分野別問題(解説つき)

歯科技工士国家試験|分野別 問題インデックス

最終更新:2026年8月11日

歯科技工士国家試験は8科目から出題されます。分野別に代表問題を掲載しています。全1000問をまとめて解くならトレーナーへ進んでください。

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歯科理工学全236問中 8問を掲載

問1
超硬質石膏の混水比として最も適切なのはどれか。
  • 10.12
  • ✔0.22
  • 30.35
  • 40.50
  • 50.65
解説:混水比は普通石膏 約0.50、硬質石膏 約0.28~0.30、超硬質石膏 約0.22~0.24。混水比が小さいほど硬化体は緻密になり、圧縮強さと硬化膨張が大きくなる。
問2
石膏の硬化膨張が最も大きくなる操作はどれか。
  • 1混水比を大きくする
  • ✔混水比を小さくする
  • 3練和水の温度を高くする
  • 4硬化遅延剤を加える
  • 5練和時間を短くする
解説:水の量が少ないほど二水石膏の結晶が密に絡み合い、硬化膨張・強さともに増加する。逆に混水比を大きくすると膨張は減少するが、気泡が増え強度は低下する。
問3
石膏の硬化遅延剤として用いられるのはどれか。
  • 1塩化ナトリウム(2%)
  • 2硫酸カリウム
  • 3硫酸カルシウム二水和物
  • ✔ホウ砂
  • 5テレビン油
解説:ホウ砂(四ホウ酸ナトリウム)とクエン酸塩は代表的な硬化遅延剤。硫酸カリウム・少量の食塩・二水石膏(スラリーウォーター)は硬化促進剤として働く。
問4
日本産業規格(JIS)で硬質石膏に分類されるのはどれか。
  • 11種
  • 22種
  • ✔3種
  • 44種
  • 55種
解説:JISの歯科用石膏は 1種:印象用、2種:普通石膏、3種:硬質石膏、4種:超硬質石膏、5種:高膨張型超硬質石膏。作業模型には主に4種が用いられる。
問5
アルジネート印象材の硬化反応で反応剤として働くのはどれか。
  • 1リン酸ナトリウム
  • 2ケイ藻土
  • 3酸化亜鉛
  • 4アルギン酸ナトリウム
  • ✔硫酸カルシウム
解説:アルギン酸ナトリウムに硫酸カルシウム(反応剤)が作用し、不溶性のアルギン酸カルシウムを生じてゲル化する。リン酸ナトリウムは反応を遅らせる硬化調整剤。
問6
加熱すると流動性を示し、冷却するとゲル化する可逆性の印象材はどれか。
  • ✔寒天印象材
  • 2アルジネート印象材
  • 3ポリサルファイドゴム印象材
  • 4付加型シリコーンゴム印象材
  • 5酸化亜鉛ユージノール印象材
解説:寒天は温度変化のみでゾル⇔ゲルが可逆的に変化するハイドロコロイド。アルジネートは化学反応による非可逆性ハイドロコロイドである。
問7
付加型シリコーンゴム印象材の硬化時に発生することがある副生成物はどれか。
  • 1二酸化炭素
  • 2酸素
  • 3エタノール
  • 4アンモニア
  • ✔水素
解説:付加型は原則副生成物を生じないが、条件により微量の水素ガスが発生し石膏面に気泡を生じることがある。そのため注入まで一定時間おく。縮合型ではエタノールが発生する。
問8
印象材のうち永久ひずみが最も小さく、寸法安定性に優れるのはどれか。
  • 1印象用石膏
  • 2アルジネート印象材
  • ✔付加型シリコーンゴム印象材
  • 4モデリングコンパウンド
  • 5寒天印象材
解説:付加型シリコーンゴム(ビニルポリシロキサン)は永久ひずみが小さく、副生成物もほとんど生じないため経時的な寸法変化が少ない。精密印象に適する。

歯の解剖学全116問中 8問を掲載

問1
永久歯の総歯数はどれか。
  • 120歯
  • 224歯
  • 328歯
  • ✔32歯
  • 536歯
解説:永久歯は上下左右各8歯(中切歯・側切歯・犬歯・第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯・第二大臼歯・第三大臼歯)で計32歯。第三大臼歯を除くと28歯。
問2
乳歯の総歯数はどれか。
  • 116歯
  • 218歯
  • ✔20歯
  • 424歯
  • 528歯
解説:乳歯は上下左右各5歯(乳中切歯・乳側切歯・乳犬歯・第一乳臼歯・第二乳臼歯)で計20歯。乳歯には小臼歯に相当する歯がない。
問3
歯根が最も長い永久歯はどれか。
  • 1下顎側切歯
  • 2上顎中切歯
  • ✔上顎犬歯
  • 4上顎第一小臼歯
  • 5下顎第二大臼歯
解説:上顎犬歯は歯根長が最も長く、歯全体の長さも最大級。強い咬合力を支え、側方運動時の犬歯誘導を担う重要な歯である。
問4
上顎第一大臼歯の歯根数はどれか。
  • 11根
  • 22根
  • ✔3根
  • 44根
  • 55根
解説:上顎大臼歯は近心頬側根・遠心頬側根・口蓋根の3根。下顎大臼歯は近心根・遠心根の2根が基本形である。
問5
下顎第一大臼歯の咬頭数として一般的なのはどれか。
  • 13咬頭
  • 24咬頭
  • ✔5咬頭
  • 46咬頭
  • 57咬頭
解説:下顎第一大臼歯は近心頬側・遠心頬側・遠心・近心舌側・遠心舌側の5咬頭が典型。下顎第二大臼歯は4咬頭が多い。
問6
上顎第一大臼歯の近心舌側咬頭にみられることがある結節はどれか。
  • 1臼傍結節
  • 2棘突起
  • ✔カラベリー結節
  • 4中心結節
  • 5介在結節
解説:カラベリー結節(カラベリー歯尖)は上顎第一大臼歯・上顎第二乳臼歯の近心舌側咬頭舌側面に現れる結節。日本人での出現頻度は比較的低い。
問7
上顎第一小臼歯の歯根の特徴で正しいのはどれか。
  • 1近心根と遠心根に分かれる
  • 2歯根が存在しない
  • 33根である
  • ✔2根(頬側根・口蓋根)に分岐することが多い
  • 5常に単根である
解説:上顎第一小臼歯は頬側根と口蓋根の2根に分岐する頻度が高い。上顎第二小臼歯や下顎小臼歯は通常単根である。
問8
乳歯の永久歯と比較した形態的特徴で正しいのはどれか。
  • ✔歯頸部の狭窄が著明である
  • 2歯根が太く短い
  • 3エナメル質が厚い
  • 4歯冠が細長い
  • 5髄室が小さい
解説:乳歯は歯頸部の狭窄が強く、歯頸隆線が発達している。エナメル質・象牙質は薄く、髄室は相対的に大きい。歯根は細く長く、離開度が大きい。

顎口腔機能学全76問中 8問を掲載

問1
咀嚼筋に含まれないのはどれか。
  • 1内側翼突筋
  • ✔胸鎖乳突筋
  • 3咬筋
  • 4側頭筋
  • 5外側翼突筋
解説:咀嚼筋は咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋の4つで、いずれも三叉神経第3枝支配。胸鎖乳突筋は頸部の筋で副神経支配である。
問2
下顎を前方へ移動させる際に主に働く筋はどれか。
  • 1口輪筋
  • ✔外側翼突筋
  • 3咬筋
  • 4側頭筋後部
  • 5顎二腹筋後腹
解説:外側翼突筋(下頭)は下顎頭を前下方へ引き、前方運動・開口の初期・側方運動に関与する。側頭筋後部線維は逆に下顎を後方へ引く。
問3
側方運動時に下顎頭が前内下方へ移動する側はどれか。
  • 1移動しない
  • ✔平衡側
  • 3作業側
  • 4下顎頭は後方へ移動する
  • 5両側
解説:側方運動では平衡側(非作業側)の下顎頭が前内下方へ大きく滑走し、作業側の下顎頭はほぼその場で回転しつつ側方へわずかに移動(ベネット運動)する。
問4
ベネット角(側方顆路角)の平均値に最も近いのはどれか。
  • 1約5度
  • ✔約15度
  • 3約33度
  • 4約45度
  • 5約60度
解説:ベネット角は平衡側顆路が矢状面となす角で平均約15度。矢状顆路傾斜角は平均約33度、切歯路傾斜角は平均約45~60度とされる。
問5
前方運動時に上下顎臼歯部に生じる空隙を何というか。
  • ✔クリステンセン現象
  • 2咬頭嵌合
  • 3ベネット運動
  • 4スピー彎曲
  • 5調節彎曲
解説:下顎を前方へ滑走させると下顎頭が関節結節に沿って前下方へ移動し、臼歯部に楔状空隙(矢状クリステンセン現象)が生じる。側方運動時のものは側方クリステンセン現象。
問6
矢状面にみられる咬合彎曲はどれか。
  • 1ウィルソン彎曲
  • 2側方彎曲
  • 3モンソンカーブの前頭断
  • ✔スピー彎曲
  • 5調節彎曲
解説:スピー彎曲は矢状面(側方からみた前後的)彎曲、ウィルソン彎曲は前頭面(左右的)彎曲。両者を球面としてとらえたものがモンソン球面説。
問7
鼻翼下縁と耳珠上縁を結ぶ平面はどれか。
  • 1フランクフルト平面
  • 2咬合平面
  • 3下顎平面
  • ✔カンペル平面
  • 5眼耳平面
解説:カンペル平面(鼻聴道線)は咬合平面とほぼ平行とされ、全部床義歯の咬合平面設定の基準に用いる。フランクフルト平面は眼窩下縁と外耳道上縁を結ぶ。
問8
下顎安静位における上下顎歯間の空隙(安静空隙)の平均値はどれか。
  • 10mm
  • ✔2~3mm
  • 36~8mm
  • 410mm前後
  • 515mm前後
解説:安静空隙(フリーウェイスペース)は平均2~3mm。全部床義歯で咬合高径を決定する際、この空隙を確保しないと疼痛や違和感の原因となる。

有床義歯技工学全211問中 8問を掲載

問1
上顎全部床義歯の後縁の位置を決定する基準となるのはどれか。
  • 1上顎結節前縁
  • ✔ハムラーノッチとアーライン
  • 3レトロモラーパッド
  • 4切歯乳頭
  • 5顎舌骨筋線
解説:上顎義歯後縁は左右のハムラーノッチを結び、軟口蓋の可動域境界であるアーライン(振動線)に沿って設定する。過度に後方へ延ばすと嘔吐反射を誘発する。
問2
下顎全部床義歯の遠心の限界を示す解剖学的指標はどれか。
  • 1切歯乳頭
  • 2口蓋小窩
  • 3上顎結節
  • 4翼突下顎ヒダ
  • ✔レトロモラーパッド
解説:下顎義歯の遠心限界はレトロモラーパッドで、その前1/2~全部を被覆する。また咬合平面の高さの基準としても用いられる重要な指標である。
問3
全部床義歯製作で個人トレーを用いる目的として正しいのはどれか。
  • 1人工歯排列の基準とする
  • 2義歯床の完成形態とする
  • 3咬合採得を行う
  • 4概形印象を採得する
  • ✔均一な印象材の厚みで精密印象を採得する
解説:個人トレーは研究模型上で製作し、印象材の厚みを均一(1~2mm程度)に保つ。辺縁形成(筋形成)を行うことで機能時の粘膜可動域を印象に反映できる。
問4
咬合床(咬合堤)の役割として正しくないのはどれか。
  • 1リップサポートの付与
  • ✔義歯の最終研磨
  • 3咬合高径の決定
  • 4水平的顎位の記録
  • 5仮想咬合平面の設定
解説:咬合床は顎間関係を記録し、人工歯排列の基準を与える装置。研磨は重合後の義歯に対して行う操作であり、咬合床の役割ではない。
問5
上顎前歯部の人工歯排列で仮想咬合平面に接するのはどれか。
  • ✔中切歯の切縁と犬歯の尖頭
  • 2中切歯と犬歯の切縁
  • 3すべての前歯の基底面
  • 4犬歯の歯頸部
  • 5側切歯の切縁のみ
解説:上顎中切歯切縁と犬歯尖頭は咬合平面に接し、側切歯切縁は約1mm離す。この配置により自然な前歯部の彎曲(スマイルライン)が得られる。
問6
下顎人工歯のうち仮想咬合平面に接しないのはどれか。
  • 1第二小臼歯の舌側咬頭
  • ✔第一大臼歯の遠心頬側咬頭
  • 3第二小臼歯の頬側咬頭
  • 4第一大臼歯の近心頬側咬頭
  • 5第一小臼歯の頬側咬頭
解説:下顎第一大臼歯は近心頬側咬頭が咬合平面に接し、遠心頬側咬頭・遠心咬頭は離開してスピー彎曲を形成する。第二大臼歯はすべて離開する。
問7
陶歯とレジン歯を比較したとき、陶歯の特徴はどれか。
  • 1比重が小さい
  • ✔耐摩耗性に優れるが咬合調整が難しい
  • 3調整・削合が容易である
  • 4義歯床との結合が化学的である
  • 5耐摩耗性に劣る
解説:陶歯は耐摩耗性・色調安定性に優れるが、脆く咬合音が生じやすい。床との結合は機械的嵌合(ピンやホール)による。レジン歯は床と化学的に結合し調整が容易。
問8
レジン重合後にみられる咬合の狂いに対して行う操作はどれか。
  • 1研磨のみ
  • 2再排列のみ
  • 3リベース
  • ✔削合(咬合調整)
  • 5リライン
解説:重合収縮や埋没・流ろう時の変形により咬合誤差が生じる。咬合器に再装着(リマウント)して削合を行い、咬頭嵌合と滑走運動時の接触を調整する。

歯冠修復技工学全211問中 8問を掲載

問1
支台歯のフィニッシングラインのうち、明瞭な直角の段差をもつ形態はどれか。
  • ✔ショルダー
  • 2ベベル
  • 3ナイフエッジ
  • 4シャンファー
  • 5フェザーエッジ
解説:ショルダーは約90度の明瞭な段差で、陶材の厚みを確保できるためジャケットクラウンやポーセレンマージンに適する。シャンファーは丸みのある移行形態。
問2
スプルー線を植立する際の原則として正しいのはどれか。
  • ✔肉厚部に、鋳造体へ金属が流れやすい方向で植立する
  • 2最も薄い部位に細く植立する
  • 3必ず咬合面中央に直角に植立する
  • 4長さは10cm以上とする
  • 5本数は常に3本以上とする
解説:スプルーはパターンの最も肉厚な部位に、湯流れを妨げない角度で植立する。細すぎたり鋭角に曲げると湯回り不良や引け巣(収縮巣)の原因となる。
問3
鋳造収縮の補償に利用されるのはどれか。
  • 1ワックスの熱収縮
  • 2石膏の硬化遅延
  • ✔埋没材の膨張
  • 4金属の焼鈍
  • 5レジンの重合収縮
解説:金属は凝固・冷却時に収縮する(金合金で約1.4%、コバルトクロムで約2%)。この収縮量を埋没材の硬化膨張・吸水膨張・加熱膨張の総和で補償し適合を得る。
問4
メタルセラミッククラウンの金属フレームの最小厚さとして一般的なのはどれか。
  • 10.05mm
  • 20.1mm
  • ✔0.3~0.5mm
  • 41.5mm
  • 52.0mm
解説:陶材焼付用のメタルフレームは0.3~0.5mm程度の均一な厚みが必要。薄すぎると焼成時に変形し、厚すぎると陶材の築盛スペースが不足して審美性を損なう。
問5
陶材の築盛順序として正しいのはどれか。
  • 1オペーク→エナメル→デンチン
  • 2デンチン→エナメル→オペーク
  • ✔オペーク→デンチン→エナメル
  • 4エナメル→デンチン→オペーク
  • 5デンチン→オペーク→エナメル
解説:オペーク陶材で金属色を遮蔽し金属と結合させ、次にデンチン(ボディ)陶材で歯冠形態と基本色を、最後にエナメル(切端)陶材で透明感を与える。
問6
陶材と金属の結合に最も寄与するのはどれか。
  • 1機械的嵌合のみ
  • 2接着性レジンによる結合
  • 3磁力
  • 4静電気力
  • ✔金属表面の酸化膜を介した化学的結合
解説:金属表面に形成される薄い酸化膜(卑金属元素由来)がオペーク陶材と化学的に結合する。これに機械的嵌合と圧縮応力が加わって強固な結合が得られる。
問7
陶材の焼成収縮率として一般的なのはどれか。
  • 1約50%
  • 2約5%
  • 3収縮しない
  • ✔約20%
  • 5約1%
解説:陶材は焼成により粉末粒子間の空隙が減少し、20%前後の大きな収縮を示す。そのため大きめに築盛し、複数回の焼成で形態を修正する。
問8
ポンティック基底面形態のうち、顎堤粘膜と接触しないのはどれか。
  • 1偏側型
  • 2リッジラップ型
  • 3オベイト型
  • 4船底型
  • ✔離底型
解説:離底型は顎堤と接触せず清掃性に最も優れるが審美性に劣り、主に下顎臼歯部に用いる。オベイト型は顎堤に陥凹を形成して接触させ審美性が最も高い。

矯正歯科技工学全71問中 8問を掲載

問1
形状記憶性と超弾性を示し、レベリング初期に用いられる矯正用線はどれか。
  • 1コバルトクロムニッケル合金線
  • 2金合金線
  • ✔ニッケルチタン合金線
  • 4ステンレス鋼線
  • 5チタンモリブデン合金線
解説:ニッケルチタン合金線は超弾性により広い範囲で持続的な弱い力を発揮し、初期のレベリングに適する。屈曲やろう付けが困難な点が欠点。
問2
矯正用線を繰り返し屈曲した際に硬さが増し、もろくなる現象はどれか。
  • 1応力緩和
  • ✔加工硬化
  • 3超弾性
  • 4時効硬化
  • 5焼鈍
解説:冷間加工により転位が蓄積して加工硬化(ひずみ硬化)が起こる。過度の屈曲は破折を招くため、屈曲は最小限の回数で正確に行う。
問3
床矯正装置において歯列の側方拡大に用いられるのはどれか。
  • 1唇側線
  • 2ホーレータイプの床
  • 3アダムスクラスプ
  • 4バイトプレート
  • ✔拡大ネジ(スクリュー)
解説:拡大ネジは正中部に埋入し、患者または術者が定期的に回転させて床を分割拡大する。1回転で約0.8~1.0mm拡大するタイプが一般的。
問4
アダムスクラスプの維持部が入る位置はどれか。
  • 1隣接面接触点
  • 2歯肉溝内
  • ✔近遠心の頬側歯頸部アンダーカット
  • 4咬合面中央
  • 5舌側歯頸部のみ
解説:アダムスクラスプは近遠心の頬側歯頸部アンダーカットにアローヘッド(矢尻)を入れて強い維持を得る。0.7mm前後のステンレス鋼線で製作される。
問5
動的矯正治療後の後戻り防止に用いられる可撤式装置はどれか。
  • 1フェイスマスク
  • 2急速拡大装置
  • ✔ホーレーリテーナー
  • 4ヘッドギア
  • 5リンガルアーチ
解説:ホーレータイプリテーナーは唇側線とクラスプ、床からなる代表的な可撤式保定装置。保定は歯周組織の再構築が完了するまで十分な期間が必要である。
問6
上顎大臼歯を遠心へ移動させる際に用いる顎外固定装置はどれか。
  • 1クワドヘリックス
  • 2拡大床
  • 3バイオネーター
  • ✔ヘッドギア
  • 5リンガルアーチ
解説:ヘッドギアは頭部や頸部を固定源(顎外固定)とし、上顎大臼歯の遠心移動や上顎骨の前方成長抑制に用いる。牽引方向によりハイプル・ローブルなどに分かれる。
問7
リンガルアーチ(舌側弧線装置)の構成要素はどれか。
  • ✔バンド・主線・補助弾線
  • 2ブラケット・アーチワイヤー・結紮線
  • 3唇側線・床・拡大ネジ
  • 4ヘッドキャップ・アウターボウ
  • 5スクリュー・レスト
解説:リンガルアーチは大臼歯に装着したバンドと舌側の主線、目的歯に作用させる補助弾線からなる。個々の歯の傾斜移動や保隙に用いられる。
問8
マルチブラケット装置でアーチワイヤーを保持する装置はどれか。
  • 1フック
  • 2バンド
  • 3レスト
  • ✔ブラケット
  • 5クラスプ
解説:ブラケットは歯面に接着され、スロットにアーチワイヤーを収めて三次元的な歯の移動(トルク・アンギュレーション・イン&アウト)を可能にする。

小児歯科技工学全38問中 8問を掲載

問1
乳臼歯の早期喪失時に、隣在歯の近心移動を防ぐ固定式保隙装置はどれか。
  • 1ヘッドギア
  • 2バイオネーター
  • ✔クラウンループ
  • 4ホーレーリテーナー
  • 5拡大床
解説:クラウンループは支台となる乳歯に既製金属冠を装着し、ループで欠損部の空隙を保持する。バンドを用いる場合はバンドループと呼ぶ。
問2
第一大臼歯萌出前に第二乳臼歯が喪失した場合に用いる保隙装置はどれか。
  • 1ナンスのホールディングアーチ
  • 2バンドループ
  • 3リンガルアーチ
  • ✔ディスタルシュー
  • 5可撤保隙装置
解説:ディスタルシュー(遠心誘導装置)は歯槽骨内に延長部を埋入し、未萌出の第一大臼歯を正しい位置へ誘導する。萌出後は他の保隙装置へ移行する。
問3
上顎で口蓋部のボタンを固定源とし、大臼歯の近心移動を防ぐ装置はどれか。
  • ✔ナンスのホールディングアーチ
  • 2クラウンループ
  • 3リンガルアーチ
  • 4ディスタルシュー
  • 5バイトプレート
解説:ナンスのホールディングアーチは口蓋前方部のレジンボタン(パラタルボタン)を固定源とし、両側大臼歯の近心移動を防止する。上顎に用いられる。
問4
既製乳歯冠(乳歯用金属冠)の主な材質はどれか。
  • 1純金
  • 2銀合金鋳造体
  • 3チタン
  • 4コバルトクロム鋳造体
  • ✔ステンレス鋼
解説:既製乳歯冠は主にステンレス鋼製で、コンタリングとクリンピングによって歯頸部形態を調整し、セメント合着する。う蝕の多い乳臼歯に広く用いられる。
問5
保隙の主な目的はどれか。
  • 1歯の色調を改善する
  • 2咬合高径を挙上する
  • ✔永久歯の萌出スペースを確保する
  • 4乳歯のう蝕を治療する
  • 5顎骨の成長を抑制する
解説:乳歯が早期に喪失すると隣在歯が移動して空隙が縮小し、後継永久歯の萌出余地が失われる。保隙はこの空隙を維持し正常な咬合の育成を図る処置である。
問6
側方歯群において乳歯の歯冠幅径の総和が後継永久歯より大きいことで生じる余剰空隙はどれか。
  • ✔リーウェイスペース
  • 2霊長空隙
  • 3発育空隙
  • 4ターミナルプレーン
  • 5フリーウェイスペース
解説:乳犬歯・第一乳臼歯・第二乳臼歯の幅径合計は、犬歯・第一小臼歯・第二小臼歯の合計より大きい。この差(片側で上顎約0.9mm、下顎約1.7mm)が叢生の緩和に働く。
問7
乳歯列期の上下第二乳臼歯遠心面の前後的関係を表す用語はどれか。
  • ✔ターミナルプレーン
  • 2被蓋関係
  • 3リーウェイスペース
  • 4スピー彎曲
  • 5オーバージェット
解説:ターミナルプレーンは垂直型・近心階段型・遠心階段型に分けられ、第一大臼歯の咬合関係の成立に影響する重要な診断指標である。
問8
可撤保隙装置の利点として正しいのはどれか。
  • 1患者の協力が不要である
  • 2紛失の心配がない
  • 3成長発育に影響しない
  • 4装着感が最もよい
  • ✔清掃が容易で咀嚼機能や審美性を回復しやすい
解説:可撤保隙装置は清掃性に優れ、複数歯欠損でも咀嚼・審美・発音の回復が可能。一方で患者の協力度に依存し、紛失や不使用のリスクがある。

歯科技工士関係法規全41問中 8問を掲載

問1
歯科技工士の免許を与えるのはどれか。
  • 1日本歯科技工士会会長
  • 2都道府県知事
  • 3市町村長
  • 4文部科学大臣
  • ✔厚生労働大臣
解説:歯科技工士法により、免許は国家試験に合格した者に対し厚生労働大臣が与え、歯科技工士名簿に登録することによって行われる。
問2
歯科技工指示書の保存期間はどれか。
  • 11年
  • 25年
  • 36か月
  • 43年
  • ✔2年
解説:歯科技工所の管理者は、当該技工が終了した日から起算して2年間、歯科技工指示書を保存しなければならない(歯科技工士法第19条)。
問3
歯科技工士が行うことができない行為はどれか。
  • 1矯正装置の製作
  • 2歯冠修復物の製作
  • 3義歯の製作
  • ✔患者の口腔内での印象採得
  • 5模型の製作
解説:印象採得・咬合採得・試適・装着など患者の口腔内で行う行為は歯科医師のみが行える。歯科技工士の業務は特定人の口腔内以外での技工作業に限られる。
問4
歯科技工所を開設した者が届け出る先はどれか。
  • 1日本歯科医師会
  • 2厚生労働大臣
  • ✔都道府県知事(保健所設置市等では市長・区長)
  • 4市町村長のみ
  • 5文部科学大臣
解説:歯科技工所を開設した者は、開設後10日以内に所在地の都道府県知事(保健所を設置する市・特別区ではその市長・区長)に届け出なければならない。
問5
歯科技工士の守秘義務について正しいのはどれか。
  • ✔歯科技工士でなくなった後も課される
  • 2法律上の規定はない
  • 3患者の同意があっても開示できない
  • 4在職中のみ課される
  • 5歯科医師にのみ課される
解説:歯科技工士法により、正当な理由なく業務上知り得た秘密を漏らしてはならず、この義務は歯科技工士でなくなった後も継続する。違反には罰則がある。
問6
歯科技工指示書に記載を要しない事項はどれか。
  • 1患者の氏名
  • 2歯科医師の氏名
  • 3作成の方法
  • ✔患者の既往歴の全記録
  • 5設計
解説:指示書には患者の氏名、設計、作成の方法、使用材料、発行年月日、発行した歯科医師の氏名および歯科医療機関の名称・所在地等を記載する。既往歴の全記録は求められていない。
問7
歯科技工士が業務を行う場所について正しいのはどれか。
  • 1自宅では一切行えない
  • 2歯科医師の直接指導があれば口腔内でも可能である
  • 3海外でのみ可能である
  • 4場所の制限はない
  • ✔病院・診療所内または歯科技工所で行う
解説:歯科技工は、病院・診療所内の技工室または届出のなされた歯科技工所において行うことが原則。歯科技工所には管理者を置く必要がある。
問8
歯科技工士名簿の登録事項に変更が生じた場合の申請期限はどれか。
  • 120日以内
  • 260日以内
  • ✔30日以内
  • 4期限はない
  • 510日以内
解説:本籍地都道府県名や氏名などの登録事項に変更が生じたときは、30日以内に名簿の訂正を申請しなければならない。免許証の書換え交付も併せて申請できる。