電気通信技術の基礎全110問中 8問を掲載
問1抵抗 R1=4〔Ω〕、R2=6〔Ω〕を直列に接続した回路に直流 20〔V〕を加えたとき、R2 の両端に生ずる電圧は幾らか。
- 14〔V〕
- 26〔V〕
- 38〔V〕
- ✔12〔V〕
- 520〔V〕
解説:合成抵抗は 4+6=10〔Ω〕、電流は 20/10=2〔A〕。R2 の電圧は 2×6=12〔V〕。直列回路では各抵抗に抵抗値の比で電圧が分配される。
問212〔Ω〕の抵抗 3 個をすべて並列に接続したときの合成抵抗は幾らか。
- 12〔Ω〕
- ✔4〔Ω〕
- 36〔Ω〕
- 412〔Ω〕
- 536〔Ω〕
解説:同じ値の抵抗 n 個を並列接続したときの合成抵抗は R/n となる。12/3=4〔Ω〕。並列接続の合成抵抗は、必ず最小の抵抗値より小さくなる。
問3抵抗 5〔Ω〕に 4〔A〕の電流が流れているときに消費される電力は幾らか。
- 120〔W〕
- 240〔W〕
- 360〔W〕
- ✔80〔W〕
- 5100〔W〕
解説:電力 P=I²R=4²×5=16×5=80〔W〕。P=VI=V²/R=I²R の 3 通りの式を使い分けられるようにしておく。
問4コイルに流れる交流電流とコイルの両端の電圧との位相関係として、正しいものはどれか。
- 1電流は電圧より位相が 90 度進む
- ✔電流は電圧より位相が 90 度遅れる
- 3電流と電圧は同相である
- 4電流は電圧より位相が 180 度遅れる
- 5電流は電圧より位相が 45 度進む
解説:コイル(インダクタンス)では電流の位相が電圧より 90 度遅れる。逆にコンデンサでは電流の位相が電圧より 90 度進む。抵抗のみの回路では同相である。
問5導体の電気抵抗について述べた次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1導体の長さに反比例し、断面積に比例する
- ✔導体の長さに比例し、断面積に反比例する
- 3導体の長さにも断面積にも比例する
- 4導体の長さにも断面積にも反比例する
- 5導体の長さや断面積には無関係である
解説:導体の電気抵抗は R=ρL/S で表され、長さ L に比例し、断面積 S に反比例する。ρ は抵抗率で材質と温度により決まる。
問6ダイオードの基本的な性質として、正しいものはどれか。
- 1双方向に電流を流す
- ✔一方向にのみ電流を流しやすい性質(整流作用)をもつ
- 3電流を増幅する作用をもつ
- 4電圧を昇圧する作用をもつ
- 5交流のみを通し直流を阻止する
解説:ダイオードは pn 接合により一方向にのみ電流を流しやすい整流作用をもつ。順方向電圧を加えると電流が流れ、逆方向では原則として流れない。
問7p 形半導体において、多数キャリアとなるものはどれか。
解説:p形半導体は真性半導体に 3 価の不純物(アクセプタ)を加えたもので、多数キャリアは正孔である。n 形半導体は 5 価の不純物(ドナー)を加え、多数キャリアは自由電子となる。
問8定電圧回路に用いられ、逆方向電圧を加えたときに一定の電圧を保つ性質を利用するダイオードはどれか。
- 1発光ダイオード
- ✔ツェナーダイオード(定電圧ダイオード)
- 3ホトダイオード
- 4バラクタダイオード
- 5ショットキーダイオード
解説:ツェナーダイオードは逆方向電圧が降伏電圧に達すると電圧がほぼ一定に保たれる性質をもち、定電圧回路(基準電圧源)に用いられる。
端末設備の接続のための技術及び理論全110問中 8問を掲載
問1イーサネット LAN において、伝送媒体へのアクセス制御方式として用いられているものはどれか。
- ✔CSMA/CD
- 2CSMA/CA
- 3トークンリング
- 4TDMA
- 5FDMA
解説:有線のイーサネット LAN では、送信前に伝送路の使用状況を確認し、衝突を検出したら再送する CSMA/CD 方式が用いられてきた。無線 LAN では衝突検出が困難なため CSMA/CA を用いる。
問2MAC アドレスに関する記述として、正しいものはどれか。
- 1ネットワーク層で用いられる論理アドレスである
- ✔48 ビットで構成され、ネットワークインタフェースに固有に割り当てられる物理アドレスである
- 3利用者が自由に設定する 32 ビットのアドレスである
- 4ドメイン名を IP アドレスに変換するために用いられる
- 5ポート番号と同じ意味である
解説:MAC アドレスは 48 ビット(6 オクテット)の物理アドレスで、前半 24 ビットがベンダ識別子(OUI)、後半 24 ビットが製造者が割り当てる番号である。データリンク層で使用される。
問3IP アドレスを端末に自動的に割り当てるためのプロトコルはどれか。
解説:DHCP はサーバが IP アドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバアドレスなどを端末に自動的に割り当てるプロトコルである。DNS はドメイン名と IP アドレスの対応付けを行う。
問4IP アドレスから MAC アドレスを求めるために用いられるプロトコルはどれか。
解説:ARP(アドレス解決プロトコル)は、通信相手の IP アドレスから MAC アドレスを求めるためにブロードキャストで問い合わせを行う。逆に MAC アドレスから IP アドレスを求めるのが RARP である。
問5IPv4 アドレスのビット数として、正しいものはどれか。
- 116 ビット
- ✔32 ビット
- 348 ビット
- 464 ビット
- 5128 ビット
解説:IPv4 アドレスは 32 ビットで、8 ビットずつ 4 つに区切って 10 進数で表記する。IPv6 アドレスは 128 ビットである。
問6プライベート IP アドレスとして使用が定められている範囲に含まれるものはどれか。
- 18.8.8.8
- ✔192.168.1.1
- 3203.0.113.1
- 41.1.1.1
- 5150.100.1.1
解説:プライベート IP アドレスは 10.0.0.0/8、172.16.0.0/12、192.168.0.0/16 の 3 つの範囲が定められている。192.168.1.1 はこのうち 192.168.0.0/16 に含まれる。
問7ping コマンドで用いられ、到達確認やエラー通知を行うプロトコルはどれか。
- ✔ICMP
- 2SNMP
- 3SMTP
- 4POP3
- 5TFTP
解説:ping は ICMP のエコー要求/エコー応答を利用して、指定した相手までの到達性と応答時間を確認するコマンドである。
問8FTTH において、宅内で光信号と電気信号を相互に変換する装置はどれか。
- ✔ONU(光回線終端装置)
- 2スプリッタ
- 3モデム
- 4ハブ
- 5リピータ
解説:ONU(Optical Network Unit)は光ファイバの終端装置で、光信号と電気信号を相互変換する。集合住宅などで局側に置かれる装置は OLT と呼ばれる。
端末設備の接続に関する法規全110問中 8問を掲載
問1電気通信事業法に規定する「電気通信設備」の定義として、正しいものはどれか。
- ✔電気通信を行うための機械、器具、線路その他の電気的設備をいう
- 2電気通信設備を用いて他人の通信を媒介することをいう
- 3電気通信役務を提供する事業をいう
- 4端末設備以外の電気通信設備をいう
- 5送信の場所と受信の場所との間の線路をいう
解説:電気通信事業法第2条第2号の定義である。同条では「電気通信」「電気通信設備」「電気通信役務」「電気通信事業」「電気通信事業者」などが定義されており、それぞれ区別して覚える必要がある。
問2電気通信事業法において、電気通信事業に従事する者の通信の秘密の保持義務について、正しいものはどれか。
- 1在職中のみ秘密を守る義務がある
- ✔在職中はもとより、離職した後においても秘密を守らなければならない
- 3退職後 2 年間のみ義務がある
- 4本人の同意があれば秘密を漏らしてもよい
- 5義務は課されていない
解説:電気通信事業法第4条第2項により、電気通信事業に従事する者は、在職中電気通信事業者の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならず、その職を退いた後においても同様とされている。
問3電気通信事業法において、利用者が端末設備を接続する請求を受けた電気通信事業者が、その請求を拒むことができる場合として、正しいものはどれか。
- 1利用者が個人である場合
- ✔端末設備が総務省令で定める技術基準に適合しない場合
- 3端末設備が海外製である場合
- 4接続する端末設備が 2 台以上である場合
- 5利用者が工事担任者資格をもたない場合
解説:電気通信事業法第52条第1項により、電気通信事業者は、その端末設備が総務省令で定める技術基準に適合しない場合には、接続の請求を拒むことができる。
問4電気通信事業法において、工事担任者の職務として規定されている内容として、正しいものはどれか。
- ✔端末設備等の接続に関する工事を行い、又は実地に監督すること
- 2電気通信回線設備の保守を行うこと
- 3端末機器の製造を行うこと
- 4電気通信役務の料金を定めること
- 5利用者の通信内容を確認すること
解説:電気通信事業法第73条第1項により、工事担任者は工事担任者規則で定める種類の工事の範囲に応じ、端末設備等の接続に関する工事を行い、又は実地に監督することを職務とする。
問5第二級デジタル通信の工事担任者が行い、又は監督することができる工事の範囲として、正しいものはどれか。
- 1デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事のすべて
- ✔デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事のうち、接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒 1 ギガビット以下であって、主としてインターネットに接続するための回線に係るもの
- 3アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事のすべて
- 4総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事のすべて
- 5有線電気通信設備の設置工事のすべて
解説:工事担任者規則第4条により、第二級デジタル通信はデジタル信号の入出力速度が毎秒 1 ギガビット以下であって、主としてインターネットに接続するための回線に係る接続工事に限られる。
問6工事担任者資格者証の記載事項に変更を生じたときに、資格者証の交付を受けている者がとるべき手続として、正しいものはどれか。
- 1何も手続は必要ない
- ✔資格者証の再交付を申請することができる
- 3直ちに資格者証を返納しなければならない
- 4改めて試験を受け直さなければならない
- 5電気通信事業者に届け出なければならない
解説:工事担任者規則第40条により、氏名に変更を生じたときや資格者証を汚し、破り、又は失ったときは、所定の書類を添えて総務大臣に資格者証の再交付を申請することができる。
問7工事担任者規則において、工事担任者を要しない工事として規定されているものはどれか。
- 1すべての端末設備の接続工事
- ✔専用設備に端末設備等を接続するとき
- 3光ファイバの接続工事
- 4ルータの設置工事
- 5電話機の増設工事のすべて
解説:工事担任者規則第3条により、専用設備に端末設備等を接続するとき、船舶・航空機に設置する端末設備を接続するとき、プラグジャック方式・アダプタ式ジャック方式等により端末設備を接続するときなどは工事担任者を要しない。
問8端末設備等規則において、「端末設備」に使用される電源電圧の変動の許容範囲として、絶縁抵抗等の規定が適用される使用電圧の区分に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- ✔使用電圧が 300〔V〕以下の場合は 0.2〔MΩ〕以上
- 2使用電圧が 300〔V〕以下の場合は 0.4〔MΩ〕以上
- 3使用電圧が 300〔V〕以下の場合は 1〔MΩ〕以上
- 4使用電圧にかかわらず 0.1〔MΩ〕以上
- 5絶縁抵抗の規定はない
解説:端末設備等規則第6条第1項により、使用電圧が 300〔V〕以下の場合は 0.2〔MΩ〕以上、300〔V〕を超え 750〔V〕以下の直流及び 300〔V〕を超え 600〔V〕以下の交流の場合は 0.4〔MΩ〕以上と規定されている。