分野別問題(解説つき)

USCPA(米国公認会計士)|分野別 問題インデックス

最終更新:2026年8月11日

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FAR全250問中 8問を掲載

問1
FASBの概念フレームワークにおいて、財務情報の「基本的質的特性(fundamental qualitative characteristics)」の組合せとして正しいものはどれか。
  • ✔目的適合性と忠実な表現
  • B忠実な表現と適時性
  • C検証可能性と理解可能性
  • D比較可能性と適時性
  • E目的適合性と比較可能性
解説:【正解】A「目的適合性と忠実な表現」
基本的質的特性は「目的適合性(relevance)」と「忠実な表現(faithful representation)」の2つ。目的適合性は予測価値・確認価値・重要性から構成され、忠実な表現は完全性・中立性・無誤謬性から構成される。比較可能性・検証可能性・適時性・理解可能性は「補強的質的特性(enhancing)」であり、基本的質的特性ではない。
★ポイント:FASB概念フレームワーク:基本的質的特性=目的適合性(予測価値・確認価値・重要性)と忠実な表現(完全性・中立性・無誤謬)。補強的質的特性=比較可能性・検証可能性・適時性・理解可能性。認識規準と測定属性(歴史的原価・公正価値等)の階層を整理。
問2
ASC606の5ステップモデルにおいて、第4ステップに該当するものはどれか。
  • A契約の識別
  • B履行義務の識別
  • C取引価格の算定
  • ✔取引価格を各履行義務に配分する
  • E履行義務の充足時に収益を認識する
解説:【正解】D「取引価格を各履行義務に配分する」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
5ステップは①顧客との契約の識別、②履行義務の識別、③取引価格の算定、④取引価格の各履行義務への配分、⑤履行義務充足時の収益認識、の順。配分は原則として独立販売価格(standalone selling price)の比率で行う。
★ポイント:収益認識(ASC606)5ステップ:契約識別→履行義務識別(distinctか)→取引価格算定(変動対価は制限付き見積り)→独立販売価格で配分→充足時(一時点/一定期間:①顧客が同時に便益②顧客資産を創出③代替用途なし+支払請求権)に認識。本人=総額/代理人=純額。
問3
物価上昇局面において、LIFO法をFIFO法と比較した場合の影響として正しいものはどれか。
  • A売上原価が小さくなり、当期純利益が大きくなる
  • ✔売上原価が大きくなり、期末棚卸資産が小さくなる
  • C売上原価が大きくなり、期末棚卸資産も大きくなる
  • D売上原価は変わらないが期末棚卸資産が大きくなる
  • E売上原価が小さくなり、期末棚卸資産も小さくなる
解説:【正解】B「売上原価が大きくなり、期末棚卸資産が小さくなる」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
物価上昇時、LIFOは直近の高い仕入原価が売上原価に流れるため売上原価が大きく、利益と期末棚卸資産(古い低い原価が残る)が小さくなる。結果として法人税の支払いが繰り延べられる点がLIFO採用の主な誘因である。
★ポイント:棚卸資産:FIFO/加重平均はLCNRV(低価法・正味実現可能価額)、LIFO/小売棚卸法はLCM(市場価額=再調達原価をNRVとNRV−正常利益の間に制限)。物価上昇時はLIFOで利益・在庫が小さく税務有利(LIFO conformity rule)。
問4
取得原価$100,000、残存価額$10,000、耐用年数5年の機械について、二重定率法(DDB)を適用した場合の2年目の減価償却費はいくらか。
  • A$21,600
  • B$36,000
  • C$40,000
  • D$18,000
  • ✔$24,000
解説:【正解】E「$24,000」(他の4肢は誤り)
DDBの償却率は(1/5)×2=40%。1年目は残存価額を無視して$100,000×40%=$40,000。2年目は帳簿価額$60,000×40%=$24,000。定率法では残存価額を計算式に含めないが、帳簿価額が残存価額を下回るまでは償却しない点に注意。
★ポイント:有形固定資産:取得原価=購入代価+使用可能にするまでの直接費用(運搬・据付・試運転)。利息の資本化は自家建設の適格資産のみ。減価償却=定額・級数・二倍定率(DDBは残存価額を無視して計算し、簿価が残存を下回らない範囲)。
問5
ASC842において、借手がリースをファイナンスリースに分類する基準に該当しないものはどれか。
  • Aリース期間が原資産の経済的耐用年数の大部分を占める
  • Bリース料総額の現在価値が原資産の公正価値のほとんど全部に相当する
  • ✔リース料総額が借手の年間売上高の10%を超える
  • Dリース期間終了時に所有権が借手に移転する
  • E借手が行使することが合理的に確実な購入選択権が付されている
解説:【正解】C「リース料総額が借手の年間売上高の10%を超える」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
ASC842の5基準は頭文字でOWNES(Ownership移転/Written購入選択権/原資産のNo alternative use・特別仕様/Economic life の大部分/PVがfair valueのSubstantially all)と整理される。売上高との比率は分類基準に含まれない。いずれにも該当しなければオペレーティングリースとなる。
★ポイント:リース(ASC842):借手はほぼ全リースで使用権資産+リース負債を計上。ファイナンス(利息+償却を別建て・前傾負担)とオペレーティング(単一の定額費用)の分類5基準(所有権移転・購入オプション・期間majority・PV substantially all・特殊資産)。短期リース(12か月以下)は簡便法可。
問6
額面$1,000,000、表面利率6%の社債を$950,000(実効利率7%)で発行した。実効金利法による初年度(年1回利払い)の利息費用はいくらか。
  • ✔$66,500
  • B$70,000
  • C$57,000
  • D$63,500
  • E$60,000
解説:【正解】A「$66,500」(他の4肢は誤り)
実効金利法では利息費用=期首帳簿価額×実効利率=$950,000×7%=$66,500。現金利払額は$1,000,000×6%=$60,000で、差額$6,500がディスカウントの償却額となり帳簿価額は$956,500に増加する。
★ポイント:社債:発行価額=クーポンと市場金利の関係(市場金利>クーポン→割引発行)。実効金利法:利息費用=期首帳簿価額×市場利率、クーポンとの差額で割引/打歩を償却。発行費用は帳簿価額から控除し実効金利に織込む。早期償還損益=帳簿価額−買入価額。
問7
次のうち、繰延税金負債(deferred tax liability)を生じさせる項目はどれか。
  • A保証引当金を会計上計上し税務上は支払時に控除する
  • B税務上の繰越欠損金がある
  • C前受収益を税務上は受領時に課税所得に含める
  • D貸倒引当金を会計上計上し税務上は直接償却する
  • ✔会計上より税務上早期に減価償却費を計上する
解説:【正解】E「会計上より税務上早期に減価償却費を計上する」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
税務上の償却が先行すると、当初は税務上の課税所得が会計上の税引前利益より小さくなり、将来その差が解消して課税所得が増える。これが将来加算一時差異であり繰延税金負債を生む。他の選択肢はいずれも将来減算一時差異で繰延税金資産を生じさせる。
★ポイント:税効果:一時差異×制定済み将来税率でDTA/DTLを計上(資産負債法)。DTAは実現可能性がmore likely than notを下回る部分に評価性引当金。全てのDTA/DTLはB/S上noncurrentに分類。不確実な税務ポジションは2ステップ(認識more-likely-than-not→測定50%超の最大額)。
問8
希薄化後EPSの計算において、転換社債に対して適用される方法はどれか。
  • A自己株式法(treasury stock method)
  • ✔if-converted法
  • C逆希薄化法
  • D加重平均法
  • E持分法
解説:【正解】B「if-converted法」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
転換社債・転換優先株にはif-converted法を用い、期首(または発行日)に転換されたと仮定して分母に株式を加算し、分子には税引後の支払利息(優先株の場合は優先配当)を戻し入れる。ストックオプションやワラントには自己株式法を用いる。
★ポイント:社債:発行価額=クーポンと市場金利の関係(市場金利>クーポン→割引発行)。実効金利法:利息費用=期首帳簿価額×市場利率、クーポンとの差額で割引/打歩を償却。発行費用は帳簿価額から控除し実効金利に織込む。早期償還損益=帳簿価額−買入価額。

AUD全200問中 8問を掲載

問9
財務諸表全体に対して広範(pervasive)な影響を及ぼす重要な虚偽表示が存在する場合に表明すべき監査意見はどれか。
  • A意見不表明(disclaimer)
  • B強調事項付無限定意見
  • C無限定適正意見
  • D限定付適正意見
  • ✔不適正意見(adverse opinion)
解説:【正解】E「不適正意見(adverse opinion)」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
重要な虚偽表示があり、その影響が広範であれば不適正意見。重要だが広範でなければ限定付意見となる。一方、監査範囲の制約(十分かつ適切な証拠が入手できない)の場合は、広範なら意見不表明、広範でなければ限定付意見となる。
★ポイント:監査意見:無限定(unmodified)/限定付き(qualified=except for)/不適正(adverse=重要かつ広範な虚偽表示)/意見不表明(disclaimer=重要かつ広範な範囲制約)。重要性と広範性(pervasive)の2軸で判定。強調事項(EOM)・その他事項(OM)区分は意見に影響しない。
問10
監査リスクモデルにおいて、固有リスクと統制リスクの評価が高いと判断された場合、監査人が取るべき対応として正しいものはどれか。
  • A統制テストのみを実施する
  • B発見リスクを高く設定し、実証手続を減らす
  • ✔発見リスクを低く設定し、実証手続を増やす
  • D監査リスクを高く設定する
  • E重要性の基準値を引き上げる
解説:【正解】C「発見リスクを低く設定し、実証手続を増やす」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
監査リスク=固有リスク×統制リスク×発見リスク。重要な虚偽表示リスク(固有×統制)が高い場合、目標監査リスクを一定に保つには発見リスクを低く抑える必要があり、実証手続の範囲拡大・期末近くでの実施・より証明力の高い証拠の入手といった対応をとる。
★ポイント:監査リスクモデル:AR=IR×CR×DR。IR・CRは被監査会社側(監査人は評価するのみ)、DRを監査手続の種類・時期・範囲で調整。RMM(=IR×CR)が高いほどDRを下げる=実証手続を厚くする。
問11
監査における「手続実施上の重要性(performance materiality)」に関する記述として正しいものはどれか。
  • ✔財務諸表全体の重要性より低い金額に設定される
  • B財務諸表全体の重要性より高い金額に設定される
  • C監査終了時にのみ決定される
  • D個々の勘定科目には適用されない
  • E財務諸表全体の重要性と同額に設定される
解説:【正解】A「財務諸表全体の重要性より低い金額に設定される」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
手続実施上の重要性は、未修正の虚偽表示と未発見の虚偽表示の合計が財務諸表全体の重要性を超える可能性を適切に低い水準に抑えるため、全体の重要性より低く設定される。実務上は全体重要性の50〜75%程度が用いられることが多い。
★ポイント:重要性:計画段階で財務諸表全体の重要性+実施上の重要性(performance materiality)を設定。量的基準+質的要因。未修正虚偽表示の集計額と比較して意見形成。重要性は監査人の職業的専門家としての判断。
問12
COSO内部統制フレームワークの5つの構成要素に含まれないものはどれか。
  • A統制環境
  • Bリスク評価
  • C統制活動
  • D情報と伝達
  • ✔内部監査部門の設置
解説:【正解】E「内部監査部門の設置」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
COSOの5要素は統制環境、リスク評価、統制活動、情報と伝達、モニタリング活動。内部監査部門はモニタリングの一手段ではあるが、構成要素そのものではなく、また設置は必須とされていない。
★ポイント:COSO ERM(2017):戦略と一体のリスク管理。5構成要素=ガバナンスと文化/戦略と目標設定/パフォーマンス/レビューと修正/情報・伝達・報告。リスク選好(risk appetite)を戦略策定段階で設定する点が内部統制フレームワークとの違い。
問13
監査証拠の証明力(証拠力)が最も高いと一般に考えられるものはどれか。
  • A経営者からの口頭による説明
  • ✔監査人が独立した第三者から直接入手した確認状
  • C被監査会社が作成した内部資料
  • D被監査会社の従業員への質問
  • E被監査会社が保管する取引先からのコピー書類
解説:【正解】B「監査人が独立した第三者から直接入手した確認状」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
監査証拠の証明力は、①外部の独立した情報源からのもの、②監査人が直接入手したもの、③文書形式のもの、④原本、が高い。独立第三者からの直接入手した確認状はこれらを全て満たす。
★ポイント:監査証拠:十分性(量)と適切性(質=関連性+信頼性)。信頼性:外部直接入手>外部だが企業経由>内部。確認(confirmation)は実在性に強く、網羅性には弱い。アサーション(実在性・網羅性・権利義務・評価・表示)と手続の対応が最頻出。
問14
売掛金の消極的確認(negative confirmation)を利用できる条件として適切でないものはどれか。
  • A多数の小口残高から構成されている
  • B受取人が確認依頼を無視する可能性が低い
  • C内部統制が有効に運用されている
  • ✔残高に多数の争いや例外が存在している
  • E重要な虚偽表示リスクが低いと評価されている
解説:【正解】D「残高に多数の争いや例外が存在している」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
消極的確認は相違がある場合のみ返信を求める方法で、リスクが低く小口多数・返信が期待できる場合にのみ使用できる。争いや例外が多い状況は虚偽表示リスクが高いことを示唆し、積極的確認(positive confirmation)を用いるべきである。
★ポイント:監査証拠:十分性(量)と適切性(質=関連性+信頼性)。信頼性:外部直接入手>外部だが企業経由>内部。確認(confirmation)は実在性に強く、網羅性には弱い。アサーション(実在性・網羅性・権利義務・評価・表示)と手続の対応が最頻出。
問15
監査における分析的手続が必ず実施される段階の組合せとして正しいものはどれか。
  • A実証手続としてのみ
  • B統制テストの一部としてのみ
  • ✔リスク評価手続(計画時)と監査の最終段階
  • D計画時のみ
  • E最終段階のみ
解説:【正解】C「リスク評価手続(計画時)と監査の最終段階」
分析的手続はリスク評価手続として計画段階で、また全体的な結論形成のため監査の最終段階で実施することが要求される。実証的分析的手続(substantive analytical procedures)としての利用は監査人の判断による任意である。
★ポイント:分析的手続:リスク評価(計画段階・必須)→実証手続(任意)→最終段階の全般的検討(必須)。実証分析は推定値と実績の比較(データの信頼性・予測可能性が前提)。予測と乖離した場合は質問+追加証拠で裏付け。
問16
継続企業の前提に重要な疑義が存在し、経営者が適切に開示している場合の監査人の対応として正しいものはどれか。
  • ✔無限定適正意見を表明し、継続企業に関する強調区分を追加する
  • B限定付意見を表明する
  • C監査契約を解除する
  • D不適正意見を表明する
  • E意見不表明とする
解説:【正解】A「無限定適正意見を表明し、継続企業に関する強調区分を追加する」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
疑義が解消されないが財務諸表に適切に開示されている場合、無限定適正意見を維持し、「継続企業に関する重要な不確実性(Substantial Doubt About Going Concern)」の見出しを付した独立した区分を監査報告書に追加する。開示が不適切であれば限定付または不適正意見となる。
★ポイント:継続企業:substantial doubtの評価期間は財務諸表発行日から1年。経営者の対応計画の実行可能性と緩和効果を評価。疑義が残れば意見は無限定のまま区分(EOM/going concern section)を追加、開示不十分なら限定付き/不適正。

REG全200問中 8問を掲載

問17
米国個人所得税における調整総所得(AGI)の算定上、総所得から控除される「above-the-line deduction」に該当するものはどれか。
  • A慈善寄付金控除
  • ✔自営業者が支払った健康保険料
  • C州・地方税控除(SALT)
  • D医療費控除
  • E住宅ローン利子控除
解説:【正解】B「自営業者が支払った健康保険料」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
自営業者の健康保険料、伝統的IRA拠出、学生ローン利子、HSA拠出、自営業税の1/2などはAGI算定前に控除されるabove-the-line控除。医療費・住宅ローン利子・寄付金・SALTはいずれも項目別控除(itemized deduction)でAGI算定後に控除される。
★ポイント:総所得:原則すべての所得を含む。除外(exclusion)の代表=贈与・相続の受領、生命保険死亡保険金、地方債利子、適格奨学金(授業料部分)、雇用主提供健康保険。失業給付・ギャンブル利得・懲罰的損害賠償は課税。
問18
納税者が項目別控除(itemized deduction)ではなく標準控除(standard deduction)を選択する主な理由として正しいものはどれか。
  • A標準控除は所得制限がないため常に有利だから
  • B項目別控除は既婚者に認められないため
  • C標準控除はAGIから控除されないため
  • ✔項目別控除の合計額が標準控除額を下回るため
  • E項目別控除の合計額が標準控除額を上回るため
解説:【正解】D「項目別控除の合計額が標準控除額を下回るため」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
納税者は標準控除と項目別控除のいずれか有利な方を選択できるため、項目別控除の合計が標準控除額を下回る場合に標準控除を選ぶ。なお夫婦個別申告(MFS)では、一方が項目別控除を選択すると他方も項目別控除を選ばなければならない。
★ポイント:個人税:申告資格(MFJ/MFS/HoH/Single/QSS)で税率・控除が変わる。扶養(dependent)=qualifying child(関係・年齢・居住・扶養)またはqualifying relative(所得基準・生計維持)。HoHは非婚+適格者の生計維持半分超。
問19
個人納税者の純キャピタルロスについて、当年の通常所得(ordinary income)と相殺できる年間上限額(単独申告)はいくらか。
  • A相殺は一切認められない
  • B$1,500
  • ✔$3,000
  • D$5,000
  • E上限なし
解説:【正解】C「$3,000」(他の4肢は誤り)
個人はキャピタルゲインと相殺しきれない純キャピタルロスのうち年間$3,000(夫婦個別申告は$1,500)まで通常所得と相殺でき、超過分は無期限に繰り越せる。法人はキャピタルロスをキャピタルゲインとしか相殺できず、3年繰戻・5年繰越となる点が対照的である。
★ポイント:譲渡:キャピタルゲインは長期(1年超)優遇税率。事業用資産:§1231=純利得はLTCG扱い・純損失は通常損失。減価償却の取戻し:§1245(動産)=償却分まで通常所得、§1250(不動産)=定額超過分(個人は未取戻し§1250利得に最大25%)。
問20
C corporationにおける慈善寄付金の損金算入限度額の一般的な基準として正しいものはどれか。
  • ✔課税所得(一定の控除前)の10%
  • B課税所得の50%
  • C総収入の10%
  • D限度なし
  • E課税所得の25%(恒久措置)
解説:【正解】A「課税所得(一定の控除前)の10%」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
C corporationの寄付金控除限度額は、寄付金控除・受取配当控除・繰越欠損金等を控除する前の課税所得の10%。超過額は5年間繰り越せる。個人の場合は現金寄付についてAGIの60%等、種類ごとに異なる限度が適用される。
★ポイント:C法人:税率21%フラット。受取配当控除(DRD)=持分<20%で50%、20-80%で65%、80%以上で100%(課税所得制限あり)。資本損失は資本利得とのみ相殺(繰戻3年繰越5年)。NOLは繰越無期限・所得の80%まで(2018年以後発生分)。
問21
S corporationの適格要件に該当しないものはどれか。
  • A株主が個人、一定の信託・遺産財団であること
  • B非居住外国人を株主に含まないこと
  • C発行済株式が1種類(one class of stock)であること
  • ✔総資産が$10百万以下であること
  • E株主数が100人以下であること
解説:【正解】D「総資産が$10百万以下であること」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
S corporationの要件は、国内法人であること、株主100人以下、適格株主(個人・遺産財団・一定の信託等。パートナーシップ・C corporation・非居住外国人は不可)、株式が1種類であること。総資産規模による制限はない。なお議決権の有無のみが異なる株式は1種類として扱われる。
★ポイント:S法人:要件=国内法人・株主100人以下(家族集計可)・適格株主(個人・遺産・一定の信託、法人/パートナーシップ/非居住外国人は不可)・1種類の株式。選択は3/15まで(年初に遡及)。株主基礎=株式基礎+株主からの直接貸付(法人負債は含まない点がPSと相違)。
問22
パートナーの外部ベーシス(outside basis)を増加させる要因として正しいものはどれか。
  • Aパートナーシップ債務の減少
  • ✔パートナーシップ債務の増加に伴う持分相当額
  • Cパートナーシップの非課税所得(増加させない)
  • Dパートナーシップの営業損失の配分
  • Eパートナーへの現金分配
解説:【正解】B「パートナーシップ債務の増加に伴う持分相当額」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
外部ベーシスは、追加出資・課税所得の配分・非課税所得の配分・パートナーシップ債務の増加持分により増加し、分配・損失の配分・債務の減少持分により減少する。債務がベーシスに影響する点はS corporationとの主要な相違点であり(S corpでは株主の直接貸付のみが影響)、頻出論点である。
★ポイント:パートナーシップ:パススルー課税。パートナーの外部基礎=出資+所得配分+負債持分−分配−損失。損失控除は基礎(さらにat-risk・受動的活動)まで。guaranteed payment=受領者は通常所得・PSは控除。現物出資は原則非課税(基礎引継ぎ)。
問23
米国連邦贈与税における年次除外(annual exclusion)を適用するための要件として正しいものはどれか。
  • A受贈者が親族であること
  • B贈与額が$1,000未満であること
  • C受贈者が米国市民であること
  • D将来権益(future interest)の贈与であること
  • ✔現在権益(present interest)の贈与であること
解説:【正解】E「現在権益(present interest)の贈与であること」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
年次除外は受贈者ごとに現在権益(直ちに使用・収益できる権益)の贈与についてのみ適用される。信託への贈与のように受益が将来に留保される将来権益には適用されない(Crummey条項により現在権益化する手法が用いられる)。
★ポイント:贈与・遺産税:年間除外(annual exclusion・受贈者ごと)+夫婦分割贈与(gift splitting)で倍額。無制限の控除=配偶者控除・慈善控除。教育費・医療費の直接支払は非課税。統一移転税額控除(unified credit)は贈与・遺産で通算。
問24
被相続人から相続により取得した財産の受贈者側のベーシス(basis)の原則的な決定方法はどれか。
  • A受贈者が支払った相続税額
  • B被相続人の取得原価を引き継ぐ
  • ✔死亡日(または代替評価日)の公正市場価額
  • Dゼロ
  • E相続税評価額の50%
解説:【正解】C「死亡日(または代替評価日)の公正市場価額」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
相続財産のベーシスは死亡日の公正市場価額に「ステップアップ」する(遺産税申告で代替評価日を選択した場合は死亡6か月後の価額)。一方、生前贈与の場合は原則として贈与者のベーシスを引き継ぐ(carryover basis)点が大きく異なる。
★ポイント:贈与・遺産税:年間除外(annual exclusion・受贈者ごと)+夫婦分割贈与(gift splitting)で倍額。無制限の控除=配偶者控除・慈善控除。教育費・医療費の直接支払は非課税。統一移転税額控除(unified credit)は贈与・遺産で通算。

BAR全120問中 8問を掲載

問25
販売単価$50、変動費単価$30、固定費$200,000の企業における損益分岐点販売数量はいくらか。
  • A20,000個
  • B4,000個
  • C6,667個
  • ✔10,000個
  • E5,000個
解説:【正解】D「10,000個」(他の4肢は誤り)
貢献利益単価=$50-$30=$20。損益分岐点数量=固定費÷貢献利益単価=$200,000÷$20=10,000個。金額ベースでは固定費÷貢献利益率(40%)=$500,000となる。
★ポイント:CVP分析:損益分岐点(単位)=固定費/単位当たり貢献利益、損益分岐点売上高=固定費/貢献利益率。目標利益達成売上=(固定費+目標税引前利益)/貢献利益率(税引後利益は/(1−税率)で税引前に直す)。安全余裕率と経営レバレッジ(DOL=貢献利益/営業利益)。
問26
当座比率(quick ratio)の計算に含まれない資産はどれか。
  • A売掛金
  • ✔棚卸資産
  • C短期の預金
  • D現金及び現金同等物
  • E市場性ある有価証券
解説:【正解】B「棚卸資産」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
当座比率=(現金+市場性ある有価証券+売掛金)÷流動負債。換金までに時間を要する棚卸資産と前払費用は除外される点が流動比率との違いである。
★ポイント:財務比率:流動性(current・quick)、回転(receivable/inventory turnover・営業サイクル)、レバレッジ(debt-to-equity・times interest earned)、収益性(ROA・ROE=デュポン分解:利益率×回転率×レバレッジ)。分母は平均値を使う指標に注意。
問27
負債比率40%(税引前負債コスト6%)、自己資本比率60%(自己資本コスト12%)、法人税率25%の企業のWACCはいくらか。
  • A8.4%
  • B10.8%
  • C7.2%
  • D9.6%
  • ✔9.0%
解説:【正解】E「9.0%」(他の4肢は誤り)
WACC=負債比率×税引後負債コスト+自己資本比率×自己資本コスト。税引後負債コスト=6%×(1-0.25)=4.5%。したがって0.4×4.5%+0.6×12%=1.8%+7.2%=9.0%。負債の支払利息は損金算入できるため税引後で用いる点が最頻出の引っかけである。
★ポイント:WACC=(E/V)×Re+(D/V)×Rd×(1−t)。負債コストのみ節税効果。Re:CAPM=Rf+β(Rm−Rf)または配当成長モデルD1/P0+g。ハードルレートに用い、プロジェクトリスクが異なる場合は調整。
問28
正味現在価値(NPV)法と内部収益率(IRR)法に関する記述として正しいものはどれか。
  • ANPVが負でもIRRが資本コストを上回れば投資すべきである
  • BNPVは常にIRRと同じ結論を導く
  • ✔NPVがゼロとなる割引率がIRRである
  • DIRRは投資規模の違いを適切に反映する
  • ENPVは再投資収益率をIRRと仮定する
解説:【正解】C「NPVがゼロとなる割引率がIRRである」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
IRRはNPVをゼロにする割引率と定義される。相互排他的投資でキャッシュフローの規模やタイミングが異なる場合、NPV法とIRR法は異なる結論を導くことがあり、企業価値最大化の観点からはNPV法が優先される。
問29
ASC280に基づく報告セグメントの量的基準(10%テスト)の対象に含まれないものはどれか。
  • Aセグメント収益(外部・内部合計)が全セグメント収益合計の10%以上
  • Bセグメント損益の絶対値が、利益計上セグメントの利益合計と損失計上セグメントの損失合計のいずれか大きい方の10%以上
  • Cセグメント資産が全セグメント資産合計の10%以上
  • ✔セグメント従業員数が全社の10%以上
  • E上記3つのいずれかを満たせば報告セグメントとなる
解説:【正解】D「セグメント従業員数が全社の10%以上」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
量的基準は収益・損益・資産の3つで、いずれか1つを満たせば報告セグメントとなる。従業員数は基準ではない。また報告セグメントの外部収益合計が連結収益の75%以上となるまで追加する(75%テスト)ことも要求される。
★ポイント:セグメント報告(ASC280):マネジメント・アプローチで事業セグメントを識別し、10%基準(収益・損益・資産のいずれか)で報告セグメントを決定、報告セグメント合計が外部収益の75%以上になるまで追加。主要顧客(10%以上)の開示。
問30
公正価値ヒエラルキーのレベル2に該当するインプットはどれか。
  • A企業独自の仮定に基づく観察不能なインプット
  • B取得原価
  • C経営者の主観的な清算価値見積り
  • D活発な市場における同一資産の相場価格
  • ✔類似資産の観察可能な相場価格や観察可能な金利・イールドカーブ
解説:【正解】E「類似資産の観察可能な相場価格や観察可能な金利・イールドカーブ」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
レベル1は活発な市場における同一資産・負債の未調整の相場価格、レベル2はそれ以外の直接・間接に観察可能なインプット(類似資産の価格、金利、イールドカーブ等)、レベル3は観察不能なインプット。レベルの低い順に信頼性が高いとされる。
問31
取得法において、取得関連費用(デューデリジェンス費用や仲介手数料)の処理として正しいものはどれか。
  • Aのれんに加算する
  • ✔発生時の費用として処理する
  • C識別可能無形資産として計上する
  • D資本剰余金から控除する
  • E取得対価に含める
解説:【正解】B「発生時の費用として処理する」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
ASC805では取得関連費用は発生時費用処理とし、対価やのれんには含めない。ただし株式発行費用は払込資本の減額、社債発行費用は負債の評価勘定として処理される点で取扱いが異なる。
問32
変動予算(flexible budget)の特徴として正しいものはどれか。
  • A固定費を操業度に比例して変動させる
  • B予算差異分析には利用できない
  • C1つの操業度水準のみを前提とする
  • ✔実際の操業度に応じて予算額を組み替える
  • E実績値をそのまま予算とする
解説:【正解】D「実際の操業度に応じて予算額を組み替える」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
変動予算は実際の操業度に基づいて変動費部分を組み替えた予算であり、静態予算差異を「販売数量差異」と「変動予算差異」に分解できる。固定費は操業度が関連範囲内であれば総額として変動しない。
★ポイント:予算:販売予算を起点に生産→直接材料(購入予算=消費+期末−期首在庫)→労務→間接費→現金予算へ展開。静的予算と変動予算(実際操業度ベースで比較するのが業績評価に適切)。参加型予算とスラック(過小な目標設定)の論点。

ISC全120問中 8問を掲載

問33
IT全般統制(ITGC)の主要領域に含まれないものはどれか。
  • Aアクセス管理
  • Bプログラム変更管理
  • Cプログラム開発
  • Dコンピュータ運用
  • ✔売上取引の承認限度額チェック
解説:【正解】E「売上取引の承認限度額チェック」(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい内容なので、そのまま知識として整理できる)
ITGCはアクセス管理、プログラム変更管理、プログラム開発、コンピュータ運用の4領域からなり、IT環境全体に及ぶ統制である。取引ごとの限度額チェックは特定業務処理に組み込まれた業務処理統制(application control)に該当する。
★ポイント:ITGC(IT全般統制):アクセス管理(最小権限・職務分離=開発と運用の分離)・変更管理(承認・テスト・移行の分離)・運用管理(ジョブ・バックアップ)・プログラム開発。ITGCが弱いと自動化された業務処理統制(ITAC)に依拠できない。
問34
IT環境における職務分離(segregation of duties)の観点から、最も避けるべき権限の組合せはどれか。
  • A内部監査人がログを閲覧する
  • Bヘルプデスクがパスワードリセット申請を受け付ける
  • ✔システム開発者が本番環境への変更適用権限も持つ
  • D運用担当者がバックアップを取得する
  • Eデータベース管理者がスキーマ設計を行う
解説:【正解】C「システム開発者が本番環境への変更適用権限も持つ」
開発者が本番環境へ直接変更を適用できると、テストされていない、または不正なコードが承認なく稼働する危険がある。開発・テスト・本番移行の権限は分離し、移行は独立した担当者が承認・実施すべきである。
問35
SOC 2報告書のType 1とType 2の違いとして正しいものはどれか。
  • ✔Type 1は基準日時点の統制のデザインを評価し、Type 2は一定期間の運用状況の有効性も評価する
  • BType 1は一般に公開され、Type 2は限定利用である
  • C両者に本質的な違いはない
  • DType 1は財務報告、Type 2はセキュリティを対象とする
  • EType 1は一定期間の運用状況の有効性も評価するが、Type 2は基準日時点のみを評価する
解説:【正解】A「Type 1は基準日時点の統制のデザインを評価し、Type 2は一定期間の運用状況の有効性も評価…」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
Type 1は特定の基準日における記述の適正性と統制のデザインの適切性を対象とし、Type 2はこれに加えて一定期間(通常6〜12か月)にわたる運用状況の有効性を評価する。利用者にとってはType 2の方が保証水準が高い。
★ポイント:アテステーション:examination(合理的保証)・review(限定的保証)・agreed-upon procedures(手続実施結果の報告・利用者が手続に合意)。SOC1=財務報告に関連する受託会社の統制(Type1=デザイン・Type2=運用有効性含む)、SOC2=セキュリティ等のTrust Services基準。
問36
多要素認証(MFA)における「認証の3要素」の組合せとして正しいものはどれか。
  • Aパスワード・PIN・秘密の質問
  • B暗号化・ハッシュ化・電子署名
  • C識別・認証・認可
  • D機密性・完全性・可用性
  • ✔知識・所持・生体
解説:【正解】E「知識・所持・生体」
認証要素は「知っているもの(知識:パスワード)」「持っているもの(所持:トークン・スマートフォン)」「本人自身のもの(生体:指紋・顔)」の3種類。MFAは異なる種類の要素を2つ以上組み合わせるもので、パスワードとPINの併用は同一要素のため多要素とはいえない。
問37
公開鍵暗号方式を用いた電子署名に関する記述として正しいものはどれか。
  • A送信者の公開鍵で署名し、受信者の秘密鍵で検証する
  • ✔送信者の秘密鍵で署名し、送信者の公開鍵で検証する
  • C受信者の公開鍵で署名し、送信者の秘密鍵で検証する
  • D共通鍵で署名し、同じ共通鍵で検証する
  • E署名にハッシュ関数は用いない
解説:【正解】B「送信者の秘密鍵で署名し、送信者の公開鍵で検証する」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
電子署名はメッセージのハッシュ値を送信者の秘密鍵で暗号化して生成し、受信者は送信者の公開鍵で復号して検証する。これにより送信者の真正性と改ざん検知(完全性)が確保される。一方、機密性を確保する暗号化では受信者の公開鍵で暗号化する。
★ポイント:セキュリティ:多層防御(境界=FW/IDS/IPS、データ=暗号化、認証=MFA)。暗号:対称鍵(高速・鍵配送問題)と非対称鍵(公開鍵)。CIA(機密性・完全性・可用性)にマッピングして統制を評価する。
問38
プログラム変更管理統制として最も有効な手続はどれか。
  • A本番環境で直接コードを修正する
  • B変更履歴を残さず迅速に対応する
  • C変更内容を開発者本人がテストし、本人が本番反映する
  • ✔変更要求の文書化・承認・テスト・独立した担当者による本番移行
  • E変更後に問題があれば都度修正する
解説:【正解】D「変更要求の文書化・承認・テスト・独立した担当者による本番移行」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
有効な変更管理は、変更要求の記録と承認、開発、独立したテスト、利用者受入テスト、権限者の承認、独立した担当者による本番移行、そして変更履歴の保存という一連の統制からなる。緊急変更についても事後承認と文書化の手続を定めておく必要がある。
問39
災害復旧計画において、システム停止から復旧までの許容時間を示す指標はどれか。
  • AKPI(重要業績評価指標)
  • BRPO(目標復旧時点)
  • ✔RTO(目標復旧時間)
  • DMTBF(平均故障間隔)
  • ESLA(サービス品質保証)
解説:【正解】C「RTO(目標復旧時間)」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
RTO(Recovery Time Objective)は許容される停止時間、RPO(Recovery Point Objective)は許容されるデータ損失量(どの時点まで戻すか)を示す。RPOが短いほど頻繁なバックアップやレプリケーションが必要となる。
★ポイント:BCP/DR:RTO=復旧までの目標時間、RPO=許容データ損失(バックアップ間隔を決める)。サイト:ホット(即時)>ウォーム>コールド(安価・復旧遅い)。バックアップの世代管理とオフサイト保管、定期的な復旧テストが必須。
問40
ホットサイト(hot site)に関する記述として正しいものはどれか。
  • ✔ハードウェアとデータが常時同期され、短時間で切替可能である
  • B他社と相互に施設を融通する契約である
  • Cバックアップテープのみを保管する倉庫である
  • Dクラウド利用を一切含まない
  • E建物と電源のみが用意され、機器は災害後に調達する
解説:【正解】A「ハードウェアとデータが常時同期され、短時間で切替可能である」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
ホットサイトは機器・ソフト・データが常時整備・同期され、直ちに稼働できる代替施設で、コストは高いがRTOは最短。コールドサイトは電源・空調等の基本設備のみ、ウォームサイトは機器はあるがデータは最新でない中間的な形態である。

TCP全110問中 8問を掲載

問41
伝統的IRA(traditional IRA)とRoth IRAの違いに関する記述として正しいものはどれか。
  • ✔伝統的IRAは拠出時非課税・引出時課税、Roth IRAは拠出時課税・適格引出時非課税
  • B両者とも拠出時非課税である
  • C両者とも引出時課税である
  • DRoth IRAは拠出額が所得控除の対象となる
  • E伝統的IRAの適格引出は非課税である
解説:【正解】A「伝統的IRAは拠出時非課税・引出時課税、Roth IRAは拠出時課税・適格引出時非課税」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
伝統的IRAは要件を満たせば拠出額が所得控除でき、引出時に通常所得として課税される。Roth IRAは拠出時に控除できないが、5年ルール等の要件を満たす適格引出は元本・運用益とも非課税。またRoth IRAには生前のRMD(最低引出義務)がない点も重要な相違である。
★ポイント:退職プラン:Traditional IRA=拠出時控除(所得制限あり)・引出時課税・RMDあり。Roth IRA=拠出時課税なし控除なし・適格引出は非課税・RMDなし(本人存命中)。早期引出(59.5歳前)は原則10%ペナルティ(例外:初回住宅・高等教育等)。
問42
S corporationと比較したパートナーシップ(LLC含む)の税務上の利点として正しいものはどれか。
  • A1種類の持分しか発行できない点
  • B非居住外国人が構成員になれない点
  • C債務がベーシスに影響しない点
  • D株主数の上限がある点
  • ✔利益・損失の配分を出資比率と異なる特別配分(special allocation)とできる点
解説:【正解】E「利益・損失の配分を出資比率と異なる特別配分(special allocation)とできる点」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
パートナーシップは実質的経済効果(substantial economic effect)の要件を満たせば損益の特別配分が可能で、構成員の種類・数にも制限がない。またパートナーシップ債務は外部ベーシスを増加させるため損失控除余地が広く、これらはS corporationにない柔軟性である。
★ポイント:事業体の選択:C法人=二重課税・株主有限責任。S法人=パススルー+有限責任(要件制限)。パートナーシップ=パススルー・自己雇用税。LLC=州法上の有限責任+税務上は選択(check-the-box:単独ならdisregarded entity)。設立時の資産拠出の課税(§351:法人は80%支配で非課税、PSは原則非課税)。
問43
現行の連邦税法における法人の純営業損失(NOL)の取扱いとして正しいものはどれか。
  • A2年繰戻・20年繰越
  • ✔繰戻不可・無期限繰越で、控除は課税所得の80%が上限
  • C繰戻・繰越とも不可
  • D無期限繰戻・無期限繰越
  • E3年繰戻・5年繰越
解説:【正解】B「繰戻不可・無期限繰越で、控除は課税所得の80%が上限」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
TCJA以降に生じたNOLは原則として繰戻ができず無期限に繰り越せるが、各年度の控除額はNOL控除前課税所得の80%が上限。CARES法により一時的に繰戻が認められたが、これは期間限定の措置であった点に注意する。
問44
生前贈与(lifetime gift)と遺贈(bequest)の税務プランニング上の比較として正しいものはどれか。
  • A遺贈では被相続人のベーシスを引き継ぐ
  • B生前贈与には年次除外が適用されない
  • C遺贈には統一税額控除が適用されない
  • ✔生前贈与では受贈者は原則として贈与者のベーシスを引き継ぐが、遺贈では死亡日の時価にステップアップする
  • E生前贈与でも死亡日の時価にステップアップする
解説:【正解】D「生前贈与では受贈者は原則として贈与者のベーシスを引き継ぐが、遺贈では死亡日の時価にステップアップ…」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
含み益のある資産は、生前贈与するとcarryover basisとなり将来の売却時に受贈者が譲渡益課税を受けるが、相続まで保有すれば死亡日の時価にステップアップし含み益が消える。逆に含み損のある資産や将来値上がりが見込まれる資産は生前贈与が有利になり得る。
問45
単純信託(simple trust)の課税上の特徴として正しいものはどれか。
  • A複雑信託より税率が低い
  • B所得を留保でき、元本を分配できる
  • ✔毎年すべての所得を分配しなければならず、元本の分配や慈善寄付を行わない
  • D常に信託自身が全所得に課税される
  • E受益者は課税されない
解説:【正解】C「毎年すべての所得を分配しなければならず、元本の分配や慈善寄付を行わない」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
単純信託は毎年すべての会計上の所得を分配することが要求され、元本分配や慈善寄付を行わない。分配所得は分配可能純所得(DNI)を限度に受益者側で課税され、信託は分配控除を受ける。これらの要件を満たさないものは複雑信託(complex trust)となる。
問46
401(k)プランからの適格引出開始が可能となり、10%のペナルティ税が原則として課されなくなる年齢はどれか。
  • ✔59歳6か月
  • B62歳
  • C65歳
  • D70歳6か月
  • E55歳
解説:【正解】A「59歳6か月」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
59歳6か月に達する前の引出には原則10%の追加税が課される。ただし死亡・障害・一定の医療費・離職年に55歳以上での離職(401(k)のみ)等の例外がある。なお最低引出義務(RMD)の開始年齢はこれとは別に定められている。
★ポイント:年金会計(US):PBO(予測給付債務)と年金資産の差額をB/Sに計上(積立状況)。年金費用=勤務費用+利息費用−期待運用収益±償却(過去勤務費用・数理差異はOCIで認識し回廊アプローチ等で償却)。回廊=PBOと資産の大きい方の10%超過分を平均残存勤務期間で償却。
問47
含み損のある株式を売却して損失を実現させたが、売却日の20日後に同一銘柄を買い戻した場合の課税上の取扱いはどれか。
  • A損失は翌年に繰り越して控除する
  • B買戻しは課税に影響しない
  • C損失は全額控除できる
  • ✔wash sale規則により損失控除が否認され、取得したベーシスに加算される
  • E損失は50%のみ控除できる
解説:【正解】D「wash sale規則により損失控除が否認され、取得したベーシスに加算される」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
wash sale規則は、売却前後30日(計61日)以内に実質的に同一の有価証券を取得した場合に損失控除を否認する。否認された損失は新たに取得した株式のベーシスに加算され、保有期間も引き継がれるため、控除は将来に繰り延べられる形となる。
問48
IRC §199A(適格事業所得控除、QBI控除)に関する記述として正しいものはどれか。
  • AC corporationの株主に適用される
  • ✔パススルー事業体からの適格事業所得について原則20%の控除が認められる
  • C控除率は50%である
  • D給与所得にも適用される
  • E所得水準にかかわらず特定役務事業にも無制限に適用される
解説:【正解】B「パススルー事業体からの適格事業所得について原則20%の控除が認められる」(他の4肢はどこかに誤りを含む)
§199Aはパートナーシップ・S corporation・個人事業等のパススルー事業所得について原則20%の控除を認める。ただし課税所得が一定額を超えると、W-2給与や適格資産額による制限がかかり、特定役務事業(SSTB:会計士・医師・弁護士等)については段階的に消失する。