられることがあり、本人の苦痛よりも周囲への影響が大きいとされる場合もある
  • 2死前喘鳴は必ず本人に強い苦痛を伴う
  • 3死前喘鳴は対応の必要がない症状である
  • 4死前喘鳴は終末期以外にもみられる一般的な症状である
  • 5死前喘鳴には観察の必要はない
解説:死亡直前にみられる死前喘鳴(気道分泌物の増加によるゴロゴロという音)は、本人にとっての苦痛は必ずしも大きくないとされる場合があるが、周囲の家族にとっては心理的な影響が大きいことがあり、適切な説明や対応が求められる。
問49
嚥下の際に気道の入り口をふさぎ、食べ物が気管に入らないようにする働きを持つ器官はどれか。
  • 1舌
  • ✔喉頭蓋
  • 3鼻腔
  • 4唾液腺
  • 5口唇
解説:喉頭蓋は嚥下時に気道の入り口をふさぎ、食べ物が気管に入らないように食道へ送り込む役割を担っており、その機能の低下は誤嚥のリスクを高める。
問50
〔事例〕Pさんの嚥下機能を評価した医療職が「喉頭蓋の動きがやや低下している」と説明した。この説明が示す影響として最も適切なものはどれか。
  • 1視力に影響が出やすくなる
  • ✔気道を閉じる働きが弱まり、誤嚥のリスクが高まりやすくなる
  • 3聴力に影響が出やすくなる
  • 4筋力が全体的に向上しやすくなる
  • 5喉頭蓋の動きは嚥下には関係しない
解説:喉頭蓋は嚥下時に気道をふさぐ役割を持つため、その動きが低下すると食べ物や水分が気管に入りやすくなり、誤嚥のリスクが高まる。
問51
高齢者が脱水を起こしやすい要因として最も適切なものはどれか。
  • 1口渇感を強く感じやすくなるため
  • ✔口渇感を感じにくくなり、体内の水分量自体も若年者より少ないため
  • 3腎臓の水分保持機能が向上するため
  • 4発汗量が大幅に増加するため
  • 5脱水のリスクは年齢とは無関係である
解説:高齢者は口渇感を感じにくくなることに加え、体内の水分量がもともと若年者より少ないため、脱水のリスクが高まりやすい。
問52
〔事例〕夏場、Qさんは「のどが渇いていない」と言って水分摂取を控えていたが、唇の乾燥がみられた。この状況から考えられることとして最も適切なものはどれか。
  • 1Qさんののどの渇きの感覚は正確であり問題はない
  • ✔高齢者は口渇感を感じにくいため、自覚症状だけに頼らず水分摂取を促す必要がある
  • 3唇の乾燥は脱水とは無関係である
  • 4水分摂取を控えることは脱水予防に効果的である
  • 5Qさんの訴えのみを信じて対応すればよい
解説:高齢者は口渇感を感じにくい傾向があるため、本人が「渇いていない」と言っても、皮膚や口唇の乾燥などの客観的なサインを観察し、積極的な水分摂取の促しが必要である。
問53
長期間の安静による活動量の低下によって、筋力低下や関節拘縮などが生じる状態を何というか。
  • 1フレイル
  • ✔廃用症候群
  • 3サルコペニア
  • 4ロコモティブシンドローム
  • 5メタボリックシンドローム
解説:廃用症候群とは、長期間の安静や活動量の低下によって、筋力低下、関節拘縮、起立性低血圧などの心身機能の低下が生じる状態の総称である。
問54
〔事例〕骨折後にしばらく安静が続いたRさんは、退院後に足の筋力低下と関節の動きにくさがみられるようになった。この状態を説明する用語として最も適切なものはどれか。
  • ✔廃用症候群
  • 2急性期症候群
  • 3成長期障害
  • 4感染性疾患
  • 5発達障害
解説:長期間の安静によって筋力低下や関節拘縮などが生じる状態は廃用症候群と呼ばれ、早期からの離床や活動の促しによる予防が重要とされる。
問55
仰臥位(背臥位)で長時間過ごす場合に褥瘡が発生しやすい部位として最も適切なものはどれか。
  • 1額のみ
  • ✔仙骨部・後頭部・肩甲骨部・踵部
  • 3手のひらのみ
  • 4鼻先のみ
  • 5腹部全体のみ
解説:仰臥位では体重がかかりやすい仙骨部、後頭部、肩甲骨部、踵部などの骨が突出した部位で血流が圧迫されやすく、褥瘡が発生しやすい。
問56
〔事例〕仰臥位で過ごす時間が長いSさんの皮膚を観察する際、職員が特に注意して確認すべき部位はどれか。
  • 1腕全体のみ
  • ✔仙骨部や後頭部、肩甲骨部、踵部など骨が突出した部位
  • 3頬のみ
  • 4手の甲のみ
  • 5確認すべき特定の部位はない
解説:仰臥位で過ごす時間が長い場合、仙骨部、後頭部、肩甲骨部、踵部など骨が突出し圧迫されやすい部位を重点的に観察することが、褥瘡の早期発見・予防のために重要である。
問57
「消化器系」における胆汁の役割として最も適切なものはどれか。
  • ✔脂肪の消化を助ける働きを持つ
  • 2タンパク質の消化を専門に行う
  • 3胆汁は消化には関与しない
  • 4胆汁は血液の凝固にのみ関与する
  • 5胆汁は骨の形成に関与する
解説:胆汁は肝臓で作られ胆嚢に蓄えられる消化液で、脂肪を乳化させることで脂肪の消化・吸収を助ける役割を持つ。
問58
「インスリン」の主な働きとして最も適切なものはどれか。
  • ✔血糖値を下げる働きを持つホルモンである
  • 2血糖値を上げる働きのみを持つ
  • 3インスリンは消化酵素の一種である
  • 4インスリンは骨の形成にのみ関与する
  • 5インスリンは視力に関与するホルモンである
解説:インスリンは膵臓から分泌されるホルモンで、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませる働きにより血糖値を下げる役割を持ち、糖尿病はこのインスリンの分泌や働きに関わる疾患である。
問59
高齢者の「低体温」のリスクが高まる要因として最も適切なものはどれか。
  • ✔基礎代謝の低下や体温調節機能の低下、皮下脂肪の減少等
  • 2高齢者は若年者より体温調節機能が優れている
  • 3低体温のリスクは加齢とは無関係である
  • 4皮下脂肪が多いほど低体温になりやすい
  • 5基礎代謝が高いほど低体温になりやすい
解説:高齢者は基礎代謝の低下、体温調節機能(自律神経系)の低下、皮下脂肪の減少などにより、熱の産生や保持が難しくなり、低体温のリスクが高まりやすい。
問60
「リンパ系」の主な機能として最も適切なものはどれか。
  • ✔体内の老廃物や余分な水分を回収し、免疫機能にも関与する
  • 2リンパ系は消化にのみ関与する
  • 3リンパ系は視覚情報の処理に関与する
  • 4リンパ系は骨の形成にのみ関与する
  • 5リンパ系には機能上の役割はない
解説:リンパ系は、組織液中の老廃物や余分な水分を回収して血管系に戻す働きを持ち、リンパ節を通じて病原体やがん細胞などを排除する免疫機能にも深く関与している。