分野別問題(解説つき)

税理士試験|分野別 問題インデックス

最終更新:2026年8月11日

税理士試験は科目ごとに性質が大きく異なります。7科目に分けて代表問題を掲載しています。全1000問をまとめて解くならトレーナーへ進んでください。

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簿記論全200問中 8問を掲載

問1
次のうち、簿記上の取引に該当しないものはどれか。
  • 1従業員に給料を現金で支払った
  • 2火災により商品が焼失した
  • ✔建物の賃貸借契約を締結した(代金の授受はない)
  • 4得意先が倒産し売掛金が回収不能となった
  • 5盗難により現金が失われた
解説:【正解】3(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
簿記上の取引とは、資産・負債・純資産・収益・費用に増減変化を生じさせる事象をいう。契約の締結のみでは金額的な増減が生じないため取引に該当しない。火災・盗難・貸倒れは日常用語では取引でなくても簿記上は取引となる。
問2
三分法により記帳している。期首商品棚卸高100,000円、当期商品仕入高800,000円、期末商品棚卸高150,000円であるとき、当期の売上原価はいくらか。
  • 1650,000円
  • 2700,000円
  • ✔750,000円
  • 4850,000円
  • 5950,000円
解説:【正解】3(他の4肢は誤り)
売上原価=期首商品棚卸高+当期仕入高-期末商品棚卸高=100,000+800,000-150,000=750,000円。
★ポイント:売上原価=期首+仕入−期末。棚卸減耗損(数量減)と商品評価損(単価下落)の区別、評価損はBS価額算定後の正味売却価額で。売価還元法の原価率=(期首原価+仕入原価)/(期首売価+仕入売価+値入額±値上げ値下げ)。
問3
期末売掛金2,000,000円に対して2%の貸倒引当金を差額補充法により設定する。貸倒引当金の期末残高が15,000円であるとき、当期の貸倒引当金繰入額はいくらか。
  • 115,000円
  • 255,000円
  • ✔25,000円
  • 440,000円
  • 5繰入は不要である
解説:【正解】3(他の4肢は誤り)
設定額=2,000,000×2%=40,000円。差額補充法では既存残高15,000円との差額25,000円のみを繰り入れる。洗替法であれば戻入15,000円・繰入40,000円となる点と区別する。
★ポイント:引当金の4要件:将来の特定の費用又は損失・発生が当期以前の事象に起因・発生の可能性が高い・金額を合理的に見積り可能。評価性引当金=貸倒引当金等(資産の控除項目)、負債性引当金=賞与・製品保証・退職給付等。
問4
取得原価1,000,000円、残存価額ゼロ、耐用年数5年の備品を期首に取得した。定額法による当期の減価償却費はいくらか。
  • 1100,000円
  • 2150,000円
  • ✔200,000円
  • 4250,000円
  • 5400,000円
解説:【正解】3(他の4肢は誤り)
定額法の償却費=(取得原価-残存価額)÷耐用年数=1,000,000÷5=200,000円。期中取得の場合は月割計算が必要となる。
★ポイント:資本的支出=使用可能期間延長・価値増加分(資産計上)、収益的支出=維持管理(費用)。200%定率法:償却率=定額法率×2、償却保証額を下回ったら改定償却率で均等償却。
問5
取得原価1,000,000円の機械を期首に取得し、定率法(償却率0.400)で償却している。2年目の減価償却費はいくらか。
  • 1160,000円
  • 2200,000円
  • ✔240,000円
  • 4360,000円
  • 5400,000円
解説:【正解】3(他の4肢は誤り)
1年目:1,000,000×0.400=400,000円。期首帳簿価額は600,000円となるため、2年目:600,000×0.400=240,000円。定率法は未償却残高に償却率を乗じる点が定額法と異なる。
★ポイント:資本的支出=使用可能期間延長・価値増加分(資産計上)、収益的支出=維持管理(費用)。200%定率法:償却率=定額法率×2、償却保証額を下回ったら改定償却率で均等償却。
問6
銀行勘定調整表において、企業側の帳簿残高の修正が不要(銀行側の調整項目)となるものはどれか。
  • ✔未取付小切手
  • 2誤記入
  • 3振込未記帳
  • 4未渡小切手
  • 5連絡未通知の入金
解説:【正解】1(他の4肢は誤り)
未取付小切手は、企業が振り出したが相手が銀行に呈示していないだけで、企業側の処理は完了している。よって銀行側残高から減算する調整項目であり、企業側の修正仕訳は不要。他の4つはいずれも企業側の修正仕訳を要する。
★ポイント:現金=通貨+通貨代用証券(他人振出小切手・送金小切手・郵便為替証書・期限到来後の公社債利札・配当金領収証)。自己振出小切手の回収は当座預金の増加、先日付小切手は受取手形。
問7
期末商品について、帳簿棚卸数量100個、実地棚卸数量90個、原価@1,000円、正味売却価額@900円であった。棚卸減耗損と商品評価損の金額の組合せとして正しいものはどれか。
  • ✔減耗損10,000円・評価損9,000円
  • 2減耗損10,000円・評価損10,000円
  • 3減耗損9,000円・評価損10,000円
  • 4減耗損10,000円・評価損0円
  • 5減耗損0円・評価損19,000円
解説:【正解】1
棚卸減耗損=(100個-90個)×@1,000=10,000円。商品評価損は実地数量に対して計算し、90個×(@1,000-@900)=9,000円。評価損は帳簿数量ではなく実地数量に乗じる点が頻出の誤り。
★ポイント:売上原価=期首+仕入−期末。棚卸減耗損(数量減)と商品評価損(単価下落)の区別、評価損はBS価額算定後の正味売却価額で。売価還元法の原価率=(期首原価+仕入原価)/(期首売価+仕入売価+値入額±値上げ値下げ)。
問8
額面500,000円の受取手形を割り引き、割引料5,000円を差し引かれ、残額が当座預金に振り込まれた。この取引の仕訳として正しいものはどれか。
  • 1(借)当座預金495,000 支払利息5,000 /(貸)受取手形500,000
  • 2(借)当座預金495,000 支払手数料5,000 /(貸)支払手形500,000
  • 3(借)当座預金500,000 /(貸)受取手形495,000 受取利息5,000
  • 4(借)当座預金495,000 /(貸)受取手形495,000
  • ✔(借)当座預金495,000 手形売却損5,000 /(貸)受取手形500,000
解説:【正解】5(他の4肢はどこかに誤りを含む)
手形の割引による割引料は「手形売却損」として処理する。手形は消滅するため受取手形を額面で貸方に計上する。裏書譲渡の場合は差額が生じない点と区別する。
★ポイント:当座借越は決算で短期借入金(当座借越)へ振替。銀行勘定調整表:企業側修正=未渡小切手(負債戻し)・連絡未達・誤記入/銀行側調整=未取立・未取付・時間外預入(仕訳不要)。

財務諸表論全150問中 8問を掲載

問1
討議資料「財務会計の概念フレームワーク」における資産の定義として最も適切なものはどれか。
  • 1貨幣性資産と費用性資産の総称
  • 2法的に所有権を有する財貨および債権
  • 3過去の取引の結果として企業が保有する換金可能な財産
  • ✔過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源
  • 5将来の収益獲得に貢献することが確実な財貨および権利
解説:【正解】4(他の4肢はどこかに誤りを含む)
概念フレームワークでは、資産を「過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源」と定義する。法的所有権ではなく「支配」を、確実性ではなく「経済的資源」を基礎とする点が特徴である。
★ポイント:企業会計原則の一般原則:真実性・正規の簿記・資本利益区別・明瞭性・継続性・保守主義・単一性。継続性の変更は正当な理由が必要。保守主義は過度の適用(真実性違反)不可。概念フレームワーク:資産=経済的資源、負債=その引渡義務。
問2
企業会計原則の一般原則に含まれないものはどれか。
  • 1真実性の原則
  • 2単一性の原則
  • ✔費用収益対応の原則
  • 4正規の簿記の原則
  • 5継続性の原則
解説:【正解】3(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
一般原則は、真実性・正規の簿記・資本取引と損益取引の区別・明瞭性・継続性・保守主義・単一性の7つ。費用収益対応の原則は損益計算書原則に規定されている。
★ポイント:企業会計原則の一般原則:真実性・正規の簿記・資本利益区別・明瞭性・継続性・保守主義・単一性。継続性の変更は正当な理由が必要。保守主義は過度の適用(真実性違反)不可。概念フレームワーク:資産=経済的資源、負債=その引渡義務。
問3
継続性の原則が問題となる場面として最も適切なものはどれか。
  • ✔一つの会計事実について複数の会計処理方法が認められている場合
  • 2財務諸表の表示形式が変更された場合のみ
  • 3企業が解散する場合
  • 4会計処理方法が法令で一つに限定されている場合
  • 5会計処理に誤りがあった場合
解説:【正解】1(他の4肢はどこかに誤りを含む)
継続性の原則は、一般に公正妥当と認められる会計処理の原則・手続が複数認められている場合に、一度採用した方法を毎期継続して適用することを求めるもの。方法が一つしかない場合には問題とならない。
★ポイント:企業会計原則の一般原則:真実性・正規の簿記・資本利益区別・明瞭性・継続性・保守主義・単一性。継続性の変更は正当な理由が必要。保守主義は過度の適用(真実性違反)不可。概念フレームワーク:資産=経済的資源、負債=その引渡義務。
問4
保守主義の原則に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 1過度に保守的な会計処理は真実性の原則に反する
  • 2真実な報告をゆがめてはならないという限界がある
  • ✔利益をできる限り小さく計上することが常に望ましい
  • 4予測される将来の危険に備えて慎重な判断に基づく会計処理を求める
  • 5減価償却における定率法の採用は保守主義の適用例とされる
解説:【正解】3(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
保守主義は「慎重な判断」を求めるものであり、恣意的に利益を圧縮する秘密積立金の計上などは認められない。過度の保守主義は真実性の原則に反するため、あくまで健全な会計処理の枠内で適用される。
★ポイント:企業会計原則の一般原則:真実性・正規の簿記・資本利益区別・明瞭性・継続性・保守主義・単一性。継続性の変更は正当な理由が必要。保守主義は過度の適用(真実性違反)不可。概念フレームワーク:資産=経済的資源、負債=その引渡義務。
問5
重要性の原則の適用例として適切でないものはどれか。
  • ✔分割返済の長期借入金のうち1年内返済分を固定負債に含める
  • 2消耗品費のうち未使用分を買入時に費用処理する
  • 3前払費用のうち重要性の乏しいものを経過勘定として処理しない
  • 4重要性の乏しい引当金を計上しない
  • 5少額の減価償却資産を取得時に費用処理する
解説:【正解】1(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
1年内に返済期限が到来する長期借入金を流動負債に振り替えるのは一年基準による正規の処理であり、重要性の原則の適用例ではない。他は重要性の原則による簡便処理の代表例。
問6
流動・固定分類に関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1一年基準を適用した後に正常営業循環基準を適用する
  • ✔正常営業循環基準を先に適用し、それに該当しないものに一年基準を適用する
  • 3売掛金は決済が1年を超える場合には必ず固定資産となる
  • 4すべての資産負債について一年基準を優先的に適用する
  • 5たな卸資産は必ず固定資産に分類される
解説:【正解】2(他の4肢はどこかに誤りを含む)
まず正常営業循環基準を適用し、営業循環内にある売掛金・棚卸資産等は決済期間にかかわらず流動項目とする。営業循環外の項目について一年基準を適用して流動・固定に分類する。
問7
総額主義の原則に関する記述として正しいものはどれか。
  • 1費用と収益は相殺して純額で表示しなければならない
  • 2中間利益の表示を禁止する原則である
  • 3資産と負債のみに適用される原則である
  • 4注記による開示を不要とする原則である
  • ✔費用および収益は総額で表示し、原則として相殺してはならない
解説:【正解】5(他の4肢はどこかに誤りを含む)
総額主義の原則は、費用と収益、資産と負債をそれぞれ総額で表示し相殺消去してはならないとするもので、企業の取引規模を明らかにする趣旨がある。ただし為替差損益のように純額表示が認められる例外もある。
★ポイント:相続税の計算:課税価格合計−基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人数)→法定相続分で按分し税率適用→総額を実際取得割合で配分。法定相続人数は放棄がなかったものとし、養子は実子ありなら1人・なしなら2人まで。
問8
実現主義の原則における収益認識の要件として最も適切なものはどれか。
  • ✔財貨または役務の提供と、対価としての貨幣性資産の受領
  • 2製品の完成
  • 3契約の締結
  • 4代金の全額回収
  • 5発注書の受領
解説:【正解】1(他の4肢はどこかに誤りを含む)
実現主義は、①財貨または役務の企業外部への提供、②その対価として貨幣性資産(現金または売上債権)を受領すること、の2要件をもって収益を認識する。生産完了時点や契約時点では原則として認識しない。
★ポイント:収益認識の5ステップ:契約の識別→履行義務の識別→取引価格の算定→履行義務への配分→充足時に認識。一時点か一定期間か(進捗度)。本人=総額/代理人=純額。変動対価は著しい減額が生じない範囲で見積り。

法人税法全150問中 8問を掲載

問1
法人税法上、原則として益金の額に算入されないものはどれか。
  • 1無償による資産の譲渡に係る収益
  • 2有償による役務の提供による収益
  • ✔完全支配関係のある内国法人から受けた受贈益
  • 4無償による資産の譲受けによる収益
  • 5資産の販売による収益
解説:【正解】3(他の4肢は誤り)
法人税法上、益金は無償取引からも生じるのが原則であるが、グループ法人税制により完全支配関係がある内国法人間の受贈益は益金不算入、寄附金は全額損金不算入とされる。
★ポイント:受取配当等の益金不算入:完全子法人株式等100%・関連法人株式等(1/3超)100%(負債利子控除)・その他50%・非支配目的(5%以下)20%。みなし配当・外国子会社配当(95%不算入)も整理。
問2
損金経理を要件とする項目に該当しないものはどれか。
  • 1減価償却費
  • 2貸倒引当金繰入額
  • 3少額減価償却資産の取得価額の損金算入
  • ✔受取配当等の益金不算入
  • 5繰延資産の償却費
解説:【正解】4(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
受取配当等の益金不算入は申告書上の減算調整であり、確定した決算での損金経理を要しない。減価償却費や引当金繰入額等は原則として損金経理が要件となる。
★ポイント:損金経理要件(減価償却費・引当金等は確定した決算で費用計上が要件)。債務確定基準:期末までに債務成立・給付原因事実の発生・金額の合理的算定可能性。
問3
法人税法上、原則として損金の額に算入される役員給与はどれか。
  • ✔定期同額給与
  • 2過大な役員退職給与のうち不相当に高額な部分
  • 3利益連動によらない不定期の臨時給与
  • 4支給時期・支給額が定められていない賞与
  • 5事前確定届出を提出しないで支給した役員賞与
解説:【正解】1(残る4肢は問われている要件・該当性を満たさない)
役員給与のうち損金算入が認められるのは、原則として①定期同額給与、②事前確定届出給与、③業績連動給与(一定の要件を満たすもの)に限られる。不相当に高額な部分や隠蔽仮装により支給したものは損金不算入となる。
★ポイント:役員給与の損金算入は定期同額給与・事前確定届出給与・業績連動給与のみ。定期同額の改定は期首3か月以内等。過大役員給与・仮装経理分は不算入。使用人兼務役員(代表・副社長等は不可)の賞与は使用人分のみ損金可。
問4
期末資本金の額が1億円以下である中小法人(大法人の子会社等でない)の交際費等の損金算入に関する記述として正しいものはどれか。
  • 1交際費等は全額損金不算入である
  • ✔年800万円までの定額控除限度額と、接待飲食費の50%相当額のいずれかを選択適用できる
  • 3年400万円までが損金算入できる
  • 4接待飲食費の100%が損金算入できる
  • 5交際費等は全額損金算入できる
解説:【正解】2(他の4肢はどこかに誤りを含む)
資本金1億円以下の中小法人は、①定額控除限度額(年800万円)まで損金算入、②接待飲食費の50%相当額を損金算入、のいずれか有利な方を選択できる。なお1人当たり一定額以下の飲食費は交際費等から除外される。
★ポイント:交際費等:原則損金不算入。中小法人(資本金1億円以下)は年800万円まで定額控除か接待飲食費50%の選択。1人当たり1万円以下(令和6年4月以後)の飲食費は交際費から除外。
問5
法人税法上の寄附金に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
  • ✔広告宣伝の目的で支出した金銭はすべて寄附金に該当する
  • 2一般の寄附金は損金算入限度額を超える部分が損金不算入となる
  • 3国または地方公共団体に対する寄附金は全額損金算入される
  • 4完全支配関係がある内国法人に対する寄附金は全額損金不算入である
  • 5指定寄附金は全額損金算入される
解説:【正解】1(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
広告宣伝費として支出したものは反対給付があるため寄附金には該当せず、広告宣伝費として損金算入される。寄附金は反対給付のない資産の贈与・経済的利益の無償供与をいう。
★ポイント:寄附金:国・地方公共団体と指定寄附金は全額損金、特定公益増進法人は特別枠、一般寄附金は限度額(資本金基準+所得基準)まで。国外関連者への寄附は全額不算入。
問6
法人税法上の減価償却に関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • ✔償却限度額を超える部分は償却超過額として損金不算入となる
  • 2土地についても減価償却を行う
  • 3償却不足額は翌期に繰り越して損金算入できない
  • 4償却限度額に達するまで必ず償却しなければならない
  • 5法定償却方法は建物・機械装置ともに定率法である
解説:【正解】1(他の4肢はどこかに誤りを含む)
法人税では減価償却は任意償却(限度額の範囲内で損金経理した額が損金)であり、限度額超過額は損金不算入・翌期以降の償却不足額の範囲で認容される。土地は非減価償却資産。建物は定額法のみ。
★ポイント:法人税の減価償却:償却限度額まで損金経理した金額を損金算入(任意償却)。中小企業者の少額減価償却資産30万円未満(年300万円まで)、一括償却資産20万円未満3年均等、10万円未満即時。
問7
内国法人が受ける受取配当等の益金不算入に関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1益金不算入額の計算に株式の区分は影響しない
  • 2非支配目的株式等は全額が益金不算入となる
  • 3受取配当等はすべて益金算入される
  • 4すべての配当が50%益金不算入となる
  • ✔完全子法人株式等に係る配当は全額が益金不算入となる
解説:【正解】5(他の4肢はどこかに誤りを含む)
株式等の区分に応じ、完全子法人株式等(保有割合100%)は全額、関連法人株式等(3分の1超)は全額(負債利子控除あり)、その他株式等は50%、非支配目的株式等(5%以下)は20%が益金不算入となる。
★ポイント:受取配当等の益金不算入:完全子法人株式等100%・関連法人株式等(1/3超)100%(負債利子控除)・その他50%・非支配目的(5%以下)20%。みなし配当・外国子会社配当(95%不算入)も整理。
問8
青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金の繰越控除期間として正しいものはどれか。
  • 13年
  • 25年
  • 37年
  • 49年
  • ✔10年
解説:【正解】5(他の4肢はどこかに誤りを含む)
平成30年4月1日以後開始事業年度に生じた欠損金の繰越期間は10年である。なお中小法人等は所得金額の全額まで控除できるが、それ以外の法人は所得金額の50%が限度となる。
★ポイント:青色欠損金の繰越しは10年(平成30年4月以後開始事業年度発生分)。大法人は所得の50%まで、中小法人等は100%控除可。繰戻し還付は中小法人等(1年)。

所得税法全150問中 8問を掲載

問1
所得税法における所得の区分の数として正しいものはどれか。
  • 16種類
  • 28種類
  • 39種類
  • ✔10種類
  • 512種類
解説:【正解】4(他の4肢はどこかに誤りを含む)
所得は、利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑の10種類に区分される。所得の種類ごとに計算方法や課税方法(総合課税・分離課税)が異なる。
★ポイント:所得は10種類:利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑。退職所得=(収入−退職所得控除)×1/2で分離課税、山林は5分5乗。区分判定(事業か雑か・譲渡か事業か)が最頻出。
問2
次のうち、原則として事業所得ではなく雑所得に区分されるものはどれか。
  • 1不動産販売業から生じる所得
  • 2小売業から生じる所得
  • 3農業から生じる所得
  • 4医師が診療により得る所得
  • ✔会社員が副業として反復継続性なく行った原稿執筆による所得
解説:【正解】5(他の4肢は誤り)
事業所得は独立性・継続性・反復性をもって営まれる業務から生じる所得をいう。反復継続性を欠く副業的な原稿料等は雑所得となる。なお不動産の貸付けは規模にかかわらず原則として不動産所得。
★ポイント:所得は10種類:利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑。退職所得=(収入−退職所得控除)×1/2で分離課税、山林は5分5乗。区分判定(事業か雑か・譲渡か事業か)が最頻出。
問3
土地建物等以外の資産の譲渡について、長期譲渡所得に該当するのはどれか。
  • 1取得の日から譲渡の日まで3年を超えるもの
  • 2取得の日から10年を超えるもの
  • ✔取得の日から譲渡の日までの所有期間が5年を超えるもの
  • 4所有期間にかかわらず長期となる
  • 5譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えるもの
解説:【正解】3(他の4肢は誤り)
総合課税の譲渡所得では、所有期間が5年を超えるものが長期譲渡所得となり、その2分の1が総所得金額に算入される。一方、土地建物等の分離譲渡所得では「譲渡した年の1月1日における所有期間5年超」で判定する点が異なる。
★ポイント:譲渡所得=収入−(取得費+譲渡費用)−特別控除50万円。総合譲渡は所有5年超で長期(1/2課税)。土地建物は分離課税で譲渡年の1月1日時点5年判定。取得費不明は概算取得費5%。生活用動産の譲渡は非課税(貴金属等30万円超を除く)。
問4
所得税法上、他の所得と損益通算できる損失はどれか。
  • ✔不動産所得の損失(土地取得のための負債利子部分を除く)
  • 2譲渡所得の損失(生活に通常必要でない資産)
  • 3一時所得の損失
  • 4雑所得の損失
  • 5配当所得の損失
解説:【正解】1(他の4肢は誤り)
損益通算できるのは不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の損失(富士山=ふ・じ・さん・じょう)に限られる。ただし不動産所得のうち土地等取得に係る負債利子相当額、生活に通常必要でない資産の譲渡損失等は除かれる。
★ポイント:損益通算できる損失は不動産・事業・山林・譲渡(頭文字:富士山上)。ただし不動産所得の土地取得借入金利子、生活に通常必要でない資産・株式等の譲渡損(分離内でのみ通算)等は対象外。
問5
所得税法上、非課税とされないものはどれか。
  • ✔競馬の払戻金(一般的な場合)
  • 2損害保険契約に基づき身体の傷害に起因して受ける保険金
  • 3給与所得者が受ける通勤手当(一定限度額まで)
  • 4傷病者や遺族が受ける恩給・年金
  • 5宝くじの当せん金
解説:【正解】1(他の4肢は誤り)
競馬の払戻金は原則として一時所得(営利目的の継続的行為と認められる場合は雑所得)として課税される。宝くじの当せん金は当せん金付証票法により非課税である。
★ポイント:非課税所得:通勤手当(月15万円まで)・出張旅費・遺族年金・雇用保険給付・生活用動産の譲渡・宝くじ当せん金・NISA配当譲渡益等。損害賠償金(心身・資産の損害)も非課税。
問6
医療費控除に関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1生計を一にする親族の医療費は対象とならない
  • 2控除限度額は500万円である
  • 3年末調整で控除を受けることができる
  • 4支払った医療費の全額が控除される
  • ✔原則として支払医療費から保険金等を控除した金額が10万円(総所得金額等が200万円未満の場合はその5%)を超える部分が対象となる
解説:【正解】5(他の4肢はどこかに誤りを含む)
医療費控除額=(支払医療費-保険金等で補填される金額)-10万円(総所得金額等200万円未満の場合はその5%)で、限度額は200万円。生計を一にする配偶者・親族分も対象となるが、確定申告が必要で年末調整では受けられない。
★ポイント:所得控除:基礎控除48万円(所得2400万円超で逓減)、配偶者控除・扶養控除(一般38万・特定63万・老人同居58万)、医療費控除=支払額−保険金等−10万円(または所得5%)、雑損控除、社会保険料は全額。
問7
次のうち、税額控除に該当するものはどれか。
  • ✔住宅借入金等特別控除
  • 2扶養控除
  • 3社会保険料控除
  • 4基礎控除
  • 5配偶者控除
解説:【正解】1(残る4肢は問われている要件・該当性を満たさない)
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)は算出税額から直接控除する税額控除。扶養控除・基礎控除・配偶者控除・社会保険料控除はいずれも課税標準から控除する所得控除である。
★ポイント:税額控除:配当控除(総合課税選択時)、住宅ローン控除(年末残高×0.7%・認定住宅等の限度額区分)、外国税額控除。所得控除との違い(税額から直接差引き)を明確に。
問8
事業所得者が青色申告特別控除65万円の適用を受けるための要件として適切でないものはどれか。
  • 1正規の簿記の原則に従い記帳していること
  • 2法定申告期限内に申告書を提出すること
  • 3e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存を行うこと
  • 4貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付すること
  • ✔前年分の所得金額が1,000万円以下であること
解説:【正解】5(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
65万円控除の要件は、①正規の簿記(複式簿記)、②貸借対照表・損益計算書の添付、③期限内申告、④e-Tax申告または優良な電子帳簿保存、である。所得金額による制限はない。要件を欠くと55万円または10万円控除となる。
★ポイント:青色申告特典:青色申告特別控除65万円(複式簿記+e-Tax等・簡易簿記は10万円)、青色事業専従者給与(届出額まで必要経費)、純損失の3年繰越し・繰戻し還付、少額減価償却資産の特例。

消費税法全150問中 8問を掲載

問1
国内取引が消費税の課税の対象となるための要件に含まれないものはどれか。
  • 1対価を得て行うものであること
  • 2資産の譲渡、貸付けまたは役務の提供であること
  • ✔当該事業者が課税事業者であること
  • 4事業者が事業として行うものであること
  • 5国内において行うものであること
解説:【正解】3(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
課税の対象の4要件は①国内取引、②事業者が事業として、③対価を得て、④資産の譲渡等、である。課税事業者かどうかは納税義務の有無の問題であり、課税の対象の要件ではない。
★ポイント:課税の対象4要件:国内において・事業者が事業として・対価を得て行う・資産の譲渡等(+特定仕入れ)。輸入取引は保税地域からの引取り。国外取引・不課税(給与・寄附・配当・損害賠償金)との区別が最頻出。
問2
消費税の非課税取引に該当しないものはどれか。
  • ✔事務所用建物の貸付け
  • 2土地の譲渡および貸付け
  • 3住宅の貸付け(1か月以上)
  • 4有価証券の譲渡
  • 5社会保険医療の給付等
解説:【正解】1(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
事務所用建物の貸付けは課税取引である。非課税となるのは、土地、有価証券、支払手段、利子、保険料、郵便切手・印紙、社会保険医療、介護保険サービス、助産、埋葬・火葬、身体障害者用物品、学校教育、教科用図書、住宅の貸付けなど。
★ポイント:非課税(限定列挙):土地の譲渡貸付け(1か月未満除く)・有価証券・利子保険料・郵便切手商品券・行政手数料・社会保険医療・介護・助産・埋葬火葬・身障者用物品・学校教育・教科書・住宅の貸付け。土地は非課税でも建物は課税。
問3
消費税の課税の対象とならない取引(不課税取引)に該当するものはどれか。
  • ✔給与の支払い
  • 2土地の譲渡
  • 3住宅の貸付け
  • 4商品の輸出
  • 5国内の事業者による商品の販売
解説:【正解】1(残る4肢は問われている要件・該当性を満たさない)
給与は雇用契約に基づくものであり「事業として」行う役務の提供に該当しないため不課税。土地の譲渡・住宅の貸付けは非課税、輸出は免税であり、いずれも課税の対象には含まれる点で不課税と区別する。
★ポイント:課税の対象4要件:国内において・事業者が事業として・対価を得て行う・資産の譲渡等(+特定仕入れ)。輸入取引は保税地域からの引取り。国外取引・不課税(給与・寄附・配当・損害賠償金)との区別が最頻出。
問4
輸出免税に関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1輸出取引は非課税取引であり仕入税額控除ができない
  • ✔輸出取引は免税取引であり課税売上割合の計算上は課税売上高に含まれる
  • 3輸出取引は不課税取引である
  • 4輸出取引には仕入税額控除は認められない
  • 5輸出取引には8%の軽減税率が適用される
解説:【正解】2(他の4肢はどこかに誤りを含む)
輸出免税は税率0%の課税取引であり、課税売上割合の分子・分母の課税売上高に含まれる。仕入税額控除も認められるため、輸出業者は還付を受けられる。これが仕入税額控除できない非課税との最大の相違点である。
★ポイント:輸出免税(0%課税):輸出取引・国際輸送・非居住者への役務提供等。免税は仕入税額控除可能な点で非課税と決定的に異なる。輸出証明書類の保存が要件。
問5
消費税の納税義務が免除される小規模事業者の判定基準となる基準期間における課税売上高の金額はどれか。
  • 1500万円以下
  • ✔1,000万円以下
  • 33,000万円以下
  • 45,000万円以下
  • 51億円以下
解説:【正解】2(他の4肢は誤り)
基準期間(個人は前々年、法人は前々事業年度)における課税売上高が1,000万円以下の事業者は原則として納税義務が免除される。ただし特定期間の判定や新設法人の特例等により納税義務が生じる場合がある。
★ポイント:消費税の納税義務:基準期間(前々年・前々事業年度)の課税売上高1000万円超で課税事業者。特定期間(前年上半期)1000万円超(給与でも判定可)、新設法人の資本金1000万円以上、インボイス登録でも課税事業者。
問6
特定期間による納税義務の判定に関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1特定期間の判定は課税売上高のみで行う
  • ✔特定期間の課税売上高が1,000万円を超える場合、給与等支払額による判定に代えることができる
  • 3特定期間とは当課税期間の前半6か月をいう
  • 4特定期間とは前々事業年度をいう
  • 5特定期間の基準額は5,000万円である
解説:【正解】2(他の4肢はどこかに誤りを含む)
特定期間とは、個人は前年1月1日~6月30日、法人は前事業年度開始日以後6か月間をいう。特定期間の課税売上高が1,000万円超であっても、給与等支払額が1,000万円以下であれば納税義務は免除される(いずれかによる判定が可能)。
★ポイント:消費税の納税義務:基準期間(前々年・前々事業年度)の課税売上高1000万円超で課税事業者。特定期間(前年上半期)1000万円超(給与でも判定可)、新設法人の資本金1000万円以上、インボイス登録でも課税事業者。
問7
簡易課税制度の適用を受けることができる基準期間における課税売上高の上限はどれか。
  • 11,000万円以下
  • 23,000万円以下
  • ✔5,000万円以下
  • 41億円以下
  • 55億円以下
解説:【正解】3(他の4肢は誤り)
簡易課税制度は、基準期間の課税売上高が5,000万円以下で、かつ「消費税簡易課税制度選択届出書」を適用課税期間の初日の前日までに提出している場合に適用できる。原則として2年間は継続適用が必要。
★ポイント:消費税の納税義務:基準期間(前々年・前々事業年度)の課税売上高1000万円超で課税事業者。特定期間(前年上半期)1000万円超(給与でも判定可)、新設法人の資本金1000万円以上、インボイス登録でも課税事業者。
問8
簡易課税制度における事業区分とみなし仕入率の組合せとして正しいものはどれか。
  • ✔第一種事業(卸売業)90%
  • 2第一種事業(小売業)90%
  • 3第二種事業(卸売業)80%
  • 4第三種事業(サービス業)70%
  • 5第五種事業(製造業)50%
解説:【正解】1
第一種(卸売業)90%、第二種(小売業等)80%、第三種(製造業等)70%、第四種(その他・飲食店業等)60%、第五種(サービス業等)50%、第六種(不動産業)40%である。
★ポイント:簡易課税:基準期間の課税売上高5000万円以下+届出。みなし仕入率:卸90%・小売80%・製造70%・その他60%・サービス50%・不動産40%。2年間継続適用。実額控除との有利判定が計算問題の定番。

相続税法全100問中 8問を掲載

問1
法定相続人が配偶者と子2人の合計3人である場合の相続税の遺産に係る基礎控除額はいくらか。
  • 13,000万円
  • 23,600万円
  • 34,200万円
  • ✔4,800万円
  • 55,400万円
解説:【正解】4(他の4肢は誤り)
基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数=3,000万円+600万円×3人=4,800万円。法定相続人の数には相続を放棄した者も含め、養子は実子がいる場合1人、いない場合2人までとする制限がある。
★ポイント:相続税の計算:課税価格合計−基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人数)→法定相続分で按分し税率適用→総額を実際取得割合で配分。法定相続人数は放棄がなかったものとし、養子は実子ありなら1人・なしなら2人まで。
問2
被相続人に配偶者と父母(直系尊属)がおり、子がいない場合の配偶者の法定相続分はどれか。
  • 1全部
  • 24分の3
  • 33分の1
  • 42分の1
  • ✔3分の2
解説:【正解】5(他の4肢は誤り)
相続人が配偶者と直系尊属の場合、配偶者3分の2・直系尊属3分の1。配偶者と子なら各2分の1、配偶者と兄弟姉妹なら配偶者4分の3・兄弟姉妹4分の1である。
★ポイント:配偶者の税額軽減:法定相続分または1億6000万円のいずれか大きい額まで無税(申告要件あり・未分割は不適用、3年内分割で更正の請求)。2割加算:1親等の血族と配偶者以外(孫養子は加算対象)。
問3
配偶者に対する相続税額の軽減に関する記述として正しいものはどれか。
  • 1配偶者の取得財産が1億6,000万円を超えると必ず課税される
  • 2内縁の配偶者にも適用される
  • 3申告書の提出は不要である
  • 4軽減額は一律1億円である
  • ✔配偶者の取得財産が法定相続分以下であれば相続税は課されない(申告要件を満たす場合)
解説:【正解】5(他の4肢はどこかに誤りを含む)
配偶者は、①法定相続分相当額、②1億6,000万円、のいずれか多い金額までの取得であれば相続税がかからない。適用には申告期限までに遺産分割が確定し、相続税の申告書を提出することが必要。婚姻届のある配偶者に限られる。
★ポイント:配偶者の税額軽減:法定相続分または1億6000万円のいずれか大きい額まで無税(申告要件あり・未分割は不適用、3年内分割で更正の請求)。2割加算:1親等の血族と配偶者以外(孫養子は加算対象)。
問4
特定居住用宅地等に係る小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例における限度面積と減額割合の組合せとして正しいものはどれか。
  • 1200㎡・50%
  • 2240㎡・80%
  • ✔330㎡・80%
  • 4400㎡・80%
  • 5400㎡・50%
解説:【正解】3
特定居住用宅地等は330㎡まで80%減額、特定事業用宅地等は400㎡まで80%減額、貸付事業用宅地等は200㎡まで50%減額。特定居住用と特定事業用は完全併用が可能である。
★ポイント:相続税の計算:課税価格合計−基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人数)→法定相続分で按分し税率適用→総額を実際取得割合で配分。法定相続人数は放棄がなかったものとし、養子は実子ありなら1人・なしなら2人まで。
問5
被相続人の死亡により相続人が受け取る生命保険金の非課税限度額の計算式として正しいものはどれか。
  • 11,000万円×法定相続人の数
  • ✔500万円×法定相続人の数
  • 33,000万円+600万円×法定相続人の数
  • 4非課税限度額はない
  • 5600万円×法定相続人の数
解説:【正解】2(他の4肢はどこかに誤りを含む)
生命保険金および死亡退職金の非課税限度額はそれぞれ「500万円×法定相続人の数」。ただし相続を放棄した者が受け取った保険金には非課税の適用がない点に注意。
★ポイント:みなし相続財産:生命保険金・死亡退職金(各500万円×法定相続人の数まで非課税)。相続開始前7年以内(令和6年以後漸次延長)の贈与加算。債務控除(borrowings・葬式費用○、墓地購入未払金・香典返し×)。
問6
相続税の計算上、債務控除の対象とならないものはどれか。
  • 1被相続人に係る未払医療費
  • ✔香典返戻費用
  • 3葬式費用のうち通夜費用
  • 4被相続人の借入金
  • 5被相続人に係る未納の固定資産税
解説:【正解】2(他の4肢は誤り)
香典返戻費用、墓碑・墓地の購入費用、法会(初七日・四十九日)に要する費用は債務控除の対象外。通夜・本葬儀の費用、火葬・埋葬費用は葬式費用として控除できる。
★ポイント:相続税の計算:課税価格合計−基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人数)→法定相続分で按分し税率適用→総額を実際取得割合で配分。法定相続人数は放棄がなかったものとし、養子は実子ありなら1人・なしなら2人まで。
問7
相続税の申告書の提出期限として正しいものはどれか。
  • 1相続の開始があったことを知った日の翌日から1年以内
  • 2相続開始の年の翌年3月15日まで
  • ✔相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内
  • 4相続の開始があったことを知った日の翌日から6か月以内
  • 5相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内
解説:【正解】3(他の4肢はどこかに誤りを含む)
相続税の申告期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内。なお相続放棄・限定承認は3か月以内、被相続人の準確定申告は4か月以内である点と区別する。
★ポイント:相続税の申告:相続の開始を知った日の翌日から10か月以内。延納(担保・利子税)と物納(延納困難な場合・順位あり)。未分割でも法定相続分で申告し、分割後に更正の請求・修正申告。
問8
贈与税の暦年課税における基礎控除額はいくらか。
  • 160万円
  • ✔110万円
  • 3300万円
  • 4500万円
  • 52,500万円
解説:【正解】2(他の4肢は誤り)
暦年課税の基礎控除額は受贈者1人当たり年110万円。同一年中に複数人から贈与を受けても合計で110万円である。なお相続時精算課税の特別控除は2,500万円。
★ポイント:相続税の計算:課税価格合計−基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人数)→法定相続分で按分し税率適用→総額を実際取得割合で配分。法定相続人数は放棄がなかったものとし、養子は実子ありなら1人・なしなら2人まで。

国税徴収法全100問中 8問を掲載

問1
国税徴収法の基本原則である「国税優先の原則」に関する記述として正しいものはどれか。
  • 1国税は私債権に劣後する
  • 2抵当権付債権には常に国税が優先する
  • 3国税と地方税は常に同順位である
  • 4国税は常にすべての債権に優先して徴収される
  • ✔国税は原則として他の公課その他の債権に先立って徴収されるが、一定の例外がある
解説:【正解】5(他の4肢はどこかに誤りを含む)
国税は納税者の総財産について、原則として他の公課その他の債権に先立って徴収される(国税優先の原則)。ただし強制換価手続費用、不動産賃貸の先取特権、法定納期限等以前に設定された質権・抵当権など多くの例外が定められている。
★ポイント:租税債権の優先:国税優先の原則。抵当権等との優劣は法定納期限等と設定登記の先後で決まる(法定納期限等以前に設定された抵当権が優先)。差押先着手・交付要求先着手による国税相互間の調整。
問2
質権・抵当権と国税の優先関係を判定する基準となる時期はどれか。
  • 1差押えの日
  • 2督促状発付の日
  • 3国税の納付の日
  • 4納期限
  • ✔法定納期限等
解説:【正解】5(他の4肢は誤り)
質権・抵当権が「法定納期限等」以前に設定されている場合、その被担保債権が国税に優先する。法定納期限等は原則として法定納期限であるが、更正・決定があった場合はその通知書を発した日など、公示の時期を考慮して定められている。
★ポイント:租税債権の優先:国税優先の原則。抵当権等との優劣は法定納期限等と設定登記の先後で決まる(法定納期限等以前に設定された抵当権が優先)。差押先着手・交付要求先着手による国税相互間の調整。
問3
差押えの効力に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
  • ✔差押えにより所有権が国に移転する
  • 2債権の差押えは第三債務者への通知により効力が生じる
  • 3差押財産の法律上・事実上の処分が禁止される
  • 4差押えの効力は原則として差押財産から生ずる天然果実にも及ぶ
  • 5差押えは時効の完成猶予・更新の効力を有する
解説:【正解】1(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
差押えは滞納者の財産の処分を禁止して換価の準備をする手続であり、所有権が国に移転するものではない。所有権は換価(公売)による買受人への売却決定等により移転する。
★ポイント:差押え:督促状発送から10日経過後に可能。給与の差押禁止額(生計費相当)、生活必需品等の絶対的差押禁止財産。差押えの効力=処分禁止(使用収益は原則可)。
問4
第二次納税義務に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 1無限責任社員は第二次納税義務を負うことがある
  • 2主たる納税者の滞納国税につき徴収不足である場合に成立する
  • 3同族会社の株主等が第二次納税義務を負うことがある
  • 4第二次納税義務者に対しては納付通知書により告知する
  • ✔主たる納税者の納税義務が消滅しても第二次納税義務は存続する
解説:【正解】5(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
第二次納税義務は主たる納税義務に対する附従性を有するため、主たる納税義務が消滅すれば第二次納税義務も消滅する。また補充性があり、主たる納税者の財産につき徴収不足である場合に限り成立する。
★ポイント:第二次納税義務:無償又は著しく低額の譲受人・清算人等・同族会社・事業譲受人等が、本来の納税者の財産で不足する場合に二次的に負う。納付通知書による告知が必要。
問5
差押財産の換価に関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1国税に優先する債権があっても配当は国税が最優先される
  • 2換価はいつでも直ちに行うことができ、換価の制限はない
  • ✔公売は入札または競り売りの方法により行うのが原則である
  • 4換価代金は徴収職員が自由に配当できる
  • 5換価は必ず随意契約により行う
解説:【正解】3(他の4肢はどこかに誤りを含む)
公売は入札または競り売りの方法によるのが原則であり、一定の場合に随意契約による売却が認められる。換価代金は法定の順位に従って配当され、不服申立て中の一定期間などは換価が制限される。
★ポイント:差押え:督促状発送から10日経過後に可能。給与の差押禁止額(生計費相当)、生活必需品等の絶対的差押禁止財産。差押えの効力=処分禁止(使用収益は原則可)。
問6
滞納処分の停止に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 1滞納処分を執行することができる財産がないときは、滞納処分の停止をすることができる
  • ✔滞納者が分割納付を申し出たことは、それ自体が滞納処分の停止の要件となる
  • 3滞納処分の停止が3年間継続したときは、その国税を納付する義務は消滅する
  • 4滞納処分の執行により生活を著しく窮迫させるおそれがあるときは、滞納処分の停止をすることができる
  • 5滞納者の所在および滞納処分を執行することができる財産がともに不明であるときは、滞納処分の停止をすることができる
解説:【正解】2(「誤り・不適切なもの」を選ぶ問題。残る4肢は正しい記述なので、そのまま知識として整理できる)
滞納処分の停止は、①無財産、②生活の著しい窮迫、③所在・財産ともに不明、の3事由に限られる。単なる分割納付の申出は要件ではない(納税の猶予・換価の猶予の問題となる)。停止が3年継続すると納税義務は消滅する。
★ポイント:滞納処分の停止:滞納処分できる財産がない・生活を著しく窮迫させる・所在不明。停止が3年継続で納税義務消滅(即時消滅もあり)。納税の猶予(災害等)と換価の猶予の要件対比。
問7
譲渡担保財産からの徴収に関する記述として正しいものはどれか。
  • 1譲渡担保財産からは一切徴収できない
  • 2譲渡担保財産は常に第三者の財産として保護される
  • ✔納税者の財産につき滞納処分を執行してなお不足する場合に、一定の要件のもと譲渡担保財産から徴収できる
  • 4譲渡担保権者の同意があれば無条件に徴収できる
  • 5譲渡担保設定の時期は問わない
解説:【正解】3(他の4肢はどこかに誤りを含む)
国税の法定納期限等後に譲渡担保財産となっている場合で、納税者の財産につき滞納処分を執行してなお徴収すべき額に不足するときは、譲渡担保権者を第二次納税義務者に準じて告知し、譲渡担保財産から国税を徴収できる。
問8
参加差押えに関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • 1参加差押えをした国税は常に最優先で配当される
  • 2参加差押えは動産についてのみ認められる
  • 3未差押財産に対して行う差押えの一種である
  • ✔既に他の執行機関が差押えをしている財産に対して行う手続である
  • 5参加差押えには効力がない
解説:【正解】4(他の4肢はどこかに誤りを含む)
参加差押えは、既に他の行政機関等により滞納処分による差押えがされている財産について行う手続で、先行差押えが解除された場合には遡って差押えの効力が生じる。民事執行手続に対しては交付要求を行う。
★ポイント:差押え:督促状発送から10日経過後に可能。給与の差押禁止額(生計費相当)、生活必需品等の絶対的差押禁止財産。差押えの効力=処分禁止(使用収益は原則可)。