分野別問題(Cメソッド)

言語聴覚士|分野別 問題インデックス

最終更新:2026年8月11日

言語聴覚士は範囲が広いため、分野ごとの問題ページに分けています。下のリンクから各分野へ進めます。

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基礎医学

問1
成人の脳の重さに最も近いものはどれか。
  • 1900g
  • ✔1,400g
  • 31,900g
  • 42,400g
解説:成人男性の脳重量は平均約1,400g前後とされる。女性はやや少ない傾向にある。
問2
大脳半球の表面を覆う灰白質の名称はどれか。
  • 1大脳基底核
  • ✔大脳皮質
  • 3視床
  • 4脳幹
解説:大脳皮質は大脳表面を覆う灰白質で、神経細胞体が密集し高次脳機能を担う。
問3
言語中枢の一つであるブローカ領域が存在する脳葉はどれか。
  • ✔前頭葉
  • 2頭頂葉
  • 3側頭葉
  • 4後頭葉
解説:ブローカ領域は左下前頭回後部(前頭葉)に位置し、発話の運動プログラミングに関与する。
問4
ウェルニッケ領域が存在する脳葉はどれか。
  • 1前頭葉
  • 2頭頂葉
  • ✔側頭葉
  • 4後頭葉
解説:ウェルニッケ領域は左上側頭回後部に位置し、言語理解に関与する。
問5
大脳皮質と末梢を結ぶ運動神経のうち、皮質脊髄路が通過する部位はどれか。
  • ✔内包
  • 2視床下部
  • 3小脳
  • 4延髄オリーブ核
解説:皮質脊髄路は内包後脚を通過し下行する代表的な錐体路である。
問6
舌咽神経はどの脳神経番号に該当するか。
  • 1第7脳神経
  • ✔第9脳神経
  • 3第10脳神経
  • 4第12脳神経
解説:舌咽神経(IX)は咽頭・舌後方の感覚、味覚、唾液分泌などに関与する。
問7
迷走神経の脳神経番号として正しいものはどれか。
  • 1第8脳神経
  • 2第9脳神経
  • ✔第10脳神経
  • 4第11脳神経
解説:迷走神経(X)は咽頭・喉頭・内臓に広く分布し、発声にも重要な役割を持つ。
問8
舌下神経の支配領域として正しいものはどれか。
  • ✔舌の運動
  • 2舌の感覚
  • 3咽頭の運動
  • 4軟口蓋の運動
解説:舌下神経(XII)は舌内・舌外筋を支配し、舌の運動を担う運動神経である。

臨床医学

問1
脳梗塞の主な病態として正しいものはどれか。
  • ✔脳血管の閉塞による虚血
  • 2脳血管の破裂による出血
  • 3脳の炎症性脱髄
  • 4脳腫瘍の増大
解説:脳梗塞は脳血管の閉塞により血流が途絶し、脳組織が虚血・壊死する病態である。
問2
脳出血と脳梗塞を急性期に鑑別する上で最も有用な検査はどれか。
  • ✔頭部CT
  • 2脳波検査
  • 3純音聴力検査
  • 4血液一般検査のみ
解説:急性期の脳出血は頭部CTで高吸収域として明瞭に描出され、脳梗塞との鑑別に有用である。
問3
中大脳動脈領域の左半球梗塞で生じやすい症状はどれか。
  • ✔失語症
  • 2視野狼失明のみ
  • 3感音性難聴のみ
  • 4純粋な小脳性運動失調
解説:左中大脳動脈領域は言語中枢を含むため、その梗塞は失語症を引き起こしやすい。
問4
くも膜下出血の典型的な症状はどれか。
  • ✔急激に発症する激しい頭痛
  • 2緩徐に進行する記憶障害
  • 3発熱を伴う咽頭痛
  • 4徐々に進行する視力低下
解説:くも膜下出血は「雷鳴頭痛」と呼ばれる突発的で激烈な頭痛を特徴とする。
問5
パーキンソン病の四大症状に含まれないものはどれか。
  • ✔感音性難聴
  • 2振戦
  • 3筋強剛
  • 4姿勢反射障害
解説:パーキンソン病の四大症状は振戦・筋強剛(固縮)・無動(寡動)・姿勢反射障害であり、難聴は含まれない。
問6
パーキンソン病で生じる構音障害の特徴として適切なものはどれか。
  • ✔単調で小さく速い発話(運動低下性構音障害)
  • 2声が大きく爆発的な発話
  • 3失調性のリズム障害
  • 4完全な無言症
解説:パーキンソン病では声量低下、単調、加速性の発話など運動低下性構音障害の特徴がみられる。
問7
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の特徴として正しいものはどれか。
  • ✔上位・下位運動ニューロンの進行性変性
  • 2感覚障害が主体である
  • 3認知機能のみが障害される
  • 4小脳性運動失調が主体である
解説:ALSは上位・下位運動ニューロンが進行性に変性する疾患で、構音・嚥下障害や四肢の筋力低下を来す。
問8
ALSで嚥下障害が進行した場合に検討される代表的な代替栄養法はどれか。
  • ✔胃瘻(PEG)
  • 2点滴のみ継続
  • 3経口摂取の完全継続
  • 4禁食のまま経過観察
解説:嚥下障害が進行したALS患者では誤嚥や栄養低下を防ぐため胃瘻(PEG)による代替栄養が検討される。

言語学・心理学・音響学

問1
音の伝わる速さ(音速)は空気中で約何m/sか。
  • ✔約340m/s
  • 2約34m/s
  • 3約3400m/s
  • 4約3.4m/s
解説:空気中の音速は気温により変化するが、常温(約15~20℃)でおおむね340m/s前後である。
問2
音の強さを表す単位として一般的に用いられるものはどれか。
  • ✔デシベル(dB)
  • 2ヘルツ(Hz)
  • 3メートル(m)
  • 4パスカル(Pa)のみ
解説:音の強さ(音圧レベル)は対数尺度であるデシベル(dB)で表されることが一般的である。
問3
音の高さ(周波数)を表す単位はどれか。
  • ✔ヘルツ(Hz)
  • 2デシベル(dB)
  • 3ニュートン(N)
  • 4ジュール(J)
解説:周波数は単位時間あたりの振動回数を表し、単位はヘルツ(Hz)である。
問4
ヒトが聴取可能な音の周波数範囲としておおむね正しいものはどれか。
  • ✔約20Hz~20,000Hz
  • 2約2Hz~200Hz
  • 3約2,000Hz~200,000Hz
  • 4約200Hz~2,000Hzのみ
解説:健常な聴覚を持つヒトの可聴範囲はおおむね20Hzから20,000Hz(20kHz)とされる。
問5
会話音声の主要な周波数帯域としておおむね最も重要とされる範囲はどれか。
  • ✔約500Hz~4,000Hz
  • 2約20Hz~100Hz
  • 3約15,000Hz~20,000Hz
  • 4約0Hz~50Hz
解説:会話音声(特に語音明瞭度に重要な成分)はおおむね500Hzから4,000Hzの帯域に多く含まれる。
問6
純音とはどのような音か。
  • ✔単一の周波数成分のみを持つ音
  • 2複数の周波数を含む音
  • 3ノイズのような不規則な音
  • 4必ず人間の声である音
解説:純音は単一の周波数のみで構成される正弦波の音であり、聴力検査の刺激音として用いられる。
問7
スペクトログラムが表す内容として正しいものはどれか。
  • ✔時間・周波数・強度の3次元的な音の情報
  • 2時間と振幅のみの2次元的情報
  • 3周波数のみの単一情報
  • 4音の方向のみの情報
解説:スペクトログラムは横軸に時間、縦軸に周波数、色や濃淡で強度を表し、音声分析で広く用いられる。
問8
フォルマントとはどのような周波数成分を指すか。
  • ✔声道の共鳴によって強調される周波数成分
  • 2声帯振動そのものの周波数
  • 3雑音成分のみの周波数
  • 4聴覚閾値そのもの
解説:フォルマントは声道(共鳴腔)の形状によって強調されるエネルギーの集中した周波数帯域を指す。

失語症・高次脳機能障害学

問1
失語症の定義として最も適切なものはどれか。
  • ✔脳損傷による獲得性の言語機能の障害
  • 2構音器官の運動麻痺のみによる発話障害
  • 3聴力低下による言語理解の障害
  • 4先天性の言語発達遅滞
解説:失語症は脳損傷により、一度獲得された言語機能(聴く・話す・読む・書く)が後天的に障害された状態を指す。
問2
ブローカ失語の特徴として典型的なものはどれか。
  • ✔非流暢な発話と比較的保たれた言語理解
  • 2流暢だが内容空疎な発話
  • 3聴覚的理解の重度障害が主体
  • 4発話は完全に正常である
解説:ブローカ失語は努力性で非流暢な発話を特徴とし、聴覚的理解は比較的保たれることが多い。
問3
ウェルニッケ失語の特徴として典型的なものはどれか。
  • ✔流暢だが錯語を多く含み理解障害が目立つ発話
  • 2非流暢で努力性の発話
  • 3発話量が極端に少ない
  • 4構音は正常だが発話量がゼロである
解説:ウェルニッケ失語は発話は流暢であるが錯語(語性錯語・新造語)が多く、聴覚的理解の障害が目立つことが特徴である。
問4
伝導失語の特徴として典型的なものはどれか。
  • ✔比較的保たれた理解・流暢な発話に対し復唱が著明に障害される
  • 2発話が完全に消失する
  • 3理解が著明に障害され発話は正常である
  • 4視覚的理解のみが障害される
解説:伝導失語は弓状束の損傷等が関与し、理解は比較的保たれ発話も流暢であるが、復唱が不釣り合いに障害される特徴を持つ。
問5
全失語の特徴として正しいものはどれか。
  • ✔発話・理解・読み書きの全般的かつ重度の障害
  • 2発話のみが障害され理解は完全に正常
  • 3理解のみが障害され発話は完全に正常
  • 4読みのみが選択的に障害される
解説:全失語はブローカ・ウェルニッケ両領域を含む広範な損傷により、言語機能全般(発話・理解・読み書き)が重度に障害される状態である。
問6
健忘失語(失名詞失語)の特徴として典型的なものはどれか。
  • ✔喚語困難(語の想起困難)が主症状で他の言語機能は比較的保たれる
  • 2聴覚的理解が重度に障害される
  • 3復唱が著明に障害される
  • 4発話が完全に消失する
解説:健忘失語(失名詞失語)は喚語困難(語想起の困難)が主症状であり、理解や流暢性は比較的保たれることが多い。
問7
超皮質性運動失語の特徴として典型的なものはどれか。
  • ✔復唱は良好だが自発話が著明に減少する
  • 2復唱が最も重度に障害される
  • 3聴覚的理解が完全に消失する
  • 4読み書きのみが障害される
解説:超皮質性運動失語ではブローカ領域とその周辺の連合線維の障害により、復唱能力は比較的保たれるが自発話が著しく減少する。
問8
超皮質性感覚失語の特徴として典型的なものはどれか。
  • ✔復唱は良好だが聴覚的理解が著明に障害される
  • 2復唱が著明に障害される
  • 3発話量が極端に少なくなる
  • 4読み書きのみが正常である
解説:超皮質性感覚失語ではウェルニッケ領域とその周辺の連合線維の障害により、復唱は良好だが聴覚的理解が著明に障害される。

言語発達障害学

問1
発達性言語症(SLI)の診断において除外すべき要因として重要なものはどれか。
  • ✔知的能力障害・聴覚障害・自閉スペクトラム症などの他の障害
  • 2家庭での会話の頻度
  • 3保護者の学歴
  • 4出生順位
解説:発達性言語症の診断では、知的能力障害、聴覚障害、自閉スペクトラム症など言語発達遅滞の原因となる他の障害を除外することが重要である。
問2
発達性言語症のうち、表出面に限局した困難を示すタイプを何と呼ぶか。
  • ✔表出性言語症
  • 2受容性言語症
  • 3受容-表出混合性言語症
  • 4構音障害のみ
解説:表出性言語症は言語理解は比較的保たれているが、言語の表出(産生)に困難を示すタイプの発達性言語症である。
問3
発達性言語症のうち、理解と表出の両方に困難を示すタイプを何と呼ぶか。
  • ✔受容-表出混合性言語症
  • 2表出性言語症のみ
  • 3受容性言語症のみ
  • 4構音障害のみ
解説:受容-表出混合性言語症は言語理解と言語表出の両方に困難を示すタイプの発達性言語症であり、一般に予後がより慎重に検討される。
問4
言語発達遅滞のスクリーニングにおいて、家庭での聞き取りで確認すべき重要な情報はどれか。
  • ✔初語の時期や二語文の出現時期などの発達歴
  • 2家族の血液型
  • 3家庭の蔵書数
  • 4保護者の身長
解説:言語発達のスクリーニングでは、初語・二語文の出現時期などの発達歴を聞き取ることが重要な情報収集の一環となる。
問5
乳幼児の語彙発達を評価する代表的な検査・質問紙はどれか。
  • ✔マッカーサー乳幼児言語発達質問紙(MCDI)
  • 2WCST
  • 3WAB失語症検査
  • 4ABR
解説:マッカーサー乳幼児言語発達質問紙(MCDI)は保護者の報告に基づき乳幼児の語彙数や言語発達の状況を評価する標準化質問紙である。
問6
絵画語彙発達検査(PVT-R)が評価する内容として正しいものはどれか。
  • ✔語彙理解力(聴覚的な語の理解)
  • 2構音の正確性
  • 3聴力閾値そのもの
  • 4記憶の保持時間
解説:PVT-Rは複数の絵の中から聴覚的に提示された語に対応する絵を選択させ、語彙理解力を評価する検査である。
問7
言語発達検査であるLCスケール(言語・コミュニケーション発達スケール)が評価する領域はどれか。
  • ✔言語理解・言語表出・コミュニケーション行動など
  • 2純音聴力閾値のみ
  • 3知能指数のみ
  • 4運動発達のみ
解説:LCスケールは言語理解、言語表出、コミュニケーション行動など複数の側面から幼児期の言語発達を総合的に評価する検査である。
問8
質問-応答関係検査が評価する内容として正しいものはどれか。
  • ✔質問に対する応答能力(言語による状況理解・表現)
  • 2聴力閾値そのもの
  • 3構音の正確性のみ
  • 4視覚的記憶のみ
解説:質問-応答関係検査は様々なタイプの質問に対する応答を通じて、言語的な状況理解や表現の能力を評価する検査である。

発声発語・嚥下障害学

問1
運動性構音障害(麻痺性構音障害)の定義として正しいものはどれか。
  • ✔神経筋系の障害による構音運動の障害
  • 2知的能力障害による構音の問題
  • 3聴覚障害による構音の問題
  • 4発達上の機能性の構音の誤り
解説:運動性構音障害(麻痺性構音障害、dysarthria)は神経筋系の障害により構音に関わる運動が障害された状態を指す。
問2
運動性構音障害の分類において、上位運動ニューロンの両側性障害により生じるタイプはどれか。
  • ✔痙性構音障害
  • 2弛緩性構音障害
  • 3失調性構音障害
  • 4運動低下性構音障害
解説:痙性構音障害は両側皮質延髄路(上位運動ニューロン)の障害により、筋緊張の亢進を伴う努力性の発話を特徴とする。
問3
弛緩性構音障害の特徴として正しいものはどれか。
  • ✔筋力低下や筋萎縮を伴う発話の異常
  • 2筋緊張の亢進が主体
  • 3発話のリズムの不規則性が主体
  • 4発話量の極端な減少のみ
解説:弛緩性構音障害は下位運動ニューロン障害により、構音関連筋の筋力低下・筋萎縮を伴う発話の異常を特徴とする。
問4
失調性構音障害の特徴として正しいものはどれか。
  • ✔発話のリズムが不規則になる(scanning speech)
  • 2筋緊張の亢進のみ
  • 3発話量が極端に減少する
  • 4声が単調で小さくなる
解説:失調性構音障害は小脳系の障害により、発話のリズムやアクセントが不規則になる(scanning speech)ことを特徴とする。
問5
運動低下性構音障害(パーキンソン病等でみられる)の特徴として正しいものはどれか。
  • ✔単調で小さく速い発話
  • 2声の爆発的な変動
  • 3発話のリズムが不規則になる
  • 4発話量が著明に増加する
解説:運動低下性構音障害は基底核系の障害(パーキンソン病等)により、単調で声量の低下した速い発話を特徴とする。
問6
運動過多性構音障害の特徴として正しいものはどれか。
  • ✔不随意運動を伴う発話の不規則な変動
  • 2単調で一貫した発話
  • 3常に弛緩性の発話のみ
  • 4聴覚的理解の障害が主体
解説:運動過多性構音障害は基底核系の障害(ハンチントン病等)により、不随意運動を伴う発話の不規則な変動を特徴とする。
問7
混合性構音障害が代表的にみられる疾患はどれか。
  • ✔筋萎縮性側索硬化症(ALS)
  • 2単純な末梢神経麻痺のみ
  • 3単純な小脳梗塞のみ
  • 4正常加齢のみ
解説:ALSは上位・下位運動ニューロンの両者が障害されるため、痙性と弛緩性の両特徴を併せ持つ混合性構音障害がみられることが多い。
問8
運動性構音障害の評価において、発話の明瞭度評価に用いられる方法はどれか。
  • ✔単語・文の聴取による明瞭度判定
  • 2純音聴力検査のみ
  • 3脳波検査のみ
  • 4視力検査のみ
解説:明瞭度評価は対象者の発話した単語や文を聴取者が書き取る、あるいは正答率を求めることで、発話の明瞭性を評価する方法である。

聴覚障害学

問1
語音聴取に最も重要とされる周波数帯域として一般的に用いられる範囲はどれか。
  • ✔500Hz~4,000Hz
  • 220Hz~100Hz
  • 310,000Hz~20,000Hz
  • 40Hz~20Hz
解説:日本語の語音の多くのエネルギーや了解度に重要な成分は500Hzから4,000Hz帯域に集中している。
問2
日本語の語音了解度に特に重要とされる帯域として「バナナ域」と呼ばれる領域の意味はどれか。
  • ✔500Hz~3,000Hzの日常会話音声の大部分が収まる音圧・周波数の範囲
  • 220Hz以下の低周波帯域
  • 310,000Hz以上の高周波帯域
  • 4聴力とは無関係な帯域
解説:バナナ域とはオージオグラム上でバナナ形の領域として表示される日常会話の音声エネルギーが集中する帯域(概ね250〜4,000Hz、30〜70dB HL)を指す。
問3
純音平均聴力レベル(4分法)の計算に用いられる周波数の組み合わせとして正しいものはどれか。
  • ✔500Hz、1,000Hz、2,000Hz、4,000Hzの加重平均
  • 2125Hzと8,000Hzのみ
  • 3500Hzと2,000Hzのみ
  • 41,000Hzのみ
解説:4分法は(500Hz+1,000Hz×2+2,000Hz)/4で計算され、日本の身体障害認定等に用いられる。
問4
聴力損失の程度分類(WHO基準等)において、中等度難聴に相当する純音平均聴力レベルの目安はどれか。
  • ✔41dB HL〜60dB HL程度
  • 20〜25dB HL
  • 361〜80dB HL
  • 481dB HL以上
解説:WHO等の分類では軽度:26〜40dB、中等度:41〜60dB、高度:61〜80dB、重度:81dB以上が目安として用いられる(分類基準は機関により異なる)。
問5
聴力損失の程度分類において、高度難聴に相当する純音平均聴力レベルの目安はどれか。
  • ✔61dB HL〜80dB HL程度
  • 241〜60dB HL
  • 325dB HL以下
  • 481dB HL以上のみ
解説:高度難聴は61〜80dB HL程度が目安とされ、補聴器の効果が限定されることが多くなる段階である。
問6
聴力損失の程度分類において、重度難聴に相当する純音平均聴力レベルの目安はどれか。
  • ✔81dB HL以上
  • 261〜80dB HL
  • 341〜60dB HL
  • 426〜40dB HL
解説:重度難聴は概ね81dB HL以上とされ、補聴器のみでの言語聴取が著しく困難になり人工内耳の適応となることが多い水準である。
問7
先天性難聴の有病率として一般的に示されているおおよその割合はどれか。
  • ✔新生児約1,000人に1〜2人程度
  • 2新生児の約50%
  • 3新生児の約0.0001%
  • 4先天性難聴は存在しない
解説:先天性難聴は新生児約1,000人に1〜2人程度の頻度で生じるとされており、最も頻度の高い先天性障害の一つである。
問8
先天性難聴の原因として遺伝性要因が占める割合として一般的に示されているのはどれか。
  • ✔約50〜60%程度
  • 2約1%未満
  • 3約99%以上
  • 4遺伝性要因は存在しない
解説:先天性難聴の原因の約50〜60%は遺伝性要因によるものとされており、残りは後天的な要因(感染症・薬剤・仮死等)や原因不明のものである。

臨床歯科医学・口腔科学

問1
永久歯の総数として正しいものはどれか。
  • ✔32本
  • 228本
  • 320本
  • 436本
解説:永久歯は上下各16本、合計32本(親知らず4本を含む)である。乳歯は20本。
問2
乳歯の総数として正しいものはどれか。
  • ✔20本
  • 228本
  • 332本
  • 416本
解説:乳歯は上下各10本、合計20本である。
問3
歯の硬組織のうち最も硬い部分はどれか。
  • ✔エナメル質
  • 2象牙質
  • 3セメント質
  • 4歯髄
解説:エナメル質は人体で最も硬い組織であり、歯冠表面を覆う。ハイドロキシアパタイトを主成分とする。
問4
歯を歯槽骨に固定する組織はどれか。
  • ✔歯根膜
  • 2エナメル質
  • 3象牙質
  • 4歯肉
解説:歯根膜(歯周靭帯)はセメント質と歯槽骨の間に存在し、歯を歯槽骨に固定するとともに咬合圧の緩衝機能を持つ。
問5
唾液腺のうち最大のものはどれか。
  • ✔耳下腺
  • 2顎下腺
  • 3舌下腺
  • 4口唇腺
解説:耳下腺は最大の唾液腺で主に漿液性の唾液を分泌し、耳下腺管(ステノン管)から口腔内に開口する。
問6
唾液の主な成分として含まれるアミラーゼが分解する栄養素はどれか。
  • ✔デンプン(炭水化物)
  • 2タンパク質
  • 3脂質
  • 4核酸
解説:唾液中のアミラーゼ(プチアリン)はデンプンをマルトースなどに分解する消化酵素である。
問7
口腔内の自浄作用に最も重要な役割を果たす唾液腺由来の成分はどれか。
  • ✔唾液(流量・ムチン)
  • 2胃液
  • 3膵液
  • 4腸液
解説:唾液は口腔内を洗浄する自浄作用を持つ。ムチンは粘膜保護、IgAや抗菌タンパクは口腔内細菌を抑制する。
問8
う蝕(虫歯)の原因として現在最も重視される細菌はどれか。
  • ✔Streptococcus mutans(ミュータンス連鎖球菌)
  • 2Staphylococcus aureus
  • 3Helicobacter pylori
  • 4Treponema pallidum
解説:ミュータンス連鎖球菌はう蝕の主要原因菌とされ、砂糖を代謝して酸を産生しエナメル質を脱灰する。

法規・制度・倫理

問1
言語聴覚士法が施行された年はどれか。
  • ✔1997年(平成9年)
  • 21965年(昭和40年)
  • 32000年(平成12年)
  • 41985年(昭和60年)
解説:言語聴覚士法は1997年(平成9年)に公布・施行され、言語聴覚士の国家資格が制度化された。
問2
言語聴覚士法において言語聴覚士の定義として明記されている業務はどれか。
  • ✔音声・言語・聴覚機能の障害のある者への訓練・検査・指導
  • 2手術の実施
  • 3薬剤の処方
  • 4診断の確定
解説:言語聴覚士法では言語聴覚士を「音声機能・言語機能・聴覚に障害のある者への訓練・検査・助言・指導等を行う者」と定義している。
問3
言語聴覚士が行える「診療の補助」として認められている行為として正しいものはどれか。
  • ✔嚥下訓練・人工内耳の調整(医師の指示のもと)
  • 2投薬の単独判断
  • 3外科手術の執刀
  • 4診断書の作成
解説:言語聴覚士法において、医師の指示のもとで行う嚥下訓練や人工内耳の調整等は診療の補助として認められている特定行為に含まれる。
問4
言語聴覚士の秘密保持義務について定める法律はどれか。
  • ✔言語聴覚士法
  • 2医師法
  • 3薬剤師法
  • 4介護保険法のみ
解説:言語聴覚士法では業務上知り得た秘密を正当な理由なく漏らしてはならないという秘密保持義務が規定されている。
問5
言語聴覚士の名称独占に関する規定として正しいものはどれか。
  • ✔国家試験合格者のみが言語聴覚士の名称を使用できる
  • 2医師であれば名称を使用できる
  • 3誰でも使用できる
  • 4資格がなくても業務は行える
解説:言語聴覚士は名称独占資格であり、国家試験に合格し免許登録された者のみが「言語聴覚士」の名称を使用できる。
問6
言語聴覚士国家試験の受験資格として認められているものはどれか。
  • ✔指定された養成課程を修了した者
  • 2医師免許保持者のみ
  • 3大学卒業者全員
  • 4看護師免許保持者のみ
解説:言語聴覚士国家試験の受験資格は、文部科学大臣・厚生労働大臣が指定する養成施設(大学・短大・専門学校等の言語聴覚士養成課程)を修了した者等に与えられる。
問7
障害者基本法が定める障害者の定義として現在の法律上正しいものはどれか。
  • ✔身体・知的・精神の障害があるために日常生活・社会生活に相当な制限を受ける状態にある者
  • 2身体障害者手帳を持つ者のみ
  • 3要介護認定を受けた者のみ
  • 4特定の疾患名がある者のみ
解説:障害者基本法では障害者を身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)及び難病に起因する障害があり、社会生活に相当な制限を受ける状態にある者と定義している。
問8
障害者差別解消法が求める「合理的配慮」の概念として正しいものはどれか。
  • ✔障害のある人から申し出があった場合に過重な負担にならない範囲で配慮を提供すること
  • 2いかなる配慮もする必要がないとすること
  • 3障害者には特別なサービスを一切提供しないとすること
  • 4配慮は法的に義務ではないとすること
解説:障害者差別解消法では事業者は障害者からの申し出に対し、合理的配慮(過重な負担にならない範囲での個別対応)を提供することを求めている(改正法で民間事業者も義務化)。

リハビリ概論・業務

問1
リハビリテーションの語源として知られる意味はどれか。
  • ✔権利・資格・尊厳の回復(re-habilis)
  • 2身体機能の訓練のみ
  • 3薬物療法を指す
  • 4手術療法を指す
解説:リハビリテーションはラテン語のre(再び)+habilis(適した)に由来し、権利・資格・名誉・尊厳の回復という広い概念を持つ。
問2
WHO(世界保健機関)によるリハビリテーションの定義に最も近いものはどれか。
  • ✔能力障害や社会的不利を軽減し障害者の社会統合を目的とした手段の総体
  • 2身体機能の完全な回復のみを目的とした医療
  • 3障害者を施設に収容する手段
  • 4薬物療法と手術療法の組み合わせ
解説:WHOはリハビリテーションを能力障害や社会的不利を最小限にし、障害者が環境に適応できるよう支援するあらゆる手段を含む包括的な概念として定義している。
問3
言語聴覚士法が言語聴覚士を国家資格として規定したことの意義はどれか。
  • ✔専門的な水準の担保と国民への安全で質の高いサービスの保証
  • 2資格が存在するだけで十分で継続研鑽は不要
  • 3国家資格がなければ現場で働けなかったことを示すのみ
  • 4言語聴覚士の業務を制限することが主な目的
解説:国家資格制度は一定の教育水準・技能を担保することで国民が安全で質の高い専門的サービスを受けられる体制を整えるという意義を持つ。
問4
言語聴覚士が関わることができる主な職域として適切なものはどれか。
  • ✔医療・保健・福祉・教育・産業など広い領域
  • 2医療機関のみ
  • 3学校教育機関のみ
  • 4介護施設のみ
解説:言語聴覚士は病院・クリニック等の医療機関だけでなく、保健センター・福祉施設・特別支援学校・児童発達支援センターなど広範な職域で活動している。
問5
言語聴覚療法の目的として最も包括的なものはどれか。
  • ✔コミュニケーション・摂食嚥下機能の改善を通じてQOL向上と社会参加を促進すること
  • 2発話の明瞭度のみを改善すること
  • 3聴力閾値のみを改善すること
  • 4身体機能全般を向上させること
解説:言語聴覚療法はコミュニケーション・摂食嚥下機能の評価と支援を通じて、対象者のQOL(生活の質)の向上と社会参加の促進を最終的な目標とする。
問6
急性期・回復期・生活期(維持期)のリハビリテーションの連続性において言語聴覚士が担う役割として適切なものはどれか。
  • ✔各段階に応じた評価と訓練を継続的に提供すること
  • 2急性期のみ関わり回復期以降は不要
  • 3生活期のみ関わり急性期は不要
  • 4各期間の連携は言語聴覚士には関係しない
解説:言語聴覚士は急性期・回復期・生活期を通じて、各期間の対象者の状態・目標に応じた評価と訓練を継続的に提供し、地域連携の中でも重要な役割を担う。
問7
言語聴覚士が担当する「評価」の目的として適切なものはどれか。
  • ✔対象者の現状を客観的に把握し訓練計画の立案・効果判定に活用するため
  • 2評価は記録のためだけに行う
  • 3評価は訓練より重要でない
  • 4評価の結果は本人に開示しない
解説:評価は対象者の現在の機能レベルを客観的に把握し、適切な目標と訓練計画を立案するための基礎となるとともに、訓練効果の判定にも用いられる重要なプロセスである。
問8
言語聴覚療法における「訓練計画(プログラム)立案」のプロセスとして正しいものはどれか。
  • ✔評価結果・本人の意向・生活環境を踏まえ短期・長期目標を設定し訓練内容を決定する
  • 2評価なしに一律の訓練プログラムを適用する
  • 3本人の意向は考慮しない
  • 4環境因子は計画に無関係である
解説:訓練計画の立案では評価結果を基盤に、本人・家族の希望と生活環境を踏まえた短期目標(具体的・近期的)と長期目標(将来的)を設定し、訓練内容・頻度・方法を決定する。

横断・総合

問1
脳卒中後に失語症と嚥下障害が合併した場合の言語聴覚士の対応として適切なものはどれか。
  • ✔失語症と嚥下障害を並行して評価・支援すること
  • 2失語症のみを対象とし嚥下障害は別職種に任せる
  • 3嚥下障害のみを対象とし失語症は別職種に任せる
  • 4合併例には言語聴覚士は関与しない
解説:失語症と嚥下障害が合併した脳卒中後のケースでは、言語聴覚士が両方の障害を並行して評価・支援することが可能であり、両者の相互影響も考慮した包括的なアプローチが求められる。
問2
脳卒中後の構音障害(運動性)と失語症の合併例において、評価上鑑別が重要な点はどれか。
  • ✔言語の中枢処理の障害(失語)と発話運動の障害(構音障害)を区別すること
  • 2両者は全く同一であり鑑別不要
  • 3構音障害のみを評価すれば十分
  • 4失語症のみを評価すれば十分
解説:失語症と運動性構音障害の合併例では、言語の中枢的処理の障害と発話運動実行の障害を正確に区別することが適切な訓練プランの立案に不可欠である。
問3
発達障害(自閉スペクトラム症)に吃音を合併した小児への支援で考慮すべき点はどれか。
  • ✔自閉スペクトラム症の特性(不安・コミュニケーション特性)が吃音への対応に影響することを踏まえること
  • 2両者は完全に独立した問題であり別々に対処するだけでよい
  • 3自閉スペクトラム症があれば吃音支援は不要
  • 4吃音があれば自閉スペクトラム症支援は不要
解説:自閉スペクトラム症に吃音が合併する場合、ASDの感覚特性・対人不安・コミュニケーションパターンが吃音の現れ方や対応方法に影響するため、両者の相互作用を踏まえた支援が必要である。
問4
認知症と摂食嚥下障害が合併した高齢者への言語聴覚療法で特に重視される視点はどれか。
  • ✔認知機能の状態に応じた訓練の組み立てと食事の環境・形態の調整
  • 2認知症があれば嚥下訓練は全て中止する
  • 3摂食嚥下のみを評価し認知機能は考慮しない
  • 4認知症患者には言語聴覚療法は適応しない
解説:認知症と嚥下障害が合併する場合、認知機能の状態(理解力・記憶・注意等)が訓練への参加可能性に影響するため、認知機能に合わせた訓練の調整と食事環境の整備が重要となる。
問5
老人性難聴に言語発達の問題を持つ孫と祖父母のコミュニケーション支援において言語聴覚士が果たせる役割はどれか。
  • ✔双方のコミュニケーション特性を理解し家族全体のコミュニケーションを支援すること
  • 2一方のみを支援対象とすること
  • 3家族へのコミュニケーション支援は業務外
  • 4家族支援には言語聴覚士は関与しない
解説:老人性難聴と言語発達障害が家族内に存在する場合、言語聴覚士は双方の特性を理解した上で家族全体のコミュニケーションを支援する広い役割を担うことができる。
問6
ALSが進行しコミュニケーション手段が音声から文字入力等に移行する時期に言語聴覚士が重要とする支援はどれか。
  • ✔早期からのAAC導入計画と利用者・家族との意思疎通支援の継続
  • 2音声機能が残存している間は一切AACを検討しない
  • 3文字入力機器の導入は医師のみが決定する
  • 4ALS患者のコミュニケーション支援は言語聴覚士の業務外
解説:ALSでは音声機能が徐々に低下するため、機能が十分残っている段階から段階的なAAC導入を計画し、患者と家族の意思疎通が途切れないよう継続的に支援することが重要である。
問7
多発性硬化症の再発寛解型で言語機能・嚥下機能の評価を定期的に行う意義はどれか。
  • ✔再発・寛解のたびに機能変化が生じうるため経過追跡と適時の介入が必要なため
  • 2症状が安定していれば評価は不要
  • 3多発性硬化症には言語聴覚士は関与しない
  • 4一度の評価で永続的な情報が得られる
解説:多発性硬化症では再発・寛解を繰り返す中で言語・嚥下機能が変動しうるため、定期的な評価により機能変化を早期に捉え、必要な時期に適切な介入を行うことが重要である。
問8
パーキンソン病における「声量低下(hypophonia)」に対して言語聴覚士が行う代表的なアプローチはどれか。
  • ✔LSVT(Lee Silverman Voice Treatment)による音量増加訓練
  • 2聴力訓練のみ
  • 3視力訓練のみ
  • 4認知機能訓練のみ
解説:LSVTは「大きな声を出す」ことに焦点を当てた集中的訓練法で、パーキンソン病による声量低下(hypophonia)に対する有効性がエビデンスで支持されている代表的アプローチである。