分野別問題(解説つき)

サービスマネジメント|分野別 問題インデックス

最終更新:2026年9月3日

ITサービスマネジメントの主要プロセスを33分野に整理しています。分野別に代表問題を掲載しています。全700問をまとめて解くならトレーナーへ進んでください。

サービスマネジメントをまとめて解くならトレーナーへ全700問を解く →

サービスマネジメント基礎全23問中 2問を掲載

問1
ITサービスマネジメントの目的として最も適切なものはどれか。
  • ✔顧客・利用者にとっての価値を、合意した品質とコストで継続的に提供すること
  • B技術的に最新の機器を常に導入し続けること
  • CIT部門の予算を毎年一定率で削減すること
  • D障害の発生件数を必ずゼロにすること
  • Eシステム開発の生産性を最大化すること
解説:【正解】A「顧客・利用者にとっての価値を、合意した品質とコストで継続的に提供すること」 正解はA。サービスマネジメントとは、顧客に価値をもたらすIT サービスを、合意された品質・コスト・納期で計画し、提供し、維持し、改善する一連の管理活動である。中心にあるのは「技術」ではなく「顧客にとっての価値(成果の実現とリスク・コストの除去)」であり、そのために各種の管理プロセスを組み合わせる。 【誤答解説】B: 最新機器の導入はあくまで手段であり、目的ではない。ビジネス要求に合致しない最新技術の導入はコスト増と不安定化を招く。C: コスト削減は重要な観点だが、品質を無視した一律削減はサービスレベルの低下を招き、目的そのものにはならない。D: 障害ゼロは理想だが現実には達成不能であり、サービスマネジメントは「障害は起こる」前提で影響を最小化し、合意水準を維持する考え方に立つ。E: 開発生産性の向上はシステム開発マネジメントの領域であり、サービス提供・運用の管理を主眼とするサービスマネジメントの目的とは異なる。
問2
サービスの「価値」を構成する二つの要素の組合せとして最も適切なものはどれか。
  • A品質と価格
  • ✔有用性(ユーティリティ)と保証(ワランティ)
  • C納期と機能
  • D可用性と機密性
  • E効率性と有効性
解説:【正解】B「有用性(ユーティリティ)と保証(ワランティ)」 正解はB。サービスの価値は、有用性(ユーティリティ=目的に適合しているか、必要な成果を支援するか=fit for purpose)と、保証(ワランティ=十分に使えるか、可用性・キャパシティ・継続性・セキュリティが確保されているか=fit for use)の二つがそろって初めて成立する。どちらか一方だけでは顧客にとっての価値にならない。 【誤答解説】A: 品質と価格は価値を左右する要因ではあるが、サービスマネジメントで定義される価値の構成要素という位置づけではない。C: 納期と機能はプロジェクト管理の管理対象であり、サービスの価値定義とは別概念。D: 可用性と機密性はいずれも保証(ワランティ)側の一部にすぎず、有用性の観点が欠落している。E: 効率性と有効性は業績評価の観点であり、価値そのものの構成要素ではない。

インシデント管理全52問中 2問を掲載

問3
インシデントの定義として最も適切なものはどれか。
  • Aインシデントを引き起こす根本的な原因
  • B利用者からの標準的なサービス提供の依頼
  • ✔サービスの計画外の中断、またはサービス品質の低下
  • D本番環境の構成を変更する作業
  • Eセキュリティ事故のうち情報漏えいに至ったもの
解説:【正解】C「サービスの計画外の中断、またはサービス品質の低下」 正解はC。インシデントとは、サービスの計画外の中断、またはサービス品質の低下を指し、まだ影響が出ていなくても将来的に中断につながり得る事象(冗長構成の片系ダウンなど)も含まれる。インシデント管理の目的は原因究明ではなく、合意されたサービスレベルへの「できるだけ早い復旧」である。 【誤答解説】A: 根本的な原因は「問題(プロブレム)」の定義であり、問題管理の対象。B: 標準的な依頼は「サービス要求」であり、パスワードリセットや機器貸与などが該当し、要求実現のプロセスで扱う。D: 構成の変更作業は「変更」であり変更管理の対象。E: 情報漏えいはセキュリティインシデントの一形態にすぎず、インシデント全体の定義としては狭すぎる。
問4
インシデントの優先度を決定する際の一般的な考え方として最も適切なものはどれか。
  • ✔影響度(インパクト)と緊急度(アージェンシ)の組合せで決定する
  • B受付順に機械的に決定する
  • C申告者の役職の高さで決定する
  • D発生したシステムの導入コストの大小で決定する
  • E対応に必要な技術の難易度で決定する
解説:【正解】A「影響度(インパクト)と緊急度(アージェンシ)の組合せで決定する」 正解はA。優先度は、業務への影響の大きさを表す「影響度」(影響を受ける利用者数、業務停止範囲、金銭的損失など)と、対応までに許容される時間を表す「緊急度」の二軸で決定するのが標準的である。両者を優先度マトリクスに当てはめることで、担当者による判断のばらつきを抑え、限られた要員を影響の大きい案件から順に割り当てられる。 【誤答解説】B: 受付順(先着順)では重大障害が軽微な問合せに埋もれる。C: 役職で決めると業務影響と乖離し、公平性も失われる。D: 導入コストは資産価値であって、現在の業務影響とは直接結びつかない。E: 技術難易度は工数見積りの要素であり、着手順序を決める基準としては不適切である。

問題管理全29問中 2問を掲載

問5
問題管理における「問題」の説明として最も適切なものはどれか。
  • Aサービスの計画外の中断そのもの
  • B利用者からの苦情
  • C変更に伴って発生した障害だけを指すもの
  • ✔一つ以上のインシデントの原因、または潜在的な原因
  • ESLAに定めた目標値を下回った状態
解説:【正解】D「一つ以上のインシデントの原因、または潜在的な原因」 正解はD。問題とは、一つ以上のインシデントを引き起こしている原因、またはその潜在的な原因を指す。まだインシデントが発生していなくても、傾向分析やログ分析から将来の障害要因を特定した場合、それは問題として登録・管理される(事前対応型の問題管理)。 【誤答解説】A: 中断そのものはインシデント。インシデントと問題は目的が異なり、前者は復旧、後者は原因除去が目的である。B: 苦情はサービス改善の入力にはなるが、問題の定義ではない。C: 変更起因の障害は問題の一部にすぎず、ハードウェア劣化や設計不備など原因は多様である。E: 目標値未達はサービスレベル管理上の是正対象であり、問題の定義とは異なる。
問6
「既知のエラー(ノウンエラー)」の説明として最も適切なものはどれか。
  • A再発が確認されたインシデント
  • B利用者が誤操作した記録
  • Cテスト工程で検出された不具合の総称
  • D対応を打ち切った問題
  • ✔原因が特定され、回避策または恒久対策が判明している問題
解説:【正解】E「原因が特定され、回避策または恒久対策が判明している問題」 正解はE。既知のエラーとは、問題の調査により根本原因が特定され、かつ回避策(ワークアラウンド)または恒久的な解決策が判明している状態の問題を指す。既知のエラーデータベース(KEDB)に登録することで、同種インシデント発生時にサービスデスクが即座に回避策を適用でき、復旧時間の短縮と一次解決率の向上に直結する。 【誤答解説】A: 再発インシデントは問題として起票する契機ではあるが、原因特定済みを意味しない。B: 誤操作の記録は単なるインシデント記録。C: テスト工程の不具合は開発工程の欠陥管理の対象で、本番サービスの既知のエラーとは管理体系が異なる。D: 対応打切りは「クローズ」であり、原因判明を意味しない。

サービスデスク全23問中 2問を掲載

問7
サービスデスクの主要な役割として最も適切なものはどれか。
  • Aシステムの設計・開発を行うこと
  • ✔利用者との単一窓口(SPOC)として問合せ・インシデントを受け付け、記録・追跡すること
  • Cサーバの物理設置作業を専任で行うこと
  • D予算の策定と執行管理を行うこと
  • E根本原因分析を専門に担うこと
解説:【正解】B「利用者との単一窓口(SPOC)として問合せ・インシデントを受け付け、記録・追跡すること」 正解はB。サービスデスクは利用者にとっての単一窓口(SPOC:Single Point Of Contact)として機能し、問合せやインシデントの受付、記録、分類、優先度付け、初期対応、他部門へのエスカレーション、進捗の追跡と利用者への連絡、解決確認とクローズまでを担う。窓口を一本化することで、利用者の混乱防止と対応状況の一元把握が可能になる。 【誤答解説】A: 設計・開発は開発部門の役割。C: 物理設置は運用作業の一部だがサービスデスクの主要役割ではない。D: 予算管理はIT財務管理の領域。E: 根本原因分析は問題管理の役割であり、サービスデスクは主に一次対応と復旧支援を担う。
問8
サービスデスクの組織形態のうち、時差のある複数拠点を組み合わせて24時間体制を実現する方式はどれか。
  • Aローカルサービスデスク
  • ✔フォロー・ザ・サン
  • C中央サービスデスク
  • Dバーチャルサービスデスク
  • E専任サービスデスク
解説:【正解】B「フォロー・ザ・サン」 正解はB。フォロー・ザ・サン(Follow the Sun)は、地球上の時差のある拠点(例:アジア、欧州、米州)へ順次対応を引き継ぐことで、各拠点は日中勤務のみでありながら全体として24時間365日の対応を実現する方式である。夜勤負担を抑えられる一方、引継ぎ品質の確保と手順・ツールの統一が成否を分ける。 【誤答解説】A: ローカルは利用者と同一拠点に置く形態で、対面対応や現地事情への即応に優れる。C: 中央は一箇所に集約し効率と品質の均一化を図る形態。D: バーチャルは地理的に分散した要員を技術的に統合し、利用者からは一つの窓口に見える形態。E: 「専任サービスデスク」は一般的な分類名称ではない。

サービスレベル管理全36問中 2問を掲載

問9
SLA(サービスレベル合意書)の説明として最も適切なものはどれか。
  • Aサービス提供者内部の部門間で交わす合意文書
  • B外部供給者との間で結ぶ契約書
  • ✔サービス提供者と顧客の間で、提供するサービスの内容と品質目標を合意した文書
  • Dサービスの技術仕様のみを記した設計書
  • Eインシデントの対応履歴を記録した台帳
解説:【正解】C「サービス提供者と顧客の間で、提供するサービスの内容と品質目標を合意した文書」 正解はC。SLA(Service Level Agreement)は、サービス提供者と顧客の間で、サービス内容、サービス時間、可用性目標、応答・復旧目標、報告方法、未達時の措置などを合意した文書である。測定可能で、双方が合意し、定期的にレビューされることが要件となる。 【誤答解説】A: 内部部門間の合意はOLA(運用レベル合意書)。B: 外部供給者との契約はUC(基盤契約)または単に契約であり、SLAを支える下支えの位置づけ。D: 技術仕様書はSLAの根拠資料にはなるが、品質目標の合意ではない。E: 対応履歴の台帳はインシデント記録であり、合意文書ではない。
問10
SLA、OLA、UC(基盤契約)の関係として最も適切なものはどれか。
  • AOLAはSLAの上位に位置し、SLAより厳しい目標を設定してはならない
  • BUCはSLAと同一の目標値でなければならない
  • COLAは顧客と締結する文書である
  • ✔SLAの目標を達成できるよう、OLAとUCの目標はSLAと整合し、通常はより厳しい水準で設定される
  • EUCは社内部門間で締結する文書である
解説:【正解】D「SLAの目標を達成できるよう、OLAとUCの目標はSLAと整合し、通常はより厳しい水準で設定される」 正解はD。SLAは顧客との対外的な約束であり、その達成は社内部門(OLA)と外部供給者(UC)の履行に依存する。したがってOLAとUCの目標は、SLAの目標達成に必要な余裕(バッファ)を織り込み、SLAと同等かより厳しい水準で設定するのが原則である。例えばSLAの復旧目標が4時間なら、外部保守のUCは3時間以内といった形になる。 【誤答解説】A: 上下関係が逆であり、またOLAはSLAより厳しく設定するのが通例。B: 同一値では移送時間や社内作業時間の余裕がなくなり、SLA未達リスクが高まる。C: 顧客と締結するのはSLAであり、OLAは社内部門間。E: 社内部門間はOLAであり、UCは外部供給者との契約。

変更管理全35問中 2問を掲載

問11
変更管理の主な目的として最も適切なものはどれか。
  • A変更の件数を減らすこと
  • Bすべての変更を禁止すること
  • ✔変更に伴うリスクを評価・統制し、サービスへの悪影響を最小化しつつ有益な変更を確実に実施すること
  • D変更作業の技術的な実装を行うこと
  • E変更費用を最小化すること
解説:【正解】C「変更に伴うリスクを評価・統制し、サービスへの悪影響を最小化しつつ有益な変更を確実に実施すること」 正解はC。変更管理の目的は変更を止めることではなく、変更に伴うリスクとサービスへの影響を事前に評価し、適切な承認・計画・テスト・切戻し準備を経て、有益な変更を確実かつ迅速に実施できるようにすることである。統制と迅速性の両立が要点となる。 【誤答解説】A: 件数削減自体は目的ではない。ビジネス要求に応じた変更は積極的に実施すべきである。B: 全面禁止はビジネスの変化に対応できず、かえって競争力を損なう。D: 技術的な実装作業はリリース・展開管理や各運用チームの役割であり、変更管理は承認と統制を担う。E: 費用最小化は財務管理の観点であり、変更管理の主目的ではない。
問12
あらかじめ手順とリスクが確立され、事前承認された繰り返し性の高い変更を何と呼ぶか。
  • A緊急変更
  • B通常変更
  • C重大変更
  • ✔標準変更
  • E無許可変更
解説:【正解】D「標準変更」 正解はD。標準変更は、リスクが低く手順が確立され繰り返し実施される変更(例:定型的なアカウント作成、既定のパッチ適用、ディスク増設など)で、あらかじめ包括的に承認されているため、都度のCAB審議を経ずに定められた手順で実施できる。これにより変更管理の負荷を下げ、通常変更の審議に資源を集中できる。 【誤答解説】A: 緊急変更は重大インシデント対応など即時実施が必要な変更で、簡略化された緊急承認手順(ECAB等)を経る。B: 通常変更は都度リスク評価と承認が必要な変更。C: 重大変更は通常変更のうち影響が大きく上位承認を要するもの。E: 無許可変更は承認手続を経ない逸脱行為であり、是正対象である。

構成管理全17問中 2問を掲載

問13
構成管理データベース(CMDB)に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • Aインシデントの対応履歴のみを蓄積する
  • ✔構成品目(CI)の属性と、CI相互の関係を記録・管理する
  • C利用者の個人情報を管理する
  • Dソースコードの版数のみを管理する
  • E予算と実績の差異を管理する
解説:【正解】B「構成品目(CI)の属性と、CI相互の関係を記録・管理する」 正解はB。CMDBは、サーバ、ネットワーク機器、ソフトウェア、文書、契約などの構成品目(CI:Configuration Item)について、識別情報・版数・状態・所有者といった属性に加え、CI同士の依存関係(このサーバ上でどの業務が動くか等)を記録する。関係情報があることで、障害時の影響範囲特定や変更時のリスク評価が正確に行える点が最大の価値である。 【誤答解説】A: インシデント履歴はインシデント管理の記録であり、CMDBの主目的ではない。C: 個人情報管理は人事・アカウント管理の領域。D: ソースコードの版数管理はソフトウェア構成管理の一部にすぎず、CMDBの対象はより広い。E: 予実管理は財務管理の領域である。
問14
構成管理を適切に実施することによって得られる効果として、最も適切なものはどれか。
  • Aインシデントの発生件数が自動的にゼロになる
  • BSLAの目標値を引き下げられる
  • ✔インシデント発生時に影響範囲と関連CIを迅速に特定できる
  • D変更の承認が不要になる
  • E利用者からの問合せがなくなる
解説:【正解】C「インシデント発生時に影響範囲と関連CIを迅速に特定できる」 正解はC。CIとその関係が正確に記録されていれば、障害発生時に「この機器が停止するとどの業務がどこまで止まるか」を即座に判断でき、優先度決定、影響利用者への通知、復旧順序の決定が的確になる。変更時の事前影響評価やライセンス管理、監査対応の精度向上にも寄与する。 【誤答解説】A: 構成情報の整備は影響把握を助けるが、障害そのものを消滅させはしない。B: 目標値の引下げはサービス品質の低下であり、効果とは呼べない。D: 構成管理が整備されても変更の承認統制は必要であり、むしろ精度の高い評価が可能になる。E: 問合せは業務がある限り発生し続ける。

可用性管理全25問中 2問を掲載

問15
MTBFとMTTRを用いて稼働率(可用性)を求める式として正しいものはどれか。
  • AMTTR ÷ (MTBF + MTTR)
  • BMTBF ÷ MTTR
  • CMTTR ÷ MTBF
  • ✔MTBF ÷ (MTBF + MTTR)
  • E(MTBF + MTTR) ÷ MTBF
解説:【正解】D「MTBF ÷ (MTBF + MTTR)」 正解はD。MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔)は正常に稼働している平均時間、MTTR(Mean Time To Repair:平均修復時間)は故障してから復旧するまでの平均時間である。1サイクルの全体時間はMTBF+MTTRであり、そのうち稼働している割合が稼働率となるため、MTBF÷(MTBF+MTTR)で求める。例えばMTBF=990時間、MTTR=10時間なら990/1000=99.0%となる。 【誤答解説】A: この式は不稼働率(故障している時間の割合)を表す。B・C: 比率としては信頼性と保守性の関係を示すが、稼働率の定義式ではなく1を超える値にもなり得る。E: 分母分子が逆であり、常に1以上となって稼働率になり得ない。
問16
合意サービス時間が月間200時間のサービスで、当月の計画外停止が合計4時間発生した。可用性は何%か。
  • A92.0%
  • B96.0%
  • ✔98.0%
  • D99.0%
  • E99.5%
解説:【正解】C「98.0%」 正解はC。可用性=(合意サービス時間-停止時間)÷合意サービス時間×100で求める。(200-4)÷200×100=196÷200×100=98.0%となる。なお、計算の分母には「24時間×日数」ではなく、SLAで合意したサービス提供時間帯を用いる点が重要で、計画停止(事前合意した保守時間)は通常この合意サービス時間から除外して扱う。 【誤答解説】A: 停止16時間の場合の値。B: 停止8時間の場合の値。D: 停止2時間の場合の値。E: 停止1時間の場合の値。いずれも停止時間の取り違えによる誤りで、割合の桁感覚として、200時間に対する4時間は2%に相当する点を押さえておきたい。

キャパシティ管理全21問中 2問を掲載

問17
キャパシティ管理の目的として最も適切なものはどれか。
  • ✔ビジネス要求を満たす性能・処理能力を、費用対効果を考慮して過不足なく提供すること
  • B常に最大構成の機器を導入し、性能不足を根絶すること
  • C利用者数を制限して負荷を下げること
  • D障害発生時の復旧手順を整備すること
  • E情報資産の機密性を確保すること
解説:【正解】A「ビジネス要求を満たす性能・処理能力を、費用対効果を考慮して過不足なく提供すること」 正解はA。キャパシティ管理は、現在および将来のビジネス要求に見合う処理能力・容量・性能を、コストとのバランスを取りながら計画的に確保する活動である。過小なら性能問題を招き、過大なら投資の無駄を生むため、監視・傾向分析・需要予測に基づく適正化が中心となる。 【誤答解説】B: 常時最大構成は過剰投資であり、費用対効果の観点から適切ではない。C: 利用制限は最終手段であり、ビジネス要求を満たすという目的に反する。D: 復旧手順の整備はサービス継続管理・インシデント管理の領域。E: 機密性確保は情報セキュリティ管理の領域である。
問18
1件あたり平均0.02秒のCPU時間を要する処理を、1秒間に30件処理したい。CPUを1個使用する場合の平均CPU使用率はおよそ何%か。
  • A30%
  • B40%
  • C50%
  • ✔60%
  • E70%
解説:【正解】D「60%」 正解はD。1秒間に必要なCPU時間は0.02秒×30件=0.6秒である。CPUが1個であれば1秒間に提供できるCPU時間は1秒なので、使用率は0.6÷1=0.6、すなわち60%となる。 【誤答解説】30%は件数のみを見た誤り、40%・50%・70%はいずれも所要CPU時間の計算誤りである。実務上の留意点として、使用率が高くなるほど待ち行列が急激に伸びるため、ピーク時でも70〜80%程度に収まるよう余裕を見て設計するのが一般的である。平均値だけで判断せず、ピーク時の値で評価することが重要となる。

サービス継続管理全32問中 2問を掲載

問19
災害対策における RTO(目標復旧時間)の説明として最も適切なものはどれか。
  • A障害発生時点からさかのぼって、どの時点のデータまで復旧できるかを示す目標
  • ✔障害発生からサービスを復旧させるまでの目標時間
  • Cシステムの平均故障間隔
  • D1年間に許容される停止回数
  • Eバックアップの保存世代数
解説:【正解】B「障害発生からサービスを復旧させるまでの目標時間」 正解はB。RTO(Recovery Time Objective)は、障害・災害発生からサービスを復旧させるまでに許容される時間の目標値である。RTOを短くするほどホットスタンバイや遠隔地待機系など高コストな対策が必要となるため、業務の停止許容度とコストのバランスで決定される。 【誤答解説】A: これはRPO(Recovery Point Objective:目標復旧地点)の説明で、許容されるデータ損失量を時間で表す。RPOを短くするには高頻度のバックアップやレプリケーションが必要となる。C: 平均故障間隔はMTBF。D: 許容停止回数は可用性目標の一形態だが、RTOの定義ではない。E: 保存世代数はバックアップ運用方針の設定値である。
問20
バックアップ方式に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • A差分バックアップは、前回のバックアップ(種類を問わない)以降の変更分のみを取得する
  • B増分バックアップは、前回のフルバックアップ以降のすべての変更分を毎回取得する
  • ✔差分バックアップは復旧時にフルバックアップと最新の差分の二つがあればよい
  • Dフルバックアップは取得時間が最も短いが、復旧に最も時間がかかる
  • E増分バックアップは世代数が増えても復旧手順は常に一段階で済む
解説:【正解】C「差分バックアップは復旧時にフルバックアップと最新の差分の二つがあればよい」 正解はC。差分バックアップは「直前のフルバックアップ以降の変更分すべて」を毎回取得するため、日を追うごとに取得量は増えるが、復旧時にはフルバックアップと最新の差分の二つを適用すれば復元できる。復旧手順が単純で復旧時間を短縮しやすい点が長所である。 【誤答解説】A: 「前回のバックアップ以降の変更分」は増分バックアップの定義。B: 「フル以降のすべての変更分」は差分の定義であり、記述が入れ替わっている。D: フルバックアップは取得に最も時間がかかるが、復旧は一つのファイルを戻すだけで最も速い。E: 増分は取得は速いが、復旧時にフル+すべての増分を順に適用する必要があり、世代が増えるほど手順が長く復旧時間も延びる。

ナレッジ管理全12問中 2問を掲載

問21
サービスマネジメントにおけるナレッジ管理の目的として最も適切なものはどれか。
  • A情報を特定の熟練者だけが保持する状態を維持すること
  • B文書の総量を最大化すること
  • C外部への情報公開を制限すること
  • ✔適切な知識を適切な担当者が適切なタイミングで利用できるようにし、対応品質と効率を高めること
  • E教育研修の実施回数を増やすこと
解説:【正解】D「適切な知識を適切な担当者が適切なタイミングで利用できるようにし、対応品質と効率を高めること」 正解はD。ナレッジ管理は、過去の対応事例、回避策、手順書、設計情報などを整理・共有し、必要な人が必要なときに参照できる状態を作る活動である。属人化の解消、一次解決率の向上、対応時間の短縮、教育コストの削減に直結し、既知のエラーデータベースやFAQもその具体的な実装形態である。 【誤答解説】A: 属人化はナレッジ管理が解消しようとしている状態そのもの。B: 量を増やすことは目的ではなく、検索性と鮮度の維持が伴わなければ逆効果になる。C: 公開制限は情報セキュリティ管理の観点であり、ナレッジ管理の目的ではない。E: 研修回数は手段の一つであり、目的ではない。
問22
ナレッジベースの記事が増える一方で、内容が古く実際の手順と合わないものが混在している。対策として最も適切なものはどれか。
  • A記事の作成を停止する
  • B古い記事も含めてすべて残し、利用者の判断に委ねる
  • ✔各記事に有効期限と管理責任者を設定し、参照頻度と有効性を定期的に確認して、更新・統合・廃止を行う運用を定める
  • D検索機能を停止して誤参照を防ぐ
  • E記事の内容は変更せず、注意書きのみを追加する
解説:【正解】C「各記事に有効期限と管理責任者を設定し、参照頻度と有効性を定期的に確認して、更新・統合・廃止を行う運用を定める」 正解はC。誤った記事は、ないよりも有害である。作成した記事に責任者と見直し時期を設定し、参照頻度や解決への寄与を測定して、更新・統合・廃止を継続的に行う「維持の仕組み」を作ることが不可欠である。変更管理と連動させ、手順が変わった時点で関連記事を改訂する運用も有効である。 【誤答解説】A: 作成停止は蓄積を止めるだけで、既存の陳腐化は解決しない。B: 判断を利用者に委ねると、誤った手順が実行される。D: 検索停止はナレッジ活用そのものを不能にする。E: 注意書きの追加のみでは、正しい手順が得られない。

サービスカタログ全5問中 2問を掲載

問23
サービスカタログの説明として最も適切なものはどれか。
  • A構想中・開発中のサービスを含む全ライフサイクルの管理台帳
  • B保有するハードウェア資産の一覧
  • Cインシデントの分類コード表
  • D供給者との契約一覧
  • ✔提供中のサービスの内容、利用条件、申込方法などを利用者向けに整理した一覧
解説:【正解】E「提供中のサービスの内容、利用条件、申込方法などを利用者向けに整理した一覧」 正解はE。サービスカタログは、現在提供中のサービスについて、サービス概要、提供時間、サービスレベル、利用条件、申込手順、費用、問合せ先などを利用者や顧客に分かりやすくまとめたものである。利用者が「何を、どうすれば使えるか」を自己解決できるため、問合せ削減とサービス要求の標準化に寄与する。 【誤答解説】A: 構想中・開発中・廃止済みまで含む台帳はサービスポートフォリオであり、カタログはその中の「稼働中」部分にあたる。B: 資産一覧は資産管理・構成管理の対象。C: 分類コード表はインシデント管理の内部規約。D: 契約一覧は供給者管理の対象である。
問24
サービスポートフォリオとサービスカタログの関係として最も適切なものはどれか。
  • Aカタログは構想中のサービスも含めて利用者に公開する
  • ✔ポートフォリオは構想中・稼働中・廃止済みを含む全体を管理し、カタログはそのうち現在提供中のものを利用者向けに示す
  • Cポートフォリオは稼働中のサービスのみを対象とする
  • D両者は同一の文書である
  • Eカタログは供給者との契約一覧を指す
解説:【正解】B「ポートフォリオは構想中・稼働中・廃止済みを含む全体を管理し、カタログはそのうち現在提供中のものを利用者向けに示す」 正解はB。ポートフォリオは投資判断と全体管理のための内部的な台帳であり、検討中の案件や廃止したサービスも含めて事業価値の観点で管理する。カタログはその中の稼働中サービスについて、利用条件や申込方法を利用者に分かる形で示したものであり、対象範囲と目的、読み手が異なる。 【誤答解説】A: 構想中のサービスを公開すると、提供できない期待を生む。C: ポートフォリオは全ライフサイクルを対象とする。D: 目的も読み手も異なる別の管理対象である。E: 契約一覧は供給者管理の対象である。

要求実現全9問中 2問を掲載

問25
サービス要求(サービスリクエスト)に該当するものとして最も適切なものはどれか。
  • ✔パスワードの初期化を依頼した
  • B業務システムが応答しなくなった
  • Cネットワーク機器が故障し通信が途絶した
  • Dデータベースが破損した
  • Eサーバのディスクが物理故障した
解説:【正解】A「パスワードの初期化を依頼した」 正解はA。サービス要求は、あらかじめ提供内容と手順が定められた定型的な依頼であり、パスワード初期化、アカウント発行、ソフトウェアのインストール依頼、機器の貸出、情報提供の依頼などが該当する。障害ではないため復旧の緊急性はなく、標準手順と事前承認に基づき効率的に処理することが重視される。 【誤答解説】B・C・D・E: いずれもサービスの計画外の中断または品質低下であり、インシデントとして扱う。インシデントは「早期復旧」、サービス要求は「標準手順による効率的な充足」と、管理目的が明確に異なるため、受付時点で正しく識別することが運用品質を左右する。
問26
サービス要求の処理を効率化するための設計として、最も適切なものはどれか。
  • Aすべての要求を個別に検討し、都度承認者を決める
  • B承認を廃止してすべて即時実施する
  • C要求の受付を月1回に限定する
  • D処理状況は申請者に通知しない
  • ✔要求の種類ごとに標準手順、必要な承認者、標準所要期間を定め、定型的で低リスクのものは事前承認により自動的に処理できるようにする
解説:【正解】E「要求の種類ごとに標準手順、必要な承認者、標準所要期間を定め、定型的で低リスクのものは事前承認により自動的に処理できるようにする」 正解はE。サービス要求は件数が多く定型的であるため、種類ごとに標準化することで大きな効率化が得られる。必要な承認者と標準所要期間をあらかじめ定義し、低リスクで反復的な要求は事前承認の枠組みで処理することで、待ち時間の短縮と要員負荷の軽減、期待値の明確化を同時に実現できる。 【誤答解説】A: 都度検討は処理を遅らせ、判断のばらつきも生む。B: 承認の廃止は権限付与などのリスクを統制できなくする。C: 受付機会の限定は業務を阻害する。D: 進捗を通知しなければ、状況照会の問合せが増える。

イベント管理全5問中 2問を掲載

問27
イベント管理における「イベント」の説明として最も適切なものはどれか。
  • A必ず障害を意味する通知
  • ✔サービスや構成品目の状態変化を示す、検知可能な事象の通知
  • C利用者からの電話連絡
  • D変更作業の実施記録
  • E定例会議の議題
解説:【正解】B「サービスや構成品目の状態変化を示す、検知可能な事象の通知」 正解はB。イベントとは、監視によって検知される状態変化の通知であり、正常動作を知らせる「情報」、しきい値接近など注意を要する「警告」、対応が必要な「例外」に分類される。すべてのイベントが障害ではない点が重要で、警告段階で対処することにより、インシデントの未然防止(事前対応)が可能になる。 【誤答解説】A: 情報レベルのイベント(バッチ正常終了通知など)も多く含まれるため、障害限定ではない。C: 利用者からの連絡は人による申告であり、自動検知されるイベントとは経路が異なる。D: 変更の実施記録は変更管理の記録。E: 会議の議題は運用管理の対象事象ではない。
問28
イベント管理において、検知した事象を分類する意義として最も適切なものはどれか。
  • A検知した事象はすべて同一に扱うのが望ましい
  • ✔情報、警告、例外といった区分に応じて、記録のみとするか、監視を強めるか、対応を起票するかを判断でき、通知の過多と見逃しの双方を防げる
  • C分類により事象の発生件数が減る
  • D分類は報告書の体裁を整えるために行う
  • E分類した事象はすべてインシデントとして起票する
解説:【正解】B「情報、警告、例外といった区分に応じて、記録のみとするか、監視を強めるか、対応を起票するかを判断でき、通知の過多と見逃しの双方を防げる」 正解はB。イベントには、正常終了の通知のような情報レベルのものから、しきい値への接近を示す警告、対応が必要な例外まで幅がある。区分に応じた扱いを定めることで、情報は記録のみ、警告は監視強化や事前対処、例外はインシデントとして起票、といった適切な資源配分が可能になる。 【誤答解説】A: 一律の扱いは、通知の洪水か見逃しのいずれかを招く。C: 分類は扱いを変えるものであり、発生件数を減らすものではない。D: 体裁のための分類では運用上の意味がない。E: 情報レベルの事象まで起票すると、記録が実態を表さなくなる。

供給者管理全23問中 2問を掲載

問29
供給者管理(サプライヤ管理)の目的として最も適切なものはどれか。
  • A供給者の数を最小化すること
  • B常に最安値の供給者へ切り替えること
  • ✔供給者から提供される製品・サービスが合意した価値と品質を確実に提供するよう管理すること
  • D供給者にすべてのリスクを転嫁すること
  • E契約書を締結せずに柔軟な関係を保つこと
解説:【正解】C「供給者から提供される製品・サービスが合意した価値と品質を確実に提供するよう管理すること」 正解はC。供給者管理は、契約内容の明確化、UC(基盤契約)に基づく履行状況の監視、定期的な業績レビュー、課題管理、契約更新・終了の判断を通じて、供給者が合意水準の価値を提供し続けることを確実にする活動である。SLAの達成が外部供給者の履行に依存する以上、その統制はサービス品質に直結する。 【誤答解説】A: 数の最小化は管理負荷の観点では有利だが、集中リスクを生むため目的そのものではない。B: 価格のみでの切替えは品質・移行コスト・継続性のリスクを無視している。D: 一方的なリスク転嫁は関係悪化と実効性低下を招き、健全なパートナーシップに反する。E: 契約なき関係は責任範囲が不明確で、統制不能となる。
問30
外部供給者の業績を定期的にレビューする際に確認すべき事項として、最も適切なものはどれか。
  • ✔契約に定めた水準の達成状況、未達時の原因と是正状況、課題の推移および今後の改善計画
  • B供給者の従業員個人の給与水準
  • C供給者が保有する他社との契約内容の詳細
  • D供給者の株価の推移のみ
  • E供給者担当者の個人的な評価
解説:【正解】A「契約に定めた水準の達成状況、未達時の原因と是正状況、課題の推移および今後の改善計画」 正解はA。供給者レビューは、UC(基盤契約)に定めた水準がどの程度達成されたかを実績データで確認し、未達があればその原因と是正の進捗を追跡し、双方の課題と改善計画を合意する場である。定量的な実績に基づく建設的な対話が、サービス品質の維持向上につながる。 【誤答解説】B: 個人の給与は契約履行と無関係で、確認する立場にもない。C: 他社との契約内容は守秘義務の対象であり、要求は不適切。D: 株価は経営の安定性を測る補助情報にはなり得るが、それのみでは履行状況を評価できない。E: 個人評価は供給者内部の人事事項である。

情報セキュリティ管理全41問中 2問を掲載

問31
情報セキュリティの三大要素(CIA)の組合せとして正しいものはどれか。
  • A機密性・効率性・可用性
  • B正確性・完全性・可搬性
  • C機密性・信頼性・保守性
  • ✔機密性・完全性・可用性
  • E完全性・拡張性・可用性
解説:【正解】D「機密性・完全性・可用性」 正解はD。機密性(Confidentiality:許可された者だけがアクセスできること)、完全性(Integrity:情報が正確かつ改ざんされていないこと)、可用性(Availability:必要なときに利用できること)の三つが情報セキュリティの基本要素である。近年はこれに真正性、責任追跡性、否認防止、信頼性を加えて七要素とする考え方もある。 【誤答解説】A: 効率性はセキュリティ要素ではない。B: 可搬性はシステム特性であり、セキュリティ要素ではない。C: 信頼性・保守性は可用性を支える品質特性ではあるが、CIAの構成要素ではない。E: 拡張性はキャパシティ設計の観点である。
問32
特権ID(管理者権限アカウント)の運用管理として、最も適切なものはどれか。
  • A運用効率を優先し、担当者全員で共有し常時利用可能にする
  • ✔利用申請と承認に基づき貸与し、作業内容と操作ログを記録して事後に点検する
  • Cパスワードを変更せず固定にして引継ぎを容易にする
  • D退職者のアカウントも緊急時に備えて残しておく
  • E監査対象外として管理台帳から除外する
解説:【正解】B「利用申請と承認に基づき貸与し、作業内容と操作ログを記録して事後に点検する」 正解はB。特権IDはシステム全体に影響を及ぼせるため、必要な時に、必要な者へ、必要な範囲だけ貸与する「最小権限」と「使用の都度承認」が原則である。加えて、誰がいつ何を実施したかを個人まで特定できるよう申請記録と操作ログを紐づけ、定期的に突合点検することで不正利用と誤操作の抑止・検知が可能になる。 【誤答解説】A: 常時共有は誰の操作か特定できず責任追跡性を失う。C: 固定パスワードは漏えい時の影響が長期に及ぶ。D: 退職者アカウントの放置は典型的な不正アクセス経路であり、速やかに無効化すべきである。E: 特権IDはむしろ監査上の重点対象であり、除外は統制上の重大な欠陥となる。

継続的改善全24問中 2問を掲載

問33
PDCAサイクルにおける各段階の説明として最も適切なものはどれか。
  • APlan:改善策の実施、Do:計画立案、Check:評価、Act:是正
  • BPlan:評価、Do:計画、Check:実施、Act:監視
  • CPlan:監視、Do:是正、Check:計画、Act:実施
  • DPlan:計画、Do:評価、Check:是正、Act:実施
  • ✔Plan:計画立案、Do:実施・運用、Check:監視・測定・評価、Act:是正・改善
解説:【正解】E「Plan:計画立案、Do:実施・運用、Check:監視・測定・評価、Act:是正・改善」 正解はE。PDCAはPlan(目標と計画の策定)、Do(計画に基づく実施と運用)、Check(測定・監視・監査による評価)、Act(評価結果に基づく是正処置と改善、次期計画への反映)で構成される。サービスマネジメントシステムはこのサイクルを継続的に回すことで、維持ではなく段階的な向上を実現する。 【誤答解説】A・B・C・D: いずれも各段階の役割が入れ替わっている。特にCheckは「測定・評価」であり、測定可能な指標(KPI)が事前にPlanで定義されていなければ機能しない点が実務上の要点である。
問34
サービス改善活動において、改善の効果を客観的に評価するために事前に実施すべきこととして最も適切なものはどれか。
  • ✔現状の測定指標とベースライン(基準値)を定め、記録しておく
  • B改善策を先に実施し、後から測定方法を決める
  • C利用者への告知を省略する
  • D目標値を設定せずに着手する
  • E外部コンサルタントに評価を一任する
解説:【正解】A「現状の測定指標とベースライン(基準値)を定め、記録しておく」 正解はA。改善の効果は「改善前と改善後の差」でしか示せないため、着手前に測定指標を定義し、現状値をベースラインとして記録しておく必要がある。ベースラインがないと、改善後の数値が良くても、それが施策の効果なのか単なる業務量の季節変動なのか区別できず、投資判断の根拠にもならない。 【誤答解説】B: 事後に測定方法を決めると、比較可能な過去データが存在せず効果を証明できない。C: 告知の省略は利用者の混乱を招く。D: 目標値がなければ達成/未達の判定ができない。E: 評価の一任は当事者の理解と定着を妨げ、内部に改善能力が育たない。

業績評価全13問中 2問を掲載

問35
CSF(重要成功要因)とKPI(重要業績評価指標)の関係として最も適切なものはどれか。
  • ✔CSFは目標達成に不可欠な要因であり、KPIはその達成度を測る定量的な指標である
  • BKPIを達成するために必要な条件がCSFである
  • CCSFとKPIは同義である
  • DKPIは定性的、CSFは定量的に表される
  • ECSFは外部から与えられ、KPIは自由に設定してよい
解説:【正解】A「CSFは目標達成に不可欠な要因であり、KPIはその達成度を測る定量的な指標である」 正解はA。CSF(Critical Success Factor)は「サービスデスクの一次解決能力を高める」のように、目標達成のために不可欠な要因を示す。KPI(Key Performance Indicator)はそれを「一次解決率85%以上」のように定量化し、達成度を測定可能にした指標である。CSFが先にあり、それを測るためにKPIを設定するという順序関係になる。 【誤答解説】B: 関係が逆で、CSFが上位概念。C: 定性的な要因と定量的な指標であり同義ではない。D: 定性・定量の関係が逆である。E: KPIは組織目標と整合する必要があり、恣意的に設定してよいものではない。
問36
業績指標を設定する際に注意すべき副作用として、最も適切なものはどれか。
  • A指標を設定すると必ず品質が向上する
  • ✔単一の指標のみを強く追求すると、数値を良く見せる行動が誘発され、本来の目的が損なわれることがある
  • C指標は多いほど管理が容易になる
  • D指標の定義は担当者ごとに異なってよい
  • E指標の実績は測定しなくてもよい
解説:【正解】B「単一の指標のみを強く追求すると、数値を良く見せる行動が誘発され、本来の目的が損なわれることがある」 正解はB。例えば平均対応時間の短縮のみを追えば、十分な確認をせずクローズする行動を招き、再オープンと利用者不満が増える。対策として、相反する側面を含む複数の指標を組み合わせ(速度と品質、量と満足度)、指標の意図を共有し、数値の背景を確認したうえで評価することが有効である。 【誤答解説】A: 指標の設定は行動を変えるが、方向が誤れば品質は低下し得る。C: 指標の乱立は焦点を失わせ、測定負荷も増す。D: 定義がばらつくと比較も集計も成立しない。E: 測定しない指標は改善の役に立たない。

IT資産管理全24問中 2問を掲載

問37
IT資産管理(ITAM)の目的として最も適切なものはどれか。
  • Aサーバの性能を最大化すること
  • Bインシデントの復旧時間を短縮すること
  • C変更の承認を効率化すること
  • ✔資産の取得から廃棄までのライフサイクルを通じて、資産を把握し、コストとコンプライアンスを適正に管理すること
  • E利用者の操作研修を実施すること
解説:【正解】D「資産の取得から廃棄までのライフサイクルを通じて、資産を把握し、コストとコンプライアンスを適正に管理すること」 正解はD。IT資産管理は、ハードウェア・ソフトウェア・ライセンス・契約などの資産について、購入、配備、利用、保守、更新、廃棄までのライフサイクル全体を管理し、資産の所在と利用状況の把握、過剰・遊休資産の削減、ライセンス違反の防止、税務・会計上の適正な処理を実現する活動である。 【誤答解説】A: 性能最大化はキャパシティ管理の領域。B: 復旧時間短縮はインシデント管理の目標で、資産情報はその支援材料にとどまる。C: 変更承認の効率化は変更管理の課題。E: 操作研修は教育・利用者支援の活動である。
問38
ソフトウェアのライセンス形態に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • ✔同時利用ライセンスは、導入端末数ではなく同時に使用する数の上限で管理される
  • B同時利用ライセンスは、導入した端末の総数で管理される
  • C利用者単位ライセンスは、端末を共有すれば1本で何人でも利用できる
  • Dサブスクリプション型は、契約終了後も無期限に利用できる
  • E買切り型は、毎年の更新料の支払が必須である
解説:【正解】A「同時利用ライセンスは、導入端末数ではなく同時に使用する数の上限で管理される」 正解はA。同時利用ライセンスは、多数の端末に導入していても、同時に使用する数が契約上限を超えなければよい形態である。利用のピークが限られる用途では費用効率が高いが、上限管理の仕組みと利用状況の把握が前提となる。 【誤答解説】B: 導入端末数で管理するのは端末単位ライセンス。C: 利用者単位ライセンスは利用する人ごとに必要で、共有しても1本では足りない。D: サブスクリプション型は契約期間中の利用権であり、終了後は利用できなくなる。E: 買切り型は購入時点の版を継続利用でき、更新料は原則不要である(保守サポートは別契約)。

IT財務管理全24問中 2問を掲載

問39
ITサービスの費用を利用部門へ配賦する目的として最も適切なものはどれか。
  • AIT部門の利益を最大化するため
  • B利用部門の予算を削減するため
  • C監査を回避するため
  • ✔利用部門にコスト意識を持たせ、資源の適正な利用と投資判断を促すため
  • Eサービスの利用を抑制するため
解説:【正解】D「利用部門にコスト意識を持たせ、資源の適正な利用と投資判断を促すため」 正解はD。費用配賦(チャージバック)や利用実績の可視化(ショーバック)は、サービスの利用量とコストの関係を利用部門に見えるようにし、過剰な要求の抑制、不要資源の返却、費用対効果に基づく合理的な投資判断を促すことを目的とする。IT費用を全社共通費として不可視にすると、需要が際限なく膨張しやすい。 【誤答解説】A: 社内サービスにおいて利益最大化は主目的ではない。B: 予算削減は結果として生じ得るが目的ではない。C: 監査回避は不適切な動機である。E: 利用抑制そのものが目的ではなく、適正化が目的である。
問40
サーバを導入する。初期費用が600万円、年間の保守・運用費用が150万円であるとき、5年間の総所有コスト(TCO)はいくらか。ほかの費用は考慮しないものとする。
  • A750万円
  • B900万円
  • C1,050万円
  • ✔1,350万円
  • E1,500万円
解説:【正解】D「1,350万円」 正解はD。総所有コストは、初期の取得費用に加え、保有期間中に発生する運用・保守・廃棄などの費用を合計したものである。600万円+150万円×5年=600万円+750万円=1,350万円となる。 【誤答解説】750万円は5年分の保守費のみを計上した誤り。900万円は初期費用に1年分だけを加えた誤り。1,050万円は3年分で計算した誤り。1,500万円は初期費用を二重計上するなどの誤り。実務では、導入費と保守費に加えて、電力・設置スペース、運用要員の人件費、教育費、移行費、廃棄費まで含めて比較しなければ、導入時の価格だけで不利な選択をしてしまう点が重要である。

需要管理全7問中 2問を掲載

問41
需要管理(デマンドマネジメント)に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • A利用者からの要求をすべて拒否する活動
  • Bサーバを常に最大構成で運用する活動
  • Cインシデントの受付件数を制限する活動
  • DSLAの目標値を毎年引き上げる活動
  • ✔需要の変動を把握・予測し、キャパシティ計画や利用形態の調整によって需給を適正化する活動
解説:【正解】E「需要の変動を把握・予測し、キャパシティ計画や利用形態の調整によって需給を適正化する活動」 正解はE。需要管理は、業務量の季節変動やピーク時間帯、事業計画に基づく将来需要を分析し、キャパシティ管理と連携して必要な資源を計画する。加えて、料金体系や利用時間帯の分散、バッチ処理時間の調整といった手段で需要側を平準化し、ピークに合わせた過剰投資を回避する点にも特徴がある。 【誤答解説】A: 要求の一律拒否はビジネス支援の放棄である。B: 常時最大構成はピークのみを想定した過剰投資で、需要管理の趣旨に反する。C: 受付制限はサービス品質の低下であり、需要の適正化とは異なる。D: 目標値の引上げはサービスレベル管理の判断であり、需給調整ではない。
問42
需要管理とキャパシティ管理の関係として、最も適切なものはどれか。
  • ✔需要管理は需要側の把握と調整を、キャパシティ管理は供給側の能力の計画と確保を担い、両者が連携して需給の均衡を図る
  • B需要管理は供給能力の確保を、キャパシティ管理は需要の抑制を担う
  • C両者は同一の活動である
  • D需要管理は需要を増やすことを目的とする
  • Eキャパシティ管理は需要の変動を考慮しない
解説:【正解】A「需要管理は需要側の把握と調整を、キャパシティ管理は供給側の能力の計画と確保を担い、両者が連携して需給の均衡を図る」 正解はA。需要管理は、いつどれだけの利用が発生するかを把握・予測し、料金体系、利用時間帯の分散、処理の後倒しといった手段で需要側を調整する。キャパシティ管理は、その需要に応じた処理能力を計画的に確保する。両者が連携することで、ピークに合わせた過剰投資を避けつつ品質を維持できる。 【誤答解説】B: 役割が入れ替わっている。C: 対象が需要側と供給側で異なる。D: 需要の拡大は事業側の目的であり、需要管理は変動の把握と平準化を担う。E: キャパシティ管理は需要の変動を前提に計画する。

リリース管理全20問中 2問を掲載

問43
リリース及び展開管理の目的として最も適切なものはどれか。
  • ✔新規または変更されたサービスを、本番環境へ計画的・確実に展開し、業務への影響を最小化すること
  • B変更の承認可否を判断すること
  • Cインシデントの原因を分析すること
  • D顧客とSLAを合意すること
  • E資産の会計処理を行うこと
解説:【正解】A「新規または変更されたサービスを、本番環境へ計画的・確実に展開し、業務への影響を最小化すること」 正解はA。リリース及び展開管理は、承認された変更をまとめてリリース単位に構成し、ビルド、テスト、展開計画の策定、利用者への周知・教育、本番展開、初期サポート(早期生活支援)までを担う。展開の順序、時間帯、切戻し手順、関係者への通知を計画することで、業務影響と失敗リスクを抑える。 【誤答解説】B: 承認判断は変更管理の役割で、リリース管理はその実装・展開を担う。C: 原因分析は問題管理。D: SLA合意はサービスレベル管理。E: 会計処理はIT財務管理・資産管理の領域である。
問44
本番環境への展開方式のうち、新旧システムを一定期間並行して稼働させ、結果を比較しながら移行する方式はどれか。
  • A一斉移行方式
  • ✔並行運用方式
  • C段階的移行方式
  • Dパイロット方式
  • E逐次縮退方式
解説:【正解】B「並行運用方式」 正解はB。並行運用方式は、新旧両システムを同時に稼働させて出力結果を突き合わせ、新システムの正確性を確認しながら移行する方式である。検証の確実性が高く切戻しも容易だが、二重運用となるため要員負荷とコストが大きい。 【誤答解説】A: 一斉移行(ビッグバン)は全体を一度に切り替える方式で、期間は短いが失敗時の影響が全社に及ぶ。C: 段階的移行は機能や拠点を分割して順次移行する方式。D: パイロット方式は限定した部門・拠点で先行導入し、検証後に全体展開する方式。E: 「逐次縮退方式」は移行方式の一般的な名称ではない。

運用管理全53問中 2問を掲載

問45
クラウドサービス(IaaS)を利用する場合の責任分界に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • A利用者は何も管理する必要がなく、すべて事業者の責任となる
  • Bデータの管理責任も常に事業者が負う
  • ✔物理設備やハイパーバイザは事業者、OS以上のミドルウェア・アプリケーション・データは利用者が責任を負うのが一般的である
  • DSaaSではアプリケーションの脆弱性対応も利用者の責任である
  • E責任分界は契約に関係なく法令で一律に定められている
解説:【正解】C「物理設備やハイパーバイザは事業者、OS以上のミドルウェア・アプリケーション・データは利用者が責任を負うのが一般的である」 正解はC。IaaSでは、データセンタ設備、物理サーバ、ネットワーク、仮想化基盤までを事業者が管理し、その上で稼働するゲストOS、ミドルウェア、アプリケーション、データ、アクセス制御は利用者が管理する「責任共有モデル」が一般的である。OSのパッチ適用漏れによる侵害は利用者側の責任範囲となる点に注意が必要である。 【誤答解説】A: 利用者側の管理責任は必ず残り、丸投げはできない。B: データの分類、暗号化、アクセス権設定、バックアップ方針は原則として利用者の責任である。D: SaaSではアプリケーションの脆弱性対応は事業者側の責任範囲であり、利用者は主に設定とアカウント管理を担う。E: 責任分界は各サービスの契約・約款で定義され、一律ではない。
問46
ジョブスケジューリング(ジョブ管理)を導入する主な効果として最も適切なものはどれか。
  • Aシステムの処理性能そのものを物理的に向上させる
  • Bインシデントの発生を完全に防止する
  • C利用者の教育コストを不要にする
  • ✔処理の実行順序と時刻を自動制御し、人手による作業ミスと待機作業を削減する
  • ESLAの締結を不要にする
解説:【正解】D「処理の実行順序と時刻を自動制御し、人手による作業ミスと待機作業を削減する」 正解はD。ジョブ管理ツールは、依存関係のあるバッチ処理の起動順序、実行時刻、先行ジョブの正常終了判定、異常時のリラン・スキップ制御を自動化する。夜間の手動起動待ちや起動忘れ、順序誤りといった人的ミスを排除し、深夜要員の削減や処理時間の短縮にも寄与する。 【誤答解説】A: 実行制御の自動化であり、CPUやI/Oの物理性能は向上しない。B: 自動化は人的ミスを減らすが、ハードウェア障害やデータ起因の異常は残る。C: 運用担当者の教育は依然必要である。E: SLAは顧客との合意であり、自動化とは無関係に必要である。

顧客満足全8問中 2問を掲載

問47
利用者満足度調査を実施する目的として最も適切なものはどれか。
  • A担当者の責任を追及するため
  • B調査結果を公開して他社と比較するため
  • ✔利用者の主観的な評価を把握し、定量指標では見えないサービス品質の課題を発見して改善につなげるため
  • DSLAの数値目標を代替するため
  • E問合せ件数を削減するため
解説:【正解】C「利用者の主観的な評価を把握し、定量指標では見えないサービス品質の課題を発見して改善につなげるため」 正解はC。可用性や応答時間といった定量指標が目標を満たしていても、説明の分かりにくさ、対応の丁寧さ、進捗連絡の頻度など、利用者の体感品質に課題が残ることは多い。満足度調査はこうした定量指標では捉えられない側面を可視化し、改善の優先順位付けに用いる。 【誤答解説】A: 個人の責任追及に用いると、現場は率直な情報を出さなくなり調査自体が形骸化する。B: 他社比較は副次的な用途にすぎない。D: 主観評価は客観的なSLA指標の代替にはならず、両者は補完関係にある。E: 件数削減は結果の一つであり、目的ではない。
問48
利用者満足度調査の結果、対応品質への評価が前回より大きく低下していた。対応として最も適切なものはどれか。
  • A調査対象を変更して高い評価が出るようにする
  • B満足度は主観的であるため対応しない
  • C低評価をつけた利用者を特定して個別に説明する
  • D次回調査まで様子を見る
  • ✔自由記述や個別の指摘内容を分析して低下の要因を特定し、実績データ(対応時間、再オープン率など)と突き合わせて改善策を検討する
解説:【正解】E「自由記述や個別の指摘内容を分析して低下の要因を特定し、実績データ(対応時間、再オープン率など)と突き合わせて改善策を検討する」 正解はE。満足度の低下は、定量指標に表れない品質の問題(説明の分かりにくさ、進捗連絡の不足、たらい回し、対応者による差)を示していることが多い。自由記述の分析と実績データの突合により、体感の悪化がどの局面で生じているかを特定し、具体的な改善に結びつける。 【誤答解説】A: 対象の恣意的な変更は、調査そのものを無意味にする。B: 主観的評価も重要な品質情報である。C: 回答者の特定と個別対応は、匿名性を損ない今後の率直な回答を妨げる。D: 放置は低下傾向を固定化させる。

監視設計全23問中 2問を掲載

問49
監視項目を設計する際の考え方として最も適切なものはどれか。
  • ✔サービスの継続に影響する事象を検知できる項目を選び、各アラートに対応すべき行動が定義できるものに絞る
  • B取得可能な項目はすべて監視対象とし、上限なくアラートを設定する
  • CCPU使用率だけを監視すれば十分である
  • D監視項目は導入時に決めたまま見直さない
  • E利用者からの申告があった項目のみを事後的に追加する
解説:【正解】A「サービスの継続に影響する事象を検知できる項目を選び、各アラートに対応すべき行動が定義できるものに絞る」 正解はA。監視の目的は、サービスへの影響を早期に検知して行動につなげることである。したがって「そのアラートが鳴ったとき誰が何をするのか」が定義できない項目は、通知ではなく記録・分析用のデータとして扱うべきである。行動につながらない通知は担当者の注意力を消耗させ、重要な警報の見落としを招く。 【誤答解説】B: 無制限のアラート設定は警報の洪水を生み、監視の実効性を損なう。C: 資源監視だけでは、プロセス停止や応答遅延、業務エラーを検知できない。D: 構成や業務要件の変化に応じた見直しが必要で、固定化は監視漏れと不要通知の温床となる。E: 事後追加のみでは常に後手に回り、予防的な検知ができない。
問50
資源使用率のしきい値監視を、警告と危険の二段階で設定する主な理由として最も適切なものはどれか。
  • Aアラートの総数を増やすため
  • ✔限界に達する前の段階で気付き、業務影響が出る前に調査や対処を行う余裕を確保するため
  • C監視ツールのライセンス数を消費するため
  • D危険レベルの通知を無視できるようにするため
  • E報告書の体裁を整えるため
解説:【正解】B「限界に達する前の段階で気付き、業務影響が出る前に調査や対処を行う余裕を確保するため」 正解はB。危険水準に達してからの通知では、対処に着手した時点で既に業務影響が発生している。警告レベルを設けることで、原因調査、資源の解放、増設判断、利用部門との調整といった対応時間を確保できる。しきい値は過去の実績分布と対処に要する時間から逆算して設定するのが実務的である。 【誤答解説】A: 通知数を増やすこと自体は目的ではない。C: ライセンス消費は無関係である。D: 二段階化は危険通知を軽視するためではなく、そこに至らせないための仕組みである。E: 体裁のための設定では運用上の意味を持たない。

クラウド運用全11問中 2問を掲載

問51
SaaS利用時に、利用者側の組織が主に責任を負う範囲として最も適切なものはどれか。
  • Aアプリケーションの脆弱性修正とサーバのOS管理
  • Bデータセンタ設備の維持管理
  • Cハイパーバイザの保守
  • ✔利用者アカウントとアクセス権の管理、設定内容の適正化、投入するデータの管理
  • E物理ネットワーク機器の交換
解説:【正解】D「利用者アカウントとアクセス権の管理、設定内容の適正化、投入するデータの管理」 正解はD。SaaSでは基盤からアプリケーションまでを事業者が管理するため、利用者側の責任は主として、アカウントの発行・削除と権限設定、共有範囲などの各種設定、投入するデータの分類と取扱い、利用状況の監査に集中する。近年の事故は設定不備や権限過多に起因するものが多く、この領域の統制が要点となる。 【誤答解説】A: アプリケーションの修正とOS管理は事業者側の責任範囲。B・C・E: 設備、仮想化基盤、物理機器はいずれも事業者が管理する。利用者が管理できない領域を責任範囲と誤認すると、本来手当てすべき設定・権限管理が手薄になる。
問52
クラウド利用費用が計画を大幅に超過している。まず実施すべき対応として最も適切なものはどれか。
  • A利用しているサービスをすべて解約する
  • B利用部門への請求額を一律に引き上げる
  • C監視を停止して費用を削減する
  • D契約更新まで対応を保留する
  • ✔資源ごとの利用実績と費用の内訳を可視化し、過大な構成、停止し忘れた資源、不要なデータ保管を特定して是正する
解説:【正解】E「資源ごとの利用実績と費用の内訳を可視化し、過大な構成、停止し忘れた資源、不要なデータ保管を特定して是正する」 正解はE。クラウド費用は、資源の割当量、稼働時間、データ量、通信量の積み上げで決まる。まず内訳を可視化し、実使用率に対して過大な構成、検証後に停止し忘れた資源、参照されない保管データ、不要な冗長構成といった無駄を特定して是正するのが順序である。そのうえで、稼働時間の制御や長期利用割引の適用を検討する。 【誤答解説】A: 全解約は業務停止を招く極端な対応。B: 請求転嫁は費用の付替えにすぎず、総額は減らない。C: 監視の停止は微少な費用削減と引換えに障害検知能力を失う本末転倒な判断。D: 保留は超過を放置し、損失を拡大させる。

組織・役割全21問中 2問を掲載

問53
サービスオーナーとプロセスオーナーの役割の違いとして最も適切なものはどれか。
  • ✔サービスオーナーは特定のサービス全体に責任を持ち、プロセスオーナーは特定のプロセスの設計と有効性に責任を持つ
  • Bサービスオーナーはプロセスの設計に責任を持ち、プロセスオーナーはサービス全体に責任を持つ
  • C両者は同一の役割であり呼称のみが異なる
  • Dいずれも技術的な実装作業のみを担当する
  • Eいずれも顧客との契約締結のみを担当する
解説:【正解】A「サービスオーナーは特定のサービス全体に責任を持ち、プロセスオーナーは特定のプロセスの設計と有効性に責任を持つ」 正解はA。サービスオーナーは、特定のサービスについて顧客に対する窓口となり、サービス全体の品質、改善、費用に責任を負う。プロセスオーナーは、インシデント管理や変更管理といったプロセスについて、その設計、標準の維持、複数サービスを横断した有効性に責任を負う。両者は縦と横の関係にあり、協働が必要となる。 【誤答解説】B: 責任範囲が入れ替わっている。C: 縦(サービス単位)と横(プロセス単位)で責任の切り口が異なる。D: 実装作業は各担当チームの役割で、オーナーは責任と意思決定を担う。E: 契約締結は関連業務の一部にとどまり、役割の本質ではない。
問54
運用要員のスキル管理において、複数の要員が同一業務を担当できる状態を整えておく主な目的として、最も適切なものはどれか。
  • A要員の人数を削減するため
  • ✔休暇・異動・退職や急病の際にも業務を継続でき、特定個人への依存に起因するリスクを低減するため
  • C作業手順を毎回変えるため
  • D教育費用を削減するため
  • E残業を増やすため
解説:【正解】B「休暇・異動・退職や急病の際にも業務を継続でき、特定個人への依存に起因するリスクを低減するため」 正解はB。特定の担当者しか実施できない業務は、その人の不在が直ちに業務停止に直結する。手順の文書化、計画的な複数名での実施経験、定期的な担当交代によって、いつでも代替できる状態を保つことが、可用性と事業継続の観点で重要である。あわせて要員の負荷平準化と成長機会にもつながる。 【誤答解説】A: 目的は人員削減ではなく継続性の確保である。C: 手順の変更ではなく、標準手順の共有が要点。D: 教育は必要であり、短期的にはむしろ費用が増える。E: 負荷分散により残業はむしろ減る方向に働く。

監査・統制全26問中 2問を掲載

問55
IT全般統制において重視される観点として、最も適切なものはどれか。
  • Aシステムの処理速度が業界最高水準であること
  • B利用しているツールが最新版であること
  • CIT部門の人員数が一定以上であること
  • D外部委託の割合が高いこと
  • ✔アクセス管理、変更管理、運用管理、そして開発・保守の各領域が適切に整備・運用され、記録によって裏づけられていること
解説:【正解】E「アクセス管理、変更管理、運用管理、そして開発・保守の各領域が適切に整備・運用され、記録によって裏づけられていること」 正解はE。IT全般統制は、業務処理の正確性を支える基盤的な統制であり、権限が適切に付与・削除されているか、変更が承認と検証を経ているか、障害やバックアップが適切に運用されているか、開発・保守が管理された手続で行われているかを、記録に基づいて確かめる点に重心がある。 【誤答解説】A: 処理速度は性能要件であり、統制の有効性とは別問題。B: 版数の新しさは統制の整備を意味しない。C: 人員数は資源の情報であり、統制の有無を示さない。D: 委託の割合が高いこと自体は統制の良否と無関係で、むしろ委託先管理の統制が必要になる。
問56
職務分離の考え方に基づく運用として、最も適切なものはどれか。
  • ✔変更の申請者と承認者を分け、本番環境への適用権限を開発担当者に恒常的には付与しない
  • B作業効率のため、申請から承認、実施までを一人が担当する
  • C承認者を置かず、実施後に事後報告のみを行う
  • D全員に管理者権限を付与して相互に補完する
  • E権限の付与状況は記録しない
解説:【正解】A「変更の申請者と承認者を分け、本番環境への適用権限を開発担当者に恒常的には付与しない」 正解はA。職務分離は、単独の担当者が不正や重大な誤りを実行し、かつそれを隠蔽できてしまう状態を防ぐ仕組みである。申請と承認の分離、開発と本番運用の分離、実施と検証の分離が代表例で、やむを得ず兼務する場合は、事後の記録点検や上位者による定期レビューといった補完統制を設ける。 【誤答解説】B: 一人完結は最も統制が弱い状態である。C: 承認なき実施は無許可変更と同義。D: 一律の管理者権限は最小権限の原則に反し、影響範囲を無制限に広げる。E: 権限付与の記録がなければ、棚卸しも監査対応もできない。

文書管理全4問中 2問を掲載

問57
サービスマネジメントに関する文書体系として、上位から下位への並びが最も適切なものはどれか。
  • A手順書 → 方針 → 規程
  • B作業指示 → 規程 → 方針
  • C規程 → 手順書 → 方針
  • D方針 → 手順書 → 規程
  • ✔方針 → 規程・基準 → 手順書・作業指示
解説:【正解】E「方針 → 規程・基準 → 手順書・作業指示」 正解はE。方針は組織としての基本的な考え方と目的を示し、規程・基準は方針を実現するための遵守事項とルールを定め、手順書・作業指示は具体的な実施方法を記述する。上位ほど変更頻度が低く抽象的、下位ほど具体的で改訂が頻繁になる。この階層が整理されていないと、規程と手順の矛盾や重複が生じる。 【誤答解説】A・B・C・D: いずれも階層の順序が誤っている。実務では、手順書だけが存在して上位の方針や規程がない、あるいは方針だけがあって具体的手順がない、という片寄りが起こりやすく、いずれの場合も運用は安定しない。
問58
サービスマネジメント方針が果たす役割として最も適切なものはどれか。
  • ✔組織としての目的、適用範囲、基本的な考え方を示し、下位の規程や手順の判断基準となること
  • B個別作業の具体的な操作手順を示すこと
  • C障害発生時の連絡先を列挙すること
  • D予算の執行状況を記録すること
  • E利用者の問合せ内容を蓄積すること
解説:【正解】A「組織としての目的、適用範囲、基本的な考え方を示し、下位の規程や手順の判断基準となること」 正解はA。方針は、経営としての意思を示し、判断に迷った際の拠り所となる文書である。目的、適用範囲、遵守すべき原則、責任者の関与を明記し、経営層の承認を得たうえで組織内に周知することで、下位の規程や手順の整合性が保たれる。 【誤答解説】B: 操作手順は手順書の役割。C: 連絡先は体制表や手順書に記載する運用情報。D: 予算執行の記録は財務管理の帳票。E: 問合せの蓄積はインシデント記録であり、いずれも方針が担う役割ではない。

契約管理全12問中 2問を掲載

問59
システム運用業務を外部へ委託する際の契約形態に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • A請負契約は業務の遂行を目的とし、準委任契約は仕事の完成を目的とする
  • Bいずれの契約でも発注者が受託者の要員に直接指示できる
  • C契約形態にかかわらず成果物の品質責任は発注者が負う
  • D運用業務は必ず請負契約としなければならない
  • ✔請負契約は仕事の完成を目的とし、準委任契約は業務の遂行を目的とする
解説:【正解】E「請負契約は仕事の完成を目的とし、準委任契約は業務の遂行を目的とする」 正解はE。請負契約は成果物の完成に対して責任を負う形態であり、完成しなければ報酬請求が原則として認められない。準委任契約は善良な管理者の注意をもって業務を遂行することに対して責任を負う形態で、継続的な運用業務のように成果物の完成として定義しにくい業務に適する。 【誤答解説】A: 説明が入れ替わっている。B: いずれの形態でも指揮命令権は受託者側にあり、直接指示は法令上の問題を生じ得る。C: 品質責任は契約内容に応じて受託者が負う部分がある。D: 業務の性質に応じて選択するもので、一律の定めはない。
問60
ハードウェア保守契約の形態に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • Aオンサイト保守は機器を保守拠点へ送付して修理する方式である
  • B24時間365日対応の契約は、平日日中のみの契約より一般に安価である
  • ✔オンサイト保守は技術者が設置場所へ出向いて対応し、持込・返送方式より復旧が速い傾向がある
  • D保守契約の対応時間はサービスの復旧目標と無関係に決めてよい
  • E保守契約を締結していれば、部品供給期間は無制限に保証される
解説:【正解】C「オンサイト保守は技術者が設置場所へ出向いて対応し、持込・返送方式より復旧が速い傾向がある」 正解はC。オンサイト保守は現地対応のため輸送時間が不要で、復旧時間を短縮しやすい。契約時は、駆けつけまでの時間(応答時間)と復旧までの時間、対応時間帯、対象部位、代替機の有無を確認する必要がある。 【誤答解説】A: 送付して修理する方式は持込・返送方式であり、説明が逆である。B: 対応時間帯が広いほど費用は高くなる。D: 保守の対応時間は復旧目標を実現するための前提条件であり、SLAと整合させる必要がある。E: 部品供給には保守期限があり、無制限ではない。

テスト全14問中 2問を掲載

問61
システムテストの工程に関する記述として最も適切なものはどれか。
  • A単体テストはシステム全体、総合テストは個々の部品を確認する
  • ✔単体テストは個々の部品、結合テストは部品間の連携、総合テストはシステム全体の要件充足を確認する
  • C結合テストは利用者が業務観点で実施するテストである
  • D総合テストは単体テストより先に実施する
  • Eテスト工程は運用開始後にのみ実施する
解説:【正解】B「単体テストは個々の部品、結合テストは部品間の連携、総合テストはシステム全体の要件充足を確認する」 正解はB。テストは小さな単位から段階的に範囲を広げる。単体で部品の正しさを確認し、結合で部品間のインタフェースやデータ受渡しを確認し、総合でシステム全体として機能・性能・運用要件を満たすかを検証する。前工程の欠陥を残したまま次へ進むと、原因特定が困難になり手戻りが増える。 【誤答解説】A: 対象範囲が入れ替わっている。C: 業務観点で利用者が実施するのは受入テスト。D: 段階の順序が逆である。E: テストは稼働前に実施するのが原則である。
問62
受入テストの目的として最も適切なものはどれか。
  • Aプログラムの内部構造の正しさを確認すること
  • B開発者が自身の作成部分を確認すること
  • ✔利用者・発注者の立場から、実際の業務要件を満たし業務が遂行できることを確認して受入れの可否を判断すること
  • Dサーバの物理的な設置状態を確認すること
  • Eネットワーク機器の配線を確認すること
解説:【正解】C「利用者・発注者の立場から、実際の業務要件を満たし業務が遂行できることを確認して受入れの可否を判断すること」 正解はC。受入テストは、発注者・利用者の視点で、実際の業務シナリオに沿ってシステムが要件を満たすかを確認し、受け入れてよいかを判断する工程である。合否基準を事前に定義しておくことが重要で、基準が曖昧だと、稼働直前に「使えない」という判断が出て混乱を招く。 【誤答解説】A: 内部構造の検証は単体テストの領域。B: 開発者自身による確認は単体テストにあたる。D・E: 設置状態や配線の確認は導入作業の検収であり、業務要件の充足確認とは異なる。

サービス設計全15問中 2問を掲載

問63
新システムの要件定義において、非機能要件の合意で最も重視すべきことはどれか。
  • ✔可用性、性能、拡張性、運用性、セキュリティなどの水準を、業務上の必要性と実現コストを対比して具体的な数値と条件で合意すること
  • B非機能要件は開発完了後に運用部門が定めること
  • Cすべての非機能要件を最高水準で設定すること
  • D非機能要件は文書化せず、口頭で共有すること
  • E機能要件が確定するまで非機能要件は検討しないこと
解説:【正解】A「可用性、性能、拡張性、運用性、セキュリティなどの水準を、業務上の必要性と実現コストを対比して具体的な数値と条件で合意すること」 正解はA。非機能要件は、後から変更すると構成の作り直しを伴い、費用と期間の影響が大きい。「できるだけ速く」「止まらないこと」といった曖昧な表現ではなく、対象時間帯、目標値、測定条件、超過時の扱いまで具体化し、実現に必要なコストと対比して合意することが要点である。 【誤答解説】B: 稼働後の要件追加は大幅な手戻りを招く。C: 一律の最高水準はコストが見合わず、投資判断としても合理性を欠く。D: 口頭共有は認識の相違を生み、検収時に紛糾する。E: 機能要件と並行して検討しなければ、方式設計に反映できない。
問64
要件が予算と期間に収まらないことが判明した。対応として最も適切なものはどれか。
  • Aすべての要件を残したまま品質基準を下げて対応する
  • ✔業務上の必要性に基づいて要件に優先順位を付け、必須と後回し可能なものを関係者と合意して段階的な実現計画を立てる
  • C要件を提示した部門の判断のみで一方的に削減する
  • Dテスト工程を削減して期間内に収める
  • E予算超過を報告せずに着手する
解説:【正解】B「業務上の必要性に基づいて要件に優先順位を付け、必須と後回し可能なものを関係者と合意して段階的な実現計画を立てる」 正解はB。制約が明らかになった時点で、要件を「業務上必須のもの」「あれば望ましいもの」「将来対応でよいもの」に分類し、事業側と合意して段階的に実現する計画へ組み替えるのが基本である。優先順位付けの根拠を業務影響で説明できるようにしておくと、合意形成が円滑になる。 【誤答解説】A: 品質基準の切下げは、稼働後の障害と手戻りとして跳ね返る。C: 一方的な削減は必要な業務要件を落とすおそれがある。D: テスト削減は最も避けるべき短縮策で、リスクを稼働後に転嫁するだけである。E: 未報告での着手は、より深刻な破綻を招く。

データ管理全13問中 2問を掲載

問65
業務システムに不正な形式のデータが混入し、後続処理でエラーが多発している。対策として最も適切なものはどれか。
  • ✔入力時点での検証を強化して不正データの流入を防ぐとともに、既存データの是正手順と、混入時に早期検知する仕組みを整備する
  • B後続処理でエラーを無視して継続する
  • C不正データを手作業で見つけ次第削除するのみとする
  • D入力検証は性能上の理由から実施しない
  • Eエラーが出た処理を停止して放置する
解説:【正解】A「入力時点での検証を強化して不正データの流入を防ぐとともに、既存データの是正手順と、混入時に早期検知する仕組みを整備する」 正解はA。データ品質の問題は、発生源に近いほど低コストで防げる。入力時点での形式・範囲・整合性の検証を強化して流入を止めるのが基本であり、あわせて既に混入したデータの特定と是正、そして今後の混入を早期に検知する仕組み(定期的な整合性検査)を整えることで、再発を抑えられる。 【誤答解説】B: エラーの無視は誤った結果を業務へ流す。C: 手作業での場当たり的な削除では、原因も再発も止められない。D: 検証の省略は品質問題の温床となる。E: 停止したままの放置は業務影響を継続させる。
問66
複数のシステムで同じ取引先情報を保持しており、内容の食い違いが業務上の問題を生じている。対策として最も適切なものはどれか。
  • A各システムで個別に修正を続ける
  • ✔正となるデータの所在(マスタ)と更新の責任者・手順を明確にし、他システムへの反映方法と整合性の確認手段を定める
  • C食い違いは業務担当者が都度判断する運用とする
  • Dすべてのシステムで自由に更新できるようにする
  • Eデータの整合性は確認しない
解説:【正解】B「正となるデータの所在(マスタ)と更新の責任者・手順を明確にし、他システムへの反映方法と整合性の確認手段を定める」 正解はB。同一の情報が複数箇所で独立に更新されると、食い違いは必然的に生じる。どのシステムを正とするか(マスタ)を定め、更新の入口を一本化し、他システムへの反映経路と反映の遅延、差異の定期確認方法を設計することが根本的な解決となる。 【誤答解説】A: 個別修正は一時的な解消にとどまり、再び乖離する。C: 都度判断は業務負荷と誤りを増やす。D: 自由更新は乖離を加速させる。E: 確認しなければ、誤ったデータに基づく業務判断が続く。