基礎科目全120問中 6問を掲載
問13つの要素が直列に接続されたシステムがある。各要素の信頼度がそれぞれ0.9、0.9、0.9であるとき、システム全体の信頼度として最も近い値はどれか。
- 10.900
- 20.810
- ✔0.729
- 40.999
- 50.270
解説:【正解】3「0.729」
直列系の信頼度は各要素の信頼度の積で求める。0.9×0.9×0.9=0.729。直列系は要素が1つでも故障すると系全体が停止するため、要素数が増えるほど信頼度は単調に低下する。なお0.999は同じ要素を3つ並列にした場合(1−0.1³)の値である。
問2信頼度0.8の要素を2個並列に接続した冗長系の信頼度として、最も近い値はどれか。
- 10.64
- 20.80
- 30.90
- ✔0.96
- 51.00
解説:【正解】4「0.96」
並列系(冗長系)は全要素が故障したときにのみ系が故障する。不信頼度は0.2×0.2=0.04であるから、信頼度は1−0.04=0.96となる。0.64は直列接続した場合(0.8×0.8)の値であり混同しやすい。
問3ある装置のMTBF(平均故障間隔)が900時間、MTTR(平均修復時間)が100時間であるとき、アベイラビリティ(稼働率)はいくらか。
- 10.10
- 20.50
- 30.80
- ✔0.90
- 50.99
解説:【正解】4「0.90」
アベイラビリティ=MTBF/(MTBF+MTTR)=900/(900+100)=0.90。稼働率を上げるにはMTBFを長くする(信頼性向上)か、MTTRを短くする(保全性向上)かの2方向がある。
問4ユニバーサルデザインの7原則に含まれないものはどれか。
- 1公平な利用
- 2柔軟な利用
- ✔製造コストの最小化
- 4失敗に対する寛大さ
- 5単純で直感的な利用
解説:【正解】3「製造コストの最小化」
ユニバーサルデザインの7原則は「公平な利用」「利用における柔軟性」「単純で直感的な利用」「認知できる情報」「失敗に対する寛大さ(うっかりミスの許容)」「身体的負担が少ないこと」「接近・利用のためのサイズと空間」である。製造コストの最小化は含まれない。
問5引張強さ400MPaの材料を用い、安全率を4として設計する場合の許容応力として正しいものはどれか。
- 125MPa
- 250MPa
- ✔100MPa
- 4200MPa
- 51600MPa
解説:【正解】3「100MPa」
許容応力=基準強さ÷安全率=400/4=100MPa。安全率は材料のばらつき、荷重の見積り誤差、使用環境の不確実性などを吸収するために設定される。安全率を大きくすると安全側になるが、部材が過大となり経済性・軽量性を損なう。
問6フェイルセーフの説明として最も適切なものはどれか。
- 1故障が起きても系全体が停止しないよう予備を持たせること
- 2故障発生後の修復時間を最小化すること
- 3故障の発生確率そのものをゼロに近づけること
- 4誤った操作をしても事故に至らないように設計すること
- ✔故障が生じた際に系が安全側の状態に移行するように設計すること
解説:【正解】5「故障が生じた際に系が安全側の状態に移行するように設計すること」
フェイルセーフは、故障・異常が発生した場合に系を安全な側の状態(例:信号機が赤で停止、遮断器が開放)へ移行させる設計思想である。選択肢1は冗長化(リダンダンシー)、選択肢4はフールプルーフ(ポカヨケ)、選択肢2は保全性の考え方であり、それぞれ別概念である。
適性科目全80問中 6問を掲載
問7技術士法第4章に規定される「技術士等の義務・責務」に含まれないものはどれか。
- 1技術士の資質向上の責務
- 2信用失墜行為の禁止
- 3公益確保の責務
- ✔報酬額の届出義務
- 5技術士等の秘密保持義務
解説:【正解】4「報酬額の届出義務」
技術士法第4章(第44条〜第47条の2)は、信用失墜行為の禁止(第44条)、秘密保持義務(第45条)、公益確保の責務(第45条の2)、名称表示の場合の義務(第46条)、技術士補の業務の制限等(第47条)、資質向上の責務(第47条の2)を定める。報酬額の届出義務という規定は存在しない。
問8技術士の秘密保持義務(技術士法第45条)に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1顧客が承諾していなくても学会発表であれば公表できる
- 2技術士でなくなった後は義務が及ばない
- ✔秘密保持義務違反には罰則が定められている
- 4技術士補には秘密保持義務は課されない
- 5業務上知り得た秘密であっても正当な理由があれば漏らしてよい
解説:【正解】3「秘密保持義務違反には罰則が定められている」
第45条は「技術士又は技術士補は、正当の理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。技術士又は技術士補でなくなった後においても、同様とする」と定め、違反には罰則(1年以下の拘禁刑〈懲役〉又は50万円以下の罰金、親告罪)がある。資格喪失後も義務は継続し、技術士補にも適用される。なお「正当の理由」がある場合は例外だが、それは公益確保など法令上正当と認められる場合に限られる。
問9技術士法第45条の2(公益確保の責務)の内容として最も適切なものはどれか。
- 1技術士は所属する企業の利益を最優先しなければならない
- 2技術士は自らの専門外の分野についても常に助言する義務がある
- 3技術士は公益に関する事項を必ず所管官庁に報告しなければならない
- 4技術士は依頼者の指示に無条件に従わなければならない
- ✔技術士は公共の安全、環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならない
解説:【正解】5「技術士は公共の安全、環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならない」
第45条の2は、技術士等がその業務を行うにあたり、公共の安全、環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならないと定める。技術者倫理において、雇用主への忠実義務と公益確保が衝突した場合には公益が優先されるという考え方の法的根拠となる規定である。
問10技術士の資質向上の責務(技術士法第47条の2)に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1CPD時間の未達は直ちに登録取消となる
- 25年ごとの更新試験が法律上義務づけられている
- 3技術士は資格取得後は継続的な研鑽を要しない
- 4資質向上の責務は技術士補にのみ課される
- ✔技術士はその業務に関して知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない
解説:【正解】5「技術士はその業務に関して知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない」
第47条の2は「技術士は、常に、その業務に関して有する知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない」と規定する。これがCPD(継続研鑽)の法的根拠である。現時点で法律上の更新試験制度はなく、CPD未達が直ちに登録取消となる規定もない。
問11技術士補に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- ✔技術士補は単独で技術士の名称を用いて業務を行うことができる
- 2技術士補は登録を受けなければ技術士補の名称を使用できない
- 3技術士補は技術士を補助する場合に限りその業務を行うことができる
- 4技術士補となる資格を有する者は第一次試験の合格者等である
- 5技術士補にも信用失墜行為の禁止が適用される
解説:【正解】1「技術士補は単独で技術士の名称を用いて業務を行うことができる」
技術士補は、その補助しようとする技術士を明らかにして登録を受け、当該技術士を補助する場合に限って業務を行う。技術士の名称を用いて単独で業務を行うことはできない。なお技術士でない者が技術士の名称を使用することは技術士法第57条で禁止され、罰則の対象となる。
問12技術士の名称表示の場合の義務(技術士法第46条)として正しいものはどれか。
- 1技術士は業務に関する広告に必ず所属企業名を表示しなければならない
- 2技術士は自らの専門外の技術部門も併せて表示できる
- ✔技術士は名称を表示するときは、その登録を受けた技術部門を明示しなければならない
- 4技術士は名称を表示するときは必ず登録番号を併記しなければならない
- 5技術士は名称表示にあたり事前に文部科学大臣の承認を要する
解説:【正解】3「技術士は名称を表示するときは、その登録を受けた技術部門を明示しなければならない」
第46条は「技術士は、その業務に関して技術士の名称を表示するときは、その登録を受けた技術部門を明示してならなければならない」と定める。「技術士(建設部門)」のように部門を明示する必要があり、登録を受けていない部門を表示することはできない。
専門科目(建設)全200問中 6問を掲載
問13土の含水比の定義として正しいものはどれか。
- 1土粒子の質量を土の全体積で除した値
- 2水の体積を間隙の体積で除した値
- ✔水の質量を土粒子の質量で除した値
- 4水の質量を土の全質量で除した値
- 5間隙の体積を土粒子の体積で除した値
解説:【正解】3「水の質量を土粒子の質量で除した値」
含水比w=(水の質量/土粒子の質量)×100[%]であり、分母は全質量ではなく土粒子質量である点に注意する。したがって含水比は100%を超えることもある(高有機質土や鋭敏粘土など)。選択肢2は飽和度、選択肢5は間隙比の定義である。
問14標準貫入試験(SPT)に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1サンプラーを30cm貫入させるのに要する打撃回数がN値である
- 2N値から砂質土の相対密度や内部摩擦角を推定できる
- 3質量63.5kgのハンマーを76cmの高さから自由落下させる
- ✔N値は土の圧密特性を直接測定する試験値である
- 5乱した試料を採取することができる
解説:【正解】4「N値は土の圧密特性を直接測定する試験値である」
標準貫入試験は地盤の硬軟・締まり具合を打撃回数で表す原位置試験であり、圧密特性を直接測定するものではない。圧密特性は乱さない試料を用いた室内圧密試験(標準圧密試験)により求める。SPTでは同時に乱した試料が採取でき、土質判定に利用できる。
問15土のせん断強さを表すクーロンの式 τ=c+σ tanφ に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1せん断強さは垂直応力に依存しない
- 2cは内部摩擦角、φは粘着力である
- ✔粘性土の非排水条件ではφ≒0として扱うことがある
- 4φが大きいほどせん断強さは小さくなる
- 5砂質土では一般にcが支配的である
解説:【正解】3「粘性土の非排水条件ではφ≒0として扱うことがある」
cは粘着力、φは内部摩擦角である。飽和粘性土の非排水条件(UU試験)ではφu≒0となり、せん断強さはc_uのみで表される(φ=0法)。砂質土はc≒0でφが支配的、粘性土はcの寄与が大きいという対比を押さえたい。
問16地盤の液状化が生じやすい条件として最も不適切なものはどれか。
- 1地下水位が浅く飽和していること
- 2N値が小さいこと
- 3緩く堆積した砂質土であること
- 4細粒分含有率が低く均等な粒径であること
- ✔粘着力の大きい密実な粘性土であること
解説:【正解】5「粘着力の大きい密実な粘性土であること」
液状化は、地下水位以下の緩い飽和砂質土が地震動により過剰間隙水圧を生じ、有効応力が失われて液体状に挙動する現象である。粘着力の大きい密実な粘性土では原則として生じない。対策には締固め(サンドコンパクションパイル)、間隙水圧消散(グラベルドレーン)、固結工法などがある。
問17ダルシーの法則 v=ki に関する記述として最も適切なものはどれか。
- ✔vは見かけの流速(流量を全断面積で除した値)である
- 2粘土の透水係数は砂の透水係数より一般に大きい
- 3vは実流速を表す
- 4層流・乱流のいずれにも適用できる
- 5kは動水勾配、iは透水係数である
解説:【正解】1「vは見かけの流速(流量を全断面積で除した値)である」
ダルシー則のvは流量Qを土の全断面積Aで除した見かけの流速であり、実際の間隙内の流速(実流速)はこれを間隙率で除した値となる。kは透水係数、iは動水勾配。ダルシー則は層流を前提とし、粗礫など乱流が生じる場では成立しない。透水係数は砂>シルト>粘土の順に小さくなる。
問18粒径加積曲線からD₁₀=0.1mm、D₃₀=0.3mm、D₆₀=0.6mmと読み取れる土の均等係数Ucとして正しいものはどれか。
解説:【正解】3「6.0」
均等係数Uc=D₆₀/D₁₀=0.6/0.1=6.0。Ucが大きいほど粒径分布が広く(粒度が良い)、締固めやすい。曲率係数Uc′=D₃₀²/(D₁₀×D₆₀)=0.09/0.06=1.5。良好な粒度と判定されるにはUc≧10(礫)またはUc≧6(砂)かつUc′が1〜3という目安がある。
専門科目(機械)全100問中 6問を掲載
問19ポアソン比νに関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1金属材料では一般に0.5を超える
- 2値が大きいほど材料は硬い
- 3応力とひずみの比を表す
- 4縦ひずみを横ひずみで除した値である
- ✔横ひずみの絶対値を縦ひずみの絶対値で除した値である
解説:【正解】5「横ひずみの絶対値を縦ひずみの絶対値で除した値である」
ポアソン比ν=|横ひずみ|/|縦ひずみ|であり、一般の金属ではおよそ0.3、ゴムでは0.5に近い。体積一定(非圧縮)の極限がν=0.5であり、通常の材料がこれを超えることはない。応力とひずみの比はヤング率である。
問20両端を完全に固定した鋼棒の温度が50℃上昇したときに生じる熱応力の大きさとして最も近い値はどれか。縦弾性係数E=200GPa、線膨張係数α=12×10⁻⁶/Kとする。
- 112MPa
- 260MPa
- ✔120MPa
- 4240MPa
- 51200MPa
解説:【正解】3「120MPa」
拘束された部材の熱応力はσ=EαΔT=200×10³N/mm²×12×10⁻⁶×50=120N/mm²=120MPa(圧縮)。温度上昇時は伸びが拘束されるため圧縮応力となる。長さや断面積に依存しない点が特徴で、伸縮継手や可とう継手はこの応力を逃がすために設けられる。
問21直径dの中実丸棒の断面二次モーメントIとして正しいものはどれか。
- 1πd⁴/32
- 2πd⁴/16
- ✔πd⁴/64
- 4πd³/32
- 5πd³/16
解説:【正解】3「πd⁴/64」
中実円形断面ではI=πd⁴/64、断面係数Z=I/(d/2)=πd³/32、断面二次極モーメントIp=πd⁴/32、極断面係数Zp=πd³/16である。曲げにはZ、ねじりにはZpを用いる点を混同しないよう整理して覚える必要がある。
問22内圧pを受ける薄肉円筒(内径D、板厚t)に生じる円周応力(フープ応力)として正しいものはどれか。
- 1pD/(4t)
- 2pD/t
- ✔pD/(2t)
- 42pD/t
- 5pt/(2D)
解説:【正解】3「pD/(2t)」
薄肉円筒では円周応力σθ=pD/(2t)、軸方向応力σz=pD/(4t)であり、円周応力が軸方向応力の2倍となる。このため圧力容器は軸方向の割れ(周方向応力による破壊)を生じやすく、溶接線の配置や継手効率の設定において重要な考慮点となる。
問23軸径d、伝達トルクTのときの最大せん断応力として正しいものはどれか。
- 1T/(πd³)
- 216T/(πd⁴)
- 332T/(πd⁴)
- 432T/(πd³)
- ✔16T/(πd³)
解説:【正解】5「16T/(πd³)」
τmax=T/Zp、Zp=πd³/16であるからτmax=16T/(πd³)。ねじれ角はθ=TL/(GIp)、Ip=πd⁴/32で与えられる。軸径の3乗に反比例するため、わずかな軸径の増加が応力低減に大きく効く。
問24長さL、曲げ剛性EIの単純支持はりの中央に集中荷重Pが作用するときの最大たわみとして正しいものはどれか。
- 1PL³/(192EI)
- ✔PL³/(48EI)
- 3PL³/(3EI)
- 45PL⁴/(384EI)
- 5PL³/(8EI)
解説:【正解】2「PL³/(48EI)」
単純支持はり中央集中荷重ではδmax=PL³/(48EI)。片持ちはり自由端集中荷重はPL³/(3EI)、単純支持はり等分布荷重は5wL⁴/(384EI)、両端固定はり中央集中荷重はPL³/(192EI)である。境界条件が拘束的なほどたわみは小さくなる。
専門科目(電気)全100問中 6問を掲載
問253Ωと6Ωの抵抗を並列に接続したときの合成抵抗として正しいものはどれか。
解説:【正解】2「2Ω」
並列合成抵抗は1/R=1/3+1/6=1/2よりR=2Ω。2抵抗の並列では積和の公式R=R₁R₂/(R₁+R₂)=18/9=2Ωとしても求まる。並列合成抵抗は必ず最小の抵抗値より小さくなる点が検算の目安となる。
問26キルヒホッフの法則に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1第2法則は直流回路にのみ適用できる
- 2キルヒホッフの法則は非線形素子を含む回路には適用できない
- 3第2法則は電荷保存則に基づく
- ✔第1法則は節点に流入する電流の総和と流出する電流の総和が等しいとするものである
- 5第1法則は閉回路の起電力の総和と電圧降下の総和が等しいとするものである
解説:【正解】4「第1法則は節点に流入する電流の総和と流出する電流の総和が等しいとするものである」
第1法則(電流則)は節点における電荷保存を表し、第2法則(電圧則)は閉路一周でのエネルギー保存を表す。両法則は素子の線形・非線形を問わず成立する基本法則であり、交流回路でも瞬時値またはフェーザ表示で適用できる。
問27テブナンの定理に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1電源をすべて短絡してから電圧を求める定理である
- ✔回路を1つの電圧源と直列インピーダンスで置き換える定理である
- 3重ね合わせの理と同一の内容である
- 4非線形回路にも一般に適用できる
- 5回路を1つの電流源と並列抵抗で置き換える定理である
解説:【正解】2「回路を1つの電圧源と直列インピーダンスで置き換える定理である」
テブナンの定理は、線形回路の任意の2端子間を、開放端電圧V₀を起電力とし内部インピーダンスZ₀を直列にもつ等価電源で置き換えられるとするものである。電流源と並列抵抗で置き換えるのはノートンの定理であり、両者は相互に変換できる。
問28100Vの直流電源に10Ωの抵抗を接続したときの消費電力として正しいものはどれか。
- 110W
- 2100W
- ✔1000W
- 410000W
- 50.1W
解説:【正解】3「1000W」
I=V/R=100/10=10A、P=VI=100×10=1000W。あるいはP=V²/R=10000/10=1000W、P=I²R=100×10=1000Wのいずれでも同じ結果となる。電圧が2倍になれば電力は4倍になる(2乗に比例する)点が要点である。
問29コンデンサに関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1直列接続では合成容量は各容量より小さくなる
- 2並列接続では静電容量は加算される
- 3静電容量はC=εA/dで表される
- 4蓄えられるエネルギーはW=(1/2)CV²である
- ✔直流定常状態ではコンデンサに電流が流れ続ける
解説:【正解】5「直流定常状態ではコンデンサに電流が流れ続ける」
直流定常状態ではコンデンサは充電が完了して電流が流れず、開放(絶縁)と等価になる。逆にインダクタは直流定常で短絡と等価となる。コンデンサの直列・並列は抵抗と逆の関係になる点も混同しやすい。
問30RC直列回路の過渡現象に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1時定数はRやCと無関係である
- 2時定数はτ=R/Cである
- ✔時定数はτ=RCであり、大きいほど応答は遅い
- 4時定数はτ=C/Rである
- 5時定数の時間で電圧は定常値の100%に達する
解説:【正解】3「時定数はτ=RCであり、大きいほど応答は遅い」
RC回路の時定数はτ=RC[s]で、τで定常値の約63.2%、3τで約95%、5τで約99%に達する。RL回路の時定数はτ=L/Rである。時定数は回路の応答速度を表す基本量で、フィルタの遮断周波数fc=1/(2πRC)とも対応する。
専門科目(上下水道)全100問中 6問を掲載
問31水道施設の計画に用いる基本量に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1計画給水人口は計画年次における給水区域内の人口である
- 2浄水施設の能力は計画1日最大給水量を基準とする
- ✔計画1日最大給水量は計画1日平均給水量より小さい
- 4負荷率は1日平均給水量を1日最大給水量で除した値である
- 5計画1日最大給水量は計画1日平均給水量より大きい
解説:【正解】3「計画1日最大給水量は計画1日平均給水量より小さい」
計画1日最大給水量は年間で最も使用量が多い日の給水量であり、必ず計画1日平均給水量を上回る。取水・導水・浄水・送水・配水池の各施設は計画1日最大給水量を基準に計画し、配水管は時間変動を考慮した計画時間最大配水量で設計する。負荷率は平均/最大であり、値が高いほど施設の利用効率が良い。
問32計画給水人口10万人、1人1日最大給水量400L/人/日のときの計画1日最大給水量として正しいものはどれか。
- 14,000m³/日
- ✔40,000m³/日
- 3400,000m³/日
- 44,000,000m³/日
- 5400m³/日
解説:【正解】2「40,000m³/日」
100,000人×400L/人/日=40,000,000L/日=40,000m³/日。単位換算(1m³=1000L)を確実に行う。この値をもとに取水・浄水施設の能力を定め、さらに時間変動を考慮した計画時間最大配水量(通常は1日最大の1.3〜2.0倍を時間換算)で配水管を設計する。
問33水道の水源に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- ✔地下水は水質が安定しているため水質検査は不要である
- 2伏流水は河床の砂れき層を流れる水である
- 3ダム貯水池は季節的な流量変動を調整できる
- 4表流水は河川・湖沼等の地表水である
- 5地下水は一般に水温と水質が安定している
解説:【正解】1「地下水は水質が安定しているため水質検査は不要である」
地下水も硝酸性窒素、砒素、鉄・マンガン、揮発性有機化合物(VOC)などによる汚染の可能性があり、水質検査は不可欠である。また過剰揚水は地盤沈下や塩水化を招くため、持続可能な採取量の管理も必要となる。
問34水道法に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- ✔水道法には水質に関する規定は存在しない
- 2水道水質基準が定められている
- 3水道技術管理者の設置が求められる
- 4給水栓における残留塩素の保持が求められる
- 5水道事業は原則として市町村が経営するものとされてきた
解説:【正解】1「水道法には水質に関する規定は存在しない」
水道法は清浄な水の供給を目的とし、水質基準への適合義務、水質検査、消毒(残留塩素の保持)、施設基準、水道技術管理者の設置などを規定している。給水栓における残留塩素は遊離残留塩素0.1mg/L以上(結合残留塩素の場合0.4mg/L以上)を保持しなければならない。
問35水道の有収率・有効率に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1漏水が増えても有収率は変化しない
- 2有収率は100%を超えることがある
- 3有収率と有効率は同一の指標である
- 4有収率が低いほど経営効率が高い
- ✔有収率は料金徴収の対象となった水量を配水量で除した値である
解説:【正解】5「有収率は料金徴収の対象となった水量を配水量で除した値である」
有収率=有収水量/配水量であり、漏水や無効水量が多いほど低下する。有効率は有効水量(消火用水や公園用水など料金対象外だが有効に使われた水を含む)/配水量である。有収率の向上には漏水調査と管路更新が有効で、経営指標としても重視される。
問36水道施設の耐震化に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1応急給水拠点の整備が求められる
- ✔管路が破損しても断水は生じないため耐震化は不要である
- 3耐震継手管の採用が進められている
- 4配水池の耐震補強が行われる
- 5基幹管路の耐震適合率が指標として用いられる
解説:【正解】2「管路が破損しても断水は生じないため耐震化は不要である」
管路の破損は直ちに断水と大量の漏水を招き、復旧にも長期間を要する。過去の大地震では管路被害が最も広範な被害要因となっている。耐震化は、耐震継手ダクタイル鋳鉄管や高密度ポリエチレン管の採用、重要施設への配水ルートの多重化、緊急遮断弁の設置などにより進められる。
専門科目(環境)全100問中 6問を掲載
問37環境基準に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1事業者が遵守すべき法的義務としての規制基準である
- 2違反した事業者には罰則が科される
- 3環境基準は一度定めたら改定されない
- 4環境基準は排出口における濃度を定めたものである
- ✔人の健康の保護及び生活環境の保全のうえで維持されることが望ましい行政上の目標である
解説:【正解】5「人の健康の保護及び生活環境の保全のうえで維持されることが望ましい行政上の目標である」
環境基準は環境基本法第16条に基づく行政上の政策目標であり、直接に事業者を拘束する規制基準ではない。事業者を拘束するのは大気汚染防止法や水質汚濁防止法に基づく排出基準・排水基準である。環境基準は科学的知見の充実に応じて改定される。
問38環境基本法と環境基本計画に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- ✔環境基本法は地球環境問題を対象外としている
- 2環境基準の設定根拠となる法律である
- 3環境基本計画は政府全体の環境保全施策の基本方向を示す
- 4環境基本計画はおおむね6年ごとに見直される
- 5環境基本法は公害対策基本法と自然環境保全法の一部を発展的に統合した法律である
解説:【正解】1「環境基本法は地球環境問題を対象外としている」
環境基本法は、公害と自然破壊に加え、地球温暖化やオゾン層破壊などの地球環境問題への対応を明確に位置づけている。基本理念として、環境の恵沢の享受と継承、持続的発展が可能な社会の構築、国際的協調による地球環境保全の3つを掲げる。
問39大気汚染防止法に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1揮発性有機化合物(VOC)の排出規制がある
- 2一定地域では総量規制が適用される
- 3ばいじんや有害物質の排出基準がある
- 4ばい煙発生施設からの硫黄酸化物にはK値規制が適用される
- ✔移動発生源(自動車)は大気汚染防止法の対象外である
解説:【正解】5「移動発生源(自動車)は大気汚染防止法の対象外である」
大気汚染防止法は自動車排出ガスについても許容限度を定めており、これを踏まえて道路運送車両法の保安基準が設定される。K値規制は煙突高さと排出量から地上濃度を抑える方式で、K値が小さいほど規制が厳しい。VOCは法規制と事業者の自主的取組を組み合わせるベストミックス方式で削減が図られた。
問40水質汚濁防止法の総量規制に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1濃度規制だけでは水質改善が不十分な水域に適用される
- ✔総量規制は排出濃度のみを規制する方式である
- 3東京湾、伊勢湾、瀬戸内海が指定水域である
- 4指定地域内の特定事業場に総量規制基準が適用される
- 5COD、窒素、りんが対象項目である
解説:【正解】2「総量規制は排出濃度のみを規制する方式である」
総量規制は汚濁負荷量(濃度×水量)の総和を削減する方式である。濃度規制だけでは、希釈により基準を満たしつつ負荷総量が増えることを防げないため、閉鎖性水域では総量規制が導入されている。生活排水対策や面源負荷対策と一体で進められる。
問41悪臭防止法に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1複合臭には臭気指数規制が有効である
- ✔臭気指数規制は機器分析のみで判定する方式である
- 3特定悪臭物質の濃度による規制方式がある
- 4規制地域は都道府県知事等が指定する
- 5臭気指数による規制方式がある
解説:【正解】2「臭気指数規制は機器分析のみで判定する方式である」
臭気指数規制は人の嗅覚を用いる嗅覚測定法(三点比較式臭袋法)により、においが感じられなくなるまでの希釈倍数から求める。多数の物質が混じり合った複合臭を人の感覚に即して評価できる点が、22物質に限定される特定悪臭物質の濃度規制に対する利点である。
問42化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1第一種特定化学物質は製造・輸入が原則禁止される
- 2新規化学物質の事前審査制度がある
- 3優先評価化学物質にはリスク評価が行われる
- 4難分解性・高蓄積性・長期毒性が判定の観点となる
- ✔既に流通している化学物質は一切審査の対象とならない
解説:【正解】5「既に流通している化学物質は一切審査の対象とならない」
既存化学物質についても、製造・輸入数量の届出、スクリーニング評価による優先評価化学物質の指定、段階的なリスク評価という仕組みが2009年改正で導入されている。第一種特定化学物質はPCBやPFOSなど、難分解性・高蓄積性・長期毒性を有する物質である。
専門科目(情報)全100問中 6問を掲載
問43命令パイプラインに関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1命令の実行を複数のステージに分割して並行処理する
- ✔パイプライン化により個々の命令の実行時間(レイテンシ)が短縮される
- 3スループットの向上に寄与する
- 4分岐命令は制御ハザードの原因となる
- 5データ依存はデータハザードの原因となる
解説:【正解】2「パイプライン化により個々の命令の実行時間(レイテンシ)が短縮される」
パイプラインは複数命令を重ねて処理することで単位時間あたりの処理命令数(スループット)を高める技術であり、1命令の完了までに要する時間(レイテンシ)はむしろステージ分割のオーバヘッドでわずかに増える。ハザード対策には分岐予測、フォワーディング、ストールが用いられる。
問44RISCとCISCに関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1RISCはパイプライン化に適する
- 2RISCは命令を単純化し固定長とする傾向がある
- ✔RISCは1命令あたりの機能が豊富で命令数が少なくて済む
- 4CISCは複雑で可変長の命令をもつ傾向がある
- 5RISCはレジスタを多く備える傾向がある
解説:【正解】3「RISCは1命令あたりの機能が豊富で命令数が少なくて済む」
1命令で複雑な処理を行うのはCISCの特徴である。RISCは命令を単純化・固定長化して1クロックでの実行とパイプライン化を容易にする代わりに、同じ処理に要する命令数は増える傾向がある。ARMやRISC-VがRISC系の代表例である。
問45キャッシュメモリのマッピング方式に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1ダイレクトマップ方式は競合性ミスが生じやすい
- 2セットアソシアティブ方式は両者の中間的な方式である
- 3ダイレクトマップ方式は構成が単純で高速である
- ✔フルアソシアティブ方式は比較回路が単純で最も安価に実現できる
- 5フルアソシアティブ方式は任意の位置に配置できる
解説:【正解】4「フルアソシアティブ方式は比較回路が単純で最も安価に実現できる」
フルアソシアティブ方式は全エントリのタグを同時比較する必要があるため、比較回路が大規模かつ高価になる。このため実用的なキャッシュでは2〜16ウェイ程度のセットアソシアティブ方式が採用されることが多い。ダイレクトマップは同一インデックスへの競合によるミスが生じやすい。
問46キャッシュの書込み方式に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1ライトバックは書込み時に常に主記憶も更新する方式である
- 2ライトスルーは主記憶への書込みを遅延させる方式である
- 3両方式に一貫性(コヒーレンシ)の考慮は不要である
- 4ライトスルーはライトバックより主記憶へのアクセス回数が少ない
- ✔ライトバックはキャッシュのみを更新し、追い出し時に主記憶へ書き戻す方式である
解説:【正解】5「ライトバックはキャッシュのみを更新し、追い出し時に主記憶へ書き戻す方式である」
ライトスルーは書込みのたびに主記憶も更新するため一貫性の管理は容易だがバス帯域を消費する。ライトバックはキャッシュのみを更新し、ダーティなブロックの追い出し時に書き戻すため主記憶アクセスが少ないが、マルチプロセッサではキャッシュコヒーレンシ制御が必要となる。
問47仮想記憶に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1TLBはアドレス変換を高速化する
- 2ページテーブルにより対応付けを管理する
- ✔スラッシングはページフォールトが極端に減少した状態を指す
- 4論理アドレスを物理アドレスに変換する
- 5ページフォールト時に補助記憶からページを読み込む
解説:【正解】3「スラッシングはページフォールトが極端に減少した状態を指す」
スラッシングは主記憶が不足してページの入替えが頻発し、実質的な処理がほとんど進まなくなる状態である。ページフォールトが極端に増加した状態であり、対策は主記憶の増設、多重度の低下、ワーキングセットに基づくメモリ割当てである。
問48ページ置換アルゴリズムに関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1OPT(最適)方式は将来の参照を前提とするため実装できない
- ✔LRUではベラディの異常が必ず生じる
- 3LRUは最後に参照されてから最も時間が経過したページを追い出す
- 4FIFOは最も古く読み込んだページを追い出す
- 5FIFOではベラディの異常(フレーム数増加でフォールトが増える)が生じ得る
解説:【正解】2「LRUではベラディの異常が必ず生じる」
LRUはスタックアルゴリズムに属し、フレーム数を増やせばページフォールトが増えないことが保証されるため、ベラディの異常は生じない。ベラディの異常が生じ得るのはFIFOなどスタックアルゴリズムでない方式である。
専門科目(応用理学)全100問中 6問を掲載
問49特殊相対性理論に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1質量とエネルギーは等価である
- 2真空中の光速はどの慣性系でも一定である
- 3運動方向の長さは静止系から見て収縮する
- 4運動する物体の時間は静止系から見て遅れて進む
- ✔物体は加速すれば光速を超えることができる
解説:【正解】5「物体は加速すれば光速を超えることができる」
静止質量をもつ物体を光速まで加速するには無限大のエネルギーが必要となるため、光速を超えることはできない。E=mc²の質量エネルギー等価性、時間の遅れ、ローレンツ収縮はいずれも光速不変の原理から導かれる帰結である。
問50量子力学に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- ✔巨視的な物体では不確定性原理が日常的に観測できる
- 2不確定性原理により位置と運動量を同時に厳密に決定できない
- 3エネルギー準位は離散的な値をとる場合がある
- 4電子は波動性と粒子性を併せもつ
- 5ド・ブロイ波長はλ=h/pで表される
解説:【正解】1「巨視的な物体では不確定性原理が日常的に観測できる」
プランク定数hは約6.6×10⁻³⁴J·sと極めて小さいため、巨視的な物体の不確定性は観測不能なほど微小となる。量子効果が顕在化するのは原子・分子スケールである。ド・ブロイ波長も質量が大きいほど短くなり、波動性は現れない。
問51光電効果に関する記述として最も適切なものはどれか。
- 1放出される電子の運動エネルギーは光の強度に比例する
- ✔入射光の振動数が限界振動数以上のときに電子が放出される
- 3光の強度を上げれば振動数によらず電子が放出される
- 4光電効果は光の波動性のみで説明できる
- 5限界振動数は金属の種類によらず一定である
解説:【正解】2「入射光の振動数が限界振動数以上のときに電子が放出される」
光電効果では、限界振動数(仕事関数に対応)未満の光ではいくら強度を上げても電子は放出されず、放出電子の最大運動エネルギーは振動数のみで決まる(E=hν−W)。これは光がエネルギー量子(光子)として振る舞うことの証拠であり、アインシュタインが説明した。
問52放射性崩壊に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1β⁻崩壊では電子が放出され原子番号が1増える
- ✔半減期は温度や圧力を変えることで自由に制御できる
- 3γ線は電磁波である
- 4α崩壊ではヘリウム原子核が放出される
- 5半減期は核種に固有の値である
解説:【正解】2「半減期は温度や圧力を変えることで自由に制御できる」
放射性崩壊は原子核内の現象であり、温度、圧力、化学結合状態といった外的条件にほとんど影響されない。この性質により、半減期を利用した放射年代測定が信頼できる時計として機能する。
問53半減期30年の放射性核種が120年経過したとき、残存する量は当初の何分の1か。
解説:【正解】2「1/16」
経過時間/半減期=120/30=4であるから、残存率は(1/2)⁴=1/16。放射能は指数関数的に減衰し、N=N₀(1/2)^(t/T)で表される。半減期の10倍の時間で約1/1000にまで減少する。
問54原子核に関する記述として最も不適切なものはどれか。
- 1核分裂では重い核が分裂しエネルギーを放出する
- 2鉄付近の核子あたり結合エネルギーが最大である
- 3核融合では軽い核が融合しエネルギーを放出する
- ✔核子あたり結合エネルギーは原子番号が大きいほど単調に増加する
- 5質量欠損に相当するエネルギーが結合エネルギーである
解説:【正解】4「核子あたり結合エネルギーは原子番号が大きいほど単調に増加する」
核子あたりの結合エネルギーは鉄(質量数56付近)で最大となり、それより重い核でも軽い核でも小さくなる。この曲線の形が、軽い核の融合と重い核の分裂の双方でエネルギーが放出される理由を説明する。